2010年10月19日火曜日

雑感

先日会った知人とちょっと信じられない話しになった。
「木登りを教えてそんなにお金とるんかい!」
そりゃそうだ!昔は誰だって素登りをやってたし、
そんなことで金を取ると思われたらビックリするかもしれない。
イタイやコワイを経験しているから、伝えられる知識もある。
生きてるからね。
正直言って技術を習得するためだけなら高額だと思う。
ベースに山や林業の技術があったりするとよけい、
道具の使い方や登り方だけ教えろという理屈になる。
そういう人ほど危険をナメている。
そして「俺は大丈夫だ」って言ったりする。

俺たちは安全に対する知識やデータを紹介し、
自分たちなりに噛み砕いて、そのロジックを教えているのだと
説明したところで、残念なことに理解してもらえなかった。
道具だって高いんだから、そんな講座でぼったくってるんじゃねぇ!って....
アートを目指している人にアートは教えられないけど、
デザインには教えられる方法論がある。
そういうこと解かんねぇだろな。

俺は山の技術も林業の技術も無く、
単純に昔登った木登りを、歳を重ねてから、楽に登る方法はないかと
ツリーイングに行き着いた。
だから逆にロジックありきでメソッドを受け入れられたのだろう。
そして盲目的に受け入れるのではなく、
いろいろ考えて実践してみたりする。

しょうがないのかもしれないが、
危険に対する認識は各々違うし、それは自分だけのモノで
共有できる認識ではない。
弟子が親方から盗んで相伝していくことには、
根拠が曖昧なことが多い。
経験則ではその個人以上のものになりにくい。
そしてその弟子が盲目的に他の親方のやり方を否定したりする。

例えば見よう見まねである程度のことはできると思う。
インターネットもあるしね。
でもそれじゃ伝わらない部分や
多分こうだろう?なんてやっている場合もある。
でも、行きたい所まで行くためには
よほどの天才か命知らずじゃなければ行けない領域もある。

道具に対しての認識も「高い」で、
そんな高いもの必要ないとか、これで大丈夫じゃネ?なんて
自分の安全を「安い」ものにしていく。
イチマンエンけちってイッショウ台無しにしたくない。
俺じゃないからイイけどさ。
もっとも、それが本当に安全なら問題はないが、
裏打ちされたモノがないことがほとんど。
そういう大丈夫じゃネ?の積み重ねで事故は起きるものだと思う。

一瞬で死ねる技術。
死を意識しつつも死にたくはないからね。
メメントモリ。死を意識するから安全な方法をとるのだと思う。

ぼったくりの敵と考える人もいるが、木登り仲間を殺すわけにはいかない。
今、事故を起こすわけにはいかないのだ。

ツリーイングに対してまだまだ高いって認識が多いんだろうな。
俺はこれだけのことを理解できたら安いと思うのだが....
まあ「その程度の技術」と考える奴らが気軽に考えて事故が増えるより、
敷居を高くしておいた方が安全だけれど。

今週末から内地に行く。
そしてまた、頭がパンパンになるほどいろんな事を知るんだろうな。

いろいろ


最近落ち着いて鳥を見ていない。
見ようと思ってもコッチの都合で
見られるものではない。
でも、何か鳥見てないね〜って
カモたちに会いに行ってしまう。




キンクロハジロのエクリプス。
はっきりしない時期だが
やはりコイツは好きだなぁ。
後は、カルガモ・ヒドリガモ・
オナガガモ奥の方に数羽の
マガンも居た。




日当たりの良い草むらで、
日光浴していたところを
邪魔してしまった。
エゾアカガエル。
もうそろそろ冬眠か?




変わった形のコケを見つけた。
何か盛り上がってるし、
農耕地だしどうも不自然。
土色の中に鮮やかなグリーン。




ひっくり返してみると、
軍手だった。
う〜ん。ここに
使い終わった富栄養の軍手を
広げておいておけば、
手の形のコケができるかな?




カナヘビ。
カナチョロって言った方が
しっくりくる。
寒いからかすぐ捕まえられる。
ちょっと遊んでもらってた。
ごめんね。




家人が大きいのを釣った。
パーマークがはっきりしないが
ヤマメでしょう。
綺麗な魚体。




もうすっかり秋。
自然を求めてそぞろ歩き。

ツルウメモドキの鮮やかな朱。
次第に色彩が鈍っていく時期。
野が暖色系に統一されつつ、
寒い冬を前に向かっていく。

2010年10月12日火曜日

ヒガラ


ノビタキが疎らになり、
モズがコヨシキリも減ってきた。
そしてカモ類が現れ、
エナガやメジロが増えてきた。
そんな中、留鳥なんだが
夏場にはこの辺りから姿を消す、
ヒガラだけの群れに遭遇。

雪が積もって暫くするとカラ類は、
中層を移動するシジュウカラ・ハシブトガラ・ゴジュウカラ系の混群と、
針葉樹を主に攻めるヒガラ・キクイタダキ系の混群に分かれているような気がする。

