2021年3月31日水曜日

幹の二重巻き

この位置のこの高さでアンカーが欲しいって時に、リングセイバーの幹の二重巻きがとっても好き!そしてこの時は、3ストランドのツリーマスターで作ったヤツがとても良い。

かなり使い込んでグレージングしてるし、
リングもカチカチ当たるけど、
コイツはスチールリングだから許してやる。

3ストランドのベースにテネックステックの
プルージックは食い込みも良く、
更にずれ難い。
ソレを二重で巻いてしかも巻き殺したら
もう信頼を置ける耐荷重アンカーになる。
真下に荷重しても、まあズレ無いね。

対象の樹種に寄るけど、
スズカケとかツルツルの樹皮以外なら
殆ど何でも使える。
でも小ちゃいリングのプルージックはもう変え時だな。
機器の適合性と中間検査を続けていれば古くなっても信頼出来る相棒だ。

まあ幹の途中だから、下からセット出来ないけど、上に行ってからちょっとここで、身体が持ってかれるのを防ぐため一時的にアンカーを作りたいけど股じゃないとか、リディレクトかけたいなとか、どうしよう?って時にスッゲェ頼りになるリングセイバー。

普通の耐荷重アンカーに使うのはもちろん、長さ調節できるリングセイバーは、ランヤードにもなるし、予めのリディレクトやブランチウォークのためのセカンダリアンカーにも出来るし、汎用性の高い機器なんで、登る前に腰に下げる事が多い。

何かに使えるとか、喰い足りない部分を補うとか、私の場合そういうモノは汎用性の高さが最も重要。
普通にロープ通す場合もあるけど、例えばスリングでの一時的アンカーって、バスケットにする/チョークする色々あるけど、ソレは時と場合に寄ってくると思う。

もちろん安定したポジションで一瞬の確保ならチョークで充分だけど、風があるから枝が思ったより揺れるとか、身体の向う方向が逆鞘になるから弱まるとか、ここでガツンと落ちたらどの位のエネルギーになるんだろうとか、色々考えちゃう。

だから多くはバスケットにするんだけど、逆に径が合わないとか、樹皮が滑りやすいんで 滑るかもしれないとか、落とす対象の反動で緩んで位置が変わるかもしれないとか、カラビナがスリーポイントロードになって気持ち悪いとか、そういう時には二重巻きにして小ちゃいリギングプレートで固める事が多い。
そうするとカラビナ3枚とリギングプレートが必要になるから、ちょっと無駄が多い。

マッチスリングが有れば、迷わずソレを持って行くけど1個しかないし、何とかなるでしょ!って適当にスリングを長さ違いで持って登るくらいなら、この3ストランドのプルージックのリングセイバーはとっても役に立つ。

決め易いし、コンポーネント仕様だから落とすリスクも減少する、片側自分に確保しながら回せる、意外に軽いコンパクトになる。
使い方だって、こうやって二重巻きにもなるし、リング同士にカラビナかけて使えるし、DF8で結びつくって1本チョークじゃなく延長出来るし、色々大好きな汎用性の高さ。

もちろん下でオンサイトのプランニングする時、バッチリ決まるシステムが同意されれば必要無いかもしれないが、多くは登った後の修正で、あぁアレ持ってくれば良かったとなることが多いので、そういう時は必ずコレよ。

そんなに好きなタイプじゃないけど、スタイルも素敵じゃなけど、めっちゃ気が効いて、必要な時にサッと反応してくれる善き彼女みたいな感じだな。

2021年3月30日火曜日

それでイイの?イイならOKだよ!

先日のワークショップで、どうしてロープスリーブを使わないか?って質問が有った。


確かにロープスリーブは楽だし、
トラブルが少ないし、良いギアだと思う。
多くの人が使ってると思う。

別にそれで作業が出来れば良いのだけれど、
自分では色々やってるうちに
やっぱり都合が悪いなって思うことが多く、
私は仕事ではほとんど使わない。

まあロープスリーブを使って作業してる人は
ロープスリーブを使う作業しか
ヤラないなら良い。全然イイと思う。
でも私は都合が悪いコトが多く、
おっかないことが多い。

それに気がついてない人間は、
ロープスリーブで何も問題が無い。
枝の途中にも設置できるリングセイバーのブルーロープ方が鉛直上に有るなら、そっちの方が安定するってことを認めないと、股を使ってるロープスリーブのオレンジロープで変な方向がうまれて余計な力がかかるってことを認めないで無理矢理力で何とかしてると、一定以上の仕事は出来ないと思う。
ソコが安易に楽な方を向いてると、遠回りだし、どんどん危険に近づくと思う。

この位ちょっとの位置関係なら何とでもなるって思ってリングセイバーを使ってない人間は、小さく低く簡単な場合にも使った経験が無いと大きな力がかかる位置でいきなり使おうにも使えないと思うよ。
だからいつも使える引き出しを持つために、いつもリングセイバーを使って仕事している方が良い。引き出しが増える。
リアンカーやリディレクトの発想にも成る。ロープトゥロープの発想にもなると思うね。

色々汎用性が高いギアの方がイイね。
出来れば何でもイイと思ってると、ヤバい時が来た時に対応できないよ。

リングセイバーを使うことが多いのか?アーボリストはロープスリーブを使わないか?って聞かれたけど、私が「恐くない?不便じゃない?」って聞いても、判らないようだから、そういう危機を感じてないなら、仕事ができれば何でもイイと思うよ。って言った。

誰かに聞いたか教わった方法が正解っていう、頓痴気のベクトルで、みんなどうしてるのっていう横並びの、皆で渡れば恐くないっていう、一切自分のタスクを見ていない、出来る方法で出来ればイイよ。
だいたいそれはレクリエーションの延長でしょって思う。
俺は遊びじゃない!男の仕事をやってるという誇り持ちながら、強がっていながら、結局レクリエーションの手法で出来る事しかヤラない。

ロープに絶えず荷重して、ぶら下がっていられるなら充分だと思うよ。
でも樹上で横に移動したり、ランヤードで複数支点で作業してると、一瞬荷重が抜けることが多い私は、アンカーがズレる可能性があるギアは推奨しないね。

自分のアンカーが動いちゃう恐怖を知らないか、気にしないんだろうね。

レクリエーションでは、ロープスリーブがズレたり動く可能性が無いように股にセットするし、基本的に絶えずロープに荷重してるから、問題ないと思う。

ロープスリーブで作業してるっていう人間は、レクリエーションのやり方で何でも出来るってヤカラに教わったのか、YouTubeなんかで知った方法か、リングセイバーは面倒臭くトラブルが多いから、安易に楽で早い方法に飛びつくアホだと思う。

アンカーは股しか使わない!
絶えず荷重してる!
っていうので仕事が完了できるのかね?

樹冠でアンカーの位置がずれる恐怖や、一瞬荷重が抜けてサァッとスリーブが落ちてきて爪に当たる恐怖や、股しか使わないから変な力がかかって身体が安定しない恐怖を、知らないんだろうね。知ってても気にしないのかね?

いくら設置が面倒でトラブルが多くても、姿勢制御やタスクに見合ったアンカーの位置を考えると、最終的に断然リングセイバーに軍配が上がる。
それを自分の都合だけで、安易に楽な方法に飛びついて、より危険な方を向いて出来る仕事ならヤレばいい。
いつまでもレクリエーションに捕われていれば良い。

きっと厳しい仕事の時にもそれしかヤラないから、ロープスリーブで充分っていうタスクになっちゃうんだろうな。
樹上で厳しい状況になっても勢いでやっちゃうんだろうな。
だいたい普段から安易な方法でやってたら、緊急時に使おうとしても使えないということを判ってないんだろうな。
厳しい仕事でいきなり使おうとして、トラブルが積み重なっちゃうから、安易な方法になっちゃうんだろうな。

便利に効率良く身体が楽な方法は、自分で組立てるべきなのに、仕事の質とか目的を凡例に併せて、自分の持ってる道具を適当に組み合わせてやっちゃうんだろうな。
そういう人って、大概ノットを理解してない、ひとつの方法だけしか知らない、スローラインがヘタクソでカタパルトに依存して、すぐスパーを使いたがり、ウインチを使いたがり、登りやすいからって新製品の下降器に次々に飛びつく人が多い。

自分でプラクティスしてない、胡散臭い道具屋に騙されて、誰かのアリテイな方法をただマネすることで仕事ができるなら、どんどんやってください。

私はリングセイバーで、自分のセーフティを組立てる方が好きだ。

2021年3月29日月曜日

東川ワークショップ



先日大好評だった
ワークショップを場所を変えて
東川で行なった。

急に参加希望が増えて
当初予定してた会場では
ちょっと手狭になる事が
予想されたので、
東川せんとぴゅあの
コミュニティホール。
この施設は立派だねぇ。
ちょっと照れるね。


専門学校の学生さん達や
良好な樹上作業を目指している
人たちが集まってくれて、
各々の進みたいべき道を
提示できたと思う。

ワークショップというテイで、
自分の気持ちや疑問を
率直に表現できる学生達は、
気持ちがイイね。
少なくとも伝える言葉を
聞いてくれる。
オボロゲでアヤフヤなビジョンを明確に出来て、目指す方向を見つけた人もいると思う。

しかしセンセや作業の実績のあるオヤジどもは、本当に判ってくれたのかな?
自分個人というより立場上の目的をオブラートに包んで、耳障り良くボカシて、正当な方向に見せかけて、ヤバい方向に促す。何度も同じことを言っても、理解できない人はどうでも良い。勝手にやってくれ。

提示され指示されないと何もできない人たちは、覚えられないよ。

聞いた話を咀嚼して、自分の中で改めて組立て直さないと、自分のモノにはならない。 ガッコのセンセというか地方公務員は、上からの指示が無ければオロオロするだけ、自分んで考えろと言っても、誰かの傘を着て自分を正しいと思い込んでる人間は、多分私の言葉を理解できないだろうね。

自治体がバックに着いてることに疑問すら持ってないから、伝わらないだろうね。
そういう奴らが業界自体をダメにしてるって思わないのかね?
まあ市民から集めた金をどう使おうと意識が無いだろうし、血税を公務員がやりたいように使えばイイと思ってる奴らには理解できないかね。だからガッコ作っちゃうんだろうしね。でもそういうバカな地方公務員の底が浅い所を見抜いてる学生さんも多かったね。

遊びのライセンスで実績を着ければ、その後どうなっても構わないのかね?
悪い大人に騙される初心者にも問題が有るけど、知らないでそういうモンだとか、後な勝手にしろっていう姿勢が許せないね。
情熱を持った若い人を、ブルシットジョブに誘う自分がイヤにならないのかね?

