2009年8月27日木曜日

ベニマシコ

どうも冬鳥というか秋口とか春先とかのキノコシーズンによく見つけるような印象があったが、最近は家のサクラにもちょくちょく顔を出す。庭は鬱蒼として葉が茂りすぎてよく見えないので、なかなかいいタイミングで観察できなかった。給餌に来ているのだろうが、ちゃんと見えるのは虫を咥えて飛び立つ瞬間だけだった。やさしい柔らかな声でフィッフィッホッと素敵な鳴き声で心を和ませてくれる。

野では草原や林縁でたまに声は聞くもののなかなか姿を出してくれなかったのだが、鉄道林のいつもの観察ポイントで飛び出してくれた。
幼鳥なのかメスなのか色がはっきりせず私には同定できないが間違いなくベニマシコ。そういえばメスは鳴かないのかなぁ?よく判りません。
朝日で逆光気味になるニワトコと下の日陰の藪を行ったり来たりしていた。

コロンと大きめの頭に小さめの嘴がかわいらしく、目の周りにシャドウを入れた愛嬌のある猿ズラ。そいうえば漢字で紅猿子って書くし、確かに猿っぽいもんなぁ。オハギちゃんもギンザンちゃんも猿ズラだけど、ベニちゃんが一番猿っぽい。

2009年8月25日火曜日

ホオアカ

時間ができた夕まずめに、ちょっと鳥を見に行った。かつて農地だった荒れ地は草原系の鳥たちの絶好の住み処。幼鳥祭りも一段落したのかあまり声もしない。

アオジがいい夕食を手に入れたか誇らしげに幼虫を咥えていた。最近色のはっきりしない幼鳥が多く同定も難しいが、黄色と茶色のコントラストが鮮やかで一瞬シマアオジに見えた。でも違うんだなぁ、一度見てみたいものだ。

ヒタキやカワラヒワの幼鳥がちらほらいる中、一番目立っていたのはホオアカ。コレも幼鳥なのかあまり警戒心がないようでこちらの動きを伺っている。セイタカアワダチソウやカヤの穂先に留まりゆらゆら動いている。

モクメシャチホコ
これはセイヨウハコヤナギの幼木について擬態していた蛾の幼生。なかなか格好良くいい感じの幼虫だったので見ほれていた。後で調べるとたぶんモクメシャチホコの仲間だと思う。


オオルリボシヤンマ
コレも最近よく見かける大型のトンボ。もう暗くなったので色がはっきりしないが、キレイな色をしている。小型のイトトンボ系の青いヤツは良くいるが、これくらいのサイズだとそばを飛んでいくとき、パラパラっと音がするし、色の鮮やかさも際だって見える。

ヤマナラシ

ついでがあり普段行かない遊水池に行ってきた。夏場のあまり鳥が見られない時期だったが、近所には居ない水鳥のバンなんかがいてちょっと楽しかった。あとはカルガモ、コガモ、ヨシガモ、アオサギなどがいたが、フィールドスコープを何台も並べてギャースカ騒いでるバードウォッチャーには辟易する。

煩いのであまり人が来ない側の遊歩道に行ったが草が鬱蒼として遊水池は見られなかった。でも植えられたものだけどコレも近所にはあまりないヤマナラシの幼木があった。風に揺れヤマではないが音をナラシていた。ポプラ系のしっかりとつややかな堅い葉、そして葉柄が扁平で風で面白い揺れ方をしてカラカラと音をたてる。

2009年8月21日金曜日

エゾサンザシ


意を決してエゾサンザシを見に行った。双眼鏡で遠目では確認しているが、花が終わった時期からはおいそれと近づけない。身の丈以上の強靱で密集したクマイザサに阻まれ、しかもマムシもいるしダニの攻撃にも遭うのでなかなか近づけない。というか決心しないと近づこうと思わない。コイツに近づくにはオフロードスタイルに限る。ちと暑いがブーツに皮手ヘルメットゴーグルで武装し、ワシワシ防風林に分け入って見てきた。
もう熟しているかなっと思ったが、よく判らない。実は黒くなっているが触ると堅い。嗅いで確かめても匂いもない。明らかに熟していたなら喰ってみようと思ったが、なにせ話しだけで食したことがないのでこれで熟しているのかどうか判らない。まあ絶滅危惧種なのでむやみにとって喰うわけにも行かず観察のみ。

