2021年2月16日火曜日

European Death Knot

ヨーロピアンデスノット
「欧州人の死の結び」って、日本人は結びとしてダメだと思う人が多いと思う。

穏やかじゃないけど、これは、シャレね!シャレ。洒落てる呼び方ね。

結び方を機能として呼べば、フラットオーバーハンドベンドとか、オフセットオーバーハンドベンドといえる。



コレは聞いた話で、自分で確かめてないけど
噂やシャレってみんなそんな感じだけど
クライミングで超有名な
ヨセミテのエルキャピタンに
遠征に来たヨーロッパ人が使ってた結び。
アルパインは1ピッチが規定の長さで
何ピッチか連続してより高い所へ登る。
持って行くロープにも限界があるし、
重いし無駄に体力を使いたくないから、
1ピッチロープを2本を繫ぐ必要があり、
2本のロープを繫ぐ結びは色々あるけど、
その結びでヨーロッパ人が使ってたらしい。

それを見たアメリカ人は
ヨーロッパのヤツは危ない結びを使ってる!
って言って笑い話にしていたが、
それがなんで悪いのよ!って話になって、
この結びの有効性や機能性を説いて、
あれっイイじゃん!ってことになり、
現在では多くのクライマーが使ってる。

その揶揄的な言い方が面白いからその呼び方が定着したらしい。

ヨーロピアンデスノット。EDKって言ったりする。

もちろんダイナミックロープで、強度もあまり低下せず、障害になる岩とかも、クルッて廻って突っかからないで通すことが出来る。

使い方やそのシチュエーション、条件や状態で不適切な場合もあるが、ソレをどう判断するかはあなた次第。
また末端の長さが適切じゃないと、まさしくデスノットになる可能性もある。

古くから使われてきた、ウォーターノットやダブルフィッシャーマンズノットは、エラーも起きやすく、時間もかかり、それが悪いとは言わないが、敬遠されつつある。

我々がボトムアンカーによく使う、W3P2は、ウォーターノットが常識化しているが、これは引かれる方向が限定的で、引くポイントの向きにノットが来るように、そして開く角度が限定的。3回巻いて、ノット以外の2本を引く。そうすることで、摩擦やオイラーで締めつけられるから、ノットには荷重が載らない。と言われている。

そもそもの疑問だが、ノットに荷重が載らないなら、どんな結びでも良いんじゃねぇ?と思っていたが、ITRSなどの民間機関やサーチアンドレスキューのチームが独自に検証を重ね、独自のデータを蓄積し、W3P2なら強度的にもそれほど影響が無いから、EDKで良いんじゃねぇ?ってことになってきている。

レスキューの現場で一刻も早く耐荷重アンカーを構築したい時、素早く組めるノットの方がイイ。楽に出来るからイイんじゃなく、素早くね!それも時と場合によるけどね!って事になってきている。

私は単管などの細い、または平滑な管には使いたくないけど、木の根元や抵抗が大きい対象にはコレで充分と思っている。しかもチューブラウェビングじゃなく、MBS16kN の8mmx10mアンカーコードで使ってる。そのロープをアンカーコードと呼んでいる。

チューブラウェビングについては、ゴニョゴニョな話があり、また別の機会とするが、高強度8mmロープは汎用性が高く、とても色々使えるヤツで、アレもコレも使えるって成っていて、最近はこのコードをアンカーコードとして主に使っている。

そしてW3P2の結びもEDKにしている。

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