私はツリーイングの自分成りに見つけることが出来る楽しさや開放感がとても好きなんだけど、どうもその登れれば作業出来ると思っちゃう人が多いね。

確かに作業できるかもしれないけど、すぐ行き詰まるよ。行き詰まっていい加減なことをヤリ出すよ。そして早さや効率だけを目指して、汎用性が無い危うい仕事をしだすよ。仕事を価格で取ろうとするようになるよ。そういうヤカラが増えると、益々仕事も安くなるから、よって自分の技術を安売りすることになるよ。そういう判断しかされないと、危なくて安くてとても良い仕事とは言えなくなるよ。

最近できた林業の専門学校の生徒が多かったけど、悪い大人に騙されるなよ。
いい加減で仕事も知らない公務員に騙されるなよ。
学校の運営側は卒業時点でどこかに就職してればイイだけだからね。
就職率95%とかを売り文句にしたいだけだからね。
2.3年後の就業率を考えた方がいいよ。
沢山資格取らせて、就職に有利とか言ってるけど、そんな資格や数字を見てコイツは出来るなって考える雇用主の会社は止めた方が良いよ。
看板じゃ仕事と出来るかどうか判らないからね。
企業だって、補助金や助成金もらって、使い捨ての人材集める悪徳業者も居るからね。
福利厚生や給料も大事だけど、それよりその会社の離職率を知った方がいいよ。
企業が新人を選ぶんじゃなく、新人が企業を見定めた方が良いよ。
個人的にその会社の先輩にコンタクトとって、話し聞いた方が良いよ。

だいたい補助金や助成金で回す仕事って、その仕事自体が魅力無いからじゃないの?
どんどん機械化して人手を必要無くすから人も集まらないし、林業の魅力を伝えてないから、金儲けの手段と捉えたらソリャ儲からないから、助成金に頼ることになる。
そのくせ使い捨ての人材を毎年排出できるようガッコ何か作って、どうにもならないね。 生産林業の人にロープクライミングを知ってもらいたくないね。
ロープクライミングを知ったからと言って生産林業に活かそうと思ってほしくないね。

ツリーケアは木を守る仕事だからね。伐って無くす仕事じゃないよ。
ツリーケアは健全に育てて人と折り合いをつけるワイズユースだから。

生産林業の対極にあると思うツリーケア。
安心安全の対極にあると思うセーフティ。

俺の思惑通りになるはずがないけど、自然の摂理に従って賢明な手入れをする邪魔はして欲しくない。勘違いして、勘違いさせて、ツリーケアを変に利用されるのは許せないね。

2021年3月28日日曜日

春が近づいてるねぇ

少しづつだけど、春が確実に近づいてるねぇ。

ツグミ達がドライになったナナカマドの実を
激しく啄んでいた。

ツグミは色んな色で模様で、姿を一見した
だけではちょっと判断がつき難い。
ゲゲッて鳴いてるから、
ツグミだろうなと思うことが多いが、
そして時期的にこの辺りに居るヤツは
ツグミだろうなって思い込んでると、
違うヤツが混ざってることも多いから、
双眼鏡で確認するようにしてる。

そんな中、今日見たヤツは、
アカハラだった。

ツグミの仲間っていろいろ居るけど、
この雪の残ってる寒い時期に
会えるのは珍しい。
まだ少し早いんじゃないかい?


大分暖かくなり硬雪になり
木の根元が大きく空いて
ぬくもりが感じられるようになった。

庭のイタヤカエデも
随分水を上げているのか、
折れ枝の先に貯まった樹液を啜りに来た。

メイプルシロップになるのは
サトウカエデだけだけど、
イタヤカエデだって、結構甘い。

コイツを貯めて珈琲を淹れると、
結構甘くなって美味しい。


今朝はクックワッって声で目が覚めた。
春には家の上を通り過ぎる一団が居る。
わりと低く飛ぶから声も大きく聞こえる。
しかも朝早く群れで鍵になって棹になって
飛び過ぎる。

そうしたらもうウズウズして起きちゃうし
近くの溜まりやすい畑に向うけど、
そんなに集まっていない。

ハクチョウに混じって数羽が居て
でももっと多く居ないと警戒されて
すぐ飛んじゃう。


雪解けが進み、畑も田んぼも土が出て
貯まって凍ってた沼も段々解ける頃に
ヤツはやってくる。

真冬でもオジロワシは結構居るけど
この辺りには居ないオオワシが現れる。

尻尾カッケェ!

2021年3月27日土曜日

天才の作業

天才的な身のこなしや素早い軽業師のような、ストレスなく無駄のない動き、
スマートな手順をソツなくこなす人を見ると、感動すら覚える。 スゴ~い!

そういう人のタスクを見て「俺も、ああ成らなくっちゃ!」って頑張る人間が居るけど、私はそうならないんだなぁ。感動はするけど「ああ俺には出来ないな」って思ってしまう。どっちかって言うと、なんで出来るんだろう?って理由を探す。

ツリーワークを見てると、どうしても身体的特徴や物理的な問題を考えてしまい、あの人のやり方はあの人だから出来る!っていう技術が多いと思う。

そして降りてきてからその人に聞いてみると、殆どが理由を説明してくれない。
って言うか判らないけど、言葉で説明できないみたい。
感覚的に危機を感じ、感覚的に対策を講じ、感覚的に無駄を無くしていると思う。
まさに天才的で、常人には近づけない領域っていうか、その人個人ならではの出来るテクニックが多い気がする。

天才の動きを見て、俺もああ成らなくっちゃ!って思う人は、成れると思ってるのかね? 成れるかもしれないけど、それは凄く遠回りだったり、感覚的に危機を感じずに、形だけ整えて自助努力をしてないから、過程がどんどん危険になってるんじゃないの?まあやれる人はやってもらって結構だけど、
頭の回転が遅く身体的にも経験値も、並以下の私は、ひとつ一つ分解して組立て直す行程で、自分に合ったスタイルにしちゃうから、天才のマネをしてもとても及ばない。
結果は一緒でも、自分に合ったやり方がとてつもなく時間がかかったり、そもそも出来なかったりするから、違うことを考えちゃうな。

私は、過程で危険に向う方法よりも、セーフティな方法で結果が一緒の方が良いと思うから、得るものは有ったとしても、同じヤリ方には成らないな。


例えば、樹上で架け替えが必要になった時、
その時自分の体勢が安定していたとしても、
スリング出して一時的なアンカーを作ったり
何らかのデバイスで確保してから、
次の作業に移行する。だから遅くみえる。

面倒だし、安定してるからって
片手で枝を押さえ、枝の上に立ち、
一瞬フッと荷重を抜いて架け替えをする。
感覚的に力の向きとか、リスク評価が
出来ていればやっても良いと思う。
でもその感覚的なものが無い人が、
無理に天才的な様式を見た目でマネしても、
何も根拠無いから見ていてヒヤヒヤする。

P&Bシステムでロープにしっかり荷重した
状態を作る手順を踏まないと、
私は恐くてしょうがない。

出来れば良いんです。出来る根拠が有れば良い。その方が効率も良く速くなる。
って言うのを見ただけで、俺も頑張れば出来ると思っちゃうのが不思議。
そしてただマネした道具を買って、気合と根性で綱渡りしちゃうのはどうかと思う。

だから誰でも出来るコト、その根拠を持って取組んだ方が良い人には「基本」って言うけど、まあ変な自信がある人間が多いのね。
私は考えてる事には自信を持って行動するけど、身体的に間違ったり、不確定要素の風や揺れは制御できないんで、確実に失敗しない方法を選んじゃう。
システム三角とポジショニング三角ね!

地下足袋履いて片手でソレが出来てるので、ロープのぶら下がったって同じことが出来ると思っちゃうのが不思議。見てると地下足袋にフットアセンダー着けて、足首ちゃんと固定してないからユルユルでグラグラ揺れて、めっちゃロスが多いまま登ろうとする。そしてすぐ枝を掴む。システムも掴む。枝の上に立とうとする。まったく滑稽だ。

道具の装備もさることながら、自分で出来てると思ってる技術はもう持ってるから改めて学ぶ必要がないと思うのか?こういう作業は地下足袋が一番だ!って決めつけてるから、どんな作業でも出来ると思ってるのか?
じゃ、なんでロープに登って作業したいの?今までやってたことじゃ行けない所があるからロープ使うんじゃ無いの?
ロープ使って出来てる人に仕事とられてるんじゃ無いの?
だったら最初っからちゃんと理屈に合った整合性の上に学ばないとね。

ある人が、ロープレンチでロケットで、スススッと登ったの見て「アレが良い!」みたいに思ったとしても、ロープにぶら下がって、姿勢を真っ直ぐに出来ない人には無理だよ。体幹と足を上げる動きが鉛直線上に無いと、ああいう風に巧く登れない。

だから力と重力と方向を無視して、とにかく道具を使えば速く登れるみたいに思っちゃうのかね?ガキだね。

身体斜めになって、足を前に突っ張って、ぐらぐらロープが揺れて、めっちゃロス多いコンビネーションで、速く登れる訳がないよ。
変だな?とか言ってるけど、それがベーシンクだからね。
俺は昔っからこのスタイルだ!って強がっても、そんなの知らネェよ。
基本をすっ飛ばして天才のマネを感情だけで出来れば、みんな苦労してないゼ!

