2020年12月28日月曜日

善き方向を向く

そんな事言ってもあんたの言ってるようには作業出来ないよ。って声を聴く。
面倒だし時間がかかるから、やらない。っていう人もいる。
それは自分や会社の方針でそうなってるなら仕方がないが、
MYCoP 私の高所樹上作業 行動規範 にしても、
私のエアリアルレスキュー にしても、
なにも全くこの通り作業しろ!って言ってる訳じゃない。


私はこういう行動規範を参考にして、
チームの作業に取組むべきだと思ってる。
そりゃぁ実作業はコウいかない部分も
沢山ありますよ。殆どソウかもしれない。

繰り返しになるけど、左の図のように
ヤバい方を向く必要は無いと思ってる。

[グレー範囲]で実作業をこなすことに
なるのは判るけど、
通常のタスクで危険度を増やす
ことは無いと思ってる。
機器の認める範囲に向って
取組んだ方が良いと言ってるだけだ。
どうも正しいことは唯一の正解だと思っている節があり、もちろん機器の認める範囲が正しいことではあるけど、それは機器の正しい範囲で、自分の作業の範囲では無い。
だから塩梅良く自分やチームの規定を考えた方がイイって言っている。

出来ればそれで良いと思ってるならそれはその人の考えなので文句を言う必要はないが、自分の考えとして、より危険な作業をこなすのは、私には判らないがソレはそれで良い。そこで「ちゃんと覚えたい」とか言ってる人間が、上っ面だけ真似てヤバい作業に疑問も持たないこと自体が危ないって言っている。

自分やチームの立ち位置として、認める範囲とヤバい範囲を細かく決めておいた方が良いと思ってる。ある機器を使う時に。そのチームで決めごとを作っておくっていうことだ。 例えば先輩が「これはコウやって使えば良い」って言ったとしても、この機器にはどんな状態で使うかとか、状況によっては変えた方が良いとか、チームや個人が考えるべきだ、恐怖や好意を感じず意見し合えることが重要だっていっている。

私はSRTが好きですが、スポーツやエクストリームやレクリエーション出身の人は、ひとつの方法しか知らないことが多い。
速く楽に登れると思って様々な機器に飛びつくのもイイけど、そんな楽に早く登れる物は無いと思う。無理して手段にこだわるのもイイけど、それより色々試して自分に合ったスタイルを構築した方が、楽で早く登れると思うよ。
私はロープロケットが好きだけど、アレは自分の身体に合わせないと全然巧くいかない。他の人の道具を借りてそのまま登って、あんまり良くないって結論を出しちゃうのは勿体ない。足や胴の長さ・バンジーの張り具合・デバイスの向き・登るスタイルって条件と、痛さとか快適さなんかの不具合を調整して、機器を適正にカスタマイズっていうかファインチューンすることが条件だと思う。
そのチューニング無しに登っても、そりゃ効果無いよ。
道具に、快適と思ってない状態で身体を無理に合わせるのはキツいよ。

そういうコトをワークショップで伝えてる。

ワークショップをやってたら、こんなコト聞いたら恥ずかしいとか、もっと勉強してからとか、道具を揃えてからとかおかしな考えの人もいるけど、それをみんなで学ぶためのワークショップだから。ベーシックを理解しないで、いきなりハイレベルな事をやろうとしでも、多分無理だよ。私が知ってる範囲ならどんなチンケな質問でも応えてるよ。

私も含めて誰かがイイって言ってたモノを、そのまま使ってみても、良いとは思わない。使う条件と状態を考えて、自分の身体に合わせてファインチューンすることが、的確に整合性を確かめた方が良いと思う。
買った道具が調子悪いって、勝手に穴を開けてなんか点けたり、レギュレーションに合ってない改変をするのは、本当にナンセンスなことだと思うよ。
そういう情報をワークショップで伝えてる。

ハーネスだって、痛いのを我慢して辛いまま仕事に使ったら疲れてしまって、タスクを失敗しやすいし、巧い具合に作業を進められないと思う。
先輩のおフルを戴いて、痛てぇなって思いながら良い仕事は出来ないよ。
色々試した方が良い。きっとシックリくるハーネスがあると思うよ。
グローブひとつだってそうだ。私は作業に合わせて5つくらいを使い分けてるよ。快適じゃ無いのヤだもん。その快適性がタスクの内容に響くもん。
そういう快適なタスクをワークショップで伝えてる。

道具をよく知らずに作業に適してるって思うこと自体危険に近づいているよ。
道具を買えばYouTubeみたいなことが出来るって、どれだけ自分に自信があるんだよ。習うより慣れろなんて前時代的な考えだよ。講習でセンセがイイって言ってたモノなんて自分の身体に作業に目的に合ってないかもしれないよ。
そういうロジックをワークショップで伝えてる。

敢えて危険な方向を向くことは無いんじゃないかって思ってる。
みんな知らないんだから、ヘタこいてても良いから、カッコ悪い所を見せ合って、皆で話し合おうと思ってる。人が集まればいろんな機器も試せるしね。他の人と話せば自分のおぼろげな目的の霧も晴れるんじゃないかな。一人でモンモンと考えて変なモノに手を出しくらいなら、プライドは一旦横において、失敗し合った方が近道だと思うよ。
だから誰かにやり方を教わる講習じゃなくて、ワークショップなんだな。
私も全然だから、皆で善き方向を考えるワークショップなんだな。
それに独り親方とかだと、同列の仲間が出来るのは嬉しいことだよ。何を考えてどう動いているかが判ると、仕事も廻せ合ったり、一緒に難しいことも出来る。
プランもプラクティスもレスキューも出来るよ。

ある人が言ってたけど、地上で練習できることはトコトンやってるから。カッコいい!そういう努力を積み重ねないと、一流の講習を習ったって自分のモノにはならないよ。

なんかワークショップの宣伝みたくなっちゃったけど、
目的は、危険な方を向かない作業を、自分のセーフティを一番に考えることにある。
セーフティな作業を知らずに、危険な作業を行ってた自分を知ることにある。
みんな危ないコトを平気でやってるっていう事実を判って欲しい。
危ない作業って思ってる人に、セーフティな作業も出来るっていう事実を知って欲しい。
グレーな範囲で作業していても、セーフティな方向を向いていれば、逆に楽になっていくから、他の知識や技術を学ぶ時間が出来るよ。そうして難しいタスクもこなせるようになっていくよ。そうやってどんどんレベルが上がっていく人もいる。一方基礎の何も知らずに悶々一人で考え、いきなり難しいコトをやろうとする人間もいる。
一年も経てば、前者と後者には驚く程の差が生まれてるよ。

2020年12月27日日曜日

揉みまくった結論



私のエアリアルレスキュー
MYCoP TG:1/救助における特記事項

この本はあくまでも特記事項です。
喰い足りない部分と、私が思う
「結論」を出した特記事項です。

これで樹上レスキューを
全て学べる訳じゃありません!
樹上レスキューはそんなに簡単な
タスクじゃありません。
先日発表になったICoPと照らし合わせて、同時に新しいテクニカルガイドが発表になる予定でしたが、そのTechnical Guideがまだドラフト状態で、そのドラフトに疑問を感じ、自分なりに今の所の自分の方向性を明確にしたモノです。

今年の夏からICoPのセオリーに則ってプラクティスしてましたが、違う方がイイんじゃないか?っていう疑問が生まれ、自分なりの仲間内なりの善き方向っていうか、一定の考えをまとめて発刊した物です。

まずはICoPのおっしゃる通りにやってみて、その中で「俺ならコウする」と思う点をあぶり出し、もっと簡潔に効果的なレスキューがあると思い、一緒にプラクティスしていた仲間や仕事のチームとともに、揉んで、揉んで、揉みまくって、まとめた物です。

前提として、普段からSRTのアクセスラインとバックアップラインで樹上にアプローチして、樹間ではMRTにチェンジオーバーして、ワークポジショニングランヤードとフリップラインを使って作業するっていう、レスキュー前提でシステムを組んで万が一の場合汎用性の高い機器を知識と技術で賄うっていう一定の効果的な作業様式が確立しているから出来るスタイルが多くあります。
MRTでヒッチシステムをしか使わないっていうスタイルの人向けのレスキューセオリーでは無いです。

当初これを取組みやすいレスキューのロジックを1から網羅しようと思い、構成しようと思い、例えば用語の文言やレスキューのスタンダードな部分から、ヤッたことの無い方にも判りやすい物にしようと思っていました。
しかしまとめ続けているうちに、言いたいコトの半分も紹介する前に200ページを越えてしまい、これじゃあ逆に初心者にも伝わり難く、難しく、煩雑なモノに成ってしまい、伝えたい本意は伝わらない!と思いこの編集方針を諦めました。

今の自分の作業方針に危機感を抱いている人は、少なからず汎用性の高いレスキューを考えて、ただ順番を追うだけのレスキューは、役に立たないコトを知っていると思います。 メソッドを紹介した所で、一元的な方法を知ったって、現場では役に立たないコトを理解してると思います。
講習で登り方や吊り方の1つ方法を習ったって、現場で役に立たないのと同じです。
モノを売るために高度なテクニックを紹介されて、実作業に活かせないことを知らずに、有名とか一流とか名の知れた業者に騙される講習にウンザリしてます。
誰かに習うだけで一流に成れると思う短絡な人間はご遠慮願いたい。
モノは売れるかもしれないけど、基礎が無ければ仕事に活かせないモノを買わされ、次々に新製品や派手なタスクに目を奪われる人間は無視することにしました。

最初から自分で考えて、色々やってみる人向けです。
自分の作業に危機感を抱いて、これじゃマズいだろって思ってる人向けに、今の仕事のやり方にある程度疑問を感じて取組んでいる人向けに編集方針をシフトチェンジして、そういう人が疑問に感じる内容にしました。

レスキューはやればヤル程疑問が生まれます。
プレクティスは危機感を感じそういう疑問を解消しようとヤルことですが、逆に新たな疑問が生じるっていう、終わりがない取組みだと思います。
この本は、相手が自然の仕事に一定のヤリ方が活かせる訳が無いと感じてる人に向けて、俺はコウ考えるよっていう編集方針に換えました。

だからこの「私のエアリアルレスキュー」は、本当にそうかぁ?違うんじゃないかぁ?って思える人が読むべき内容です。
そして俺ならコウするよっていう、自分のエアリアルレスキューを組立てられる人が自分のアイデアのために活かすことの出来る内容です。

できれはこれ以前に「MYCoP私の高所樹上作業 行動規範」を納得していた方が、より理解しやすいと思います。そして今後発刊予定のテクニカルガイドも併せて納得する人ようがあります。まだ出来てないけどね。
でもそれ以前にこの私のエアリアルレスキューは役立つ情報が沢山あると思います。
いつも一緒にプラクティスしてるような仲間には「ここまで簡潔にまとめる難しかったよね」っていわれます。同時に「これじゃ判らない人には伝わらない」とも言われます。判らない人が疑問に思うことが超重要と考えているんで、判らないで諦めちゃう人はそれ以上前進できないんで、それでイイと思います。早く淘汰されればイイと思います。

デモや講習以外に自分で取組もうとしてる人が「あれ判んないや、でもとりあえずやってみよう」という考えの人にアプローチできる、アイデアや私の考え方を提供する構成です。これを眺めればレスキューバッチリだよっていう人間は見ないでください。

何処かの団体がコレに従え!とか、他はウソだ!っていう団体が嘘をついてるコトを知る必要があると思います。
アーボリカルチャーってのは、それひとつ一つが善き方向に向くように、個性を話し合って皆でこうした方がイイんじゃないか?っていうのが根本だと思う。
だかこの方がイイよっていう、ベストプラクティスが存在している。
コウやれ!って言うコト自体、それがウソだと思います。
最初はみんな判んないからそれに従うかもしれません。
でも実際に自分で動いて疑問を抱かない人は、ただの戦闘員です。
軍隊はそういうコトを考えさせないために、生死の現場で判断が鈍らないように、失敗したらそれで終わりだからコウやれ!って言います。
日本人はそういう自己を否定して、目標に向って邁進することが好きですよね。そういうコトを小さい時から植え付けられている。自分で考えようとしない。
ツリーワークは生死の判断以前に、死なない取組みが考えられるのに、コウやれ!って言うこと自体がオカシイと思います。

ひとまず編集方針として、一定のロジックを理解してる人に向けて、自分のレスキュープランを組立てるための一助となる構成にしています。
疑問を抱いて不安を感じてる人の何かの役に立てるのではないかって言う気持ちで作ってます。イケイケでミスを多発してる人が「レスキューもヤッてる」的な証拠というか根拠に出来る本ではありません。

高度なテクニックや難しいタスクをこなせる人は、必ず基礎を自分の物にしていると思います。自分のスタイルが確立してると思います。
初心者が根本的な次元でもっと知りたいっていう欲求を感じるために役に立とうという、ここで疑問を感じていることを誰かと共有したり、仲間と話し合うためのネタになると思います。レスキューは一人で疑問を解決できる程度生易しい物じゃないです。

作業中にミスすることが間違うコトが前提の人は、間違わないようにミスしないように方策を練ると思います。
一人じゃどうにもならないことがあればチームや仲間が何とかできる、チームや仲間がトラブったら俺が何とかしよう!っていう方針の人は、レスキューを学ぶ必要があると思います。木の上の事故は公共のレスキューサービスには期待できないと思います。
だからトラブらないように、仲間がトラブったら助けてやろうと、自分がトラブったら仲間に助けてもらおうとする人が考えることです。

対象が小さい場合は今までの方法で良いかもしれませんが、そのままデカい対象に移行できる物じゃないです。だから小さくて必要の無い物からシステムやレスキューを考え、出来る範囲でプラクティスを始めることが重要です。
地球の力は小さくても大きくても同等に作用します。
危機を感じているからこそ、チームレスキューを考え、それがセルフレスキューにも役立つと思います。

揉みまくって一定の結論は出しましたが、今まで日本語で樹上レスキューに言及した意見は無かったと思います。これをベースにして盛んなディスカッションがしたいです。私は凄いことができる一流の高度なツリーワーカーじゃありません。キチッとした基準を作りたい訳ではありません。現場の労働者がトラブらないように、現場のイチ労働者として考えてるセーフティを伝えたいだけです。チビの小デブで自分がやってることに自身が無い還暦間近のジジイです。自信が無いから考えてます。自分一人じゃ良いアイデアが出ないから仲間内やワークショップで、上下関係も無く、臆すること無いフラットな忌憚ない意見で揉んでいます。ワークショップはそういう仲間とも出会えます。
皆で揉んだら楽しいよ。

一匹狼で無茶なコトしてる輩は、レスキュー学んでも何の役にも立たないよ。
誰も助けてくれないからね。

2020年12月24日木曜日

私のエアリアルレスキュー

フライング気味だけど、私のエアリアルレスキューを作った。

今年の5月にICoPの2nd Edition が発表され、その中に表記があった技術ガイド1が7月にドラフト発表された。そして広く世界中がらパブリックコメントを受け付け、今秋には正式発表するよ!ってことだったが、
そのTG:1のドラフトには、ちょっと納得いかないコトがあり、特にレスキューについては、反って面倒臭くないか?複雑じゃないか?時間がかかるんじゃないか?っていう疑問が多く、パブリックコメントでも意見を言ったんだけど、グーグル翻訳だから真意は伝わらないかねって思って、

数名の仲間内で協力してもらい、
色々実証実験を繰り返していて、
どー考えてもこれまでの
ツリーワークの常識を覆す
(と言っても大した事では無いが)
パラダイムシフトが必要と感じている。
自分ではわりといつもの方法なんで
そんなに難しいコトは無いけど
登れるだけの特殊伐採にしてみれば
これまでが尽く否定されてるからね。
如何に今までが事故を招いてたかだよね。
どこかでスクラップアンドビルドしないと、

このままズルズルと従うのも変だと思い、
私のエアリアルレスキューを考えていた。
TG:1が発表に成ってからって思っていたが
勇み足っぽく発売することにした。
satoc books [MY Aerial RESCUE] 私のエアリアルレスキュー
マイコードオブプラクティス / 救助における特記事項
http://satocbook.web.fc2.com/13rescue.html

そうこうしているうちに、TG:1はプレオーダーになって、到着を待っている所だが、なかなか来ない。これは、MYCoPとTG:1が前提に成るんだけど、これだけでも充分有意義だと思うので、一連のシリーズとしてレスキュー部分を先走った感じ。

っていうか、ツリーワークはレスキュー前提のプランを立てる必要がありそのためには、まずはレスキューでしょ!って感じ。

TG:1の中身と精査する必要があるので、直に改訂版が必要になるかもしれないけど、とりあえずレスキュー前提のプランのためにプラクティスの為に成ればなぁ。

レスキューって実践が殆ど無くって、その割にはタスクは山ほどあって、相手が自然だから競技と違い、その場に的確なメソッドを選択しなければ成らない。
レスキューは1つの方法を繰り返し練習しても、実際の現場では役に立たないことが多い。相手が自然な全ての作業も同様だが、方法を覚えてもダメだから、メソッドではなくロジックで覚えて汎用性の高いタスクにしないと、現場で活かせないなら意味が無い。
TG:1で無理矢理これまでのツリーワーカーの常識を踏まえてメソッドが複雑化するなら、考え方をパラダイムシフトして良い方法に移行した方が良い。
もはやMRTで登ってレスキューすることに意味が見いだせないなら、最初っからレスキュー前提のSRTで作業計画を組んだ方が良いに決まってる。キープイットシンプルで、効果的で速いならMRTにこだわる必要が無いと思う。

TG:1に従いこれは本当なのか?って思ってプラクティスして、やれば出来るけど無駄が多いならシフトした方が良いという結論になった。
この私のエアリアルレスキューもを作るにあたって、判りやすいよう、判断しやすいよう、1つ1つ組立てて紹介していったら、、200ページを越えた。
ツリーワーカーはレスキューのことは放っといて効率良い作業を目指すのが当たり前だ、レスキューなんて考えてないと思っている人に伝えるにはイチから説明しなきゃならないけど、今の時点でそこまで具象化するのは非常に大変でホネが折れる。
例えるなら、水泳するのにまずは服を脱いで、海水パンツを履いて、、って言う説明から入るのはページ数が嵩み、整合性を取るのが難しい。
まだまだグレーの範囲が多いからね。
グレーを尽く無くすには時間が足りないよ。
これは現実的じゃないし、途中で読むのイヤになるだろうなっと思って、出来るだけシンプルに考えて1から再構成して、、ってページ構成を3回も繰り返し、山ほどダメファイルを作った。写真や構成分を捨てるしか無かった。

でもそこまで完璧なモノを求めなくても「こういうコトを考えてなきゃ自滅するよ」ってスタイルにして、判らない人には判らなくて良い「私の」エアリアルレスキューにした。
逆にアンチテーゼとして存在して、否定やより良い形の意見が出てくる方向性でイイんじゃないかと思い始め、ギュッと中身を凝縮させて46ページに仕上げた。

海外では凄いプロも初心者も参加できるフリーなアブトークとかが有る。英語だけどね。こういう素朴な疑問やより善き方向に導いてくれる掲示板が有る。最近ではSNSを利用したコミュニティーやテストラボとか、臆すること無く質問できる広場が有る。
日本でも日本語で話し合えるツリーワーカーのSNSが有れば良いのになぁって思って会員制クローズのページを作ってるけど、私の断言的な言い方が良くないのか?臆するのか?みんな奥ゆかしいのか?イマイチ盛んなディスカッションが生まれないなぁ。

皆自分の思うことを言えば良いのに。正しいことなんて現時点で無いのに。正しいとか正確ってことは自分で考えることじゃなく、後世に誰かが判断することだから。
完璧な物を目指してたらみんな老けちゃうよ。
いつまでもアンダーグラウンドでモンモンとするだけだよ。
レノン・マッカートニーが完璧な物を目指して揉んで揉んで揉み過ぎて意見が合わずに解散しちゃったけど、バラバラになったけど、俺はその時点でイイと思うことを好き勝手やってるジャガー・リチャードの方が好きだな。
だから「私の」で良いのだ。
こういう誰かのザレゴトを読んで、皆も自分の「私の」を構築すれば良い。
始めなけりゃ何にも判らないよ!判らない人は一緒にワークショップでやってみようよ!って感じで作った。

それでも現状を否定することが苦手な人が多いようで、AAでは優良な作業慣行としてコードオブプラクティスが有り、みんなそれを行っていると考えた上でTG:1が成立している。何とか現状を踏襲しつつレスキュー出来る方法をって方向性になっている。
日本は現状が殆ど言いかけんな整合性のない、優良な作業慣行なんてそっちのけの男らしい作業が中心なので、始めるにはもってこいの時期かもしれない。
今までのヤンチャな特殊伐採を(ひょっとしたら自分がヤンチャな作業をしてるって思ってもいないかもしれないが)イチから見直しパラダイムシフトするには良いタイミング。
これを機会に優良な作業慣行を知り、その上でレスキューを考えた方が近道だと思うよ。

状況と状態を変化させ、汎用性の高い幾つかをプラクティスし、オプションのロジックを理解することが近道だと思う。
1つの方法を繰り返し速くこなせるトレーニングなんて実践では役に立たない。

万が一のトラブルに対応できないと、
万が一って、1/10,000って考えると、何時起こるか判らないトラブルみたいに感じるけど、1日のタスクの中で10回伐るとして、100日くらいだから、本当は2~3年に1回あるんじゃないか?999回成功しても1回は起きる可能性がある。

だから方法じゃなく、理屈を知らないと対応できないもんね。
逆に汎用性の高い理屈を知ってれば、対応出来るんじゃないか?