クサギ


そろそろ美しい花が見られるだろうとクサギがいっぱいある林道に行ってみた。濃い緑の中に至る処にパッと鮮やかで清々しい色の花が咲きまくっていた。可憐で儚げな、それでいてピョンピョンそりかえる一種異様なシベが何ともアブナイ雰囲気を醸し出している。臭木といわれては可哀想な美しさだ。それに臭木といわれるほど臭くもないと思う。どちらかというと苦い感じ。でもニガキもあるから困ったなぁ。昔母親が飲んでいた便秘薬だと思うけど、恵命我神散(ケイメイガシンサン)というとても苦い漢方薬と同じ臭いの印象。

ヤチダモ

防風林のメイン樹木のヤチダモがこれでもか!という感じで結実している。イマイチ雄花と雌花が判らない木だが、実がなると一目瞭然。いっぱいありすぎて目標とする基準木を決めていないので、いつの間にか咲いていつの間にか結実する。鳥と違いそこに行けばある木を観察するということほ簡単なようで結構難しい。珍しい鳥は別だけど鳥の方がよっぽど簡単だ。ちゃんと観察の目を持って見ていないとこういうことになる。残念だ。

ツルウメモドキ

一昨年の晩夏にカミさんが樹上ドライになったツルウメモドキを採ってきた。初霜の降りる頃、紅と濃黄の鮮やかな色合いが格別美しい弾けた実。毎日の防風林パトロールで行くところにあるのだが、実に比べ花は地味でよく判らない。昨年気をつけて観察していたのだがとうとう花は咲かず実もつけなかった。もう消えちゃったのかなと思っていてうっかりしていたら、結実していてまた花を見逃した。コレも隔年で咲くタイプなのか?また継続して観察しなきゃ。

2009年8月19日水曜日

近所の近道

通ったことがない地図にはあるが鬱蒼としてほとんど道になっていない道に行ってみた。近所の農家の裏だし何かと気が引け近づかなかったが、秘密の近道ということで子供が通ってきて結構な冒険だったようだ。これは行かない手はないと歩いてみた。

クリ
近所にクリはあるが人の土地にあり、ジロジロ見ていると何かと怪しまれそうなので見てみないふりをしていたが、ここには山から生えているのでじっくり見られるし収穫もできそうだ。


ヤマウルシ
これは近所ではなかなか無かった。今は結実していてたわわに実が下がっている。冬になるとなかなかエサにありつけない鳥たちがこの実を啄みに来そうだし、来年は花を見たいものだ。


ツリバナ
数週間前から赤く結実していたが、コイツはもう弾けていた。何とも色っぽい紅だ。


チャイロスズメバチ
谷地にキバシリの幼鳥のようなヤツがいて、よく見ようと近づくときに何気なく横の木につかまり身を乗り出していたら、ブーンブーーン嫌な羽音が聞こえた。ソロリと振り返ると3匹ほどがホバリングしている。ヤベエ!ゴメンナサイっとばかりにゆっくりその場を離れた。どうやらつかまった木の洞に巣があったらしい。チャイロスズメバチだ。茶色というより凶悪そうな真っ赤な色がコワイ。もう一度近づくと洞の中から出てきた。つかまったときに妙に振動させてしまったようだ。クワバラクワバラ。

2009年8月18日火曜日

ホザキカエデ


シーソラプチ川沿いにハウチワカエデに混ざりあまり見慣れないカエデっぽいヤツがいた。うちの近くでは見ないホザキカエデだった。残念ながらもう花の時期は終わってしっかり翼果になっている。鈴なりになった実でなかなかボリュームがある。花の咲く時期にはシウリザクラよろしく穂になって咲くからホザキカエデ。是非見てみたいカエデの花だ。この川っぷちにはいっぱいあり、10m程の結構大きな幹になている。

オオカメノキ

オオカメノキ

このシーソラプチではオオカメノキが赤い実をつけていた。特徴ある冬芽に魅せられて、登る対象ではないけど気になっている。近所の花はよく見るが、実の時期は鬱蒼とした笹やヨモギに阻まれてしっかり実を見たことはなかった。
もう冬芽の準備も始めている。

2009年8月17日月曜日

シーソラプチでツリーイング

週末にカヌーの付き合いでシーソラプチに行ってきた。わたしにゃ到底突っ込めないような瀬にドンドン吸い込まれていく愚息に嫉妬を覚えながらも、本当にキレイな清流に感激した。調子に乗って沈し白く泡立ってボイルしている中ではPFDの浮力が落ちることを実体験したようだ。
私は川に気持ちよく張り出したドロノキを発見。コレのアレに立つと真下は川ね!っとばかり、登らずにはいられない衝動にかられた。手持ちの道具のDRTでは一番下のアンカーまで届かず、簡易SRTで登り、末端を掛け替え掛け替えでトップまで登った。コレがまた気持ちいいんだ!下を流れるシーソラプチは高さを変えると光の反射を押さえどんどん透明度を増し、濃い緑色になってくる。心地よい瀬音と涼しい風にうっとりしてしまう。川に張り出した枝は格別でそれほど高さはなくても違った充足感が全身を包む。下をラフトが通るとき登っていたらウケるだろうなぁ。