法律が変わったからフルハーネスとか言ってる前に、安全帯じゃないシットハーネスでぶら下がって見なさいよ。日本で作ってる電気屋の道具でロープにぶら下がることは出来ないんだよ。レストレインの道具でフォールアレストは出来ないんだよ。

三輪車乗れるからって、パリダカ仕様のR80は乗れないんだよ。
多分天才だってその学んだ道のりが有り、その過程を無視して天才に成った訳じゃないんだよ。輩と天才は違うんだよ。

2021年3月26日金曜日

懸架用と支持用

日本の電気屋が認めているハナクソみたいなフルハーネス型墜落制止用器具と、ENとかフルボディハーネスは明確に違うものです。

日本のフルハーネスは基本的に懸架用にできてないと思います。
フルハーネス型墜落制止用器具と、EN準拠のフルボディハーネスは全然別物です。

法律が変わって、腰ベルトで高所作業が出来なくなるからと言って、フルハーネスにすればロープにぶら下がって作業が出来ると思ってしまうのはとんでもない間違いです。

コレを判ってない人が多すぎる。

日本のフルハーネス型墜落制止用器具のことは詳しく判らないのです。
知りたくても作為的に隠されている気がする。 だから知らない。

フルハーネス型墜落制止用器具に懸架用のアタッチメントポイントは有りません。
万が一の墜落に対して器具が壊れないことが日本の基準です。
落っこちた人間が壊れることは考えていません。

懸架用のアタッチメントポイント無しに、どうやってロープにぶら下がって作業が出来るのですか?出来ませんよ!

知らないので、特別教育と言うアリテイな講習で聞いてみてください。

そんなものに対応するツリーケアの講習はやってません。出来ません。


我々が通常作業で使っている
EN準拠のフルボディハーネスは、
其々のアタッチメントポイントごとに、

腰部アタッチメントポイントは、
EN361とEN358とEN813

側部アタッチメントポイントは、
EN358のみ

胸部と背部アタッチメントポイントは、
EN361のみ

だから作業姿勢に使えるポイントが違う。
これは懸架用と支持用の併用ね。
いくら自分の都合が良いからと言ってそれだけで大丈夫だ!って漢儀発揮しても、側面だけで吊られてご覧なさい。
どんな屈強な漢でも悲鳴を上げますわよ。

フルボディハーネスのセンターDと言われる接続点は「懸架用アタッチメントポイント」と私は呼んでいて、EN361墜落に対するPPEの要件と試験。
下降器(I’DやRIG、もちろんMRTのシステム)などを接続できる、懸垂下降用のターミネーションとして使える接続点。しかし後述の支持用としても併用も出来る。

フルボディハーネスやシットハーネスにも主に点いてる、身体の側面にあるサイドDと呼ばれる接続点は、私は「支持用アタッチメントポイント」と呼んでいて、これはワークポジショニング等で使用する、EN358ワークポジショニングランヤード(デバイスとシステム)の墜落に対するPPEの要件と試験。

明確に分類されている。

勘違いされやすいけど、センターDやサイドDは、条件が規定されているので、使う状況が異なるってこと。

センターDの懸架用アタッチメントポイントは、ぶら下がっていいけど、
サイドDの支持用アタッチメントポイントだけでは、ぶら下がれない。

腰だけで引っ張られて、足が滑って落っこちたら、身体の横でガクッと引っ張られて、内臓破裂になるかもしれないし、元々そのアタッチメントポイントは、懸架される目的で作られていない。

ここがポイントだけど、サイドDとセンターDの併用は良いのね。
写真がそうだけど、横と真ん中のコンビネーションはOK。

でも一方に支持用を使ってるから、懸架されるのはNGね。
じゃあランヤードで真ん中だけでぶら下がるのはOK?なの?
って考えちゃいがちだけど、それは使ってるランヤードの規格によるんだよね。
デバイスの規格によるけど、OKなデバイス使ってるランヤードなら真ん中だけもOKね。

しかし、ランヤードもデバイスによって懸架用に対応してない場合が有る。

安いからってちょっと怪しいアメリカ製のグラブやギブスのデバイスをランヤードに使ってる人間は、ランヤードとしては良くても、懸架用に適合してるかどうかは?だからね。

デバイスによって、U字吊りにしても、I字吊りにしても、懸架用の認証受けてないヤツでぶら下がっちゃうのは危険だよ。

日本のフルハーネスは、胴ベルトに点いてるノビロンとかフックが有るけど、これで落っこちたらどうなるんだろうね?12kNの力が加わっても壊れないらしいから、
まずは身体が先に壊れるね。ヤバいね。
墜落は防止できるけど、身体が「くの字」になってぶら下がっちゃうね。
墜落は防止できても、働けなく成るかもしれないよ。
フルハーネス型墜落制止器具、恐ろしいね。

フジ◯デンコーとかでツヨ◯ンブランドで、フルハーネス型・胴ベルト型の墜落制止器具のカタログがウェブにぶら下がっているから、笑えるから読んでね。
またEN規格のハーネスもランヤードも各メーカーから、CE・ANSI・CSA・NFPAいろいろ見られるから確認した方が良いよ。

2021年3月25日木曜日

セミスタティックリディレクト?

先日のリディレクトの話で、ちょっと問い合わされて聞かれたコトが有り、その時に幾つか検証してたんで応えられて良かった。

その検証の中でセミスタティックリディレクトってのをやってみたんだけど、
良く判んない。



リディレクトにはって言うか考え方で、
TG:1にも出てくるんだけど、
ダイナミックリディレクト
スタティックリディレクト
セミスタティックリディレクト
って言う違いが有るらしい。

まあダイナミックは、ロープが動くから
ムービングロープの技術だけど、
スタティックとセミスタティックって
あまり違いを感じないんだよね。

まあこれはムンターヒッチによる
セミスタティックリディレクトなんだけど
それほど魅力を感じない。
って言うか要らないんじゃネェの?
くらいの気持ちだ。
ステーショナリーロープテクニックでも、ソコにロープを固定する意味が良く判らない。まあ確かに、メインのアンカーが崩壊しても、リディレクトアンカーがフィックスされていれば良いかもしれないけど、そもそもソコにアンカーを組めないから、作業上の鉛直上にある枝を利用するんだし、その枝が耐荷重アンカーに適さないからリディレクトすると思うのだが、どうなんでしょう?

確かにリディレクトは角度と方向が生じるから、元々のメイン耐荷重アンカーにも負荷が増加し、崩壊の可能性もある。リダンダントで強化するのはイイんだが、そこにセミスタティックって言って、ムンターなんか使うことには殆ど同意できない。

強いて言えば、風や体勢により揺れが生じ、その時にアンカーが多少動けばエネルギーを相殺してくれる的な感じかな?
また固定出せて変な動きが生じて、リディレクトアンカーの枝を折ろうとするモーメントがうかれるからかな。
誰か判る人居たら教えてください。

でもだったら、カラビナ通すだけがイイじゃん!
ディビエーションが一番適切だと思う。

ロープアクセスを齧ってると、スタティックもセミスタティックも必要無く、SRTだってダイナミックリディレクトだけで良く、そしてこれはモロにディビエーションになる。

ディビエーションの方が、ノットパスで乗り越えられたり作業も簡略でギアも少なく汎用性が高いし、エネルギー相殺にもなる。

そして崩壊が不安なら、バックタイなり、別のデバイスで追加のバックアップやヨークコネクトで対処した方が良い。

ちょっと変な、セミスタティックリディレクト。
目的が見えない。
誰か教えて〜!

2021年3月24日水曜日

CE? チャイナエキスパート?

[ CE ]と呼ばれ、欧州連合加盟国で取り扱われる商品に付けられる基準適合品マークで、 CとEに見えるが、[シー]と[イー]ではなく、このマーキングがその印。
ヨーロッパノームっていう性能基準に適合してるけど、ソレはマークなんで、頭文字でないからシーイーではなく、そのシンボルマークのことになる。

EUの前身は、ヨーロッパ共同体で、そのフランス語が Communauté Européenne で、その頭文字が元となってるようだが、CEという単語自体は略称ではないと言われるが、マークの使用許可は煩雑な各国適合を簡素化して商品を流通させるためのマークなんで、販売許可の基準は満たしているが、商品の強度とかを満たしているものじゃない。

昔プリンスだった人が、自分を表す印はこのシンボルマークだ!と主張して、ラジオで紹介するにも音が定かでないから困ったDJが[the artist formerly known as prince]って言ったことから「かつてプリンスと呼ばれた男」と呼ばれていた。メンド臭い。


プリンスは、元プリンスでも良いけど、
CEの場合そういう訳にはいかない。

それを証拠にチャイナエキスパートと
呼ばれる[ CE ]もある。
中国当局は存在を認めてないし、
欧州委員会もそのCEマークの存在を
認めていない。

ヨーロッパは、略称でないとしてるし
中国は存在を認めてないので
まさにグレーゾーンで殆どそれを確かめる
ことは出来ないが、
どうも字間(字と字の隙間)が狭いらしい。
簡単に全てに当てはまる訳じゃないが、
それは一往に見分けられて判断できる
「見た目」なのかもしれない。

ハッキリ言ってそんなものは信じる根拠にならないので、でもCE点いてるから大丈夫なんて思ってると、それはチャイナエキスパートかもしれないゼ!

CE EN795Bとか点いていても、それがチャイナエキスパートなら、アンカーデバイスの墜落に対するPPEの要件は満たしているとは思えない。

多くの有名なメーカーが中国に発注して、正規品でも普通に製品が中国で作られていて、厳密な素材適合や抜き出し検査を行なって市場に出回るのだけど、通常は金属製品の型は一定期間の使用後にヤレるんで破棄されるんだが、破棄される風を装って、その型が横流しされる場合が有る。そして同じ型を使って、やましいモグリ業者によって、いい加減な粗悪アルミ素材で鋳造されても、見た目に判んないもんね。

通常の正規品は、素材のマティリアル自体が企業秘密だし、出来上がったモノも厳しい3σMBSチェックで抜き打ちチェックされ、表示性能の以上の根拠が有る。
それ以上にR&Dにかかる費用もある。正当に研究開発されて、ソコにデザインファクター厳しいチェックが有って、さらに一定の商品チェッカーが居てサンプルを実地テストされ、意見がフィードバックされ、トライ&エラーされて商品が出来上がる。

そしてサプライチェーンにも管理や輸送にまで厳しい制約が有る。
超有名なペ◯ルだって、例えば日本国内で販売するなら、アル◯リア通しじゃないと売れない、扱えない。販売店だって一定の商品知識を持って自分でその商品特性を理解する研修やガイダンスを知ってないとダメだし、そうしないと販売すら出来ないんだ。
手間をかけてカネをかけて、自社製品のクォリティを維持する必要がある。
価格が高くなって当然だ。