今まで私感ですら樹上レスキューについてまとめた日本語ものは無かったんで、
とても有意義だと思うけど、あくまで私感として考えてくださいね。

自分へのプレゼントでプレオーダーのTG:1,2,4,5注文したけど、届かないかな。
コビッドで外出も制限されてるから正月じっくり訳すのにな。

レスキュープラクティスを繰り返し協力して頂いた皆さんに感謝します。
ありがとう!
メリークリスマス!

2020年12月21日月曜日

フリップライン

両アイ、色違い、長さ違いで、5本フリップラインを作った。



色違いはなかなか難しく
国やメーカーで分かれているので、
1カ所で複数色取り揃えることは難しい。
スターリンのザイオン3本と、
お馴染みタキオンが2本。

片側をコングのタンゴコネクタで決めて、
各5,6,7,8,9,10mの長さ違い。
色違いで長さを把握していれば、
必要な長さで持ってく色を選べる。
いろいろと都合が良い。

最近は動く範囲や耐荷重アンカーの位置を考えワークポジショニングランヤードとともに、2本くらいのフリップラインを持ってアクセスラインをSRTで登ることが多い。
始めからMRTで登るのはシンドイので、樹上でフリップラインでMRTにして使う。本当はそのシステムで下まで降りれないとイケナイが、絡みや遣繰りで要らぬ作業が増え力を使うのであまり好ましく思っていない。

樹上で45mとかの長いロープは、樹上で動いて知らぬ間にメインロープが枝に絡んでてワークポジショニングを動かそうにも身体があらぬ方向に引っ張られたりすることも、逆末端でダブルクロッチにする時も、ロープの流れや股通し変えるためにエッチラオッチラ引き上げるのは鬱陶しい。昔オーストラリアの誰かが「ロープの短さと仕事の速さは比例する」って言ってたけど。全くその通り。
長いロープに落とした枝が地上で山になって、ロープに絡まるのも鬱陶しい。
グラウンドも降ろした枝に絡んだロープで作業が面倒臭くなるし、万が一ロープを傷つける可能性も大きくなる。
落下係数0.3以上で荷重が載ったら、使ってる所だけじゃなく全体が破棄に成るし、ロープは短い方が良い。チェンジオーバーだって慣れれば素早くできるしね。
効率良く動くならフリクションマネジメントするべきだが、もう消耗品とわきまえてナチュラルクロッチで、毛羽立ったりストランドが弾けたら即破棄して新品に入れ替えられるフリップラインの機動性を重視している。

これは最近一緒に作業してるチームに依頼されて「オウンリスクなら、必ず使用前にチェックするならアイ加工してあげる」って訳で、私が肩代わりして作ってあげた。
そのチームも最近は、アクセスラインとバックアップラインで作業をしている。ボトムアンカーにしていれば緊急時にレスキューラインに変化するし、複数人登るにはこれが一番都合がいい。って言うか現時点で最良と思えるこの方法以外で登りたくない。
幹よりのトップを全員で狙ってスローして、架かったらグラウンダーがサッとボトムにアンカー作って、クライマーはその間登る準備をして、樹上でフリップラインとワークポジショニングで2系統以上採ってタスク開始!これが一番速いよ。

スターリンのザイオンは、なかなかクセが強く、タキオンと同様のアイスプライスでは巧くいかない。みんな苦手意識が強い。
この原因はコアの編み方による所が強いが、同じ構成のロープを立て続けに6カ所やったのははじめてだったけど、良い感じのデータが採れてほぼ掌握できた。

シースは24st.なんでテーパーもほぼタキオンと同じだが、コアのブレイドが違う。
4本セットの8st.とインナーコア3本ではなく、3本セットの10st.とインナーコア6本。 そしてこのコアが最近増えてきた編み方で、均一の断面が丸くなるようにちょっと変わった編み方になっている。それがB2クロスオーバー→Cに引き込むとき、堅く邪魔してなかなか入っていかない。コアのテーパーだって引き抜き難い。
ここがポイントなんだけど、多くの人は編みが崩れるのを恐れて、出来るだけ形を崩さないように断面丸いまま入れ込もうとするから難しいんだな。
もちろん丸いまま引き込めれば良いけど、とにかくBからCが堅くなって難しい。

ファイバーは編まれない方が強度が強くバラバラにした方が良い。
でもバラバラのファイバーだと扱い難いし、だから編んでる。
その考え方をシフトチェンジすれば良い。
コアの末端とB→Cに重なる部分をバラバラにほぐして、引き込みフィド部分の扇カットもちょっとだけにして平べったくして引き込めば何の苦労もしないよ。
ファイバーは編まれない方が強度が強いんだよ。

そしてこのコアはテーパーしちゃうと、バラバラになりやすいんで、テーパーカットは、 B2→Cとコアインシースの後全ての引き込みが終わってから、


全ての基点を
B2クロスオーバーにして
押さえ込み、
クロスオーバーを
気持ち良く整えて、
両側に引く。

これがポイントだな。
とにかくB2クロスオーバーがダンゴになりやすく、最終でちょっと白いのがはみ出しちゃった、みたいなことがよく起こる。

でも同じ新品のロープを6カ所やれば、データも取れるよ。工夫できるよ。
よく失敗したくないから、編みを崩さないように慎重にやるけど、最後は力ずくで引き込んだりして、ヒステリシスを高めて強度低下させる人がいる。
また失敗しても良いように、使い古しのロープでやったりする。
これじゃ巧くいかないよ。
スプライスは成功のイメージが大切で、そのためにも最初は新品じゃなきゃ難しいよ。
そして無理矢理ヤったら力ずくはダメよ。

無理矢理コアを引き込むって言うより、シースで覆ってやるってイメージ。
無理矢理突っ込むのは良くない。誰も気持ち良くならないよ。
最初は優しく揉んまないと、何でも巧くいかないよ。

2020年12月17日木曜日

[グレー範囲]

機器にはマニュアルがあり、メーカーが機器の使用範囲を設けている。
機器の認可された規格、認めている使用範囲や条件、適合性の証明等が記載され、他の機器との整合性や手入れ方法や破棄基準も表記されている。
また当たり前の「こうしたら危険です」という警告がある。

しかしその条件や適合以外の使用については明記していない。

実際には誰が何処でどのように使うかは[当人次第]であって、メーカーでは責任持たないけど、使う人が考えてね!っていう、当たり前のスタンスだ。


もちろんメーカーは承認された
[緑色の範囲]で作業するよう言っている。
そして危険だよって[橙色の範囲]
警告もある。

必ずしも制限範囲内に収まるとは限らず、
実際の現場ではその環境の条件や状態を
併せて加味する必要がある。
しかしより緑色に近づけた方がイイよ。
ってことだと思う。[グレーの範囲]

機器をいきなり現場です使うんじゃなく
緑や橙の範囲に収まらない条件や状態を
知っておくことが超重要。
通常の作業では、タスクや条件を整え、
[グレー範囲]で作業をこなすことになる。

私は、機器にはそれぞれ条件があるので、適切に適合性を持って…とか言ってるけど、シツコクこの【緑色の範囲】のことを言ってるが、度々「そうは言ってもこんな条件を満たす現場は無い!」って言われる事が多い。

その通りであって、私は何も作業全体をこの【緑色の範囲】に入れて行いなさい!って言ってる訳じゃ無いんだ。【緑色の範囲】を知って、出来るだけその範囲に収まるようにした方が良いし、その範囲に向うように組み立てたほうがイイよ。って言ってる。

実際の現場では、急ぐあまりにいい加減な、自分の都合の良い方向に向かってしまうことが多い。危険回避に向うべきタスクを、急いでるからとか面倒臭いとか儲からないって、ヤバい方向に向いちゃうのはイケナイと思っている。
それに前回大丈夫だったからといって、慣れや慢心でヤバい方向に向うのを諌めてるだけ。アルパインクライマーじゃないんだから、より危険なコトを成し遂げたって、俺は凄い人間だって悦に入るのがナンセンスだと思ってる。
たまたま偶然巧くいったタスクが「俺は凄い」に成っちゃったら、危険回避もへったくれも無く、より危険なコトをやろうとするその考えがオカシイよって言ってる。

こんな凄いことが出来るって自慢する特殊伐採の人は、周りから「あの人は凄い」なんて言われることに酔いしれて「俺はプロだ、専門家だ」って思っちゃうのが、そりゃ確かに凄いと思うが、凄く危ないコトをカッコ良くできることが、実はカッコ悪い。
周りから持ち上げられるならまだしも、何時しか自分でそう思っちゃたら、ドンドン危険な方向に行って、何時しか【橙色の範囲】に入り込んじゃう、入り込んじゃってる自分に気がつかないと、そりゃもう仕事やタスクじゃなくて、エクストリームスポーツに近いんじゃないか?

エベレストに単独無酸素で登頂するのは、それは凄いことだけど、仕事やタスクは毎日出来ることじゃないと、いつか破綻するんじゃないか?
疲れてスリ減って憔悴し切っていつかクレパスに落ちる、っていうか落ちる方向に向かっては仕事やタスクって言えないんじゃないかって思ってる。

日本の法規では、作業全体をこの【緑色の範囲】に入れて法規に準拠しなさい!っていう、絶対に守りなさい!すべからず国民はコレに従うように!って言うことが当たり前で、国民もコレに従わなければならないって思っちゃってるからオカシクなるんだと思う。どうしても辻褄が合わなくなる所が出てくるし、修正◯条みたいに法規自体が複雑怪奇になって、実際には何をどうしたら良いか判らなくなる、と思うな。

そして【緑色の範囲】で作業しようとしても、環境に条件に合わなかったり、他との適合性がない状態でも、企業側は「安全第一」っていうテイで、朝礼でラジオ体操して訓示を聞いたりしても、現場ではそんな【緑色の範囲】じゃなにも出来ないよから、作業員が無理してドンドン【橙色の範囲】に近づいて行っちゃうんじゃないか?

ツリーワーカーの使う機器は、ほとんどが外国製で、ヨーロッパ製は販売のためにCE規格を取る必要があり、CEに準拠するにはEN等の試験や検証を行う必要がある。
そしてその機器のマニュアルには「この規格に準拠してるよ、使い方を制限してるよ、こうするとイイよ」って言う機器の認めている範囲が明確になってる。
しかしそれは機器の認めている【緑色の範囲】と、危ないよっていう【橙色の範囲】を提示して、それ以外は知らない、ってことだと思う。

そして日本のようにオカミの言うことが全てだって思ってる人は少なく、自分の意志が明確なインディビディアルな人が殆どなので、実作業では【グレー範囲】で作業している。 しかし出来る限りグットプラクティスととなる【緑色の範囲】に近づこうとしている。 だから基準も「認めている緑色の範囲」と「注意喚起する橙色の範囲」だけで、それ以外の【グレー範囲】は各企業や各個人に考えさるセーフティだ。

このグレーゾーンって、ENなんかの調べ物をしてたら、グレーの範囲が凄く大きくて、困っちゃうことが有る。でも、そのグレーは自分ならどう動く?ってことを考えなきゃならない。ってことに気がつく。
何でもかんでも法規にして従え!っていうんじゃなく、
優良な行動規範の指針で自分で考えろ!っていう方が、セーフティなんじゃないか?

日本のようにこれが安全だって【緑色の範囲】だけ提示して、企業や各個人に考えさる【グレー範囲】のバッファを持たせないのが「安全」だと思う。
ホワイトカラーが机の上でステークホルダーと一緒に考えた「安全」だと思う。

労働基準とか作業の中身を知らずに「安全」だけの法規を作って、従えって言ったって、そりゃダメだな。

幾らイイ大学を出たって、18歳までしか勉強しないで、そのあと学ばないから、失敗から何も学べず、成功以外は無いことにして知らんぷりして、そういう人間が偉い役職に就いたら最悪だね。ブルーカラーをバカにしてると思う。
失敗から学べない人は、絶対に成長できない。
失敗を隠したり無いことにして、次々って進んで行ったらいつの間にか【橙色の範囲】に入り込んでたりするから、自然相手の仕事で、肩書きだけで、人間の社会だけで、何とかしようったってそうは問屋が卸さないよ、自然は必ずしっぺ返ししてくるよ。

でもそのしっぺ返しは、作業員に及ぶんだよ。
だから作業員は、グレーを自分で適切に緑色の範囲に近づけないとダメだよ。
国や行政がいう緑色の範囲には従わないって自分で決めた方が良い。
従うって決めたって、いつもグレーでやってるから、結局従わない方がセーフティだよ。 そのくらいは学んだ方が良いよ。賢明になった方が良いよ。
クニやシャチョーやカントクが言うことはテキトーに訊いて、そういう風に見えるように動いて、実際の行動は厳しく自分で決めないと。
良い仕事をする人はみんな賢明だよ。

2020年12月16日水曜日

コンプラばばあ

以前にある機構から、自然公園の遊歩道上にある結構大きな枯れ枝の撤去を頼まれた。
そんなに難しいオペレーションじゃなかったけど、アンカーが取りずらく難儀した。

準備してると、ばばあがやって来て「何してるの?」って聞いて来た。
遊歩道の上にある枯れ枝を取り除くって趣旨の事を言うと
「ここは天然林だから人が手を入れちゃイカンのだよ」って返された。

メンドクセェ。

ちゃんと許可を得てやってますから。って言っても、聞く耳持たない。
「ここは我々ネイチャーなんちゃらが、管理してますから」
「皆が危険にならないようにきちっと手入れして、管理してますから」って
管理、管理って、一度抜いた刀は納められないのか?
グダグダ言って、邪魔をするんで、危ないからコーンの中に入らないでください!
って言ったら、ムムムムッって感じで居なくなった。

大体てめえらの管理って、人間の方向からしか見てない社会の都合としての管理だろ。
管理!管理!って、人間に管理される程自然はアマくはないよ。
それにNPOなんちゃらって、結局自分らのマスターベーションっていうか、
自分らで遊ぶ費用を税金から賄おうとしてる奴らだろ。
保護や管理を振りかざし、どうやってカネをかすめ取ろうかの算段する連中だろ。
社会悪だね。ヤクザだね。それが偉そうに管理を振りかざすなよ。

奴らが考える業者ってのは、皆同じグレーの作業服を着て、長靴履いて、ドカヘル被って、リフレクタのベスト着て、高所作業車に乗ってやってくる人たちのようだ。

一方我々は、ぱっと見何の統一感もなく、着てるものもバラバラなスポーツ的なウェアだし、ジャラジャラしたものぶら下げて、冗談言いながらスローラインを投げてる、一見チャラチャラ遊びに来てるヤカラに写ったのだろう。

その後も通行人に迷惑しないように声を掛けながらやってたら、、、
さっきのばばあが、増殖して5人て徒党を組んで戻って来た。

誰に依頼されたとか、許可証見せろとか、これは違法伐採だとか、
さもそのネイチャーなんちゃらが、全てを司ってる的な、
横柄で高圧的にギャーギャー騒ぎ出したんで、頭にきて、

自然公園なら、自然に任せておけや!
逆に人が入れないようにしておけや!
NPOなんちゃらの遊び場じゃないんだよ。
お前らが勝手に踏み道作って、踏圧で根に酸素が行かなくなって枝が枯れたんだろうが!
お前らがスコープやカメラ持って彷徨くから、こういう作業が必要になるんだろっ!
グレーの作業着の高所作業車が出来ねーから、ワシらがやってんだろっ!

って言いたかったけど、やっぱりそれはマズいので、
完全に無視して作業してたら、公園担当者が慌てて現れて、
何やらばばあ達に説明して、引き下がってくれた。

まあ本当は最初っから現場担当者が居るべきだし、
ああいう過激な自然保護団体って言うか、クソNPOやボランティアって
本当に始末が悪い。
なんで保護してやる的な上から目線なのかね。
保護とか言ってるけど、保護って意味が判ってるのかね?
都合の良い部分だけ、自分たちだけで享受して、
都合が悪くなったり責任が生じたら、我々はボランティアだからって、
ボランティアって意味が判ってるのかね?
自分らの利益や生活を享受してるコトがもうダメでしょ。
保護するなら、オマエらが居なくなった方が一番地球のためだって。

自分たちが「正しいコト」を行う、社会に役立つ、法規に準拠した、団体だ!
って勘違いしている人たち、ちゃんと勉強してよ。
管理ってのは、表向きキレイな作業だけじゃ成り立たない。
自然はお前らが管理できるほどアマくないよ。
誰かがお前らのケツを拭ってんだよ。


誰かが机の上だけで考えた
コンプライアンスって、
何か履き違えて
勘違いにも程がある。
ベクトルが怪しくなったら、
オシマイだ。

自然系のボランティアって、
ただの圧力団体じゃね〜か

2020年12月15日火曜日

サスティナブル、誰にとって?


