2018年5月17日木曜日

アーボな高所剪定

先日、札幌市内で高木剪定をやった。以前にお手上げだった造園会社の孫請けでアーボ作業をやった経緯があり、今回もそこからの話しで、どうも状態が判然としないので下見に行くと、、、これはとても一人ではとても無理なヤツで、樹高は25m程度、18mくらいの股から隣地にはみ出して、4階建ビルの屋上に掛かっている。
木がある程度大きくなった後にビルが建ち、光を求めて伸びていった感じ。立派に育ったハルニレだけど、その上にはまともなアンカーを構築できそうも無いけど、ちゃんとスタティックリギングしないとビルにぶつかる。 しかもコクワが樹冠を覆っている。
一度は造園会社が高所作業車でやったらしく、でも途中から手に負えなくなって中途半端になってしまっている。出来ないなら最初からやってもらわない方が良かったのに。返って大変になって費用も嵩む結果になり、その分高く見積もれたから、スペシャルチームを編成することができた。



隣地に掛かってる枝剪定は大小併せて
40本程度で大きいのは元口20cm程、
長さが10m近くあり、バッサリいくと 絶対にビルにぶつかってしまう。
カズラの縁切りしないと
動きが読めなくなってしまうし
やはり上に支点を構築できそうも無い。
多少ダイナミックになるのは否めないが
バットブロックのチップチョークで引込み
なるだけ衝撃荷重にならぬよう
ロードトランスファーですな。
手間はかかるけど基本に忠実。
まずはカズラ外しで縁を切る。


カズラを外した後の施工前はこんな感じ。
今回は経験は浅くとも、
共通のベーシックを持っていて、
それそれに秀でた才能があり、
巧く融合し合うと面白いぞって人選。
お互いにそれぞれが尊重し合えて、
フラットに意見が言える関係。
皆で勉強しながらいろんなアイデアを出し
チャレンジしようゼって感じだったし
まあ効率第一では無い見積もりなので
でも仕事ってそういう方が巧く行く。
マイナスをゼロにするのではなく
アーボ作業はプラスにできる。
生きてる樹木を誰かの都合で伐採する
のがイヤだし、施主に理解して貰うべく
ちゃんと説明して、生かす所は活かす。
木も施主も作業車もWinWinでしょ。



皆が皆をリスペクトしてるし、
自分の持っていないモノを見て、
理由を納得して、動きを確かめて、
ゆくゆくは自分のものにする。
互いに触発され化学変化を起こす。

無茶しなくてもアイデアを共有して、
各々が役割を果たしながら、
互いのリスクをカバーしあえば、
効率だって上がるし身体も楽ちん。

重力方向と木の成りを見て、
ちょっとだけ力と方向を操作する。
機械で無理矢理引っ張るのは嫌い。
絶対何処かにしわ寄せがくる。


段取りを上回る効率だったので、
2日目のミズナラ伐倒は余裕で、
複雑なシステムにトライした。

落下係数を生まないトップカット。
トッピングカットはスパー使って
伐り落とすだけじゃないんだぜ!
集材場所まで40mスピードライン。

スピードラインは高低差利用だけじゃなく
中間支点で制御するとロープの長さ分だけ
何処までも運べるというシステムを考案。
ベクターリグでボアカット。
テンションラインに乗せてコントロール。
最初は巧く行かなかったが、
修正してバッチリ!こりゃ凄いぜ!


最後は伐倒場所60cmのすき間めがけて
逆傾斜地の逆成りの9m500kgの伐倒。
カッコいい!

今回の作業で、今までしつこく言っていた
共通のベーシックを持って自己安全第一
シンプルに静的に粛々とリスクを摘む事で
チームは的確に機能することが証明できた。

遠慮や上下関係やだろう作業は
地球の力の前では何の役にも立たない。
適所に適材を当て各々が力を発揮すると
気持ちいいし魅力的な作業になる。
震えたゼ!


ダイナミックなイチかバチかの作業は
見た目にインパクトもあるが、
身体や道具にも疲労のインパクトがあり、
結して凄い技術ではない。
地球の力と知識を融合させ巧く操作すると、
スゲェ人や道具が無くても、
非力な人間だけでカッコいい作業ができる。
道具はできないコトを可能にするものでは無く、
できるコトを効率的に行うもの。

アイデアの少なさと落下係数は反比例する


天才的な動きが出来なくても、
凄いテクニックが無くても、
過去に素晴らしい実績が無くても、
自分含めて皆に対しての命根性が汚く、
できるだけリスクが少ないよう
プランを話し合えて、
各々がプラス1%の知識を身につける。
体力が落ちていく分だけ知識を身につける。

基本って大事ですな!

2018年5月14日月曜日

東川ツリーイング


ツリーイングは森へ誘う ひとつの方法だけど、 ツリーイング技術を応用した エキサイティングな森遊びが だいぶん成熟してきたと思う。
木登り体験って、とっても楽しいし、普段体感することの出来ない高さまで登って高揚するのは、本当にスゲェことだけど、どうも、登って降りて、ハイおしまい!って感じの体験だけでは思ってたんとちゃう。
ツリーイング体験を行う側のモチベーションも、何かオカシなことになっているんじゃないの?って感じがする向きもあり、ただ多くの体験者数を目指したり、自然体験活動にありがちなお仕着せがましい意義や、仕掛ける側の充実感のために活動を利用しているって感じてしまうこともある。

やっぱり自分たちが一番ワクワクしないとダメなんじゃないの?

インストラクターは、せっかくいろいろな考え方や技術、救助の方法まで学んだんだから、自分たちでアレンジして、出来る限り危険の少ない森遊びを目指すと良いと思う。
機会があるごとにいろんな可能性を散々試した、発展途上アクティビティが結構イイ感じになってきた。

BYON BYON

2018年5月2日水曜日

春の一瞬



スプリングエフェメラル。
春は一気に現れる。
一面グレーだった野山が、
徐々に、しかし爆発的に色づいてくる。
この時期が一番ワクワクして、
ニヤニヤして、ドキドキする。


エンレイソウ



キクザキイチゲ


エゾノリュウキンカ
ヤチブキって言った方が好き。


これは何だか判らない。


エゾエンゴサク
この辺りは白いのが混じる。


フクジュソウ


そして、エノキ


アイヌネギも


最近一番のマイブームとなってる
アズキナ。
ユキザサとも言うが、
若芽は、小豆を炊いたときの
ほんのり甘い匂いが好き。


春はウカウカしてると
すぐに行ってしまうので
急いで辺りをパトロールしないと
貴重な一瞬を見逃す。