それを、どこかで手に入れた型を使って、いい加減な工場で、粗悪アルミで作れば、もの凄くコストも安くできるが、販売ルートが無い。
サプライチェーンは厳しいチェックが有るから、もちろん通常ルートで販売できるはずが無い。何か聞いたことの無いメーカー作って、それらしいチャイナエキスパートでウソの認証点けて、アマゾンや楽天や個人売買的にメルカリで売ることになる。
完全パクリでロゴまで一緒の商品だってある。
ものだって写真しかないから、買い手は当然それがマトモなものだと勝手に思うだけだから、その根拠は何処にもないことが多いね。
商品について何か聞いてみようと思っても、一瞬販売するだけだから、そういう中華メーカーは直にドロンして連絡も取れない。そもそもそんなURLやメールアドレスや電話は始めからウソかもしれない。存在しないのかもしれない。

商品はその見た目だけでは判らない。
正当にR&Dされ、要件を満たすようにチェックされ、正当に評価され、そういう信頼を築き上げたクォリティが価格に反映された当たり前だから、その商品が高価なのは、その効果を使いたいから、その販売店の信頼も一緒に買う。

安く手に入れれば何でも良い訳ではない。

昔あるアーボリスト?空師?の講習を見た事あるんだけど、まあいい加減な凄技を見せつけるんだけど、確かにその人は凄いのかもしれないけど、誰でも出来ることではないし、その人は、正規で買ったら高いから、道具はアマゾンで買えばイイって言っていた。

そしてリスペクトも何も無く、見た目で近いものが有れば良いのか?知り合いに凄く巧く溶接する人が居て頼んだとか、ホームセンターで近そうなものを見つけて、自分で作ったことを自慢したり、勝手に自分の都合に合わせてツマミを着けたり改変しても何のこだわりもないし、ソコに至ったデザインファクターの何も考えず、パクる。ダサい。
Knock Offだろうが、何だろうが、ピカピカキラキラしていて、それらしく見えればいいんだろうね。

中国が全て一元的に悪いとは思わない。

中国でも救助イベントが有るんだけど、そこでチャイナエキスパートのモノ持ってきたらチェックで外されるようだから、中国人も中国製のギアは使わないらしいよ。
その方が賢明だね。

自分で自分のセーフティを決めてるからだろうね。

単にマネや見た目で小器用にツリーワークをやろうと思っても、そもそもが誰かのパクリを都合良く取り入れたって、凄技をてっとり速くパクッたって、それは出来るかもしれないが、疲れるし遅いし、すぐ行き詰まるんじゃ無いの?
そしてニセモノ集めて、エセ作業で、価格競争で、そんなヤツ疲弊すれば良いのさ。
笑っちゃうね。

2021年3月23日火曜日

機器の保管

15.5.4 Climbers are encouraged to store their equipment in a way that means it will not become confused with other climbers' fall protection equipment.
15.5.4 クライマーは、他のクライマーのPPE装置と混同しないように、個人的に機器類を保管することをお勧めします。


私は最近これをギアバッグにしている。
本当はツーリングバッグだけど、
何かとメッチャ使いやすく、
チェンソーオイルを被ってしまって、
汚くバッチくなってるけど、
コレが一番使い勝手が良い。

背負えるし、上と横から開けられるし、
デイジーのようなラックが一杯ついてるし、
一通りの PPEが殆ど収納できる。

見積り段階で、確認することが有ったり、
斜地や崖ならチキンループを繫ぐために
ヘルメットやハーネス、ランヤード
各種アンカー、ヒッチコードシステム、
フットアセンダー、コネクタ各種、
簡易倍力、一通りのP&Bシステム、
レーザーポインタ、ロープグリッパー、
基本PPEをまとめて背負える。

講習を行うと、人から色々道具を借りたりする。それは完全に別系統にしてしっかり管理するが、自分のギアはどうしてもいい加減になってしまう。

あとで、アレっ何処行ったかなぁ?になり、いつも無駄な時間がかかってしまう。

パウチやアンカースリング、リングセイバー、スローラインなんかは特に、講習でも人を行き来するんで、管理が怪しくなる。
ワンセットで預けて個人で管理してね!なんて言っても無くされることが多い。
自分でも無くするんだから、人が何処にしまうか?どこに置くか?全て管理できないさ。 信頼するしかないんだけど、お気に入りのモノを無くされると本当に腹立たしいから、せめて自分のPPEくらいは自分で管理しようと、皆で使う用と、個人PPEを分けて保管するバッグに分けている。

昔、ある現場でブツブツ文句を言いながら、チェンソー研いでるワーカーが居て「どうしたの?」って聞くと、社長が勝手に使って土喰わして、刃を欠けさせられた。と言っていた。どうやら土場に個人で管理してるチェンソーを置いているらしいが、彼が休みの時に社長が勝手にソレを持ち出すらしい。ガチャガチャに使って、メンテもせずにポンっとそのまま返すらしい。
オイルやガス入れて、翌日ちゃんと使えるように目立てして、使用後のメンテして、最良の状態にしてるのに、勝手に持ち出されるらしい。勘弁してくれっ!って社長に言ったら「うるせぇ俺が買ってやったんだぞっ!」って逆ギレされたらしい。
そこでそんなイヤな思いをしたくないんで、隠しておいたら、〇〇のチェンソー何処だ?って他の社員に聞いて廻り、やはり勝手に持って行かれるらしい。

頭に来て使用後メンテしないで、古い刃に変えておいておいたら、翌日社長に「ちゃんと道具のメンテしないと良い仕事は出来ない」って言われたそうな。

彼が調整してメンテするチェンソーはスコブル調子いいらしい。
だからそれを勝手に拝借するらしいのだが、使い方がめちゃくちゃで、バー挟んで無理矢理力でこじるからバーを曲げるし、土喰わすから直ぐ訛らすし、訛っても自分で研がないから、ドンドン訛らすし、平気で水に突っ込むからキャブもおかしくするし、コタコタな状態にされるらしい。

クライマーは、他のクライマーのPPE装置と混同しないように、個人的に機器類を保管することをお勧めします。

とか言われても、出来ない場合もある。
せめて自分の命を守るPPEは、社長の眼の届かない所に保管する必要があるらしい。
ヤツが人のハーネス切ってしまっても、ミシンで縫えば大丈夫とか言いそうだ。
君子危うきには近寄らず。クワバラクワバラ。

2021年3月22日月曜日

トライ&エラー


Try and Error in practice, and Scrap and Build your own.

基本的に私の考えてるアーボリストって
いうかツリーケアは、手入れなんで、
木を倒して息の根を止めて
始末することを目的とはしていない。

特殊伐採と呼ばれことが多いが、
始めから登ることが前提なんで、
特殊でも何でもないと思うんだが。

人間の豊かな生活?の為に、
生産林業の人が、自分で植えた木を
伐倒してその屍を商品として販売する
儲けるために生産効率を上げるために
機械化したり、より速くより安くって
向う方向が全然違う。
より打算で儲けようとしてるだけ。
ツリーケアは、人間の都合で、生き物を殺して倒して屍を利用する生産林業とは違う。
出来るだけ殺さず、活かすためにはどうするか?がテーマになる。
もちろん依頼で、人が住み難くなる状態を緩和する場合もあるが、施主と話をして良き方向に導けるから、ツリーケアは楽しい。
キレイゴトかもしれないが、ただ人間に都合だけで排除する作業には加担したくないからそういう儲け話が好きな人は勝手にやってください。
そんなモンだから伐倒は積極的に取組めない。苦手だ。

私は思い通りに際どい隙間に倒すことが苦手だし、見てるつもりでも成りをちゃんと見きれていないのかとにかく伐倒がヘタクソです。
だからチームで動いている時は、殆ど自分より少しでも上手な人にやってもらい、よ~く観察して、自分ではコウやるだろうという手順と少しでも違えば、途中で止めて理由を聞いたり、自分なりのプランを修正して今後に活かす。
多分上手な人は、コイツ作業してる時にうるせぇな、いちいち止めんなよ、とか思ってるかもしれない。自分でやらないタスクでも、人のを見てると気づくことも有るし、聞かれた当人も、そのニュアンスや詳細を説明できない人は(本当は判ってないのかな?)邪魔するなって雰囲気出してくるけど、ちゃんと手を止めて私の質問に応えてくれる人が言うことは説得力が有る。
そこで議論になることも多いし、そっちの方が良かったね!になることも多いし、手っ取り早く作業を終了させることより、仕事は遅くなるけどお互いメリットが有ると思う。

親方の背中を見て、フムフムなるほどって勉強することも良いと思うが、自分はそんなマドロッコシイことをしたくないし、第一親方のマネをしたって、親方以上には絶対になれないと思う。その時に質問して応えてくれなければ(それは自分の行なってる作業を自分で説明できないということは)本質的に判ってないかもしれないし、その人から得られるアイデアは無いと思ってる。
逆に親方がやってることを客観視で一方的にマネしても、親方本人が自分でどう思って作業をこなしているか?客体的に考えられてないから、それは微妙にズレてくると思う。

いくら伐倒が巧くて、そつなくスマートに思い通りに倒せたとしても、それは個人的な凄技で、その凄技を一度分解して組立て直して初めて自分のモノに出来るんだと思う。
プラクティスでトライ&エラーして、自分なりにスクラップ&ビルド出来なければ自分のモノにならないと思う。よく私はカタカナが多くて難解だと言われるけど、そういう日本語が無いから英語をそのまま使った方が良いし、日本語に変換して複雑化したり意味が変わるようならそんな言葉は自分にとって無意味だと思うから、まさに、

プラクティスでトライ&エラーして、自分なりにスクラップ&ビルドする。

日本人はそういう学びをなかなかやらないね。
とにかく巧い人の成功例をマネして、自分を切磋琢磨して気合を入れて頑張るよね。
人間は皆同じ、努力は当然で、皆同じレベルに立てると思ってる。

〇〇道、みたいに、心頭滅却すれば火もまた涼し、って、火は何をしても熱いよ。

私は身体的にも精神的にも、個性ある方だから、この人みたく絶対に成れないってことを最初に考えてしまう。それが個性で、個性がアートだと思う。お師匠さんのマネをしてもお師匠さん以上には成らないし、その全てを一子相伝なんかできないよ。それは滅個性に向わなければ達成できし、そんなのやりたいと思わない。
だから凄い人に学びたくはなく、学べることはないから、その人の考えを自分でトライ&エラーして自分なりにスクラップ&ビルドしないと、アートには成らない。