残念ながら、SDGsとか、
自然を守るとか、環境に優しいとか、
サスティナブルとか、
それはそれで良いことだと思うが、
そういうコトを
声高に言ってるヤツらが嫌いだ。
偽善か贖罪のつもりなのか、
きっと何か後ろめたい思想があると思う。

そしてそいういう奴らを意識が高いとか、
素晴らしい活動だって
賞賛する奴らも嫌いだ。

愛らしいかわいい動物も実はダニまみれで
迂闊に手を出したらヤバい奴だっている。
ソウは見えなくても人間にとってヤバい。

木を伐るんだって、自然破壊だろ。
人間の都合だろ。
それを理解してリスペクトしなきゃ。


木を伐る時に酒と米で清めたって、そんなん自分の都合に対する免罪だよ。
何を清めてるって言うんだよ。
お寺さんの伐採とかで作業始める前の接心は、己の散乱する心を一つに摂み、心によく気をつけるという、免罪ではなく自分の心を平静に保つ儀式だからね。
形骸化した、自分の都合で、持続的可能とか言うヤツは信用できない。

昔デザインで、健康食品に関わっていた時に、このサプリメントは身体に良いとか言っていた割に、それを服用するとダメな人も居るということを知った。1日最大摂取量が150mgでも、必要以上に例えば250mg飲み続けると、都合100mg過剰摂取となる。
そして、そのサプリを止めると摂取量に関わらず、排出される量が優先されて毎日100mgを排出する身体になってしまう。
その人が通常の食事で100mgしか摂取していなかった場合、本当は50gを補えば良いのだけど、100mg排出する身体になってしまったので、食事から吸収する分をそのまま排出し調子が悪くなる。
だからそのサプリを止められなくなる。
これはもう麻薬だよ。
そういう事実を知っていながら、広告的には表記しないか超小さくして、声高に身体に良いとか言って商売をする。ということに怒りすら感じた。

クライアントにこれはマズいから、ダメな人も居るよってことを明確に表記したいって言ったら、そんな事したら売れなくなるかもしれないからダメって言われた。

自分では広く皆が良いと思うことを知らしめる役目だと思っていた自分が、ウソをついていた。騙していたことになる。洗脳していたことになる。ガッカリだ。
自分が作った広告によって、調子の悪くなる人が増えるのは許せない。そんなプロパガンダに協力する自分がイヤだということで、その仕事は辞めた。

そうして、企業の環境報告とかサスティナブルリポートとか、会社の利害に直接関わらないような、持続可能な社会を目指した企業戦略的な仕事をメインにやるようになった。

そういう環境室みたいなセクションは形的には、リクエストした情報は全て閲覧できて、役員室と同列の地位が与えられ、作ったモノに対して、役員が意見を出来ずに承認しか出来ないというセクションだった。
今でも形的にはそういう地位だと思う。

私は世の中のためになって、持続可能な社会の実現に協力できると、喜んでいた。
この頃、世の中的にも社会貢献活動が注目を浴び、環境省も情報が伝わりやすい見やすく判りやすい冊子に、リポート大賞とかを授与していた。
そして企業もこの大賞目指してカッコいい報告書を作って賞を貰いハクを着けたいという野望も相まって、殆ど1年かけて前年の研究開発部門とか社会貢献活動とか、SDGs活動を取材して調査して、それをカッコ良くまとめる仕事だった。

そこで知ったのが、安い原野を買って、〇〇の森みたいな、私どもは植林活動を通じて皆様の環境保全に役立ちます。みたいな触れ込みで小学生集めて植林をヤルことだった。
まあ、画としては、子供が木の苗を持って植えているのは大変微笑ましく、企業イメージも上がる。自社製品やお土産持たせてハイさようなら。
でも植林だけなんだな。植林って言っても植えるだけだから、木は成長が遅いから直ぐに雑草に覆われて陽が当たらなくなって枯れちゃう。草刈りはやらないんだな。
企業としてはサスティナブルな植林活動をしているという事実と「子供が木の苗を持って植えている」画が欲しいだけ。
そして翌春その場所を、皆伐したり除草して、同じことを繰り返す。同じ場所で。
その年の「子供が木の苗を持って植えている」画が手に入る。
企業イメージとしては持続可能な社会貢献活動になる。
一回買った土地を巧く使い回して、金をかけずに企業イメージを上げる。
本当は夏場にかけて、植えた苗を切らないように、手で3-4回草刈りしないと、それを4−5年続けないと、、、そんな面倒なことはやってられない。
面倒臭いし余計な金をかけたくないから、同じ場所をすっかり刈ちゃえば1年1回で済む。

一般的には素晴らしい植林活動を実施している企業に見えでも、
そういう良さそうな持続可能な社会貢献活動に見えても、
会社のイメージ向上には持続可能でも、
地球にとっては、少しも保全でも優しくも持続可能でもない。
NPOとか地域の人たちを助成金で巻き込んで、私たちは良いことをやっているという満足感を植え付け、企業は少しのカネで大きなイメージを手に入れる。

もちろんちゃんと植林している企業もありますよ。
でも全てじゃない。

ロングスパンで見ていたら、そういう事実を知っちゃう。

そこでこれではイカンからこうした方が良いとか、その企業に都合の悪い事実でも、セーフティネットにかかって大きな事故に繋がらなかったでしょ、ウチの企業の安全対策は間違ってないよ。って言った方が情報公開として優れてるんじゃないか。とか、
偉そうに役員室に意見したら「事故が有った事実なんて公表してはならん!ケシカラン!」って言われてしまって、アイツは危険分子なんで、取引を止めろってことになった。事故が有った証拠を持っている可能性があるから、家捜しして回収しろ!って黒服のシンジゲートが事務所に現れて、一切合切関係資料を略奪されてしまった。
恐かったよ。
それ以来私がその企業と関わりが有った事実はゼロになり、仕事は無くなった。
コッチから願い下げだから良いけどね。
そういう企業はメルトダウンを起すことは遅かれ早かれ判ってたし、それに協力していたっていう事実まで無くなったから嬉しいけどね。

だから、自然を守るとか、環境に優しいとか、サスティナブルとか、仕事に対する意識が高いとか、そういうコトを声高に言ってるヤツらの言うことは信じない。

自然を擬人化したり、赤ちゃん言葉を使ったり、リスさんとかクマさんって呼んだり、対外的には聞こえがいい雰囲気出しちゃってる。ダサイね。
逆にそういう奴らを見つけるのは、その言動で判断がつく。全然雰囲気良くないね。

クソが!

2020年12月14日月曜日

恐怖や好意2

be able to act without fear or favour.
恐れずに行動できる。


まあ、リーダーというか上に立つ人は、
少なからず恫喝しちゃいけないよね。
意見もなんもあったもんじゃない。
「オレ間違ったこと言ってるか!」とか
「俺は間違ってないよな?」とか
「言いたいことあるなら言ってくれ!」って
恫喝しちゃおしまいだね。
そんなん言える訳が無い。
言ったらますます顔真っ赤に怒るくせに。
何か腹の虫が悪かったら、
部下に当たり散らすなんてサイテーだ。

ジャバザハットって、チシャ猫とヒキガエルの間の子的な感じなんだけど、
映画は強烈だったね。こんな武器商人に睨まれたくない。

そりゃアンタの意見かも知れないが、
同調圧力っていうか、強制同調って言うか、言えない環境作っっておいて、
それが「チームだろ!」とか言っても、なぁんにも響かない。
それは俺様のチームかもしれないけど、誰もついて行かないぜ。
それに気がつかないかわいそうなお山の大将なのか、
知ってて恫喝で利用する悪い井の中の蛙だね。ガマだね。
前にも書いたけど、文字通りのマスタースレイブ。
っていうか、そんなヤツはイエスマンだけ集めてしっぽりやってな!

DV夫みたいに、恫喝で有無を言わせないというか、言わせる環境を排除し、
その後「お前の為を思ってやってるんだぞ」とか、
飴と鞭じゃなく、恐怖や好意。
イエスマンだって、言えない環境言わせない環境があるから、
ビビって同意してるだけじゃないのか?
無理矢理同意を求めるなっつうの。

そしてそれはしょうがない同意であって、共感でも納得でもないからね。
その同意だって、結果として恐怖や好意の生返事だからね。
そのくせ自分より立場が上の人には思いっきりしっぽ振って
自分のイエスマンには、陰でその上の人をボロクソに言ったりする。
どっちもサイテーね。
恐怖や好意で人を動かす人って、心の底から同意されていると思っているんだろうか?
それとも事業はそうやらないと回らないと思ってるんだろうか?
昭和の経営ならそれでも良かったのかもしれないが、
今はそれじゃ作業は回らないよ。前時代的というか、
やっぱり時代に合わせて、経営だって変化するべきだよ。

そのうち解ると思うけど、本当の友達いないんだろうな。
助言してくれる人もいないんだろな。
きっとモノにしか愛情感じないんだろうな。かわいそう。
組織の上に立つ人は恐怖や好意で人を動かしても
結局誰も着いて行かない。

そんな時はビクビクして言うなりになるのが一番得策かもしれないけど、
意見が一方向なのは、ただの上下関係でしかない。
金輪際お断りだね。よう付いて行かんわ。
それがチームなんてチャンチャラおかしいぜ。

2020年12月13日日曜日

恐怖や好意1

be sufficiently independent and impartial to make objective decisions.
客観的な決定を下すために十分に独立し、公平である。

以前、私の講習を受けてくれた人が、自分の会社に戻って、上司にちゃんとした考えを学んできましたって報告して、おう、それじゃそのちゃんとしたヤリ方ってのをやってみろっていわれたらしい。
その人もちゃんとしなければって頑張ってしまい、良くない器材要因とか、体制として整っていない組織とか管理の要因とかを、尽くダメ出ししたらしい。
そして作業中に、この方法は適さないとか、このロープはライフスパンを越えてるので破棄ですねとか、社長そのシステム間違ってますよ!とか言っていたら、、、
造林作業班に回されてしまった。

公平性も客観性もへったくれもまるで無い。これが現実か。

最新の登り方を学んでこい!なんて言われて、会社で金を出してもらって、興味の無いヤツや、経営者のイエスマンを送り込まれるような講習は、やっても期待できないし、彼らの人生を狂わしてもいけないので、


受講者のスタンスを
確かめるようにしている。

何を目指しているか?
その会社を愛しているか?
会社にずっと居るつもりか?

など色々聞いて、
基本の事項以外に
注意事項を伝えている。

多くは、他の奴らに
殺されないよう
自分の身を自分で
守るコトに重点的を
置いて伝えてる。
そんなのは本来講習の目的では無いが、
真剣にツリーワークをやりたいのなら、まず会社を辞めろ!って言ったり、
ずっと居たいなら、自分の身は自分で守って粛々とヤレ、疑問は持つな!って言ったり、
上司に言われて仕方なく受講しに来たヤツを送り込まれても、興味の無いヤツには、何言っても無駄だから、適当に木登りを楽め!って言ったりしている。

そして適当に木登りを楽しんで、キャッチーで世渡りの上手い子で、経営者の言うなりで、看板としては都合がいいし、登らないし、作業の仕様も判らないし、もちろんレスキューなど出来るはずも無い人が、現場管理者になったりする。どうなってるんだろうね?

恐ろしいね。

欠陥を通知[notify defects]ってのもある。
オペレーションを行う全ての個人は、明確に中立な立場で、機器の欠陥を通知する必要がある。幾ら強力な主従関係や師弟関係があろうとも、独立して欠陥を通知できる構造が存在していない作業は、もはやアーボリカルチャーでも高所樹上作業でもツリーワークでもない。また欠陥を承知しながら運用し続けるのは、ツリ−ワーカーとして失格である。
ツリーワーカーじゃなくても、組織がクソならいつかケツの毛毟られるだろうけどね。

そんな事言っても、睨まれて冷や飯喰わされたら、堪ったもんじゃ無いから、経営者がツリーワーカーじゃない特殊伐採の人や、組織のテッペンの恫喝なヤカラだから、しょうがないけどね。ちょっと同意したら調子に乗るし、反旗を翻したらヨソで評判落とされる。そんなヤツに評判落とされてイエスマンに嫌われても関係ないけどね。

何かいつものボヤキになったけど、恐怖や好意では、生産性も向上性もないからね。その場は上手く切り抜けても、それはタマタマだからね。そんな奴らとつきあってるとこっちまでヤなやつになりかねないから、注意しないと。残念!

2020年12月12日土曜日

刃物の位置?

13.7.3 lanyard stowed on the opposite side of the harness to handsaws.
ランヤードはハーネスのハンドソーの反対側に配置するべき

これはどうなんだろう?

ハンドソーの反対側って、
センターDに2丁掛けする
んなら両サイドでイイけど、
EN358でU字吊りする時は
必ず両サイドだから、
反対側ってどこよ?

まあこれは、
何処か別の[A]
イクイプメントループって
意味なんだろうな?

ハンドソーならギアループでイイけど、チェンソーならギアループだと重くて、動くたびにモーメントが生まれフラフラしちゃうし、チェンソーはギアループはダメだね。昔はサイドDに掛けてたしな。
刃物はENで認証されている[A]には掛けちゃいけないってって事でしょう。

そこで昔はプラスティックにバネ式ゲートのキャリツールくらいしか無くって、ここにチェンソー掛けておいたら、急にガクッと身体が持ってかれた事が有った。
いつの間にかバネゲートが外側に外れて、登ったり動いてるうちにチェンソーが外れて落っこちて、チェンソーランヤードが効いてガクッと引っ張られた事が有った。

EN認証以外ってことであれば良いなら、、、そう最近チェンソーとか掛けやすい、堅いギアラック出てきたしな。そういうコトで、ああいう製品が出てきたんだな、きっと。 VaultとかtransPorterとかね。
どっちもロックできるし、硬くってしっかりハーネスに固定できるし、上面に一時的にチョン掛けできる。
こういうのが出てきて、最初はこんな高いものが必要か?って思ってたけど、機会がありtransPorterを戴いたので使ってみると、こんな良いものは無い!ってなった。
以来transPorter派なんだけど、4カ所ビス止めで、ロックもアンロックも出来るって何て安定感があるの!チェンソー掛けるのに持ってこいじゃん!素晴らしい。

そういうヤツで、チェンソーを掛けなさいよってことだね。
私はコイツを左側のサイドDの後に取付けている。
ツルギをブリッジの左ベルトにオスを通して、着け外し出来るようにしている。
それで良いってことだよね?

私は左利きなんで、左側なんだな。ランラードのデバイスも左側。
ポジショナー2は、未だtransPorterに絡んだ事はない。

しかしテクニカルガイドに、こんな指示の項目要るか?

2020年12月11日金曜日

贅沢なワークポジショニング

知り合いがヒップスターを買ったんで試しに使わせてもらった。

あの有名なメーカーじゃなく、販売許可のために取ったCEを冠にしたランヤードじゃなく、その名前がつくずっと以前からアメリカで手作りされていたトンプソンツリーツールのヒップスター。
もちろんCEなんて取ってない。

ユニセンダーやベネットフックの制作者モーガントンプソンが手がけた強力なツール。

Frustration with the conventional climbing systems led him to develop his own climbing tools. We know that in a dynamic-job that dishes up a new puzzle every day: versatility is essential. We build tools that give you an edge. We believe simple is better.

洒落てるじゃないか!
こういう制作者が研究開発を繰り返し自分の為にモノを作るってのが素晴らしい。
誰かが作った、条件や状態を無視して、加工したり改変したりするヤカラとは違う。
その開発行程にかかるパテント料と考えて、制作者へのリスペクトがあってこそ高価なんだから、材質や構成を無視して似たモノを作っちゃうヤカラとは違う。

TAZとかもそうだけど、制作者がイイと思うモノはその人が良いと思うんだから、それでいいんだよ。CEなんて取らなくても俺はこれが好きだ!これで面白いコトが出来る!って自分自身が開発しちゃう。
欲しいなら分けてあげるよってスタンスが好きだ。


見た感じとフィールは全然違う。
超コンパクトでストイックなスタイル。

2枚のフリクションがどう作用するか?
動きはどうなるんだろう?

ちょっと疑心暗鬼だから
Sでバックアップしながら
ポジショナー2と一緒に交互に
フィールを確かめてみた。

何とも贅沢なワークポジショニング
なかなか面白い。
好きキライでいうと、感覚的に好き!
動きだけでいうと慣れるまで時間がかかりそう。
コンセプト的には面白い!
この機構をワークポジショニングに使おうとする姿勢が最も好き!

すこし気に入らない所は、動く方向。
購入者がネクサスを取付けたのも頷ける。
どうもスイベル付きのポジショナー2に慣れてるから、巧く身体や動きについて来れない感じがするな。
2枚のフリクションプレートの穴の位置関係とか、細かい所に工夫が感じられ、好感が持てる。3枚にしたり穴のサイズ変えたりいろいろ思索をしてるんだろうな。
アルマイト加工すらしてない潔さっていうか、このリンク機構がカッコいい。

ウエブサイトを見ると、トップページにスイベルついたプロダクトが有って、それにすると大きくなっちゃうし、凄く高価になっちゃうんだろうなってことが予想できる。

某メーカーのコンビネーションによるヒップスターより、凄く良いと思う。

2020年12月10日木曜日

CEって

商品がEU 加盟国の基準を満たすものに付けられる基準適合マークのことで、CEを取らないとEU加盟国では販売すら出来ないのだ。

逆に捉えると、売るために製品によって決められた基準に適合させる、ってこと。
大量生産できて販路を広げるためにCEを取得するモノだよ。
CEの後に付いてるナンバー調べたら判るよ。
だから歯磨き粉や三輪車やキウィにも付いている。
ソレが有れば優秀なモノって訳ではない。

一時期持て囃されたCEランヤードなんて、CEで取り決めた基準に適合してるだけ。
何が凄いってCEに準拠できるための適合を取得するためにメーカーが頑張って、ノットやソフトマティリアルだって適合性を一元化できるって、その結果を「どうだ、ワシらはCEだって取得できる製品を作れるんだぜ!」って心意気を製品名に表しただけだよ。

よくハナクソみたいなヤツが「CEランヤードを作った」って鼻息粗く自慢してた人が居たが、それは製品を買えないだけでしょ。自分の持ってるモノで構成したって、そんな物はCE取れないし、カタチだけの猿真似の偽物だし、やってることはパクリだからね。持ってるからってその人が凄い訳じゃなく、そういう人を見つけたら陰でバカにしよう!

そこでCEじゃなくて、ヨーロッパ規格に準拠するために、どういった試験方法で明確な試験データが得られたかっていう検証が行われたEN〇〇のナンバーが付く。
ENが付けばどういう試験が行われ、その試験にパスしたかが判る。PPEとして認められたのかが判る。一般的にもその判断がつくってだけだから。

また、それらの整合性の判断をつけるためにEN規格で確かめるっていう方向性だから。CE付いてるから優れた製品って訳では無いし、そんな判断しか出来ないヤツは絶対にCE付いた仕事は出来ないね。

CEってEU加盟国内で流通させるモノの判断基準だけど、ソフトウェア的にも、その機器を使うグッドプラクティスとかICoPとか基準が有るからね。
それに準じて使わないと、全く意味が無いからね。

アメリカのロックエキゾチカのアキンボは
今年CEを取得して、
ヨーロッパでも販売できるようになった。

販売できるようになっただけだから、
CE付いたおかげで機能が素晴らしく
優秀な製品になった訳じゃないから。
上がCE取得したヨーロッパ物
下がアメリカ物でCE無し

なあんにも変わらないから。

ただアメリカ物は
アメリカで買った方が良いし
ヨーロッパ物は
ヨーロッパで買った方が安い。

アメリカで売ってみて、それが世界的に引き合いが有ったから、遅ればせながらCEとってヨーロッパでも売り出そうってことだけだからね。

根拠が明確なENは判断がつきやすいけど、アメリカ物は自分で考えないと自分で整合性を組み立てないと怪しいモノが有るからね。

国製品が怪しいんではなく、
さすがスタンスがインディビディアルなお国柄ってことだよね。

そしてたまに売れると思って材質とか無視して、安いアルミ使ってフルコピーしてCEマークが入っている中華製品とか有るから気をつけないと、フリマアプリや通販で買わない方が良いと思うよ。個人売買のフリしてカネが振り込まれたらドロンしちゃう悪徳も居るから、それだけじゃなく更にカードまで利用されかねない。

2020年12月9日水曜日

ツリーイングとツリーケアのワークショップ

ツリーイングとツリーケアの違いを知ってもらうためのワークショップ。
相変わらず、子供向けのツリーイングのイベントにしゃしゃり出てきて、ノットクラフトをジッと見て、この結びが出来れば安全に仕事ができる!って思うヤツが居る。
ツリーイングが出来るようになれば仕事に活かせる!ってヤツが居る。
仕事をしたいならまずツリーイングの資格を取らなきゃってアホまで居る。
そういう怪しい騙し文句でツリーイング検定に挑む人が居る。

全然違います。

大きな間違いです。

最初の一歩を間違えると、メチャクチャ遠回りです。



ツリーイングはあくまで遊びです。
仕事を行う根拠にはなりません。
使ってる道具が似ていても全く違います。
根拠が全然別です。

遊びのライセンスで仕事なんて出来ません。
そのライセンスで仕事する奴らは、
仕事のことを遊びと思ってる人間です。
そんな人間に騙されてはいけません。

逆に特殊伐採ができれば、
子供を登らせることなんて簡単だ!
って思ってる人もいますが、
全然違います。
第三者を楽しく登らせるってことは
もっと大変な知識が必要です。
それに合わせた技術も必要です。
ツリーケアの常識をそのままツリーイングに行かそうとしても、根拠が全く違うので出来ません。自分のセーフティと第三者の危険回避は全く別物です。
自分が予想しても、相手が自然なら第三者なら、何が起こるか判らないということを承知して、それに対応できる知識と技術が必要です。
自分の危険回避と他人の危険回避は全く異なります。一様に考えること自体が無理です。

遊びの木登りをベースに仕事にも有効だとか言ってる人もいますが、知識として持っていても問題ありませんが、それをベースに仕事なんて出来ません。

私はセーフティは「危険回避だ」って言ってます。どんな危険が有り、その危険を知ることで危険から遠ざかることが出来ます。
誰かが言った安全は、自分にとって安心できる安全ではありません。

遊びのツリーイングは、インストラクターが事前に危険を回避して、最も危険の少ない環境で危険の少ない方法を選んで、木に登って遊びます。
一方ツリーケアは危険を承知して、出来るだけ危険を回避して木に登ります。
危険な木に登ることが仕事なんで、その危険な木を、危険回避された方法で登ることは、モノ凄く危険です。