2009年8月11日火曜日

穂別で3連続ツリーイング

昨年イベントを行ったことがきっかけで、一部のツリーイング仲間では大変有名になった穂別の大ミズナラで、地元の古い木登り仲間が仕掛け人となり、T-1講習会・ツリーイングイベント・ツリーデイと3連チャンの夏の北海道大ツリーイング大会となった。
講習会は9名の参加で18歳から61歳の多彩なメンバーで、タイトだけど中身が濃いものになった。対象となる樹木が素直で掛けやすく、北海道では珍しい枝振りなのでトラブルシューティングもほとんど無く、スムーズに行きすぎた感じ。あんなにいい条件のところはそうそうないので逆に心配が残るほど。ひねくれて上向きで股の狭いところばかり狙っていたから、あそこまでガホーンと空いた枝にアンカーポイントを取るというのは目標が広すぎて狙いにくいということが判った。


2日目の午前で講習を終了、午後からは町民対象のツリーイングイベントとなり、大ミズナラに16本のロープを掛けた。「高いアンカーポイントを取り、リデレクトやリムウォークでどこにでも近づける」というのは北海道では迷信に近い話しだが、ここでは良く理解できる。トップに取ったアンカーをSRTで組み、その気になればどこにでも向かえそうだ。イベント自体は子供たちが大変盛り上がり、盛り上がりすぎてイントラがケンカの仲裁までやっていた。登るまでは少々不安な顔をしていた子も、高さと比例して皆素敵な笑顔になった。


3日目は、本当はもうひとつ別のツリーイングイベントだったが、幸か不幸かキャンセルになったので、担当者の許可をもらいツリーデイということにして、イベントに参加できなかった子供たちや家族、ライセンスを取ったばかりの受講者の家族、そして木登りバカが集まって、大ミズナラで自分たちのために自分で遊ぶという気軽でゆったりとした木登り遊びとなった。後半若干疲れが出て、上に獲ったアンカーの更に上にある、掛け替えでしか狙えないポイントを攻めて、最樹冠に行ってみるつもりだったが諦めてこの次の楽しみにとっておいた。




大ミズナラを見てしまうとその脇のコナラ達はどうしても見劣りしてしまう感もあるが、まだまだ沢山の良い木があるし、向かい側には広大な道民の森が広がっている。最後に仕掛け人の木登り仲間に案内してもらい(彼は樹木医さんである)その森をちょっとだけ歩いていろいろお話を伺った。
魅力的なフィールドとして尽きることのないほど多彩で、まだまだ攻めたい木はあるし、木のお勉強もいっぱいできそうだし「本当にここに住みたいな」って本気で思った。

貴重な機会を作っていただき、本当に感謝します。ありがとうみんな!ありがとうミズナラ!ありがとう穂別!

2009年8月6日木曜日

最近の小ネタ

このところマメに更新している。
コヨシキリはジャズシンガーのイメージだが、この時期はもう繁殖も終わりあの素晴らしいリフは聴かれない。草藪の下の方のヤブサメを観察していたら、チョロチョロ現れてカカカカっと勝手に警戒している。

ツリバナの実が弾け始めた。薄緑からいきなり赤くなるわけではないのだろうが、その変化を実感したことがない。もう少し近くで落ち着いてみられるところがあればいいのだが。

キタコブシはもう冬芽。先日まだ緑の葉が落葉していたところとは違うところ。こっちはまだ緑々しているがもう冬芽が出始めている。

オオハンゴンソウが咲き始めた。黄色い花弁が出る前のなんか変な感じ。でもかわいい。なんか夏の実感がないうちに、秋のイメージがドンドン近づいてきている。オオハンゴンソウはどうしても赤とんぼのイメージだからなぁ。



タラノキはどんどん芽を大きくして伸びてきている。近々花火のようにプゥワーっと広がって咲くだろう。

コエゾゼミが落ちてきた。いきなり首がモゾモゾして、触るとなんか大きな感触、思わず払うとジジジジっと落ちた。その間約1秒。不意に来ると慌てるだろ!なんか申し訳なくなり、物置に留まらせた。