昔高校時代柔道をやっていて、柔能く剛を制す!ってのが大前提に有って、へなちょこな私でも団体戦に抜擢されて、180cm120kgという巨漢を相手にして、先輩に「大丈夫だ、柔能く剛を制す!」なんて言われて、立ち向かったが、寝技っていうか浴びせ倒しで一瞬で押しつぶされて、何も出来なくなり30秒間息も出来なかった。
その薄れてく記憶の中で、柔能く剛を制すって何?それはレベルの違う人の話で、誰でも出来ることじゃないということを身を持って理解した。

後で先輩に聞くと「いや~アイツは誰が行っても勝てないから、お前に行ってもらった」と言われた。世の中はそんなモンなんだなぁ、しゃーないな、と自覚した。

凄いことは、精神力に依存することが多いけど、そんなもの身体的な個性には及ばないよ

凄技を見て、自分の身体的な個性をどう活かすか自分で組立てた方がイイってことをシツコク言ってるね。誰かが出来ることは誰かがやれば良いし、それが凄技じゃなくても、自分にしか出来ないコトを見つけられれば、生きて行けると思う。
それが出来ないコトを道具に頼ったり、凄い人のマネをしたって、いつまで経っても自分のモノには成らないし、疲弊して、余裕が無くなり、ケガするよ。
そうは成りたくない。

2021年3月21日日曜日

100%の効率

100%チャンとしなくてもイイと思うけど、チャンとやる方向を向いていたほうが良い。


チャンとやる方向を知らなかったり、
危険な方法しか知らなければ、
ソレが危ないという事を理解してなければ、
100%の効率を目指して力を発揮する。

もし能率が下がれば、
その対策がいくら危険でも、
一番先に眼をつぶって
速く出来る効率を上げる方法を選ぶ。

車で道を走ってても、遅くなったら、
いくら眠くても疲れていても、
アクセルを踏み込むように、
その時にアクセルを踏む方法が
一番速く効率を上げる対策だから。

一時休憩して頭をハッキリさせてから再び走るのではなく、すぐに簡単な結果を求め、眼先の結果に流されて、アクセルを踏み込むんだろうな。

そんな事くらいユーザーガイドやマニュアルに書いてるようなモンだけど、新しい道具でも、使い方を知らない道具でも、そんなの経験則が有れば関係ないんだろうな。
機器の効率=自分の効果だと思ってるんだろうな。

いくらチャンとやろうゼ!って言っても、チャンとやることがセーフティで、しかも結果速くできることだって言っても、手っ取り早く結果を残せないとイヤなのかね?

理に適った方法選択が、整合性のあるコンポーネントの組み立てが、セーフティで速いと言っても、伝わらない人がいるね。

しみったれなんだろうね。日銭を稼がないと不安なのかね?
理に適ったセーフティを根拠にして自分に投資して方が仕事は速くなるって言っても、信じられないんだろうね。

理に適うとか、その「理」って言う物が何か考えてみないのかね?
理は自分だと思ってるのかね?それはきっと利だね。

木を伐る仕事でも、目的がもう儲けることだけなら、森がどうなっても良いんだろうね。 生産林業ってそういうコトかね?
生産林業って重機のオペレータで良いのかね?
根本的に生産効率が大前提な人間が多いね。効率って何だろうね?
全てシステマティックに良い結果をもたらす取組みが、自然に当てはまると思うのかね?

100%の成功を目指すのはイイけど、100%巧くいく方法を選択することも、結局怪しいんじゃないか?余裕が無いね。
ちょっとでもトラブったらもうガタガタになる。

100%の効率が成功の秘訣と思ってるヤツは、全く失敗しないと思ってるのかな?
機械だって劣化するし、そういう兆候を無視して、とにかく突っ走る、どんなに危険な信号が出てても、精神力で何とかしようとするから事故るんだろうけど。
ハインリッヒの法則みたいに、少しのミスだからって改善しないで無視してとにかく突っ走ることしか考えていなければ、そのうち足下を掬われることになるよ。

人工的なシステマティックな工場でも、ラインが一人でもケガしたら廻らなくなる。いきなりゼロになっちゃったりする。100%稼動する工場は、メンテナンスする時間もないから、どんどん機械がすり減って劣化して、機械が壊れていきなりゼロになる。
賢明な工場は、運用を考えて、機械の性能の75%くらいの稼働率にする。実際にその位が無駄が少なく、トラブルにも対処できて、工場としては結果都合がいいらしい。
機械の性能を100%使ってたら、すぐぶっ壊れて工場が止まるし、作業自体に余裕がないからクオリティが下がる。品質が落ちるから客にそっぽ向かれるっていう現象が起きる。
会社でも100%の見積りして(だいたい見積りがヘタクソなんだろうけど)100%のブルシットジョブで、従業員が100%力を使ってたら、壊れてケガするか、その従業員もヤメちゃうんじゃないの?そしたらゼロになるね。
従業員を騙せるうちはイイけど、バレたら辞めちゃうね。

全力で気合い入れて100%できた仕事を賞賛しても、疲弊するし、いつも同じクオリティで出来るはずもない。ソレを真似しても、機器も人間も次々に劣化するし、早晩に崩壊する。崩壊したらそれをテキトーに誤摩化して、テキトーに絆創膏のような対策して、完璧に出来たつもりになっている。100%の可動は危険がつきものだよ。

コイツは凄い速い!100%の力を振り絞って、100%の結果を残す!
そういう人間が一番ヤバいと思う。

私の仕事は40%くらいの力でやりたいな。
緊急時にどうするか考えてから、平時のタスクをこなしたいな。
そして怪しい状況や状態が気になれば、30%くらいで出来るプランに変えるな。

そもそもプランがないから100%b頑張っちゃうのかな?

尻カッチンで今日中に仕上げなきゃならないタスクなんてのは、そもそもそういう見積りがダメなんだけど、精神力も体力も100%の力を出す前提で見積もるからおかしくなるんだろうけど、段々時間が無くなって慌てて視野が狭くなって事故るんだろうな。
それか誰かが儲けるための厳しい見積りするんだろうな。

安全って言ってても津波来たらアウトだもの。10年経っても近づけないって、それで100%制御できてるって、どういうことよ。

2021年3月20日土曜日

リディレクト

MRTでリディレクトするとき、ちゃんとヤルと結構面倒臭い。

まあ余裕無けりゃカラビナガチョンで
済ませることも多いが、
適切な重力方向や、長時間のリディレクトは
やっぱりロープ同士の干渉が気になる。
リディレクトポイントがキュッとすぼまる
特にO型ビナなんかは、何か気持ち悪い。

だから一方をリングで、
もう一方をカラビナで、
そのままだとイヤなので
スリングは二重以上に巻いて
スリングの中間をヨークコネクトする。

スリングがダメになったらアウトだから、
ギアにも精神的にも余裕が有ったら、
別系統で2本をヨークするが、
コネクタのトラブルには対処しやすいし、
一方が閉鎖型リングとかマイロンだと
何となく安心。

こんな風に組むことが多い。
でもセットが面倒臭いんだよね。
でも基本的に樹上に行って、何んか都合悪いなぁって時にリディレクトするから、そして樹冠では、シェアードアンカーにするけど、その時に細い枝の複数を固めると、枝の揺れが一定じゃないし色んなテンションがかかる。

耐荷重アンカーじゃないとイヤだし、でもそんなの無いし、道具的にもあまり余裕なく、ヘタクソな自分は身体が振られたときどうして良いか判らなくなって、枝に絡まったり、身体が幹に叩き付けられるのもイヤだし、度胸一発!エイヤッてやることは出来ない。

だから汎用性の高いリングとかマイロンとかを良く使う。

プーリーを使う時も、認められて入るが、リボルバーとかロープクリップとかマイクロプーリーとかで荷重を100%かけるのことを、自分の中ではNGにしている。

チームで動いてる時は、仲間に取ってぇ上げてぇって言えるけど、そう難しくない現場で1人でやってる場合に、シェアードアンカーやリディレクトを頻発する。
だからリングとかもう予めシステムに通しておくんことが多い。リディレクトあるあるで、欲しい時に無く、要らない時に持っている、リディレクトコンポーネント。

しか〜し、これがステーショナリーなら、ロープが動かないSRTなら、そんな気にすることもないし、リディレクトコンポーネントも単純に半分で済む。
だからSRTはこう言う場合っていうか、樹上作業で移動を伴って、システムの特性を変更しなきゃならん時にとっても有効!
できた余裕で2本目のバックアップを設置して、これで精神的にも余裕が生まれ、作業も順調に行くことが多い。

無理矢理手を延ばして、ギリギリ身体を突っ張ってたら、足が滑るのを気にしながら踏ん張ってたら、自由な四肢が片腕だけでは、生まれてこない余裕。

そんな面倒臭い時間がかかるこたぁやってられないとか言われるけど、結果として作業が速くなりセーフティに向うならこんな良いことは無い。

その面倒臭いセットだって、プラクティスしてないからメンド臭く思えるだけで、いつもやってたら、何の苦労もせずに出来るんだよ。楽なポジションで両手を使えるってことが作業を速く効率的にするってことを知らないのは、残念な奴らだって思ってしまう。

バックタイだって、ミンティだって、ビナ+リングだって使えるし、オプションのタクティクスが多い方が何でも効率的にできるよ。

それにステーショナリーなら、ABKとかムンターとか選べるし、最悪ディビエーションで更に上まで登り返すことだって出来る。
ツリーワークのポジショニングでは、リディレクトやバックタイはもの凄く有効だけど、漢儀溢れるオラオラな人間で使ってるの見たことない。
そんな人間は地下足袋履いて片手でやれば良い。ロープなんて使わなければ良いのに。 そしたらロープ作業でケガする人も減る。
どんなアホでも、ロープを使ってるヤツは、ロープ作業で事故ったってなちゃうからね。 命綱ならササッと腰に適当に巻いてどこか適当な場所に結んでおけばイイんじゃないの?我々のロープは命綱じゃないからね。