その辺りがアヤフヤな人が多いです。アヤフヤのまま勢いで登って仕事する人もいます。今まさにロープ高所作業特別教育とかが発効になり、足場を組めない2m以上の高所に登って作業する人は、日本人ならすべからずこの特別教育を受けなければなりません。屋根の雪下ろしも、ビルの窓ふきもすべからず全員です。
その法規も木に登ることが前提になっていないので、木に登る人に取ってはトンチンカンチンな内容だし、しかも政治的に幅を利かすエネルギーインフラや行政が御用学者と共に作って、その天下り先の業者に有益な法規を作ったっていう、情けない法規です。
またその法規をネタにツリーワーカーを騙す業者もいます。
日本ではそんなアンポンタンな状況の中、世界では高所樹上作業の業界の行動規範が発効になりました。みんなこの指針に従ってより善き作業を心がけた方が良いってことになってます。日本以外ではそうなりつつあります。
日本人は大和魂で、心意気でエイヤッって仕事をするから、日本の法規を遵守するだけで誰かの安全は守られるかもしれませんが、世界では自分の身を守るためにこうした方がイイっていうグットプラクティスが有るし、イギリスの行動規範として発行されたICoPは日本以外の世界中に浸透しつつ有ります。

タイミング的には、今が最も相応しいと思い、

遊びで高い木に登りたいって思ってる人でも、
これから仕事を始めようと思ってる初心者でも、
今まで木に登って仕事をしてるけど、危なくてイヤだって思う人でも、
どんなことをどんな風にやってるかって言う興味本位の人でも、
講習は高いし、なかなか難しいなって思ってる人でも、

まずは最初の一歩として、話を聞いてみようとか、
何を買ったら仕事ができるのか?っていう間違いを正すためにも、
色々ディスカッションすることで目的自体もより明確になると思います。

一緒に遊ぶ仲間を見つけるのも良いし、
そんな仲間と一緒にライセンス講座を受講するのも良し、
自分の道具を持ってきて、ギアインスペクションするのも良し、
独り親方のツリーワーカーは他のクライマーと繋がるのも良し、
自分が持っていない道具の評価を誰かに聞くも良し、
良く判らないツリーケアの実体を細かく質問するも良し、
他の資格を持ってるが、全然仕事につかえないってことを聞くのも良し、
一言アイツに文句を言ってやろうとかでも良いです。

北海道のツリーワークのいろんな方向性を明確にしようと企画しました。
出来る限りフラットで、出来る限り質問に応えようと思います。
カッコつける必要はないので、道具なんて持ってなくても大丈夫です。
っていうか道具を持ってきての講習は無駄です。
道具選びもリスクを避ける重要なタスクです。
有る物で無理な作業をこなすのは愚の骨頂です。
まず道具を持っている人の多くの場合適合性が無いものが多く、その否定から入るのでスタートがマイナスになります。
道具選びが直接仕事に関わることが多く、無駄で無理な道具でタスクをこなすのはシンドイです。身体に合っていない自転車は疲れるし、ヘアブラシでは歯は磨けないし、スコップだけで氷を割るのは大変です。

まずは雪が溶ける前に、第一弾として、行動規範の座学を行います。
まずは座学なんで実技は殆ど有りませんが、いきなり講習だと及び腰になって二の足を踏んでいる人などは、とても有効だと思います。

ツリーイングとツリーケアの明確な違いについてクリアにしてもらうことを目的として、 一通りの説明、道具の説明や適合性の解説、質疑応答タイムなどを休憩を挟みながら、約5時間程行います。
参加費は会場費を含めて、1人1,000円です。

希望者にはメール添付でチラシを送ります。
宿泊等やその他のご相談もメールで応対します。
表示の画像の中にあるアドレスに連絡ください。

今の所決定している場所は、
札幌周辺:2021年3月14日(日) 10:00〜16:00
場所:石狩美登位創作の家
*現場周辺では食堂やコンビニが有りませんので、昼食持参。
*会場は板張りの体育館なので、上靴を持参ください。
*椅子がボロいんで、椅子を持ってきた方が良いです。
*会場は古い体育館なので、ハリを使って試しに登ることができます。
*自分の道具が有ればご持参ください。
*申し込みは、チラシに掲載されているメールアドレスで必ず申し込んでください。

下記でも確認できます。
TMCA北海道中央ブロック
https://treeinghokkaidotyuo.blogspot.com/

そしてこの先、参加者の希望に添った形で、ツリーイングのライセンスを取得するも良し、ツリーケアのムービング・タイイング・セッティング・プルニング・ポジショニング・リギング・カッティングと実技含めた、より実践的な講座予定しています。

Tree Worker's Development Organization
ツリーワーカーズ研究開発機構


SUPPORTED BY / satosbooks / 秀岳荘

2020年12月8日火曜日

臥薪嘗胆

先日クルミの枝剪定を行った。
ただ剪定するだけなら楽だけど、梢側には絡まったコクワのツルが巻き付いているので、まずカズラを外さないと降ろせない。
推定30kgくらいの枝でも、手でちぎれるくらいの細いツルがエネルギーを相殺してしまうので、外れない。この地味な作業が意外に大変で、近くに寄れないし、もう大丈夫って思っても、とんでもない方向からツルが伸びていて、元々スタティックリギングのタスクでスローラインを投げてチップと元口バットでロードトランスファーにしようと思って外したら、全然降りない。何処かで突っ張ったカズラが利いてる。
非常に苦労したんだが、降りると思っておりないのはガッカリだぜ。

そんなタスクで一緒に作業していたチームメンバーが、シリウス14mmを新調し、そこまで必要無かったが、デカくイケるぜ!ってな具合いに使ってみた。
リギング中はモノ凄く慎重にチェックして、いろんな方向から確認してタスクを遂行するが、山場を過ぎてホットすると事故る。気が抜けてテキトーになる。
やっぱり新品のロープはイイねって気持ちよく作業をしていたが、幾つかタスクをこなしているうちに、降ろした枝を玉切りしている時にロープを切ってしまった!



シリウスブルロープ14mm
11,680lbf / 5,200daN
でもこれはもうそんな強度は無い。

降ろした後にノットは解いていたが、
荷重してなかったフリー状態のロープが、
ツルが絡んだ小枝と一緒に跳ねて、
末端が一緒に目の前に飛んできて、
フル回転のブレードに当たってしまった!
ほんの一瞬かすっただけでもこの有様。
ギョエ〜、やっちまった。

タスク中では無いものの
ロープを切ってしまった
心理的ショックの方が大きい。
普段から「絶対に吊られたままで切り始めてはいけません」なんて言ってたかが、荷重が載ってなくてもフリーの末端は暴れる可能性がある。ましてツル作業ならその可能性は充分に予見できたのに、アマく考えていた。
邪魔な枝とツルをチョンチョン切っていたら、転がった小枝にツルが絡んでいた。
跳ねた枝と一緒にフリーになったロープの末端が目の前に飛び込んできた。
普段はそんな事しないのに、不可抗力で飛んできたら困るよ〜。
なんてただの良い訳で、ダメな作業はダメ。
普段ヤラ無いことが起きたっていうことは、基本がダメ作業だったってこと。
ダメなミスが何処かにあったから、そのミスが事故を誘発した。
今までがたまたま偶然巧くいっていただけかもしれない。

テンションの抜けたロープはちゃんと再び上げておくべきだった。次のタスクはスローラインのチップなんで、リギングロープを降ろしたままで玉切りする時は、ロープ末端を何処かに引っ掛けて外れないようにするべきだった。
結果として自分がショボかっただけなんで、その根拠や原因を判っていた。でもそれをやらなかった。

私はミスを見せた方が、自分がたいしたことない人だって思われた方が、チームは良い仕事に繋がると思ってる。ミスをしない大門未知子みたいな人はドラマの中にしか存在しない。エンターテインメントってか、そう有りたいっていうファンタジーだから。仕事をミス無いように完遂するためには、そこでカッコ付けても始まらない。カッコ悪い所を見てもらって、自分のミスを共有して、戒めた方がよほど有効だと思う。アイツの犯したミスを俺だけはやらないようにしようとか、気をつけようっていう意識が芽生える。
事故は細かい些細なミスの積み重ねで起こるんだから、そういうミスを毎回見て、小さく細かいカッコ悪い所を見せた方が大きな事故に繋がらないと思う。

中にはミスを隠す人が居る。失敗や間違いを無かったことにする。
これがどれだけ危険な思想か判ってない。
事後対策だけ立派にしても、そのミスが無くなる方向には向かない。

例えば、ミスを報告すると入札に参加できなくなるとか、出入り禁止になったら仕事が立ち行かなくなる可能性もある。だから作業員に幾ばくなのカネを持たせて無かったことにする。作業員は一時的に掴んだ見舞金が自分の予想より多かったりすると、自分のミスで会社にも迷惑かけたんだし、事実を隠すことに疑問を持たない。こんなにカネをくれて、ありがたい会社だとか思ったりする。
そしてもう二度とミスを犯さないよう心に堅く誓ったりする。

まさにツームストーンセーフティだ。

そのミスの原因究明や、どうしてミスに繋がったかを考えず調べず根本を有耶無耶にしてもう二度とミスを犯さないって自戒するし、ミスを発覚させれば自分の評価にも繋がるので、ひた隠す。会社もひた隠す。

もしバレちゃったら、入札に参加できなくなるので、別法人を立ち上げたりして、法人格が変われば入札に参加できるっていう社会のシステム自体も何ら変わらない。
結局大きな事故に繋がるまで隠し通す。

そうやって安全でクリーンなエネルギーは水蒸気爆発を起こす所まで行く。
起こった事実を隠し通せなくなるまで隠す。
でもその事故を誘発した責任者は有耶無耶になり、巨額な退職金を貰ってる。一方住人は未だ故郷へ帰れない。っていう事実をオカシイと思わない。

社会全体がそういうムラ意識っていうか社会構造を変えない限り、何も変わらない。

だから自分では、そのミスを蔑ろにしないで、毎回のそのミスを忘れないために、ミスを目に見える形で証拠を残して、絶えず危険回避を心がける。

事故を起こした人は、切断された自分のハーネスとかロープを毎日見える所にぶら下げて臥薪嘗胆するべきだ。
会社なら作業開始前のミーティングで、その事故の象徴に対して誓うべきだ。

そういう気持ちを忘れない為に、私は道具小屋の一番良く見える所に、こういうミスを犯した破片というか、バタフライノットで切り取られたロープがぶら下がっている。
そういうミスを再びおかさない為にワザと見える所にぶら下げている。
またコレクションがひとつ増えてしまった。

まだ新品の50mロープだったからもちろん弁償したが、精神的にヤラれた。
交換した14mmロープは、テンションが抜けてたから再利用可能だが、10mくらい短くなってしまう。しょうがない。
幾ら新品同様のロープだって、弾けたストランドをビニールテープで巻いて見えなくして誤摩化すなんて言語道断なんで、潔く切る。切り離す。
こんな脆い物に命を預けているっていう事実を知っておく必要もある。
数万円をケチって使い続けるなんて自分やチームの命の値段だと思えば安いもんだ。
自分のミスの値段だから数万円で良い勉強をさせてもらったって思うようにしている。
こういうミスが細かいミスが積み重なると、事故を招くんだよなぁ。
歳を重ねるとミスが多くなるな。
もうそろそろ作業を行うのは限界かな?
そういう気持ちを忘れない。

人は必ずミスをする。慣れた頃にミスをする。
偶然起きた事故なんて無いんだ!
その事故は必然なんだ!
普段余り使わない14mmは強烈な臥薪嘗胆になった。

2020年12月7日月曜日

クマが出たぞぅ!

熊出没注意っていう看板は、警告や情報開示は注意しなさい。って感じでイイと思う。
イヤな人はそこを避けて、近づかなければ良い。


でも千歳空港にだってクマは出るからね。
札幌とか都市部なんて言ってられなくて、
何処でも出ることを認識して
巧いこと生活しなければ、
自分が出て行くしか無いね。
出てきた時はしょうがないから。
奴らも生きてるし、
生活に対して真摯だし。
知床のクマに標識つけて、
数週間経ったら狩場に居たからね。
何処かで36号線か12号線渡ってるから。
札幌にだって出るよ。

今の生活や環境を享受してるくせに、自然は自然なのに、一旦クマが人里に現れると、駆除だ!保護だ!って騒ぐ人たちが居るが、駆除も保護も今の生活や環境を享受したいからだからね。自然に対する上から目線。
まずは隠れるとか逃げるじゃないの?
元々の熊の生息域に人が入ってきたからじゃないの?
今年はドングリの成りが悪いとか、関係ないよ。
ドングリ無かったら何か探すよ。そしたら美味そうな人参が有れば寄って来るよ。
それを環境破壊だ地球温暖化って話をすり替えるなよ。
イヤなら出てけよ。
そうやって人類は移動して生存してたんだよ。
今の生活を守るために駆除だ!保護だ!って叫ぶんじゃないよ。
それが社会秩序じゃないんだよ。自粛警察じゃないんだよ。
だから役場の熊担当は、知られる前に面倒臭いからこっそり駆除するんだよ。
役場の担当者だって色んな人が居るから、困っちゃうんだよ。

凝り固まった秩序の中でどうやって生きて行くかがテーマになっている人は、変革を求める思想が見られない。個人の心の持ち様が重視されるべきなのに、社会秩序や思想を論じることを避けようとして生きるには限界がある。

この度のコビッド-19だって、本来科学的な根拠や合理的な予測に基づいて方策を見いだすならイイが、自粛警察とか相互監視のメンタリティは確かに力を持っているが、批判されるのは恐いという想いが、いつのまにか利己的な発想になり、感染したヤツが悪いとか自分がちゃんとしていないからとか、話のベクトルがおかしな方に向いている。
自らの現状維持思考や保身の心理を、誰かに操作されていると考えないのかね?

自分の危険回避は、協会や行政がやってくれるものじゃなく、自分で組み立てる必要があるよ。自分で対応策を練っておかないと、誰かが言うことを信じて死にたくないよ。

北海道でクマに襲われて死ぬのだったら本望だよ。
ああ、しょうがないなって死んで行くけど、
コーローショーの言うなりにやってたのに〜って落ちて死ぬのはイヤだ。

自分自身の危険は、自分自身で対処するよ。
それ以上のコトが起きたら、諦めるよ。
あ〜あ、しょうがねぇやって。
でもそれまでは、
自分で落ちない方法を考えるよ。

2020年12月6日日曜日

楽で早い>危険回避

昔は、枝払いだってハシゴを架けて木を伐っていた。
でもハシゴはグラグラするし、倒れるし、片手しか使えないし、体勢だって限定される。

危ない。

高所作業車で作業を行えば
それが安全になっているのかなぁ?
手っ取り早く、楽に、ってだけ
じゃないのかなぁ?
安全ってそういうこと?

危険回避では無い。

MEWP高所作業車って、
昔はそんなに数も無いし
一台借りるのも相当費用がかかった。
でも今はかなり安く借りられる。
レンタル業者も過当競争になっている。
安く借りられるし、
車両自体も安くなってるんで
大きな企業は購入できる。
それで仕事の幅が広がる?
しかしそれは危険の回避に
繋がってるの?
? ? ?
電力系の作業員だって昔は安全帯と保持器具で電柱登ってたよね。今はそんな危ない道具で電柱に登る人なんて居ない。もっと安全な高所作業車?を使う。
? ? ?
安全帯と保持器具よりも高所作業車って安全なのか?
手っ取り早く、安く、出来るから皆使うのだろう。
危険回避では無いと思う。
理屈が、早い安いで在って、危険回避には無い。
危険回避は人が法規に準拠すれば成せる。
その機器を導入する意味が、危険回避には無い。

チェンソーだって、昔は斧と手ノコで、大きいのになるとノコのデカいヤツで。
チェンソーが出てきたら、それはそれは作業が楽に早くなった。
手ノコで手を切る確率より、遥かにチェンソーの方が重大な怪我に繋がりやすい。
「安全」になった訳じゃなく、早く、楽になっただけ。
チェンソーだって、昔は高かったけど、今はホームセンターで買える。
危険回避では無い。

例えば、ハシゴ登って手ノコで枝を切ってた人は、これはどうも調子が悪い。
グラグラな状態でチェンソー使うのもどうも調子が悪い。
何か最近ロープを登って木を伐る奴らが居る。
アレは便利そうだ。
片手でハシゴ押さえて、片手でチェンソー作業するより、なんか楽そうじゃ無いか?
って目的でロープクライミングを取り入れる人が多いと思う。
危険回避ではなく、早くて楽な方法。

道具の理屈もレギュレーションも無いまま、
道具として、今までの作業の延長線上にロープが存在する。
極端に言うとハシゴの変わりにロープを使う。

だからロープなんて、何のロープでも良い。
アウトドアショップに行かなくてもホームセンターで売ってる。
でもちょっと心配だから、アウトドアショップに行こう!
まあそれはイイとして、
アウトドアショップに行ったら、比較的安いとかロッククライミングみたいだからって理由だけで、ダイナミックロープを買う。

少なからずそういう方向でダイナミックロープを買った人いると思うよ。
もしくは知らないでポチッた人もいると思う。
そこにこだわり無いから、ぴかぴかデバイス買って使ってる人いると思うよ。
ダイナミックロープは伸びる→ってことはロープ径が変わる→ってことは調子悪い。
っていうアルゴリズムの人結構居るんじゃないかな。

全てが「早く」「楽に」儲かるように向う。

だからみんな楽に登ってるように見える動画で、そういうデバイスに興味津々。
CEなんちゃらとか、なんちゃらモーションには直ぐ飛びつく。
自己顕示欲を満たしても、危険は回避はできないからね。
車のナンバーや、乗ってる車種で、運転している人は評価できないからね。
BMW乗ってても、運転が巧くも早くもない人がいっぱいいるよ。
ただBMW持ってるって言うだけだから。自己欲求を満たしてるだけだから。

* * * * *

ロープは確かにハシゴよりも安全かもしれない。手ノコの危険とチェンソーの危険は別物だという事と同じように、ハシゴの危険とロープの危険は別物だよ。

高所作業車では、ハシゴで出来なかった身を乗り出すってことができるようになる。
乗り出す事が出来るからやるのか?
それは仕事が早く楽になっただけではなく、同以上のリスクも抱え込む事になる。
落ちるってリスクに関してはそんなに変わらないんじゃ無いの?
落ちにくい領域が少し広がっただけで落ちなくなった訳じゃないだろ。
80%程の危なさが、60%位に低下しただけだろ。
20%程リスクが低下したとしても、ハシゴより高い所まで行けるし自由度が高いから、
新たな高所作業車のリスクが30%増えたら、より危険に近づくんじゃないのか?