アオジの幼鳥がチョロチョロしている。まだ色がはっきりしないし、鳴き方もイマイチ自信がなさそうな地鳴きが多い。

なんだろう?チョロチョロしている。ウグイスかヤブサメかコヨシキリかなんかの幼鳥だろうけど、結構長い間見ていたが全然決め手となる判断が付かない。

モズが現れ始めた。速いテンポの連続音で尾をグルグルまわしている。アカモズかチゴモズが判らないが、テケテケカッカッカッっとけたたましい。

2009年8月5日水曜日

オオタカ

今日は家の目の前の防風林に居た。ここ数日頻繁に移動しやかましいほどピーエーピーエー鳴いている。そういえばオオタカって大きな鷹だと思っていたが、ある鷹匠の本で蒼鷹ということを知り、ハイタカは灰鷹で色の違いが特徴分けされているということを知った。なるほどね。幾分胸も白くなってきた感じはするがまだまだ幼鳥だ。

ミズナラ

ミズナラも小さなドングリをつけ始めた。傘の部分だけで鳥の糞かペリットのように見える。天候不順である種の樹木達は調子が悪いようだが、元気な樹木もいっぱいある。週末は穂別の大ミズナラで講習会とイベント。北海道にいるとこの木にお世話になることが多い。登ってて楽しいしね。

先日ある河原に行ったとき、コブシの木が風とともに大量の葉を落としていた。紅葉もせず、アバタ上に所々黄変した葉が多かったが、健康そうな青々とした葉も落としていた。そしてよく見るとなんともうケブケブの冬芽を出している。天候不順で夏が終わってしまったと思ったか、収支が割に合わず消費エネルギーのカットに断行したのか、いずれにしても変な夏だ。
キハダも実が大きく膨らんできた。今年は花の時期を逸してしまったが、豊作のようだ。手でつまんで潰すと柑橘系のイイ匂いの実...まだ早かった。もうしばらくして黒くなってきたら嗅ぎ頃です。

2009年8月4日火曜日

ホタル

昨年初めて見た用水路のホタル。今年は晩春に水中から伸びた草までしっかり思いっきり草刈りが入ったし、田んぼに水を引き入れる必要がないほど雨が降り、いつも水かさが相当増えて草も姿を隠していた。去年1匹しか光ってなかったのでホタルは大丈夫かな?と心配していたが、なんと!今年は少なくとも10匹ほど光っていた。この狭いエリアの中でこれだけ増えているのだから、用水路伝いに探しに行けば相当数いるような気がする。いずれにしても、確実に数が増えているので嬉しい限りだ。バカな公共団体に嗅ぎ付かれ観察会とか余計な整備とかされなければいいのだが....
今度夕方からバルブ撮影に挑戦してみよう。

オオタカ


オオタカの幼鳥も着実に行動範囲が広くなってきた。こいつらも幼鳥なのでピーエー鳴きまくっているので、あからさまに居場所がわかる。絶滅危惧種のわりには3羽いるし、ネズミが多いのか生活するのに都合のいいためか、まだ巣立ちきっていないのか、通るイイ声で「オレはここにいるぞ!」とばかり大声で鳴いている。
まだ胸は薄茶色だけど、先日見たときより白っぽくなってきている。眼光も鋭くなってきてるようだ。ただお腹がすいてるだけかな?

2009年8月3日月曜日

コサメビタキ

夏鳥の幼鳥祭り開催中である。この時期になると急に森が騒がしくなる。林の中を生活域にする小鳥たちがワンサカ通る。カラ類を始め、キツツキ類、ヒヨムク、なんでもござれだ。騒がしくしかも見やすいところに出てきてくれるので、鳥見する方にとってはありがたいが、そんなに警戒心がないと狙われやすくなるだろう。そう奴らを狙って猛禽たちも生きているので、バランスが保たれているのだろうが、この愛らしい無邪気な何時が逆に切なくなる。

このコサメビタキの幼鳥は我が家の庭に現れた。茶の間からの撮影。あからさまに枝にに留まり、チッチッ激しく鳴いていて、かわいさ半分かわいそうさ半分。

メジロ

去年まで盛夏にこれほどの群れを見たことがなかったが、4〜50羽ほどの大群だった。遠くて純粋にメジロだけの群れかどうか判らないが、鳴き声からするとかなりの数メジロだった。

アリスイ

この辺りでは初認となるアリスイ。あの妙な動きと模様が双眼鏡では確認できたが、遠いし暗いし写真はうまく撮れなかった。残念。