胴ベルトと安全帯の人間は、ハーネスなんて履かない方が良いよ。ハッピ着てニッカポッカと地下足袋だよ。フルボディハーネスは、それがイヤか恐くて、セーフティに作業したい人だけでイイよ。
ハーネス履けば作業が倍増できる訳じゃないからね。
近寄らないでほしい。

2021年3月19日金曜日

AZTEKユーズドナンバーAPT

先日トライしたレスキュープラクティスで、あまりにもトンチンカンチンなシステムで、スナッチピックオフできないでしょ!って告げた人間が居て、それでも出来るって頑張るからやって見せてって、ほぼ地上で、ビクティムとの間隔1mくらいのクリアランスで、トライしてもらった。
まあ案の定ただ横に寄って来るだけで、ひとつも荷重なんて抜けない。

本人としては練習で出来たそうなんだが、角度も荷重方向も無視して、自分の都合いい練習をやったのだろう。
小学校の予定調和の火災訓練のようにね。

シングルプーリーだってコタコタだし、使ってるコードは5mmのビョンビョン伸びるアクセサリーコードだし、アンカーだってこのコードでMRTのワーキング側に適当なクレムハイストだし、しみったれて長さ足りないから巧く巻けないし、もし滑ったら自分のヒッチコードの上を押してしまうこと予測してないし対策してないし、コードを巻くにもコードがカラビナとプーリーに干渉したままだし、角度も有るから伸びるロープで引き込めないことを理解してないし、直接のリンクもデイジーチェーンだし、そもそもデイジーの使い方間違ってるし、仮に荷重もらったとしてもその分下がることをイメージ出来てないし、コレはレスキューセットとして相応しくないし、第一荷重抜けないと何にもならない、機器の適合性を考えてくださいって言ったら、、何か有るらしく車の所まで走って、何やらウエストバッグ的なモノを持ってきた。

そしてその場でバッグを開けて、出てきた物がなんとAZTEK !

すげぇじゃん!、こう言う物が有るなら最初から出せよ。
あんなエセ倍力みたいな、川で使ったアルマイトがカスカス剥げたプーリーや、何処ぞで仕入れた5mmのアクセサリーコードじゃなく、システマティックに構成された機器の適合性が相応しいものがあるなら使えよ!
まあセットの仕方っていうか、使い方に寄るけど、使える可能性が非常に高く、汎用性も高いから、どう使うかを楽しみに見ていた。


おもむろにロープを全部引っ張り出し?
バッグを地面において?
そしてロープが全然汚れてない。
ピカピカでちゃんと手入れできてる風、
でも、キンクしてるって意味が判らない?
青側(4倍側)のスイベルを?
自分のターミネーションに点けた?
青プルもオレンジプルもフリー?
中間にぶら下がってる?
チキンループのパーセルも点いてない?
もちろんマイロンもない?
末端にはコネクタもない?

AZTEKユーズドナンバーAPT

そして登ろうとしたから、止めた。

ソレどうやって使うんですか?って聞いたら、、、
「いや〜持ってるけど、使ったことないんだよな」って言った。

何かどこかで聞いたかどうしたか判かんネェけど、なんか倍力に使えるらしいって買ったんだと思う。ウエストバッグを見ただけでは何処のモンか判らない。
AZTEKって、AHSとかRopeThatRescueとかCMCとかrockExoticaのタグが点いてるから、見ただけで何処で手に入れたか判るんだけど、コレは判らない。
後で知人に聞いたら、ジャパンで買ったバッグにはタグが点いてないらしい。
そしてちゃんと確認しなかったけど、AZTEKは買ったときバラバラな状態なんで、ソレをちゃんと組めているかも判らない。

「使えますか?」って聞いたら、ニヤニヤしてるだけ。

まだ、リディレクトかけて寄れば可能性があったが(実際に角度が90˚位になるから無理だろうなと思ったが)そのリディレクト装備も全く無く、
まだビクティムのアンカーそばにロードプルーフアンカーを組めばAZTEK使えるな、と思ったけど、そのアンカー装備も全く持って無く、
「リディレクトかけるんですか?」って聞いても、そんな物は必要無いと思ったか?だいたいリディレクトって何よ?ぐらいの感じでポカンとなっている。

もうそこでこのシミュレーションは終了。おしまい。


そんな使い方もわならない装置を、樹上まで持って行って、自分のアンカーとほぼ同じ高さの、2m以上離れてるトップアンカーにくっついてるビクティムをスナッチピックオフできる訳がない。
本人は出来ると、スゲェ装置を持ってるから出来ると思ってるらしいが、鉛直線上に寄らないで、無理矢理引っ張ることが出来ても、荷重抜くことは出来ない。と言うことを判ってない。多分自分の都合の良い方法でしか実験してないんだろう。
自分の都合の良い方法だけを、多分地面でやってみたから、そのとき出来たからイイと思ってるんだろうけど、足が離れる分だけ上がって、ロープにぶら下がっただけでも出来ないことが判ってない。
無理矢理引っ張ったり、速さだけ求めるタスクは、ビクティムにやさしくないしね。

スナッチピックオフの意味すら判ってないんじゃないの?

道具持ってれば何でも出来る!あとは気合と根性!それでレスキューなんて出来ないよ。

恐らくあのピカピカな状態は、誰も一度も使って無いんじゃないか?
せっかくウエストバッグに入っているのに、全部出して、青側を自分のターミネーションに点けること自体おかしいからね。プルすら止まってないからね。使い方判らない道具は、そして使ってない道具を本番に機能させられる訳がない。

仲間内では、まさかの時にメッチャ頼りに成るからAZTEK無しではツリーワークをやりたくない、こんなコンパクトで汎用性が高い道具は無いって言われてる。私も使い方を全て承知してる訳じゃないけど(今韓国の友だちと、AZTEKユーズドナンバーをまとめてナンバリングした本を作ろうとしている。韓国語だけどね。)使いたい所でとっても有効な武器だから。って言っても使ってない人には何のこっちゃ判んないだろうね。
そういう話をどっかで聞いて、とりあえず買っちゃうんだろうね。
この人は、そうやってGRCSとか持ってるしね。間違って使って曲げちゃってるけどね。

AZTEKを愚弄してる。そんなAZTEKが可哀想だ。

AZTEKユーズドナンバーの、APTは、
An Pon Tan の略です。実際にはそんなナンバー有りません。

2021年3月18日木曜日

アンカーデバイス

14.6.5 Anchor devices that have greater adjustment in their length and can be cinched against a stem may provide a climber with more options and flexibility in a range of situations. 
14.6.5 長さの調整が大きく、幹に対して締めることができるアンカーデバイスは、さまざまな状況でクライマーに多くのオプションと柔軟性を提供します。

もちろんワークポジショニングとして
ランヤードを使っている人が殆どだろうけど
それの多くは長さ調節が出来ると思う。

カウズテールという呼ばれるギアが有って、
コレは俗称なんだろうけど、
いわゆるワークレストレインの目的が主で、
ダイナミックロープである必要がある。
売ってる製品としては、ジェーンとか。

それとは別にスタティックな
調節可能なアンカースリングって
とっても素敵!

エーデルリッド/マッチスリング
EN 345,EN 566,そしてEN 795–B

この写真は其々目的と条件が異なってる。
使い方によって全部違う。

このマッチスリングは、ちょっと高いんだけど、軽いし、手軽だし、一時アンカーを素早くキメやすいし、ボトムアンカーにも素早く使えるし、キャノピーアンカーなんて結構太さが変わるけど、ジャストフィットさせるといい感じの鉛直線上の位置にアンカー作れるし、概ね構築した後に微妙な位置調整とか出来るし、もう手放せない。
もちろんバタフライとか、グリオンとか、いいコンビネーションは有るけど、マッチスリング好きだなぁ。

例えば、幹に一時的なアンカー確保を採って、アンカーを下に少しづつ下げるタスクが必要な時なんて、超便利!持ってこいだ。

その業界によって、スリングとかランヤードとかカウズテールとかチキンループとかストラップとか、実は使用の目的も条件も微妙に違ったりする。

ワークポジショニングランヤードはスタティック系がイイって言ったら、その人はランヤードはダイナミックじゃないと危ない!って、アーボリストは間違ってるみたいな大上段に振りかぶって襲ってきたんで、ちょっと困ったんだけど、まあロープアクセスで、ワークレストレインとしては、ダイナミックじゃないとエネルギーを吸収してくれないという主張は当たり前で、言い争うような議論になったコトが有るけど、懸架用だったり支持用だったりの違いや、ランヤードやストラップっていう言い方の違いで、ボタンを掛け違えただけなんだけど、NFPAでは..アメリカでは..カナダでは..ってことをしつこく言われた。

どうもNFPAで言うストラップは、ツリーワーカーが認識するカウズテールと同義で、ワークポジショニングとして調節可能なスタティック系のものは、調節可能なアンカースリングって言うらしい。

落下に対するエネルギー吸収が出来無いものは、そのシチュエーションでは不適だという根本を理解しても、アーボリストはソレをランヤードと呼ぶのは相応しくないとか言って、自分の主張を曲げない。ブが悪くなると話をすり替える人なんで、ラチが明かない。

そんな事はどうでもイイけど、俺は間違ってない!とか、Google翻訳なんてアテにならない、お金を出してプロに翻訳してもらったから間違いないって、その人も同じ日本人なのに、誰か一個人が翻訳したことが全ての基本で、それ以外は認めないって言う姿勢は、どうなんでしょう?