手ノコだって「痛てっ!」って手の動きを止められるから大した事が無い怪我でも、チェンソーはエンジンで廻ってるからね。そしてエンジンの回転モーメントとか回転する刃がキックバックする恐れが有るからね。基本は両足で地面に踏ん張り、正しい姿勢で両手でハンドルを持って、それでもキックバックするのに。更に我々のようにロープで登ってたら、ロープを切っちゃう事も有るからね。カッティングとエスケープのポジションとってないと、木の揺れや風なんかで身体が揺れちゃったら、ロープ切っちゃうからね。
それを、軽くて片手で持てるって理由でトップハンドル使っちゃってるからね。
例えば斜面に片足で立って、トップハンドルを片手で延ばして揺れてる枝を伐ってみろよ、どういう事か判るから。

ある仕事で、ロープを使って出来るか?って問い合わせがあり、現場を見に行ったら、クレーン入れるから、これはもうクレーンの仕事だった。クライミングじゃなくラフターでやるって言ったら、ソレならオレにも出来るって言われた。
じゃあやってくださいよ!
少々下のモノがぶっ壊れても、伐った対象が斜面を転がっても跳ねても、落ちたヤツを運ぶときユニック使えば良いし、チルホールで引っ張っておけば、トップハンドルで手を伸ばせば片手で出来るし、自由落下でバンバン落とす、っていう施工らしい。
じゃあやってくださいよ!
何で出来るんなら俺らに頼むの?って疑問しか無い。

我々がやってるロープを使ったヤリ方は、危険回避を第一に考えるので、時間かかるし、人数居るし、ってことを説明すると、そんなの一人で出来るっしょ!とか、倒れるかもしれないから出来るだけ静かに揺れないようにヤリたいって言ったら、倒れないかもしれないっしょ!って言われた。

具体的にこういう場合は落ちたら跳ねて、斜面を落ちる可能性があるって言ったら→大丈夫だよって、伐ってるとき動いたら制御できないかもしれない→大丈夫だよって、落ちる時の重力加速度で制御できないエネルギーが生まれる→大丈夫だよって、根が浅いから最悪倒壊の恐れも有るんで幹を揺らしたくない→大丈夫だよって、姿勢制御のために他方向にセットするんで時間がかかる→大丈夫だよ片手チェンソー使えば届くよって、ブレードの長さが足りないからポジション取り直さなきゃならない→大丈夫だよ、下の物をぶっ壊すかもしれない→大丈夫だよ、巧くやれよ。ツベコベ煩ぇんだよ。
オレならそんなこと関係なく出来るよ!って。
やっぱり特殊伐採は凄い。
お前らロープ使ってるんだから、もっと凄い事出来るんだろ!って感じ。

道具にはそれぞれメリットもデメリットも有って、それに合わせた条件や施工方法やコンポーネントの決まりが有る。何でもかんでも安全って言葉だけで危険をボカシて、出来きてしまうことをこだわり無くやるんだったら、そりゃ誰でも出来ると思う。
手ノコでも、チェンソーでも、ハシゴでも、高所作業車でも、ロープでも、
道具が有れば出来る仕事は、出来きてしまう人がやれば良い。

もう何から何まで、合意点が無い。見積もりの意味が無い。
安全操業という冠で、危ない仕事をやる業者に任せれば良いのに。

でもそういう業者が出来ないって言ってるから、オレに話し回ってきたんだろ。
始めっから「出来る!」ってヤリ方が有るなら他所にやってもらえよ!
その間に、オレは勉強するよ。
そうやって命削ってる人は、どんどん出来きてしまうヤリ方を実践してくれ。
そして早く居なくなってくれ。
オレに話持ってくるんじゃないよ!って、思いました。

* * * * *

ワシらはどうやったら恐くないか?とか、回りの人や自然にとってローインパクトか?とかを考えて作業するけど、相変わらず命がけの作業に酔ってる人たちが居る。
命がけの遊びなのか?アルパインクライミングの知識や技術を使って出来るだけ少ない道具で他が真似を出来ないような凄技を繰り広げるワークじゃなくスポーツなのか?

明日も同じ作業が繰り返し出来るように、今日失敗しないようにするのが仕事だと思う。 スポーツっていう言い方はよく無いかもしれないが、イチかバチかの作業は、今日ケガして明日出来なくなるかもしれない。
仕事ならその危機感を持って取組まないとね。
事故はたまたまちょっとミスしただけ、なんてあり得ない。
今まで出来てしまって、たまたま上手くいってた偶然なだけ。
失敗する事が前提で取組まないと、いつかはラッキーが尽きて明日は無くなる。
もしくはそういう感覚が麻痺して、命をかける事が仕事だって思ってる人も居る。
今日も命がけ、明日も命がけ、これからずうっと命がけ。
そんな強靭な精神力持ってる人は居ないと思うし、居ても長くは続かない。

私の講習やワークショップで、手っ取り早く登り方だけ教えろとか、面倒臭い事は要らネェから早く楽に登れる道具を教えろとか、楽に早く登ろうとする人がいる。
それに対して、ちゃんと地面に向って足を踏むとか身体を鉛直線上に向けるとか言う。
多くはそうじゃ無くて早く楽な方法だよって言う。
だ・か・ら、真っ直ぐ登ることが一番楽で早い!って言ってもピンときてない。
自分では出来てるつもりだもんもんね。
それには、ザックリとした物理を理解した方が早いし楽だよって言っても、そういう学びは必要無くて、エイヤッて力でねじ伏せる。アーアー
そして楽で早くないのは道具のせいだってことになる。
直ぐ道具に走る。
道具は自分の出来ることを効率良くするモノだから、
出来ないコトを効率良くしても変化が無いよ。
そしてこの道具が良くない的な事になる。
道具売ってるショップは、いらっしゃいませ〜って、良いカモだから儲かるから良いけど、いつまで経っても自分を効率良くしないと楽にも早くもならないよ。
己を知る事だよ。

私は講習やワークショップでも、知ってるけど出来ない、見せられない技術が有る。
出来ないって正直に言う。もしくは出来る人を呼んできて見せてもらう。
逆にそんなに凄技を今から習得したいの?習得できるの?っていう疑問もある。
いきなり凄技を習得するより、時間がかかるかもしれないけどもっと簡単に近い効果が得られる方法だって有るよという、ベーシックな積み重ねの上に凄技が存在するとも思う。
作業は1つの成功だけじゃ無いという事を伝えている。

私には出来そうも無い、高所作業車から身を乗り出して片手チェンソーで作業できる人は、来ないでください。
仮にロープを使ったとしても、その先には展望が無いと思います。
命がけの作業がよりシビアになるだけです。

2020年12月5日土曜日

ただし

説明書のただしって、凄い重要だよ。
条件だからね。

今凄く売れてます。みんな持ってます。
そんな唱い文句がキライ。

みんな持っていたって
私はみんなじゃないしみんなって誰よ?
それが自分にとって効果的とは思えない。

動画ではいかにものこれみよがしに
モノ凄く効果的で、速く、スマートに
何かをやってのけるみたいな、
でも実際にその条件を読むと、
ただしPPEではありません。とか
実に短絡的にモノを売っている。

そういう商売をしていたからか?
騙しちゃいないのは当たり前だけど、
結果的に騙すような商売はいただけない。

コバ◯シ製薬のケシ◯ンって軟膏がある。
コバ◯シ製薬の商品ネーミングって単刀直入で独特で好ましいけど、
ケシ◯ンは、いかにもシミが消える!みたいな唱い文句で、出来てしまったシミを効果的に消すことができるイメージに感じてしまう。
しかし実際は「メラニンの生成を抑え、しみ、そばかすを防ぐ」
消すんじゃなくて、発生を抑える。予防するんだなぁ。これが。
このくらいの情報はCMでも言ってるけど、映像は出来たシミに塗ってるじゃないか!
そういう嘘くさい動画に騙されるな。
まあ、ちゃんと説明を読めば判るし、医薬部外品だからイイんだけど、、なんだかなぁ。
こういった商売先行の、売るための戦略として、効果ある的な表現はいただけない。
YouTube見て「ただし」って条件を知りもせず、ポチるのは、、どうだろう?

コレを私はケシ◯ン効果と呼んでいる。

例えば、一時的なアンカーに絶大な効果が期待できます。
まずこの「一時的な」って言う所で引っ掛からないとダメだね。
そして小ちゃく、またはいろんな原語で「ただし、望ましくない角度で不適切な力が発生する場合があります」とか「ただし、枝のサイズと種類によっては、構造に望ましくない場合があります」とか「ただし、以下のロープによる検証のみです」とか
一時的なアンカーなら、オープンスリングで充分だったりするけど、それがイイ値段で いかにもそれが耐荷重アンカーになる的な、自分にとって好都合に読み違える。
そういうバイアスがかかる。ケシ◯ン効果。

または、コンポーネントの整合性を確認してくださいとか、現場の条件に合わせてくださいとか、様々な条件がある。

自分のその他の条件をしっかり把握していれば、この道具は条件に合わないって考えられるけど、その他のロープとか機器の条件を把握していない人は、おいそれと新製品には手を出さない方が良いよ。出せないはずだよ。
だから今ある機器の条件をしっかり把握することが先決だ。

私はアキンボを持ってるけど、もの凄く際どい繊細な厳しい条件がある。
調子こいて、多分コウだろうって予想で買ったけど失敗だと思う。
実際に現場で活かせないモノは、まだ実戦経験がないモノは、宝の持ち腐れ。
アキンボはその整合性を理解しなければ実践で使えないと思っている。まだ整合性を確認出来ていない部分があり、全ての承認ロープの検証も出来ていないので、きっともっと良いセッティングやシチュエーションがあるだろうし、だからまだ実践に活かせない。
トリッキーでクセが強いデバイスだ。

それを「良さそうだ」そうだってだけで買おうとする人が後を絶たない。
最近CEを取得したからイイんじゃないかって、お前の頭がCEとってないからダメだよ。
止めた方が良いよって言っても、買っちゃったりする。じゃあ聞くなよって感じ。

「ただし」を知っての狼藉か!って聞いても、そんな「ただし」は関係ない人が多い。
なんか持ってるだけで良いのか?それともムチャクチャな使い方するのか?ムチャクチャな使い方して事故られるのもイヤだし、そんな奴らに道具を貸したくない。

私はよく道具の貸し借りをするけど、私の中でこの人は大丈夫とか、コイツはヤバいってレギュレーションが各々にある。
私に連絡をくれて私が「イイよ」って言う人は大丈夫だけど、
「今ちょっと手元に無い」なんて言われた人は、自分はヤバい奴だと思った方が良い。
条件を考えない人は、どういう使い方するか判らないからね。
そんなヤツにいい加減に使われて過荷重かけられたら、自分のログも台無しになるし、それはもう破棄基準だからね。

モノを買う前に「ただし」を読もうよ。
そして自分の作業に合ってるか?他の整合性は大丈夫か?を考えようよ。
ケシ◯ン効果だったら、モノ凄く無駄だよ。

「ただし」には気をつけろ!

2020年12月4日金曜日

コンパチビリティ

PPEは、それぞれのコンパチビリティ(整合性)が、如何に相応しく、疲れないで、効率を上げる結果を生むか?という作業の根幹に関わってきます。しかもセーフティです。

PPEか?否か?が効率に関わってきます。
有名な販売店で売ってる物でも
PPEも非PPEもあります。
勿論リギングは非PPEでも構わない。
しかし非PPEでクライミングをしたり、
ワークポジショニングを非PPEにしたり
では、ツリーワーカーには成れないよな。
PFPSって、常識が欠落してる。
自分で意識し、己のレギュレーションを
根拠ある勉強をしないと身に付かないな。
誰かが言ったことやウェブを丸呑みしては
手に入らないな。
コストだけ考えた道具選びはシンジラレナイ。

ウェブはもの凄い良い情報も手に入る。
かく言う私もAAの情報なんかは
全部ウェブだからね。
フォールプロテクションもフォールプリベンションもフォールアレストもレストレインも判ってないんだろうな。判らなくたってヤンチャな作業が出来れば良いってか。
'A Personal Fall Protection System (PFPS) which normally includes a body holding device connected to a reliable anchor to support the user in tension or suspension in such a way that a fall is prevented or restricted.'
「フォールプロテクションで、ユーザの張力または吊り下げをサポートするために信頼性の高いアンカーに接続された身体保持装置を含む個人用落下防止システム(PFPS)」
Within the UK arboricultural industry these techniques have developed outside the training syllabuses and legislative framework and have grown into a new suite of techniques for working in the tree rather than just to access it.
英国のアーボリカルチャー産業内では、これらの技術はトレーニングシラバスと立法の枠組みの外で発展し、単にアクセスするだけでなく、ツリーで作業するための新しい一連のテクニックに成長しました。

イギリスではもう一連のテクニックとして確立されている。
ツリーワーカーとしてPPEは当たり前だけど(当たり前じゃない特殊伐採は存在しますが) 救助前提の作業ということを考え続け、より善き方向を実践して、実際の作業にも取り入れ、マイナス面がないか?効率的にはどうか?一定の成果が見いだせた。
今私が主に活動しているチームは、始めからフルボディハーネスを取り入れ、登高器/下降器のデバイスを使うSRTを実践しています。
これまでDdRTを主体とした、従来の組み立てで行っていた作業と、っていうかそれ以上の効率が望め、しかもセーフティになってます。

始めからフルボディハーネスを取り入れていたら、シットハーネスにこだわる理由が判らないみたい。色物のデバイスを根拠無しに取っ替え引っ替え使っても、ちっとも速く効率良くならない人が多い中、最初っからチェストクロールで登り、リグで降りてきます。
もちろん樹上ではMRTも使いますし、ワークポジショニングも色々なデバイスを試して自分の好みの物を使ってます。その方が有用であればMRTのまま降りてきたりもします。しかし一番大変な登りではクロール以外考えられないみたい。
もちろん整合性のあるコンポーネント以外では効果が見られない。
今まで使ってたデバイスより有効な物があれば、プラクティスして採用非採用を決める。自分なりに考え自分で答えを導き出す。そのくらいのことは約2年で出来るようになってます。もちろん完璧ではないですが、一歩づつ確実に進んでいます。進む環境を上司が作っています。そうじゃないと淘汰されるってことを理解しています。長く続けるためには重要なファクターだと信じています。
同時期にYouTube見て色々試してちっとも速く楽にならない人を横目で見て、確実に実力が付いています。そういうチームを見ていると私は嬉しい。

結論
レスキュー前提で、
1.アクセスライン
2.バックアップライン
フルボディハーネスで、 SRTを使い登高器で登り、下降器で降りる。
3.樹上では快適なデバイスを選び、MRTを使って従来のような作業を行う。
が最も早く効率的で適切と考えます。
*緊急時には直ちにレスキューシステムに変更する。

It is important to use properly compatible components within climbing and harness systems to facilitate safe work at height.
高所での安全な作業を容易にするために、クライミングおよびハーネスシステム内で適切に互換性のあるコンポーネントを使用することが重要です。
Good component compatibility reduces the risk of misconfiguration and complete or partial system failure.
コンポーネントの互換性があれば誤りやシステム全体または部分的な障害のリスクが軽減されます。

コレが如何に重要で、効率的で、疲れない、そして万一のレスキューにも対応する。
PPEか?そうじゃないか?なんて、一番見やすいトコに書いてあるよ。
そこを見ない人たちは、それこそ生きる資格がない。
非PPEで命を張ってください。

だいたいその少し安い道具選びって、自分の命を安くみてるだけだと思う。
自分の命ならいざ知らず、人に勧めるのだけ早めてくれ!

2020年12月3日木曜日

国際規格適合バージョン

私は日本の規格に準拠していない。日本ではモグリのツリーワーカーです。
モグリといっても世界的な規格に従うことが、日本に法規に適合しないだけで、それが自分の危険回避に繋がってると思っている。
大体そんな資格や賞状に興味が無い。
免状は、自分の危険回避に何も役に立たない。
日本に法規に準拠した証なんて無くても、自分の危険回避を自分で考えてるからね。
仕事を貰う為にあった方が良い免状なんかより、自分が根拠になる自身の方が危険回避に繋がると思っている。怪我しては元も子もないビビリだから。

しかし仕事を受ける為には免状が必要だったりするね。
でもそこで作業の内容を計られたくない。免状無くたって作業は出来るよ。

コーセーショーの規格に適合する免状有れば出来る特殊伐採じゃなくて、
知識や技術のソフトウェアを売るツリーワーカーだから。

プロフェッショナルユースで作業に使うハーネスといえば超有名なフランスのメーカーが、製品によってコーセーショーの墜落制止用器具の規格に適合する宣言した。
まあ商売的にコーセーショーの規格に適合する必要があったんだろう。
宣言書って、巧いやり方だな。なんか免状有れば仕事できるって思ってる人には有効だ。


この「製品によって」ってのがキモだが、
例えば
【〇〇ボッド】は国内規格に適合するが、
【ボッド国際規格適合バージョン】は、
コーセーショーに適合する予定はない。
〇〇ボッドは2種類あって、
国際規格モノと国内規格もの

コレはとっても面白い。

日本の規格に準拠するって宣言。
見方を変えれば、
国際規格適合バージョンは
日本の規格に従うつもりは無い宣言。
〇〇ボッドは国内の「フルハーネス」の規格に準拠するから、日本国内の工事現場で使用しても良い。
でもボッド国際規格適合バージョンは、国内の「フルハーネス」の規格に準拠する予定は無い「フルボディハーネス」だから、日本国内の工事現場では使い難いんじゃないか?
国際規格適合のモノは、日本国内では使えない?

なかなかヤルぜ!

国際的に通用するモノは「国内規格に準拠するつもりは無い」ってモノは、
もしくはそんな法規に従わなくてもイイよ。ってこと。

どちらもENの各規格には準拠してるので実作業的には何の問題ないし、結果的にメーカーが日本の規格にすり寄った形になってしまうのだろうが、裏を返せば、ANSIやNFPAに準拠している【ボッド国際規格適合バージョン】は、国内の規格に準拠するつもりが無いって宣言にも聞こえるよ。カッコいい!

コレどう思いますか?

日本の規格は国際的に認められない?ってこと。
コーセーショーが求めている規格準拠に、国際的には従う必要無いって宣言。

政治家とエネルギーインフラがロビィ活動で結託して、現場を知らないホワイトカラーが法規を作って、天下りの〇〇電工とかに作らせた重くて動き難くて引張り強度だけ強いフルハーネスだけが、規格に合っている物だ!オカミに従え!ってコトになったんじゃないか?そこで世界的に名の通っているメーカーが、しようがないから日本だけ宣言書を付けたってだけじゃないの?
正規代理店で購入しないと、輸入で買ったらダメよってことじゃ無いの?

国際的に認められたものでも、ここ日本じゃそんなモノは通用しないんだ!
ここは日本だから、日本の規格に準拠するのが当たり前だ!っていうモノも、国際的には通用しない。

これ、日本の工事現場で、外資系のプロモーターだったらどうなるのかな?
逆に日系企業が東南アジアとかで行ってる工事現場とかではどうなるんだろう?
現地法人の日系企業とかは、当然、国際規格バージョンん異なるんだろうけどね。

なんか「フルハーネス」の日本の規格が出来て、慌てて買おうとして、なんかホームセンターよりアウトドアショップの方が信頼おけるって、どうせ買うなら【国際規格適合バージョン】のフルボディハーネスにしようなんて買った人いると思うけど、それは日本国内の規格に準拠する予定は無いからね。

日本か?世界か?、どっちを見る?

日本の規格に準拠するモノ第一で日本の法規に準拠するように機器を使ってる人は、
国際規格準拠のプーリーとか使っちゃダメだからね。
日本人ならオタフク滑車使わなきゃ!

2020年12月2日水曜日

GRCSは素晴らしい?