今はまだカラ類はそれぞれの種でまとまって移動している感じ。
今年生まれたのだろう、まだ色がはっきりしない、
ヒガラだけの大群を見るのは久しぶりだ。

オオバボダイジュ


葉がいくつか二次展葉していたが
秋分を過ぎてどんどん寒くなる
この時期に芽吹いている。
ちょっと異様な色合い。
でも、この芽は一週間この状態で
これ以上開きそうもない。

どとうの休日

夏の間お世話になった幾春別川のゲートの撤収をお手伝い。
微力ながら少しは役に立ったかな?
そしてお汁粉をご馳走になり、崩れた瀬を手作業で石積みした。


その後、穂別に向かいキャンプ。
天候が思わしくないが久しぶりに
焚き火を囲みまったりとする。
夜半過ぎから雨になったが
Tierra5は快適だぁ〜!
今まで使っていたテントはバイク
旅を想定した小型ビバーク用で、
空間が小さい方が室温が保たれ
快適だと考えていた。

しかし、車での移動を想定するとデカくてもいいし、中で立てるっというのがこんなに便利なものかと、照れる。
まあ、快適性を何処に求めるかの問題だが...

翌日は雨の中、今回の目的、旧稲里小学校のカシワに登ってきた。
明治時代後期に開校記念として植樹された樹齢100年以上の立派な樹で、胸高直径80cmほどでグラウンドに単独で育っているため四方に枝を伸ばした素敵な樹形。低めに架けて切り返しで登っていく方が素敵な感じ。登ると地衣類に覆われたふかふかな枝で、結構お年寄りだけどドッシリとしていて包容力があるすばらしい樹だった。ひどい天候だったが、登ると大きな葉のおかげかさほど雨も気にならず、3人で楽しんできた。今度は天気の良いときにまたトライしたい。


そして翌日、カヌークラブの納会
で千歳川を下りに向かった。
カヌーを漕がせたら北海道一の
カメラマンの好意で家族を
乗せてもらった。
はじめてOC2で清流を下った
子供はモノスゴク喜んでいた。

もっとも私は先日の懸案だった「程でもない枝をより安全に下ろす方法」のための道具の選定と実践をするために、陸で待機していたのだが。
温かい日差しの小春日和に河原できのこ汁を楽しむ最高の休日だった。

ハリギリ特伐

先週金曜に北野坂の上特別緑地から民地にかかる枝を特殊伐採してきた。
樹高25mほどのハリギリ。以前にも手を入れられていて(おそらく周辺が宅地造成されるとき)あまり元気が良くない雰囲気。
葉が大きいし鬱閉していてアンカーが見えず18mほどの所に架けて切り返しで登ると、イヤ〜な揺れ方をする。
1〜2mほどの隣接する住宅の壁・屋根・アンテナに触れずに小枝を払う。本当は登っていくラインを阻む小枝を先に落としたいのだが、作業姿勢が取れないため無理矢理通過すると、ハリギリのトゲに引っ掛かり刺さりで、10年来使っているピステがカギ裂き穴あきでボロボロになってしまった。
徐々に見えてくるアンカーに切り返し、ほぼ樹冠の22m付近まで登るとちょっと風が吹いただけで、妙に揺れる。3階建ての住宅の屋根を下に札幌ドームが見える高さで、おそらく60cm位は横に揺れている。風が吹いたあとに遅れて揺れて、なかなか揺れが収まらない。複数アンカーで確保しているものの恐怖を感じた。

枝払いの後、手では降ろせない大枝を林側に引きポータラップでリギング。ブロックとの角度が大きく、振れが大きそうなので、カットポイント付近にアンカーを取り、タグラインで動きを制御しスタティックリギングできた。



小枝を落とすときに、手で支えきれる範囲はイイのだが、細くても長さがあったり、風で煽られたりする場合、リギングするほどでもなく、しかし手持ちでは心許ないことがある。手元にあったチキンループを使い即席だが「万が一確保」を取って落としてみた。落ちる枝のベクトルや作業位置の関係をふまえ、簡潔で人手いらずのセッティングを考えなくては...

2010年10月5日火曜日

緑肥ヒマワリとノビタキ

朝夕がめっきり冷える。
ノビタキもそろそろ旅立ちそう。
緑肥ヒマワリも咲ききらず
ショボショボ。
緑肥だから咲ききらなくても
イイのだろうか?
日光を吸収しきらなかったら、
土も肥えないだろうか?

オオハンゴンソウ


オオハンゴンソウとクモの巣
花期の終わりを迎え、
うら寂しい感じの
オオハンゴンソウと
朝露で輝くクモの巣。
コントラストが美しい。

2010年10月1日金曜日

石狩で特殊伐採


石狩の防風林の境界から民地に張り出している
タモやドロを登って処理する特殊伐採に呼ばれ
1日だったがお手伝いしてきた。
実践できる機会がないとスキルも上がらない。
でも、机上や理論だけでは上手く行かない。
相手が自然物だし天候等のファクターもある。
ほぼ吊るす必要がなかったので
枝の重量バランスを考え、切り方の違いで
経験の中から自分で出来る最適な方法を選び
トライし、想う方向に落とせると気持ちいい。
しかし、いつもbeforeを撮り忘れてしまう。