それ以来、スリングもランヤードもカウズテールもチキンループもストラップも、言い方とは別にその機能を考えた文脈やニュアンスを大切にして、その文言には言葉の意味だけにはこだわらないようにしている。

さまざまな状況でクライマーに多くのオプションと柔軟性を提供するランヤード。

規格によるけど、アンカーデバイスになる物も多い。
ドンピシャの位置にアンカーを決めるために、調節可能な方が良い。
もちろん姿勢制御にも、一時的なアンカーにも、とにかく樹上タスクには汎用性が高い。

樹上で作業するとき、私の一番の武器はワークポジショニングランヤードになるタスクが多い。シビアなポジションの時、出来るだけその時間を短くしたいから、傷みは気にせず結構荒めに使う。だから半年くらいで頻繁にロープも取り替える。

先日会った人のランヤードは、コタコタのカタカタになって、見ただけでボヨボヨに太さが変わってるロープ。いつの物か判らないブレイズ。
調節可能なデバイスも3世代くらい前のグラブで(未だにグラブの人見るけど、アレ使いやすいのかな?ただグラブに重きを置いてない仕事しかし無いのかな?)しかも落とし止めのワイヤーがちぎれてる。このワイヤーどうしてチギれてるのって聞いたら、ハッと気づいて、どうしたのかな?コレ人の借りてきたから判らないとか言いやがった。
ランヤードを人のを借りてることも、使用前の自分の点検もしてないことも棚に上げて、知らないらしい。

彼にとってランヤードはただぶら下げてる重い道具ってこと。
腰にI’Dとリグとストップとエイト環3つぶら下げてる、訳の解らんヤツも居たな。

ランヤードは、さまざまな状況でクライマーに多くのオプションと柔軟性を提供します。

道具には、多くのオプションと柔軟性が有ったとしても、
使う人に、多くのオプションと柔軟性が無かったら、
宝の持ちグサレってやつだけどね。

2021年3月17日水曜日

ワークショップで判ったこと

先日のワークショップで、大人が当たり前に自分で出来るリスクマネジメントとそれに合わせた適合性を考えて方法選択できる人が明確になった。


会場で前のめりで考えを深めようと
している人が見て取れた。
自分のセーフティを考えてる人が判った。

前の方にはA.A.のICoPやTGを置いて
誰でも気軽に見られるようにしていた。
当日は明るかったんで、前に来ないと
キーノートもボケてちゃんと見えない。

会場の後の方には、色んな道具を並べて
触って確かめれるようにしていた。
ロープも下げていた。

その後の方の道具の周りで、腕組んで、
ふんずり返ってるジジイが居た。
多分言ってることなんかどうでも良く
道具に群がる銀蝿と、
知識を深ようとする人が明確になった。

もうそんな銀蝿は相手にしたくない。

一方「安全」とセーフティの違いを考えようとする姿勢が見えたから、森が好きだから、木も自分もを大切に思って、人が出来る手助けをしようとする人、善き方向を向いて、時間がかかって今は儲からないかもしれないが、自分のセーフティを組立てて続けられる方が良いと考える人と、木をダシに儲けようとする人が明確になった。

そういう意味でとても有効な棲み分けが出来て効果が有った。

直ぐさま次回の要望があり、早急に次回のプランを立てました。
道具の関係があるので先着順にしますが、年齢に関係なく自分で己のリスクマネジメントが出来る大人を対象にして、ロープの設置から、樹上での行動(ハンモックを張ったり・姿勢制御)様々なパターンのクライミング方法の実際の体験や、目的に合わせたアンカーの採り方、そのリスクについてセーフティな解説を、実際の木を使って、登るセッティング~回収までの具体的に体験するワークショップを行なおうと思います。

果たしてソレが出来るのか?リスクの意味を判っているのか?を現場で確かめようと思います。実際の木で登っている姿を確認しようと思います。

ヤバいジジイには、そのエラそうな技をロープの上では活かせないと言うことを、身を持って体験してもらい、その鼻っ柱をへし折ってやろうと思います。

まだ期日は決めてませんが、私が思うセーフティに一歩近づけるような気がします。

一緒にハンモックに入ってのんびり森を眺める遊びを味わって、そういうセッティングが出来そうもないジジイをコテンパンにやっつけてやるつもりです。

木登り遊びをナメてる、自分は崇高な技術が在る、って思ってるヤツに、値段で買い叩いて業界の値崩れを促進する入札野郎どもに、屈辱感を味わってもらおうと思います。まともに遊ぶことも出来ないヤツが特殊伐採とか言ってるんじゃねぇよ!って思いっきりバカにしてやろうと思います。
最初の一歩もまともに踏み出せないヤツに、歩き方を伝える義理はないと思います。椅子から立ち上がる動きもまともにできないヤツに、システマチックな効率の良い動きが出来るはずが有りません。

それで改心して、ちゃんと基本から知ろうとする気持ちが有るならまだイイけど、エラそうなこと言って、変な言い訳して、自分を正当化しようとする、人の話を聞かないヤツは、そのプライドをズタズタに傷つけ二度とオレに近づかないようにしようと思います。

理に適うとか、自分のセーフティを組立てようと考えることなんか、木をダシに儲けようとする人には関係ない。幾ら凄い実績が有ったって、若い一時頑張っていい大学を出たって、その業界では有名な地位を確立したって、良い仕事が今後出来るとは限らない。

その速さだって、理に適ったやり方を無視してるから速いだけだろ!
そんな速さは早晩に崩壊するって言う意識すらなければ、仕事が速くできるヤツが一番良いいと思ってるだろ!速くできるとこが最も優れてると思ってるんだろ!

そりゃ自分や周りのセーフティを考えず、危険な方を向く方が仕事は速くなると思うよ。速くできるってことはヤンチャになるんだろ!そんな奴らが日本の森をダメにするんだろ!そんな速さだけのヤツは長続きし無いんじゃないの?人間はどんどんクオリティが落ちるからね。公共入札で価格競争になって、厳しい仕事だけやればイイよ。そして自分からドンドン危険に近づくヤツは、人も離れて行くんじゃないの?良い人材も育たないんじゃないの?近い捨ての活きの良い若い労働力さえ手に入ればイイと思ってるだろ!そういうアホに騙されて、ブルシットジョブに向う奴らの手助けはしたくない。

2021年3月16日火曜日

耐用年数

15.4.1 The actual useful lifespan of an item is almost impossible to quantify because of the many factors involved. However, some information is included here for guidance only.
15.4.1 アイテムの実際の耐用年数は、多くの要因が関係しているため、定量化することは不可能です。


ちゃんと扱ってる、ストレスないロープは、
耐用年数以内であれば使い続けていても、
ストランドをほぐしてコアを引き出し
中のフィルムを確認できます。

ピンチテストや中間検査を行なって、
キンクを解消して適切に保管していれば、
写真のようにシースストランドを剥いて
コアを引き出してチェックしても、
すぐに元通りになります。
そして使い続けられます。

キレイにフィルムを引き出せて
メーカー・製造年・規格・素材等が
一目瞭然です。
逆に買ったばかりだったとしても、無謀なトッピングカットなんかで一度でも過荷重がかかたロープは、すぐに破棄します。

洗うのが面倒臭いんでなるべく汚さず、セーフティよりも、見た目を大切にしてロープをずうっと使い続ける輩が居ます。
キンクを残したまま、大事にバックに入れるだけの輩が居ます。
紫外線を気にしない陽当たりの良い、高温になる多湿な、また極度に乾燥するような環境で保管する人が居ます。
温度変化なんて気にしない輩が居ます。

先日言われた耐用年数が疑わしく「じゃぁ中身見るよ」ってストランドを剥いたら、仕様が記されているフィルムを引き出そうにも、加水分解が進んでるらしく途中でフィルムがブチブチちぎれて引き出せない、引き出しても紫外線劣化して文字が読めないロープが有った。こりゃダメだって、戻そうにもコアがめちゃくちゃキンクしてて、戻らない。
いくら丁寧にミルキングしても、キンクが堅まっちゃって、それ以上引き込みも送り出しも出来ない。どれだけストレスを貯めているんだ!

見た目にはキレイなんだけど、あんな状態のロープに命をかけるのは絶対にイヤだ。
しかもそれが第三者を登らせるレクリエーション用ともなれば、絶対に許せない。

以前にレクリエーションで、降りれなくなった子をボトムから登って、スナッチピックオフで引き受けて事無きを得たが、降りてきてロープを外してチェックしたら、ブレイクスが途中で動かなくなっていた。
それはコアが断絶していて、ロープの途中がペチャって潰れてる箇所が有り、ソコにフリクションヒッチが嵌って上にも下にも動かない状況だった。

何んか買ったばかりのロープらしいが、これはもう過荷重がかかった明確な証拠だ。

おおかたメチャクチャな作業でリギングて、そのロープをレクリエーションに使ってるとしか思えない。
何が有ったとしても、コアが断絶したロープをチェックもせずに、ピンチテストもしないでレクリエーションに持ってくるアホは許せない。

何年生ってことはログブックを見れば判るけど、そのログブックをその場で確認できなければ意味無いし、たとえ輩が「〇〇年だから大丈夫だ」と言っても、アイテムの実際の耐用年数は、多くの要因が関係しているため、定量化することは不可能です。

ブチブチちぎれるフィルムなんて言語道断です。
ウソついても直ぐバレるよ。

2021年3月15日月曜日

ワークショップ

いつもの美登位創作の家でツリーイングとツリーケアのワークショップを行なった。


レクリエーションのツリーイングの、
樹上の魅力、開放される高揚感、世界観、
遊びを通して理解を深める自然へ対しての
リスクマネジメント等々、と

ツリーケアワークの適合性、
作戦が仕事の効率に直結するプラン、
理に適った方法選択、
己の都合だけではドンドン危険に近づいて
しかも効率が悪くなること等々、

納得してもらったかどうかは
???だけど、
一応自分では伝えたい事柄を
伝えられたと思う。

当日は23名の参加で、木に登って遊びたい人や、仕事で立ち行かなくなってる人、親方に行け!って言われてきた人、今後受ける講習のリサーチ、独親方の同業他社との繋がり、 キラキラ眼を輝かせてぐいぐい来る人もいるし、質問する人もいるし、下を向いて話を聞いてない人や、寝てる人もいるし、会場の一番後に構えて腕組んでオレはオマエらと違うって暗黙の主張をしてる人、目的を持って、または目的が曖昧でどうしようかってビジョンが明確でない人、色々な人が居て面白かった。

座学の後に、スリーノットシステム・ヒッチクライマーシステムのMRT・P&BシステムのSRTの3本を張って、体育館の梁に登れる簡易システムで、木じゃないシステムの体験をしてもらったんだけど、

なんか見てると、実際に木に登ってなくても判っちゃうんだよね~。

ヤバいジジイは、とにかく人の話を聞かないね。

スリーノットシステムは、エッチラオッチラ登るし、登る行為自体を楽しんでるから、ゆっくり上がっていく。そのジジイどもは全く眼中に無く「コレ一度やってみてください」といっても「イヤ辞めとくわ」って斜に構えて見てるだけ。