なんかGRCSって人気あるけど、
もう今はみんな気がついて廃れたかな?
凄く高価なデバイスではあるけど、
良い仕事ができる訳じゃないから。

GRCSは凄く良い機器だよ。
出来る作業の幅が広がる。
でも有れば良いってモンじゃない。

何処かの人がGRCSが有れば
リギング出来るって言ってる人が居たけど、
意味が判らない。
アレはただの倍力装置だからね。
倍力装置が有れば良い仕事ができるって、
その方向性がオカシイでしょ。
装置が有れば仕事ができるって、
そういうチンケな発想の人ダサイね。
確かに効果的で高倍力で優れた機器ではあるけれど、ただ力強いだけだから。
それを持ってたって、持ってるだけで、仕事は出来ないからね。
特殊伐採屋のブログとかホームページでも、ウインチ自慢してる人居るけど、
ウチはGRCS持ってるゼ!って自慢するだけか?
プロモーターとして自慢するだけならそれでも良いのか?
仕事の質を計ることは出来ないよ。
逆に自慢してる人はそのくらいのモノしか自慢できないのか?
作業はモノじゃなくコトだからね。

GRCSだけじゃなく、よーするにハーケンの手回しウインチね。
手回しウインチがあれば、良い作業が出来るんじゃなく、良い作業をするためにウインチを使うんだよ。ウインチが無きゃやりにくいタスクをこなす為にあるんだよ。
ウインチを使わなくたって出来るコトは沢山あるよ。何でもかんでもウインチ使ってもダメだからね。ウインチがあれば何でも出来る訳じゃないよ。

そしてアイツは重い。持ち運ぶのが大変。独りで持って歩けない。
まして斜地や離れた現場ならとても有効な機器といえない。
さらに操作が大変、同じ所でひたすらドラムを回す。44倍時間がかかる。
44倍力ってのは44分の1しか動かないからね。1つの動作が44倍の動作になる。
確かに持てない物を確実に動かす事は出来るけど、44倍時間がかかる。

私の仕事はせいぜい1/2ロープで出来る範囲なんで、概ね最大300kgの対象を動かす、そういう道具で仕事するから。巨大で整合性のない、冗長なコンビネーションは要らない。そりゃどうしても1トン近い対象を動かさなきゃならない場合は必要だけど、そんな仕事やらないから必要ない。

私は以前1トン近い対象をGRCSリフトで操作したけど、辛いだけだね。
1カ所で延々とヒーコラ言いながら回し続け、数cmしか動かない。身体が辛い。
それじゃなくては施工できない箇所にはとても有効だけど、対象を小さくすれば必要ない所で延々と回し続けるのはもはや拷問だね。
引っ張って離す道具じゃないから、力でねじ伏せる道具じゃないから。
キリキリ言わせて巻く道具じゃないから。GRCSは簡単に回せる程度で、1人で手で操作できる範囲の44倍力システムだからね。
手で楽に回せる範囲で使わないと壊れるからね。
数人が全身全霊の力を使って、身体が浮く程回す機器じゃない。
そんな事したらベースが壊れるよ。

そしてベースの黄色ベルトをキリキリ言わせて巻かないと、これでもかってベルトを巻かないと本体が動くから効果半減だよ。
昔いい加減にベルトを巻いて設置して、ガイドが曲がっちゃった人居たな。
50万近い機器を使い方判らず壊しちゃったな。
まあその人はリフトじゃなく、引き上げて離そうとして、外れたときダイナミックになっちゃって、本体に過荷重かかったからぶっ壊れたんだけどね。
絶対にダイナミックにしちゃいけない。ハーケンは基本的にヨットの帆を張る道具だからね。突然荷重はダメだよ。意外に繊細だからね。力強くても華奢だからね。
そして曲がっちゃったら効果無いから。

なんか大仰で高価で重い機器は珍重されがちだね。

私はAZTEKでイイよ。5倍力を効果的に27倍力まで変更できるし、コンパウンドにすればその倍々って増やしていける。引き上げシステムはギャングドの方が有効だと思うね。
1人で重いGRCSを操作するくらいなら、
3人でAZTEKで81倍力にするよ。
チームで力を分担するよ。

AZTEKは持ち運び簡素でレスポンス良いしね。
ちゃんとしたリフトのシステム組めば、そんなに力は要らないし、第一引いて身体を動かせるのは有効だね。1カ所で上腕で延々と回すくらいなら、CDかけてハーネスに結着して身体全体で歩いて引くね。その方が楽だもの。
複数人でタスクをこなせるのも有効だね。
GRCSはとにかく一人だから。

そしてGRCSはキンクが大敵な割に、直にキンクする。キンクしたら開放するのも大変。なんせいっぱい巻いてるから、巻いてる分だけキンクする。
何回も巻いてキンクさせて引き始めて、出せってなった時に、一度ロープをドラムから全て外して余長のキンクを解消しないと、イザ降ろす時にロープがネジれてたら最後、ちょっと待って!って出来ない。ロープがネジれて固まりになってドラムに入ったら、もう解消できない。そしてあの操作位置が固まりで入っていきやすい。
上を見ながらロープを送っている時に、気がついたらドラムでロープが重なっている。そしたらいきなり力が倍増して操作できなく引きずられたりする。無理してグローブもってかりたり、火傷してる人居るんじゃないかな?
引け!出せ!の操作チェンジが難しい。レスポンス良くチェンジできない。

ダイレクトレイズは危険も伴うし、長時間荷重しっぱなしだからロープ傷めるし、キンクするし、ギャングドなら巻き付けは力がかからないからキンクしにくい。センダーの解除やリセットの手間はかかるけど、キンク解消する方がよほど時間かかるよ。

GRCSが有ることでリギング作業が出来る!みたいなことを言う人は、実際使ったこと無いんじゃないか?グラウンドのタスクを知らないんじゃないか?
おおかたそういう人は有効なシステムを組めなかったり、効率とか無視した力で何とかしようとするアホだね。俺が44倍力になった的に思ってるんだろう。そのくせ実作業で操作はやってないね。

大仰で高価で重い機器を見せびらかすことで、仕事の自慢をする人ならイイが、俺はあんまり使わないな。AZTEKで充分だ。ってかAZTEKで操作できる範囲の対象にダウンサイジングするよ。

GRCSは本当に素晴らしい機器だと思うよ。それが充分活かせるタスクなら、もうそれしか無い。だから私は持ってる人に借りたりするけど、有ればイイってもんじゃない。
機器が素晴らしいだけで、持ってる人はアンポンタンかもしれない。
アンポンタンな使い方をしてる人かもしれない。
機器は有効だけど、人がアンポンタンなら、宝の持ち腐れ。

GRCSが有るから仕事ができるって方向性がやましいからね。
GRCSを見せびらかすことで良い仕事ができるって思わないでよ。
GRCS持ってるからリギング出来るって、そんなバカの言う人を信じない方が良いよ。

訂正

11/15の充実の4日間で、自主練コソ練でいろいろやってた中で、
ノッチのクイッキーをPPEのように使用していたけど、あれはダメです。


ある人から指摘されて、
いつの間にか販売店の表記が変わっていて、
ENもANSIも無くなってる!
PLEASE BE AWARE THAT THIS IS NOT YET CE CERTIFIED FOR THE UK AND THEREFORE IS NOT INTENDED FOR PPE USE.
これはまだ英国のCE認定を受けておらず、
したがってPPEの使用を目的としていない
ことに注意してください。

CE取ってないからか?
試験受けてないからか?
じゃENやANSI表記は何だったんだ!
ヤバいです。PPEじゃない
からターミネーションに取付ける
とかダメだからね。


買った段階でのマニュアルは無効ってことか。
なんじゃそりゃ
先走ってEN表記とかしちゃったのか?
ANSI表記とかしちゃったのか?
発売後にノッピキならない事故や障害が起きたのか?
まあマニュアルにも予告無しの改変が有るって書いてあるし、ウェブサイトをチェックしてくださいって書いてあるし、でもブラックフライデーだったんで、もう2個注文しちゃったんだよなぁ。こういうコトが起こる前提で注意していないと。

2020年12月1日火曜日

コツコツ組み立てなきゃ

アーボリカルチャーは特殊伐採ではない。特殊でも何でも伐採では無い。
これはいつも言ってることだけど、伐る人のことじゃ無いから。
林業より造園に近いと思うよ。
アーボリカルチャーは木を養育する方向だから、伐り倒してはダメだから。
伐り倒さないようにどういう手立てがある考える人だから、伐採じゃない。
伐り倒さなくても、樹木を守れる方法を模索することだから、伐採じゃない。
伐り倒さなくても、登って手を加えられる人だから、伐採じゃない。
伐り倒さなくても、善き方向に仕向けられる人だから、伐採じゃない。

そりゃどうしても伐り倒す必要があれば、しょうがないから倒すけど、倒すことが前提の伐採屋じゃ無いから。


何とか林業ってのは、
材料を生産してナンボの人たちだから、
とにかく伐って倒すことが前提だから、
そういう人たちは伐採なんだろうな。
そういう林業屋が
特殊伐採を行うのはしょうがないけど、
そんないい加減で危険な作業と
ツリーワークを一緒にしないで欲しい。

特殊伐採の人は
ツリーケアでもツリーワークでもない。
生産林業の人に
アーボリカルチャーとかツリーワークって
言って欲しくない。
アーボリストって育樹家とでも言うか、伐採する人とは一線を引いていて、如何に殺さずに養育できるか?がテーマだから、特殊伐採じゃない。前提が伐採じゃない。

生産林業はドンドン機械化を勧めてください。機械を使って効率良くバンバン切り倒してください。そして造林してください。

目的も手段も違うアーボリカルチャーの、見よう見まねでロープに登らないでください。 林業のやり方をツリーワークに持ち込まないでください。

ノットクラフト1つ取ったって、ひとつの方法しか知らないから、厳しい状況で間違ったりテキトーだったりするんでしょ。ツリーワーカーはみんなプラクティスしてトレーンングで練習してるよ。
馬鹿の一つ覚えって感じで、何でもかんでもトップカットしかしない、そのタスクしか知らない、登り方やポジションや吊りを、全て同じ方法に当てはめて無理矢理やるなんてコトはしないよ。
昨日までの方法が危険なら新しい方法を模索するよ。 昨日までの方法を考え直すよ。
速さを求めて危険なヤリ方に手を出さないよ。
まずタスクとの整合性を鑑みるよ。
システマティックな合理性とタスクの方法を選択して、自分の作業に活かすよ。
何でも新しいモノに飛びつく訳じゃないよ。

アーボリカルチャルアソシエーションは、アンポンタンが事故を起こして業界全体のマイナスにならないように、ベーシックを組み立てているよ。最新の技術も紹介しているが、そんなつもりで業界の行動規範を優良作業を推奨している訳じゃないよ。危ねぇコトやらないで、怪我しないようにするために、皆で考えた善き方向を守る作業を推奨してるよ。

気持ちに余裕を持ってないと危険だということを知ってるから。
持てる力を120%引き出して決められた危険作業を男らしく遂行する特殊伐採じゃない。
自分の力の40%くらいで進められるツリーワークだから。
残りは万が一のレスキューに残しておくよ。

作業や方法が危険な訳じゃないよ。
儲けを優先させて、作業員をこき使って、
危険なコトを優先させる経営者や監督を戒めてるよ。
危険を承知しないで、無理矢理作業させることを戒めてるよ。

作業や方法が危険な訳じゃないよ。
それを考えるニンゲンが危険なんだよ。
知ってか知らずか?やらせるニンゲンが危険なんだよ。
カネと時間はかかるけど、楽に効率良く危険少なくヤル方法があるんだから、
そっちの方が良いに決まってる!

コツコツ組み立てなきゃ

2020年11月30日月曜日

ロープワーク?

日本では「ロープワーク」って言葉が一般的だ。

アリゾナで山岳レスキューの講習を受けたとき「ロープワークって言ってるのは何だ?」と聞かれた。日本では広く使われている「結索技術」とでもいうのか「結び方」のことのようで、どうやらロープワークというのがその意味通り通用するのは日本だけのようだ。


Rope Workっていうと、
そのロープの働きっていうか、
出来きた結びが使われてる状態のことで、
例えば船の帆を揚げる行為とか、
装飾としての結びや、
漁網を編むことを呼ぶ。
手芸の手編みのセーターとかも
ロープワークって呼ぶ。

いわゆるご祝儀袋の水引きに近いもの。

ロープで行う作業やロープを使って
何かを引っ張る行為は
ノットクラフトっていう。

世界で通用する言い方としては「ノットクラフト(結びを作る)」ってのが近いと思うが、これは「タイ(tie)・ドレス(dress)・セット(set)」の3部構成になって完成された事象をノットクラフトって言っている。
日本でいう結索技術って考えると「タイ(tie)」のことだけで、その結ぶ方法っていうか、縛り方だけが強調され、ドレスもセットも関係なくなっている。

だからロープワークっていう言い方が妙で「お前の結びは機能してないだろ?だからワークじゃない」って言われる。

だからロープワークって言ってる人の結びは、一方向からのみの結び方で、見る方向や厳しい姿勢で結ばれた結索は機能していないことが多い。
昔の登山好きな爺とかが、自分の胴にリング荷重のブーリンを片手で結べる事を自慢する人がいたが、それを両手使って目の前で作って見てっていうと、出来なかったりする。
奴らはそのもやい結びを方法でしか覚えていない。「自分の胴なら出来るんだけどなぁ」とか言うけど、一つのやり方でしか結べないと、結び方の手順を1から10まで正確に出来なければ結べないっていうのは、もはやロープワークじゃないよね。もちろんノットクラフトでもない。

特に我々のツリーワークなんてのは、風で揺れる枝の上で重心がグラグラしながら、見る方向も結ぶ側も引かれる方向も考慮しながら多様な結び方で、タイドレスセットできないと機能しない。いろんなトラブルがあるけど、その発端に成るのはノットが多い。
そのことに理解していれば結びに手を抜く人はいないと思うのだが、みんなテキトーだったりする。そして対象を吊り伐り降ろす場合などは、タイドレスセットできていないと、システム全体の障害になる。

そういう最も基本の結びを「俺はロープワークがヘタなんだよねぁ」とか言ったりする。ヘタなんじゃなく、そこに障害が生まれやすいことも知らないから危機感が無い。
第一に練習してないだけでしょ!
無理な体勢とか目を瞑ってとか厳しい状態を作って練習してないだけでしょ!
登らなくても出来る基本をアマく見てるだけでしょ!
いざ樹上で厳しい状況になったら、テキトーにヤルだけでしょ!
ただの怠け者か、仕事を甘く見てるいい加減なヤツ。

私は始めとっても結びがヘタで、何度やっても他の人のように巧くいかず、でもシツコイから、家でゴロゴロしてる時やハナクソほじってる時間を結ぶ練習に充てて、3ヶ月続けてたら、もう忘れないよ。手が覚えるよ。
呪文のように結びの名をブツブツ言いながら、しつこく練習したら覚えれたよ。
覚えられないのは、ソレをしていない人だよ。
以前に一緒に作業していた人がとても素早くシステマチックにロープを結んでいて「凄いね」って言ったら、「地上で出来る練習は地上でやってますから」ってカッコいい!

よくロープの強度とか結びによる強度低下のことが取りざたされるけど、ドレスされてない結びは、それだけでとんでもなく強度低下する。
ブーリンでは約70~80%の強度低下を起すといわれているが、ドレスされてない汚い重なりの交差している結びでは、実際に50%以下の強度になる。
ドレスできていない結びは、もはやその名称を使うに値しないハナクソ結びだ。

そのことに気づかされて以来、数多のロープワークの教則本とかが納得いかず、机の上に置いたロープが、テケテケって動いて平べったく完成される結びを見ると、虫唾が走る。 実際は手に持って結ぶし、結ぶ方法について理があるノットクラフトを完遂させるには、手で持った形で表記しないと意味がないと思い、自分で描いた画で師匠に確認していた。ロープを結ぶ為には手に持って行う。ってことでメソッドを知るには「手」も入れないと判りにくい。その画が好評で実に判りやすいということになり、ドレッシングをテーマにした「機能するノット」本を作った。

ちゃんんとドレッシングされてない結びを見ると、直にチェックを入れる。
だって結んだロープが機能していないなら、それこそロープワークしてないなら、形だけそれらしく見えるウソってことになるでしょ。そのことが許せない。

ロープワーククライニングなんて言ってる人が居るけど、結索登攀とでもいうか?もう意味が判らない、とてもケッサクなクライミングなんだろう。
何か特別感やスペシャルな風にしたいんだろうけど、ダッセー!
アーボリストクライマーなんて言い方する人も居るけど、意味考えたことあるのかな?

大体アーボリストは伐る人のことじゃないからね。
伐ることが前提の人はフォレスターとかティンバーとかランバーだから、ランバークライマーなら判るけど、アーボリストクライマーって言ったら樹冠研究とか野生動物研究とか樹冠調査の為に登る人だから、登って伐る人じゃ無いから。

そんな人にタイドレスセットって言っても伝わらないんだろうな。残念。

2020年11月28日土曜日

SCRAP and BUILD

もちろん一つの技術にこだわり、従来の方法で仕事をこなすのも手ですが、そのうち道具すら対応しなくなってくると思います。
新しい知識と技術を持たぬまま従来の方法を続けていては、そのうち道具自体も対応しなくなると思います。
ただでさえ今までいい加減な方法で、無理矢理仕事をこなしていた人は、気が付くともう道具すら無くなっているかもしれません。
今ではツリーワークショップでハシゴが売っていないのは、もう誰もハシゴの危険を承知しているからでしょう。ロープ高所作業にハシゴが不適切で、ホームセンターで手に入るモノを特殊と呼ばなくなった時代になってから、特殊作業をするためにハシゴを探す同じです。まあハシゴは無くなると思いませんが、私が始めた頃に主流で一般的だったマルチアンカーのごっついハーネスは、今ではもう殆ど売っていません。
それはもうメリットが見当たらないからか、新しい作業姿勢のためにもっと優れたハーネスが登場しているからでしょう。

今はブリッジハーネスが主流ですが、
そのブリッジハーネスだって
2系統の作業方針に準拠するように
ダブルブリッジや
両ターミネーションに複数のブリッジを
取付けられるようになってきています。
新しいプロダクトは始めから
ダブルブリッジになってます。

ロープで作業するのが当たり前な時代に、
作業指針が違う道具を使って
更にトラブルが多く非効率な物を
選択する合理性は無いでしょう。

自分の道具が改変されるのはショックだけど、それに追従しなきゃ未来は無い。
マイナーチェンジでも、どうしてそこが変わったか?を考えた方が良い。

私のMacはシステム7で充分だと思う。私が求める機能拡張はイニットで充分。
へたしたらシステム4のコントロールパネル1枚の2.1変換で良いかも。
しかしもう売ってないし、チップ変わって昔のソフトもフォントも使えないからぶっ壊れたら終わりだから、新しいOSにするしかない。勉強するしかない。
本当は必要無いと思いつつも、現状に合わせて自分もバージョンアップするしかない。
新しいOSについていかないと、古いデータは使えなくなるから仕事に活かせない。
それでも今はまだOS10.9.5で頑張っている。もう売ってない。
フォントも他のソフトも使えなくなる。アドビのソフトは金がかかるし、イラレの機能なんてver.8で充分なんだけど、そうもいってられない。

アップルが独自開発路線になって、今のM1チップになったから、もう今のがぶっ壊れたら手持ちのデータが全然活かせない。
いつか諦めて、スクラップアンドビルドする必要があるんだけど、
なかなか踏み切れないよね〜。
今のマックがぶっ壊れたらデザイナーは廃業かもしれない。
そういうことだよ。

ロープだってハーネスだっておおかた保証は2年です。それほど消耗品です。酷使するからこそPPEは常に新しくなり、そのPPEは新しい考え方に準拠するようになっています。古いPPEを使って、新しいPPEの作業はできませんから、新しい作業方針を学んで作業を組み立てる必要があります。いつまでも従来のヤリ方に固執して、対応しない道具を無理矢理使って、危険を増やすことは無いでしょう。

ツリーワークはまだまだ過渡期です。作業人口が増えると次々にスタイルも生まれます。もう出てこないだろうって思ってても、毎年四半期ごとに新たな作業機器が登場しています。新しい機器に飛びつく為には、新しい考え方を知る必要があります。これまでの使用機器との整合性はあるのか?作業スタイルと整合性はあるのか?
YouTube見て直ぐさま新しい機器に飛びつくだけなら、整合性を精査しないで飛びついいていては、いつまで経ってもトンチンカンチンのままです。

だから今から考えておく必要がある。考えるだけじゃなく行動するべきだと思う。
周りのツリーワーカーたちが次々に新しい作業様式で業界の行動規範に準拠するようになってから慌てて始めても、もう遅いんじゃないかな?

いっときにガッチリ基本から勉強すれば、4年ごとの改変はそう難しくない。でも勉強しないで、出来てるから良いって、変わった部分だけ覚えようとしても追いつかないよ。100覚えてから10の改変は覚えやすいけど、その都度100覚えるのは無駄だし、覚えないで自分の都合でテキトーに使ってたら、根拠無いから効率だってドンドン悪くなって、益々力作業になって、益々疲れて、悪循環。

だから、いっときにガッチリ基本から根拠ある勉強する。
今までの常識っていうか、セオリーを全部捨てて基本から根拠ある勉強する。

スクラップアンドビルドってそういうことだよ。

いつまでもワープロ使ってたら、仕事が遅くて疲れて効率が悪いのと同じだよ。
世間から取り残されるよ。
これまでの知識をぶっ壊せさないと、一辺チャラにして考えないとダメだよ。
なにも全て忘れろって言ってる訳じゃない。
今まで間違ってた所を捨てて、新たに組み込めば良い。
捨てることが出来ない人は、そこまで。ザッツオール。頑張ってください。

2020年11月27日金曜日

当たり前の危険回避

世界的に承認されたセオリーで、当たり前に根拠ある危険回避を行う普通のロープ高所作業をツリーワークと呼んでいる。
私はその特性を揶揄する意味で、特殊な思考回路の人が、根拠なく俺は凄いだろっ!って行う危なっかしい特別な作業を、特殊伐採と呼んでいる。
ヤリ方の根拠が通常考えられない特殊な方法って意味でも使ってる。

バットヒッチングでトッピングカットは
ツリーワークのほんの一部だからね。
どうしても出来ない場合にのみ
ダイナミックに落とすしかない。

でも落下係数2で落とすから、
そのロープはもはや破棄基準だからね。

その落下係数のピーク力を
ロープ操作でエネルギーを相殺して
フォースを減衰させて
確実に止める技術が必要だからね。

他に方法があれば危険回避するのが
ツリーワーカーだからね。
これだってトッピングじゃないよ。

でも「客に特殊伐採と言ったら、聞こえがイイ」っていう人も居る。
特殊って言った方がカネが貰いやすいって。
特殊能力がある人みたいなイメージだけど、
特殊なニンゲンの命がけのアホ作業だからね。
まあ客に聞こえがいいならそれでもイイけど、そういう客にもちゃんと説明できないと、危険回避が当たり前の根拠ある伐採作業だってことを明確に伝えないと。
未来はないよ。
私は言い方だけでも換えたいと、
ツリーワーカーと特殊伐採の違いをしつこく言ってるね。

どっか地方に呼ばれて作業してると、地元の造園とか木こりがどこからか聞きつけて見学させてくれって言われる事が多いけど、やってる作業は淡々と地味なスタティックな伐りや吊りだから、緊張しないように和気藹々と声を掛け合い、なんか拍子抜けっていうか、もっと派手なドッカ〜ンって作業を期待しているようだ。
その作業は実に危なげなく、大きく動かない作業だから、素人が見ていてもこれなら安心して見てられるって、一体どんな特殊で派手なことをすると思っていたんだろう。
F1の観客は少なからず事故を期待しているらしいが、そんな感じか?
ドッスンバッタンって派手なパフォーマンスが無い仕事を見たら、俺は何十年も林業をやってるってヤツが「簡単そうだな」って言ったりするけど、ソリャそうだよ簡単だよ。
誰でも出来るよ。だから特殊伐採じゃないんだよ。

そういう鼻息粗い人には、セオリー通りやればそんな難しくないですよ。って言うようにしてる。危険回避できるならその方が良いでしょ。
その為のプラクティスや研究は惜しまないけどね。
おっしゃる通りですよ。特殊伐採じゃないからね。

誰でも出来る作業だよ。力が無く小さな小デブのジジィでも出来る。
海外ではもっと身軽な女性アーボリストが増えているよ。
女ってだけで聞こえが良いから看板娘でお飾りで監督さんやってる訳じゃないよ。
チームで適切な計画してシステム組んでチェンソー持って必要となればレスキューできるフィメイルアーボリストがいっぱい居るよ。

大きなチェンソー持って力でねじ伏せるような、自然に生き物に敬意を評さない、伐るだけの殺して倒すだけの派手なパフォーマンスする人じゃないよ。
そりゃぁ高さ30mの杉を樹間幅1mの所へ見事に倒す木こりは凄いと思うけど、凄い技術だと思うけど、そういうのじゃない。
以前に、そんなにゆっくり倒したら架かり枝になる。って言われたことがあったけど、架からないように力でねじ伏せるんじゃなく、架からないようにシステムを組むんだよ。力で命をねじ伏せる、息の根を止める人の先にあるロープ高所作業じゃない。
伐倒もあるけど、倒せないから登るだけ。倒すスペースが無かったり障害物があるから、登って、チマチマ伐って軽くして、ゆっくり静かに降ろすのがツリーワーカーだからね。一人じゃ出来ないから、臆病で慎重で根拠をしっかり持った、ツリーワーカーだからね。 特殊伐採じゃないよ。

でもそういう凄腕の木こりがすぐに登りたがるんだよね。
登り方だけ判れば、あとは教えられなくても出来るって、木を伐るのはもう何十年もやってるからお手の物だって。

貴方は地面に立ってるでしょ。片足でフラフラしながら同じことが出来るの?
ガッチリ両足て踏ん張れるでしょ。根張りを見ていろんな方向からチェックできるでしょ。結ばなくて良いでしょ。吊り上げて移動しないでしょ。走って逃げる所あるでしょ。降ろしてから片付けないでしょ玉切りだけでしょ。
それと同じことが、ロープにぶら下がって出来るの?重心を考慮して枝先まで動けるの?伐り口を全方向からチェック出来るの?無理な体勢で結べるの?結びに行けるの?吊れるの?必要に応じてあらぬ方向に動かせるの?エスケープポジション採れるの?

そういうコトです。
木こりや電柱登りが特殊伐採ということは、力技でしょ。
それも道具の安全率に頼るだけのヤリ方でしょ。
自然のセオリーを利用して、無理しないで、静かにゆっくり降ろす、なんてしなくても出来るのが特殊伐採でしょ。

上部にアンカーが採れない場合に、やむを得ずしょうがないからバットヒッチでトッピングするだけです。これが最も危険で派手でYouTubeに良く見るヤツです。
最も危険だから注目を集めてるだけでしょ。
スタティックリギングは絵にならないもん。
これは全作業の1%有るか無いかです。最も危険だから基本的にヤリません。
そのほんの1%以下のタスクが取り上げられ、それが全てと思われがちで、これが出来れば特殊伐採的な言われ方をする。とりあえず道具を買って、しかもPPEの整合性無しに、やってみたら出来るからそれで良いって思ってる人が何と多いことでしょう。
例えば伐り方も結び方も手順も知らずに、ポータラップは落ちないように止めるだけで、エイヤッて落とす。ベクターもフォースもピーク力も無くただ落とす。
そんな特殊伐採が事故が多いの当たり前だ。

そんな事故が多い危険な特殊伐採と違いをつけたいよ。
そのうちに特殊伐採の人がドンドン事故を起こして、まだ死亡事故が無いからイイけど、死んだら世間も注目する。その時にツリーワークとの違いを明確にしておきたい。
今も一般に特殊伐採が危険だって思われているけど、ツリーワークは危険じゃ無いから。 ツリーワークが危険回避を基本に考えてることを広めたいよ。

2020年11月26日木曜日

普通


人の世の中の'普通'なんてたかが知れてる。

基準が変わればすべてが変わる。

今日正しいって言われてることが、
明日ひっくり返っているかもしれない。
コロコロ変わる世の中に従う必要はない。
世界は世の中だけじゃない。
世の中って言う人間だけの世界じゃない。
そんな凄くちっぽけなエリアに
縛られる必要はないと思う。

地球の普通は約38億年ほど変わらない。

私は対人社会より、自然を根拠にするね。
これはアルプス乙女っていうリンゴ。極めて小さい。でも味はいい。みかんは温州。
基準をみかんにすれば、とても小さなリンゴは違和感があるけど、リンゴを基準にすれば凄い大きなみかんってことになる。見方を変えれば全然違って見える。

30代の頃健康診断で中性脂肪値が非常に高く再検査になり、ビビって薬を飲み続けた。
その数値は割りと直ぐ平常値に戻ったが、病院に通って薬を飲み続けた。
大好きなイカやタコ、チーズなんかの乳製品も我慢し続けて、
1年後には前回の数値以内に納め、健康診断に挑んだが、、、
また再検査になった。

再検査基準の数値が変わったことで、再検査になった。

これはどういうことでしょう?
前回の数値表と比べてみると、去年はクリアした数値も今年はアウト。
「数値が良くありませんねぇ、再検査ですねぇ。」って
医者は、人の顔も見ず、打ち出されたプリントを見て言いやがった。

コーセーショウや医者や薬局は売上が落ちたから基準を変えやがった!

役人の給料を捻出するために、数値をタテに庶民を騙して「健康」っていう普通に守らなければいけないとされている基準を一般に押し付けやがった。
これは脅迫じゃないの?って思うようになった。
なんか信じなきゃならないと思われる基準を押し付けられるのはイヤだ。

それから以降、
国や役人の言う基準を遵守しなくなり、
医者の言うことも信じなくなり、
薬を飲まなくなった。
イカタコチーズをばんばん喰って、酒やタバコを再開し、自分という節度を持って生きる不健康指向になった。

同時に薬の成分とか病気っていう意味や症状を調べるようになり、
必要と思われる行動以外ヤツラの言う事を信じなくても、
国や役人や医者の言うこと聞かなくても、身体はハツラツと健康になった。
個人的には何の問題も無い。
そりゃぁ痛い時に助けてもらうコトはイイけど、痛くない腹を探られる必要はない。

普通とか一般的って言われる「正しい」とか「安全」ということに疑問を持ちながら、他方の考えを精査しながら、数字だけを信じずフラットにモノを感じるようになったら、色々見えてくる物がある。

今までどれだけ妄信的に「安心・安全・正しい・優しい」を信じていたか、ソレを扇動するようなデザインの仕事をしていたか?自分を問うようになり、自分がやってるデザインって社会の手先っていうか、誰かの都合で一部の偉い人のために一般を騙してるんじゃないの?ってことに気がついて、自分のやっているコトは世の中の役に立っていない(まあ世の中っていうか社会の一部のためには役立っていたが…)如何わしくて嘘くさくって、そういう広告に反応するようになって、口当たりまろやかなウソを見分けるようになり、そういう広告の手先はイヤだって、アドバタイジングのデザインを辞めた。

元々予測不能な自然に興味があって、地勢や天候や生き物に興味があって、自分が持っているデザインの力を、対人の世の中じゃなく、対自然の仕事にも活かせるんじゃないか?って思いはじめて、結局は人のためなんだけども(人間じゃなくヒトね)自分が信じられる事や考え方を伝えることに重点を置いて、扇動されてる人に気がつかない人に考え直した方がイイよって伝える仕事になってきた。

嘘つきって、自分ではウソがあるって事に気がついてない人が多い。
でも中にはウソを知ってて大衆を扇動する人や企業もある。
そしてそういうウソに気づかないで、誰かの言う成りに動いている人も多い。
表面にウソはなくても、大義ではもっとグローバルな目線ではウソがあったりする。
安心や安全がその代表格で、一側面的には安心・安全でも、全てが安心・安全では無い。なんか安心・安全って言うと、意味もなく信じちゃいたくなる気持ちは判るけど、楽だからそうしたい気持ちは判るけど、その中には誰かの都合の良いように情報を操作して都合の悪いことをグレーにして、ケムに巻いてる事実もある、ってことを理解した方が良い。 そのケムに巻いてる事実をデザインの力で紹介するのは自分にとって意義のあることだと思う。そういう事実を提示して考え直してもらう切っ掛けになって欲しい。

980円だから安い!って思っても、その他の付帯事実に高いカネを払ってる人間は沢山いるでしょ。金額だけ見ると安いって感じても、総体的には結構高額だったりする。その金額が適正でそれを知って享受するなら良いけど、知らないで安いって思うのは幻想だからね。これは便利で安全だって思っても、他に高い物があれば的確に比較した方が良いよ。安くても善きモノもあって、的確に設定された物もある。しかし見た目に一緒でも中身が違って機能や目的を果たさない物や、素材をテキトウにして値を下げてる物もある。同じアルミニウムでも、アルミ箔みたいな混ぜ物が多い物から、適正の強度が保証されているアルミニウム合金もある。もちろんプロダクトとしてR&Dがしっかりしている物には、それなりの開発研究分の対価を支払わなくてはいけない。
見た目に同じでも中華製のグズグズアルミのPPEとか存在するからね。それを見極める必要がある。具体的には難しいんだけど、一般的には価格だね。ペツルで3,000円で売ってる物が、通販で1,000円ってのはもうどう考えてもオカシイよ。
PPEはこれまでどう使われたか判らない中古も手を出さない方が良い。
そして2,500円なら、高々500円なら信頼できる方を選んだ方が良いと思うよ。
その500円が自分の命の価格かも知れないって判断した方が良い。

価格のみで比較すると、その機能を果たさない場合や目的を達成できない場合もある。
何処かで値を下げてるからね。危険回避を値下げしてるかもよ。
手っ取り早く時間や余裕で値を下げて、敢えて危険になってるかもよ。
嘘くさい料金でダンピングで競争させる仕事は、何処かにウソがある。
最終的に機能を果たして目的を達成するための適正価格は、経験や実績では計れないよ。間違ったらないことにして、立派な看板架け替えて、ウソついてるかもしれないよ。
価格だけで比較しても、ヤバい所はドロンしてまた別の姿になってるかもしれない。
立派なそれくさい名称の中華製の道具の多くは、多分もう連絡が取れないよ。
一気に盛り上げて文句が出る前に姿くらましちゃう。
そういう会社もあるからね。中華に限らず日本でもあるな。

デザインって、表面的にカッコいいとかじゃなく、情報を伝える仕事だから。
表面的に立派だったり一流ぽかったり偉そうな実績を掲げる会社は、無いかもしれないけど何処かにウソがあるって考えた方が良いよ。判断基準が価格や看板じゃない方が良い。 情報の中にはウソがあるって伝えるのもデザインの仕事だと思う。
その判断は自分だけどね。

2020年11月25日水曜日

似て非なる物

先日初めて知ったが、特殊伐採って、ツリークライミングやツリーイングの応用らしい。
北海道でもツリーイングの技術を使った特殊伐採屋が居るようだ。
遊びの技術を使って、仕事を遊びがてらやられているのかもしれない。

まあ一般にはそういう伝え方が判りやすいかもしれないが、そうやってナーナーにやってるからいつまで経っても、ツリーワークは一般的じゃ無いんじゃないか?
まあその方がイイけど。
特殊伐採じゃないツリーワークは全く逆の考え方でして、元々高所樹上作業の仕事があり(日本では空師って言われたりしますが、本筋それとは別だと思います)その高所樹上作業の考え方がアーボリカルチャーとして存在し、アーボリカルチャーの中のほんの一部の誰が観ても問題がない危険の少ない木に皆で登って遊ぼうよ!っていうのが、ツリーイングだったりツリークライミングだったりする。

また逆の発想として、最も危険の少ない遊びのツリーイングは、条件を厳しく見積もる必要がある。しかし自然界には全ての安全は存在しないから、万が一の事故も想定内で、当然インストラクターが救助に向う技術も習得する必要がある。
一方高所樹上作業は、目的が樹上での伐採だし、伐採する必要があるという事は、人間や環境に適合しない木が対象となり、どんなに危険な木にでも登る必要がある技術だ。

全然違う。

木に登れる登り方を教わるだけで樹上作業なんて出来ネェよ。
レスキュー前提の遊びのインストラクターが、直ちに樹上作業ができるとも思わないし、
危険な木に登る技術を使って遊ぶのでは、一般アクティビティとして成立しない。
完全に似て非なる物だ。

何か一般にはロープを使って登るんだから、ロッククライミングと使いと思われたりもするけど、これも違う。
ロッククライミングは基本はロープも使わず岩を登るスポーツで、万が一落ちる事も想定しているため、ビヨ〜ンって伸びて命を救ってもらう為のロープだ。いわゆる命綱だ。
ロッククライミングで使うロープはダイナミックロープだから伸び率が20〜30%程度、落下のエネルギーをロープで吸収してくれる。
樹上作業などで使うロープは、種類的にはスタティック系のロープと言って、伸び率が2〜6%の作業索だ。落ちる事を前提としていない。方向としては海保とかが使うロープ。ソリャそうだヘリコプターから下降して要救護者を救出するロープがビヨンビヨン伸びたら作業にならないもんね。

見た目は一緒のロープのように見えるけど、目的が全然違うんで、全然別もの。
例えば、消毒に使うアルコールと、酔っぱらうために飲むアルコールの違いほどある。

ツリーワークっていうか高所樹上作業は、特殊伐採や空師とも全部違うと思う。

特殊伐採という言葉を調べていると最も信憑性の高いのが、
日本のエネルギーインフラとして全国を網羅している電線。その電線を保守するチームが電力系の企業にあり、明治中期から木材で出来ている電柱に登って整備する人が、邪魔な木の枝を切っていた。そしてそういう人たちにも手に負えない対象や、高圧鉄塔にかかる大きな伐採作業を担うセクションが「特殊伐採」だ。
だから「特殊伐採」電力屋の言葉で、林業屋から出てきた言葉じゃない。
やっている行為は木を切る事でも元々電力屋の仕事だった。
そういう電力屋が、我々の仕事は林業じゃない、木こりの仕事じゃないよ。ってことから本人達のプライドなのか?「特殊伐採」と呼ぶようになった経緯がある。
林業屋との違いを見せつけるために、電力屋が作り出した言葉だ。

空師とも違う。空師はもっと昔、史実として残っているだけでも江戸時代から有る。もちろんチェンソーなんてないから、麻ひもを身体に巻き付けハシゴで登って斧で木を伐っていた。これは天然繊維で伸びるから、ダイナミックロープに近いと思う。そして考え方も職人というか命がけの仕事をする事に生き甲斐を感じるスポーツの発想に近いと思う。
そして扱い的にも、木に登る職業は(私はそう思わないが)木に登る事くらいしか出来ないような取り柄の無い人が行う荒行で、士農工商以外の、それ以外の、いわゆる山師っていうか、職業に貴賤は無いと思うし私はそう思っていないが、人に有らずの賎しい職業だったらしい。
詳しくは会って話した事無いし、史実として資料で見るしかないが、どうやら本筋の空師はもう随分前に淘汰されたようだ。
もちろんその頃は、木を材料としてや燃料として使うために、人里近くは尽く伐採され故に現在の自然にみえる森でもとんでもない山の中以外は殆ど二次林らしい。

空師がどんな素晴らしい仕事をしたか判らないが、本筋としては淘汰されているんで、ヨーロッパ発祥のアーボリストの道具だけ取り寄せて「空師」だって言うのもどうかと思う。だったらメットも被らず荒縄でアクロバティックな仕事をすれば良いと思う。少なくともチェンソー使ってないし、空師なら斧でヤレよ。
自分の都合の良い部分だけ根拠無く組み合わせて空師とか言うなよ。
空師に失礼だよ。


葛飾北斎 富嶽百景
遠江山中の不二

この浮世絵のモチーフに
なってるのが空師だと思う。
逆さまで幹を股に挟んで、
荒縄の命綱でぶら下がって
斧を振るってる。

実に男らしい軽業師!

そういう命がけの軽業、命を省みない空師。どうだコノヤロ見たかスゲェだろ的な。
確かに凄い。
こんな事が出来るのは空師しか居ないと思う。
でも、それは作業手法に過ぎないし、特殊伐採かもしれない。

明治時代になり、代々木のただの原っぱっていうか湿地に150年後の将来を見越して、「昔ここに存在した森林を再現する事が出来れば、人の手を介さなくても維持できる森が再現できるだろう」って二次林の森を理想の森として、年月をかけ本来の自然の力で森に成るだろうって植栽された永遠の杜設計図が有る。


「御境内林苑計画」
国立博物館に行くと一部が閲覧できる。

林苑ノ創設ヨリ最後ノ林相ニ
イタルマデノ遷移ノ順序
150年後の変化のロードマップを
予め予想し、手入れし、
理想の林相に年数を経て次第に変移する
ように植栽計画を定める。

空師が淘汰され居なくなって、
賢く手入れが出来ないという事実も有るが、
そういう何世代も先の
自然を想定した森の作業。
これがツリーワークだと思う。
邪魔だから伐ってくれとか、手入れしてないから勝手に伸びてしまったみたいに思ってるけど、ただそこに住む人の都合や、周囲の人からの要望で、人間の都合で、生き物の息の根を止めるのがツリーワークではない。
よく仕事の依頼は、緑地からはみ出して枝が伸びてるから、オレの土地へはみ出してるから、管理する事が管理者の使命だろ!的な依頼が多いけど、風を弱めるとか、陽当たりを抑制するとか、きっとその木からも何かしらの恩恵も受けていたはずだと思う。それを予想して、自然をリスペクトして、自然と互いに良い関係を保ちながら、ここに長く住まう事に妥協点を見つけながら提案できるのがツリーワークの醍醐味だと思う。
邪魔だから伐ってくれって言われても、剪定って方法も有りますよ。ってその事実だけでは計れない何かを伝える事は出来ることもある。たとえそれを受け入れられなくても。
マイナスをプラスにできる。
しかし多くの行政の依頼は、苦情が来たので何とかするって言う入札になる。
これはマイナスがゼロにしかならない。
施工した直ぐその後から、またマイナスに向う。客と話も出来ないんではどうしようもない。そんな時は色んなプラクティスをしながら自分の知識の肥やしにする。

言われたから、時間かけたら儲からないから、手っ取り早く片付ける。どうだこのヤロ!って木を登って、伐るだけのヤツは、そのうちしっぺ返しが来ると思うよ。
クワバラクワバラ。

2020年11月24日火曜日

ヤカラの伐り方

ツリーワーカーは伐採人みたいなイメージだけど、本当はそんな公儀介錯人みたいんじゃなく、オカミに仕えたシモベでもなく、出来る限り木を殺したくない。
出来れば木を活かしていたい。


しかしどうもそんな気が無い人たちが居る。
伐ってナンボって金儲けっていうか、
ただ伐ればイイと思ってる人がいる。

杣人も樵もただ伐ればイイと思っていた
訳ではないと思う。
他の生物に対しリスペクトしてたと思う。

それがどうだ。
高所作業車でやってきたヤカラは
特殊伐採と称して
ただゴンドラに乗ってバンバン伐る。

この伐り口。
樹皮の剥けなんて関係ない。

木が可哀想だ。

自分でもこういう経験はある。失敗して樹皮が剥がれてムケちゃったことがある。
だからそういう失敗をこういう経験を、以後の適切な施工に繫げる。
当然ノッチカットを入れる。場合によってはカフカットも入れる。
小さくても普段からそうしてないといい加減に仕事をしちゃうようになる。
私の始めの頃、高所作業車に乗ったら、偉くなった感じがして、下々の物よ私が施工して進ぜようって思ったったからな。そして作業もいい加減になったりね。そんな感情は浅はかで、直ぐに気がついたけどね。遣り過ぎたら後戻り出来ないしね。生物にリスペクトして、いい案配を見つけて、過剰にならないように手を入れるようになったよ。

この人たちはゴンドラを動かして枝に近づき、伐るだけ。
受けもないまま上からチェンソーを入れる。
当然重力方向に引っ張られて剥ける。
この辺り一帯で50カ所以上こんな施工よ。
一度や二度の失敗ではない。
そこに疑問も後悔もない。
木が可哀想だ。
そういう仕事しかしない特殊伐採の人たちなんだろう。
一帯でナンボっていう仕事の受け方なのかもしれないが、受けと追いを入れる手間は作業が倍になるから、時間をかけては儲からない。
受けと追いで伐るには適切なポジショニングが必要だけどそんな事したら、時間がかかって儲からない。ゴンドラもいい加減な所に動かすして身を乗り出したらトップハンドルチェンソーがとどくから伐る。いちいちゴンドラ動かしてたら時間がかかって儲からない。
でも儲からないのは仕事の仕方が悪いだけでね、儲かる仕事をすればよい。

そういう施工ってドウなんでしょう?
国有林で国民の財産だろうが何だろうが、こういう施工をするんだろうね。
入札で安く落としたから時間をかけられないんだろうね。時間がかかったら儲からないからヤンチャな仕事しちゃうんだろうね。
値段だけで安くやる仕事って、技術とか知識は関係なく、速く終われば良いんだろうね。そういう入札が国民の財産を守る仕事かね?
木が可哀想だ。

杣人も樵もそんな仕事じゃないよね?
ツリーワーカーはこれじゃダメだよ。
特殊伐採はこれで良いのかね?
ただチェンソー振り回したいだけの人と何も変わらないと思うが、街中でチェンソー振り回したらただの犯罪者だけど、森ならOKなのか?そんなはずはない。
チェンソーたくさん持ってても、木こりじゃないからね。
ただチェンソーたくさん持ってるコレクターだからね。
まあ、ただチェンソー振り回したいだけの人が木こりだって言ってる人も居るが、ツリーワーカーはこれじゃダメだよ。
デカい機械を持つと気が大きくなって、要らない所も伐りたくなる。
木が可哀想だ。

私なんか30cmのチェンソー1本だよ。ガソリンだって1日1ℓだよ。だけど研ぎはモノ凄く神経使うよ。だから直ぐ伐れるよ。力要らないよ。それ以上はチームがやるよ。伐倒は私より上手いワーカーが担当すれば良い。それぞれ得意なことをヤレばよい。作業を分担してこそチームだよ。
オレが監督で現場に居たらこんな施工だとモノ凄く怒ると思うよ。
現場監督も居なかったしね。行政の担当者だって居なかったしね。後で施工前・中・後の写真だけで判断するんだろうね。そんなに人が足りないのか?儲からないのか?

リスさんとかクマさんとか、訳の解んない擬人化しないで、生物にリスペクトして、いい案配を見つけて、過剰にならないように手を入れる。
こんな仕事は杣でも樵でもツリーワーカーでもない。
木が可哀想だよ。ただのヤカラだよ。

2020年11月23日月曜日

凄い成功例

並外れた精神力、ハンパ無い体力、昔ブイブイいわしてたからド偉いことをやってのけた、っていう人は、本当にご苦労様です。

私は精神力も体力も無いし、昔できたことなんで関係ないし、ド偉いこともできません。

でも幾ら凄い人でも、必ず失敗すると思ってます。
そして人間は日々劣化するとも思ってます。



失敗から学ぶことで、
新たな考え方をプラスして
劣化を遅らせる努力しようと思ってる。
努力家ではありません。
いい加減でズボラです。

いい加減でズボラだから、
手を抜いて楽にやっつけたいだけです。
ただ、色々「恐い」ことを知ると、
恐いことにはなりたくないんで、
恐くない事を貪欲に考え、
その為の努力は惜しまず、
時間がかかっても頑張るだけです。

手を抜く為の努力は惜しみません。
今判ってる最善を楽に早くやる為に、面倒臭く時間のかかる準備をするだけです。

精神力って、、私はSじゃ無いんで、どっちかって言うとMなんでキライです。
体力って、、、チビの小デブなんで、体力何て有りません。出来ないことは出来ません。
実績なんて、、過去の遺物です。今同じことが出来ると思いません。

精神力/体力/実績に頼って仕事をするのはナンセンスってやつだと思います。
今ある地位やその保身もセンスが無い考えだと思います。
そして俯瞰ではなく客体的に事象を考えることを目指しています。
何時でもカッティングエッジに立っていたいという欲求はあります。
何時エッジから転落しても、あ~あ良かったね、頑張ったから良いねって思いたいです。
え~聞いてないよ~ってジタバタして転落するのはイヤです。

今判ってる最善を楽に早くやる為に、面倒臭く時間のかかる準備をするだけです。

自分ではもうそろそろ作業することがキツく成ってるし、いつかは失敗につながるし、のっぴきならない状態になる前に諦める。ジジィになっても一生懸命だと若い奴らに迷惑をかける。邪魔な存在に成るくらいならスッパリと諦めて、それを紹介することに、育成することに力を注ぎたい。

自分が歩んできた道のりを踏襲して欲しくはないです。ただオレの道のりの横道や無駄足をショートカットして覚えて欲しい。それのマネやコピーでは無い、各々の考えを付加して自分の道のりにプラスにして欲しい。
昔こういうバカが居たよ。って位が丁度良い。
こんなアホなことやって、ダメじゃん!って位が丁度良い。
そういうダメな見本って大事だよ。
ダメだから気をつけようって思う人だけが生き残れば良い。
その他は、知らネェよ。
そういう失敗から自分の道のりを学んで、人類は栄華してきたんだ。そうやってアフリカからパタゴニアまでたどり着いたんだよ。失敗から学べないヤツは淘汰されてきたんだ。 でもオレは、インドネシア辺りでジタバタして何とかティモール海をオーストラリアに渡ろうとしてた人が好きだ。なかなか鈍臭い何百世代もジッと海を見て、帰ってこない仲間の失敗を学んで、遂に渡った人たちが好きだ。夢の約束の地ではなかったけどね。

偉い先生の成功例を聞いたって、自分の仕事には活かせないと思うよ。
成功例は、もう過去の物だから、今には使えないかもしれない。
成功例を、ありがたく伝授されても、それは誰かの真似だからね。
成功例に、頼っても自分には合っていないってことを承知しないとね。
成功例が、足カセに成る可能性を承知してね。

2020年11月22日日曜日

ソーシャルな社会なんて、知らネェよ

社会は人と人との関係で、対物や自然との繋がりではない。
ミニマムに隣の人との繋がりや知り合いとの関係も社会で、人が考え出した意識っていうか、机上っていうか、理屈上の相互の繋がりは、関係性が常に変化する。昨日想っていたことが今日は違ってもおかしくない。昨日まで鬼畜米英だった人に対しても、今日からお友達ギブミーチョコレートなのが社会だ。
誰かが社会として操作している。

作為的に一部の人間が己の都合だけで社会を作り上げているかもしれない。
それをオカミやシャチョーの言うことは間違いない!って信じたくない。
俺の言う事を聞け!庶民は黙って言われた通り動け!って操作しているかもしれない。
複雑に面倒臭く手続きが難しくして、意見やアイデアを持った民間に気軽に手を出せないように操作できるのが社会じゃないの?
一部の人間の頭の中だけで成立しているのが社会じゃないの?
安全でクリーンなエネルギーって言ってたゲンパツも事故るし、事故ったらもう安全でクリーンなエネルギーって言わなくなった。安全でクリーンって言ってた事実は何処に行ったんだろう?何を根拠に安全でクリーンって言ってたんだろう?役員は理屈をこねて責任を有耶無耶にして膨大な退職金を手に入れ、庶民は住む所も奪われる。

単位は色々で、夫婦や親子だったり、町内会だったり、会社だったり、市町村だったり、国や行政だったり。それぞれに相関関係が無くても従わなきゃならないのがルールやモラルなんじゃないの?DV夫に従うのも、社長の訓示に従うのも、法規や条例に従うのも、そう変わりない。
たとえそれがオカシイと思っても、約束が違うって言っても、その手続きを変えるのは複雑で面倒臭くって、その後の立場がよろしくなくなるかもしれないから恐怖と好意で従うんじゃないの?
ソレをマルッと信じて人間として全うしなければいけない。なんて思いたくない。
社会としては自分の都合の良い部分だけ享受して、後は知らネェヨ。
盛者必衰の理、常に状況は変化し、その都度右往左往するのはイヤだ。

他方自然との繋がりは実に単純で明確で一方的で関係というより絶対的なモノで、意思疎通出来ないから一方的に受け入れるしかない。
「やーこの現場の重力だけ少なくして」って言っても出来ない。
社会はそういうコトが出来るような幻想を抱かせるけど、出来ないよ。
また昨日出来た作業も、天候や立地条件や自身の体調変化で今日出来なくなるかもしれない。怪我をして働けなくなるかもしれない。それに対して約束が違うって言っても人間社会は人との繋がりなので解決策はあるかもしれないが、怪我は無くならない。
例えば落ちた後に会社にカネを出してもらったとしても、落ちたという現実事は消せない。地球の理には逆らえない。
だから変わらない地球の理を巧く利用して、落ちにくい方法を自分で考えるよ。
身体を地面に引っ張られる力をグラビティを凌駕する精神力は養えない。
養う事で何とかなるって言う社会を信じたくない。
そんな幻想を抱かせるルールやモラルは信じたくない。自分で考えるよ。

社会のルールは嘘をつくけど、地球のルールは嘘をつかないよ。
コンプラババアも高圧自然程団体もまずは地球のルールを学ぶべきだよ。
偽善的に自分にとって社会の都合の良い部分だけ利用して、大上段に構えて私は良い事をやってるって幻想に捕われて、自分たちだけが優位な立場になって、都合悪くなったら姿をくらますんじゃないよ。
ただ社会のおこぼれの助成金とか補助金目当てに正義を振りかざすんじゃないよ。

一生懸命勉強していい大学に入って社会のルールを学んでも(カネは入るようになるかもしれないけど)地球のルールには逆らえない。一生懸命勉強していい大学に入って社会のルールを自分の都合良く作る立場になっても(カネは入るようになるかもしれないけど)地球のルールには逆らえない。
たかだか18.9歳まで一生懸命勉強して入った大学でも地球のルールには逆らえない。
その後の人生もずうっと地球のルールには逆らえない。
だからそんな無駄な時間を使うなら、地球のルールを勉強した方が良い。
自然相手に動くなら社会のルールにだけ寄り添って生活できないからね。
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盛者必衰の理は都合によって変化するが、
地球の理は変わらない。

社会のルールはちょくちょく変わるけど、
地球のルールは当分変わらない。
だから地球の理を勉強して
怪我しないように
自分で考えるようにするよ。

国や地域によって社会も変わるし、
社会の最も信じられる部分だけ
都合良く取り入れて、
後は地球を信じる。
ただ自分のチームとしての社会は信じたいね。
自分や仲間のルールっていうか決めごとは統一したいね。一人じゃ出来ない事もチームでこなす事が出来る。ある方向に向かって統一の基準を作れる事は社会の有効な所だろう。人間の素晴らしい所だろう。作為的な数値化されたランキングや誰かの都合じゃなくて、自然の理に従った物ならすんなり受け入れることができる。
自然に従った根拠が明白なら喜んで受け入れる。
個の集まりのような社会はチームとして機能しないけど、チームにしか出来ない事は、そのチームでルールを作った方が良くて、そのルールが自然に従った根拠があれば良い。

根拠が社会ではなくて、根拠が自然ならとても有益だと思うよ。
看板や名声という社会に翻弄されるんじゃなく、木を観て成りを信じる根拠だよ。
社会や会社を信じて自分の知ってる方法を当てはめるのは愚の骨頂だよ。
ドンドン人間っていうか社会に取り付かれて、なんかそんな気になってるけど、その方法は間違っているかも知れないっていう考察を、対自然の根拠を知ってからの方が良いよ。ちょくちょく変わる社会の情報より、変わらない地球に照らし合わせる方が良いよ。
木を観て成りを信じて方法を選択出来れば事故は減ると思うよ。
作為の社会だけを見ててもダメだぜ。 自然の摂理は社会だけで制御出来る物じゃない。

絶えず変化する社会。作為で変更される社会。
変わらない自然。
キモは
ベクター・フォース・グラビティだと思うよ。
ソーシャルな社会なんて、知らネェよ。

2020年11月21日土曜日

カウヒッチ

これもとっても重要だね。
そして間違えやすい。

私が最近マストで現場に持参するものはチェンソーでもロープでもなく、レザーポインタと双眼鏡。現場にこれを忘れていったらもう効率が悪い。
効率良い作業のために、効率の良いシステムを組み、適材適所でセッターとカッターを分けたり、そしてもちろんノットをチェックする。
ノットのチェックに双眼鏡とレザーポインタは欠かせない。
チェックしなければシステム全体の強度に関わってくる。
それほど重要なカウヒッチ。
なんせ最悪2倍の力がかかるから、いい加減やテキトーや失敗は許されない。

世の中にはウーピィやルーピィなんかのスリングもあるし、最近はロープロジックってメーカーの?ブランメルのチェーンなんかも登場し、より簡素に手早く台付けを設置できるようになってきたが、基本はデッドアイスリングのカウヒッチだと思う。


自分的にはウーピィ・ルーピィは
確かに設置は楽だけど、
対枝の許容範囲が意外に狭かったり、
台付けの根元で落下距離を延ばすような
設置は相応しくないと思うし、
しっかり決まったセッティングが
難しいウーピィ・ルーピィは
あまり好きじゃない。

ブランメルのチェーンも同様に、
手間のかからない結び目がない調整
って言われても、、、
ここにブロックが付くなら良いけど、
リギングリングっていうのも
疑わしく思ってしまう。
カウヒッチが当たり前に出来てから、
次の良さそうな物を検証するんだよ。
デッドアイスリングは結ばなきゃならない。結びはリスクになるかもしれないが、それはリスクじゃなくて手間をかけてもより確実な設置が出来るならその方がイイと思う。
手間をかけたくないなら吊る必要なんてないでしょ。
高所で上からトップハンドル伸ばしてガンガン伐るだけで良い。

カウヒッチは、2重に回してガース、チョークで決めてハーフヒッチ、
流れに沿ってグルグル通してタイトに締める。これだけっしょ。
片手で交互に決めながらワーキングを回すと緩まない、通し突っ込む方向に注意、デッドアイの縫合部分に荷重を載せない、などキレイにドレッシングするポイントは幾つかあるけれど、全然難しくない。
これもランブー同様に、無理な姿勢や左右の回しやコンビネーションを幾つか練習して、習得すれば何も難しいコトはない。
これだけのコトだけど、これが難しい、らしい。出来ない、らしい。

アイがヒッチから出る長さってスッゲェ重要だけど、あまり気にする人は少ないね。
タイトに位置を決めないと落下距離を伸ばす事になる。最後のグルグルの前に的確な位置を決めて、方向や向きを決めてからグルグルしないと効果半減。
ここで余長を10cm出しちゃうと、最悪20cm伸びる。ってことは対象重量の120%のエネルギーを生んじゃうかもしれない。要らない所で力を強めてしまうかもしれない。
そうしたらポータラップの巻きも変わってきて、パラメータがより複雑になる。

タイトな重量計算をしなきゃならない時は、リギングポイントから何cm出ているか?とかがとても重要に関わってくるから、双眼鏡で確認する。
レーザーポインタで「ここがキツくなるように締めつけろ」とか指示する。

ただイイ加減にヤルくらいなら、ウーピィ・ルーピィの方が良いとも思う。

練習すれば誰でも出来るのに、みんな練習してるのに、練習してないヤツが偉そうなことを言うんじゃないよ。ちゃんとした仕事を出来るヤツはみんな練習してるよ。
白い巨塔で財前五郎が縫合をイメージトレーニングするような、エアカウヒッチで練習できるけどなぁ。高効率作業は力も道具も関係なく練習だよ。いつでもどこでも出来るよ。

ってかカウヒッチとランブーできなきゃもうオシマイだね。
江戸時代のようにツナとナワとオノで特殊伐採してください。

ウーピィ・ルーピィも良いけど、デッドアイでカウヒッチできないとね。出来てないとね。ウーピィのメリットを知って使うなら良いけど、ウーピィしか知らない人はツブしが利かないから困るね。

ブランメルチェーンが話題になってるけど、これにリギンググリングってのは如何な物でしょうか?ヌケることはないけど、不必要な落下距離が生まれるし緩むし。1つのオペレーション後に1回1回台付けをチェックするのは当たり前。
台付けは最悪2倍の力がかかる箇所だし、エロンゲーションとかクリープとか時間経過と共に緩むし、過荷重がかかりやすい所だし、毎回チェックするべきだよ。しかしあまりチェックしている人は見かけない。1回セットしたら次々に進めちゃう。
そんな箇所に緩みやすい仕様のモノを使うのはどうなんだろう?って訳で自宅にあったtRexの5/8in.でリギングリングじゃなくブロック仕様のブランメルを組んでみる。そして問題なさそうな場面でプラクティスしてみることにした。
そういうのもトライアンドエラーだよ。

例えば長いブレードのチェンソーがあった方が何かと都合の良いシーンもあるけど、あえて短いブレードでどうやって工夫するかを知ってないと、それでも巧くいく技術を持っていないと、そして長いブレードのメリットを知っていないと使ったらダメだよね。
長いブレードのチェンソーを使うシチュエーションで使うなら良いけど、何でもかんでも長いブレードのチェンソーを使うとか、長いブレードのチェンソーを持ってるってことを自慢するようになっちゃオシマイだね。そういう人は技術も知識もないただのコレクターだから、プラスティックのフィギュア集めてる人とやってる事は変わんないから。

カウヒッチにしてもランブーしにても、覚えちゃったら何も苦労しない。小学生が自分の靴ひもを結ぶのに苦労するのは判るけど、高校生が結べないのはオカシイと思う。
小学生から高校生になるまで何をやってたんだ。
それこそトライアンドエラーを繰り返し、身体が覚える事だろう。
それと同じで良い大人が、カウヒッチ結べないっていうヤツ、気持ち悪いね。
特殊伐採の人は結べなくても良いのかもしれないが、
結べないからって違う道具使うって考えるのがダサいと思う。
出来ないからヘタクソだから、道具に頼るのはお門違いだ。

カウヒッチを最初から出来る人なんて居ない。
でもガースやハーフは出来るっしょ。そのコンビネーションだよ。
カウヒッチが出来ない初心者は、これはしょうがない。でも一年経っても出来なかったら怒るよ。「ノットがヘタなんだよなぁ」とか言って誤摩化すなよ。
最初から巧い人なんて居ないからみんな練習するんだよ。トライアンドエラーだよ。
トライアンドエラーしてないのはただの怠慢だから。失敗から何も学んでないから。
失敗から学ばないと。
失敗を認めて、失敗を繰り返し、習得するんだろ?
失敗を隠して無い事にして、いきなり現場でやろうとしても、出来ねぇよ。