ヒッチクライマーシステムのMRTも、そりゃ自分の姿勢が悪くって、身体が斜めになってると、フットアセンダーだってちゃんとついてこないから、ジタバタしてしまう。まあ最初はそうなるわな。1回1回システム上げてたら疲れるだけだから、ロープを掴むんじゃなく手で当てるぐらいで身体を真っ直ぐにして、何処に荷重してるかを意識してすっと足を上げればついてくるって見本を見せた。まあ難しそうだと思ったようだ。

P&BシステムのSRTは、速いけど、モバイルフォールアレスターが鬱陶しく見えるし、解説しながら初めての人に体験してもらってチェンジオーバーが巧くいかないのを見て、難しそうだと思ったようだ。登るデバイスと降りるデバイスを変えなきゃならないのが都合が悪いと思ったみたい。
チェンジオーバーは基本中の基本なんで、繰り返しプラクティスしたら直ぐ習得できる技術なのに、ヤッてみもしないで自分では簡単じゃないという結論を直ぐ出しちゃう。私たちは実際の仕事でコレを一番使うと言っても聞く耳を持たない。

そしてロープレンチのロケットで一気に登る方法を見たとき「コレだ!」って思ったらしく、コレを教えてほしい!と主張してきた。

登ることと降りることが一緒のシステムで出来ると言うのが良かったようだ。
P&Bシステムなんて慣れたら何も難しくないし、アセンダーで降りることも、ディセンダーで登ることも出来ると言っても、架け替えが恐いらしく、ヤンチャで度胸は在るくせに、チェンジオーバーがイヤだってどんだけチキンなんだ。

やりたい気持ちは判るけど、全ての人がこの方法に適切だとは限らないとか、色々試してコレに行き着く場合もあると順序を追って基本から勉強しないとここに行き着けないとか、そしてこの道具は自分の身体に合わせないと、人から道具を借りたり売ってるモノを組み合わせただけじゃチットも効率的じゃないとか言ったんだけど、まあ判ってないらしく、というか判るつもりも無いように「何処で売ってるとか、幾らするとか、なんて言う名前だ」みたいな話しかしない。

ロープ上に真っ直ぐ立てる・バランスを保てるかなんて基本のキを言っても、判らないみたい、自分ではそんな簡単なことは出来てるつもりでいる。
でも出来てないんだよなぁ。
そういう人がジグザグは、ローププランナーは、スパイダージャックは、アキンボは、、
アレは速く登れるのか?楽に登れるのか?みたいな話をするけど、ソレ下降器だからね。 登る道具じゃなく、降りる道具だからね。
登るために大切なのは、真っ直ぐ立つとか、力と方向に無駄が無いとか、揺れないとか、その基本が出来てる人が、楽に早く登れるだけだからね。
速く登れる人はどんなシステム使っても速く登れるからね。
道具に頼って登る人は早くも楽でも効率的にもならないからね。

プラクティスもせず知識の幅を持たずに、てっとり速く登りたいだけ。
高所作業車で手が伸びない所にてっとり速く行きたいだけ。

胴綱や安全帯で入札に参加できないからフルハーネスを履くだけ。
ツリーケアを地下足袋履いて出来る技術の上に載せようとしてる。
今までのアンタの持ってる技術の上には載せられないよ。
基本を判ってないヤツに先は無いことを受け入れないと、今までの技術を全部捨てる覚悟が無いと出来ないと思うよ。

こういう人間が特殊伐採になっちゃうんだろうね。

本当に特殊だね。

そういう人間に関わり合いたくないから、始めの一歩を案内するワークショップはとても有効だった。私の言ってるセーフティの意味を考えない人間は、フライヤーも読まないし何か画期的な方法を知れると持ってやってくるけど、お門違いだね。

2021年3月14日日曜日

何が好き?

14.4.4 Different karabiner styles or profiles can be used for various applications within the climber's systems. One profile will not necessarily suit all applications. Therefore, climbers should carefully consider how the karabiner will be used, basing their selection on that analysis. 
クライマーのシステム内のさまざまな使用用途において、カラビナスタイルまたは形状を使用できます。1つの形状が必ずしも作業の用途に適合するとは限りません。クライマーはその分析に基づき、適切なカラビナの選定を慎重に検討する必要があります。


そうなのよ!
自分の都合だけに合わせて
選んじゃ、イケナイのよ。

適所には適材があるのよ。

カラビナの能力は、
荷軸がスパインから離れるにつれて低下し、
適切に構成されたシステムの一部として、
クライマーはカラビナをスパインの
できるだけ近くに荷重する必要があり、
相応しい形状のカラビナを選定するべき。

自分の都合だけじゃ、理に適わないよ。

使い勝手や目的に合わせて選ばれるべきである。
好き嫌いは、メーカーくらいにしておかないと。

楕円形
負荷がスパイン側とゲート側に均等に分散され、中央に荷重するような場合に適する

HMS
より大きな内部容積と、より広いゲートクリアランスが必要な場合に適する(例えば:ムンターヒッチ

D字型
荷重の大部分をスパインの近くに平行に伝達し、荷重を最も強いスパインに沿って方向付ける場合に適する

オフセットD字型
D字型よりも非対称性が大きいため、スパインにより多くの負荷をかけながら、ゲートの開口部を広う場合に適する

ゲートメカニズムだって色々あるし、一様では無い。

昔アンポンタンが、ヒッチコードシステムに、ムンタービナを使ってるヤツ居たな。
ヒッチコードシステムのメリットも理解していなかったんだろうけど、一事が万事その調子だから、機器の整合性もへったくれも無い。

まあそのシステムが良いとなって、でもマイクロプーリーが無いから、早速道具を手に入れる。道具を買うのはとても好きなんで、でももの凄いシミッタレだから、サイドプレートが開くのじゃなく、ペツルのフィックスを買った。理由は200円安かったから。

ご存知のようにフィックスは、用途を考えればとても良いマイクロプーリーではあるが、ソコには使えないだろ!サイドプレートが開かない一体型だから、カラビナを留める箇所も開いてる。
だからといってコードを間に突っ込む発想も無いし、形だけ踏襲したマネもの。

システムは、ヒッチコードでプーリーを挟むように設置してスラックテンダーするんだけど、プレートの上が開いてるフィックスでそうすると、ビナが入らなくなるんだな。

しょうがないから、ムンタービナを使う。
ムンターはブロードエンドの幅が広いからそんな使い方でも入っちゃう。
でもナローエンドは狭いし、ビナを反転も出来ない。
ソコでもの凄く使いにくく逆側からターミネーションするし、第一スパインに寄らないスリーポイントロード。そんなのカンケーねぇ!って、MRTシステムを作っていた。

知らないって恐ろしいね。
意味や目的も判らず、自分の持ってる道具をテキトーに組み合わせて、何か見た事あるようなテイにして、200円ケチることで、使いにくくして、しかも整合性を無くしてる。ごくろうさま。
最低やね。

2021年3月13日土曜日

セルフロックゲート

They must have a spring-loaded self-locking gate that requires at least three distinct movements to open it.
カラビナは、それを開くために少なくとも3つの異なる動きを必要とするバネ式のセルフロックゲートを持っている必要があります。

ANSIでは、ダブルオートロッキングカラビナを義務づけているらしいが、
この「ダブルオートロック」と言う言い回しなんだけど、
1.自動で閉めるために、何らかのアクションが有って、
2.自動で閉じる。
でも二重にカギがかかる訳じゃないと思う。

確かにロック機構は2つなんで
間違いじゃないし、正しいのだけれども、
好きじゃない。
厳密的にもカギがかかるのは最後で、
その動きを制限するだけだから、
ダブルロックでは無い気がする。

物の言い回し的なことなんだけど、
少なくとも3つの異なるアクションを
必要とするバネ式セルフロックゲート!
素敵じゃないか。

オートじゃなく自分でロックしようとする
セルフロックゲートだよな。

サードジェネレーションや
ポジティブロックっていう
言い方が好きだな。
オートというのも、日本語にしちゃうと自動なんだけど、なんか何も考えず、ゲートを閉じる動作をしたら、勝手にひとりでに閉まる、みたいな印象が誤解を招きやすいと思う。

ここは積極的に閉まる動作をするだけだと思う。
カギがかかるかどうかは、それを使う人に寄ると思う。

少し前に、あるレスキュータスクのシミュレーションをしている時に、とあるアンポンタンが、1m程度離れた2本のロープでスナッチをしようとした。
「これ離れてるから出来無いんじゃないの?」って言っても、
練習の時は巧くいった!の一点張りで、出来ないと言うアドバイスにも聴く耳を持ってくれなくて〈俺が知っている方法は間違いない!〉って頑張るんで、シミュレーションになったんだけど、

ソコにはベクトルが生まれるから、倍力で引き寄せることは出来ても、結局近寄るだけでスナッチ出来ない「あれ?おっかしいな?」って焦って、何度も中途半端なトンチンカンチンなことを繰り返してた。

まあどこかで見たか、誰かに聞いたかで、自分なりに適合性の無いプーリーとアクセサリーコードで作った簡易倍力装置で、ビクティムとの直接リンクも、デイジーチェーンを間違った使い方して(旧世代のアルパインの知識しか無い人だから、過去の遺産のようなデイジーの使い方!生と死の分岐点)そもそもダメだ。

そうやって四苦八苦してるとき、無理矢理ビクティムを引っ張って、自分のアタッチメントポイントにサードジェネレーションカラビナを掛けたんだけど、その時、機器の干渉や、順序の問題でゲートがちゃんと閉じなかった。

ダブルオートロッキングカラビナでも、ちゃんと閉じない時がある。
積極的に閉じようとしても、干渉や順序で閉じない時がある。

だからオートロッキングって言うのはイヤなんだよな。
まあ単純に、手を離せば閉じる!と思ってしまう危険。

カラビナは自動で閉まるヤツでも、人間の動作の条件状態で閉まらない時がある。
だ・か・ら、オートって言っちゃうと、安心安全見たいで気持ち悪い。
人間にオート機能っていうか、ヤバいことをやったら動かなくなるような、危険制御が付いてればイイんだけど。

ANSIって確かに凄いんだけど、どうも物のことが優先されていて、使う人間の制約は無いなぁ。アメリカはそういうモノの考え方をするな。
SRS/MRSとか言うし、使うシステムの話になるんじゃなく、使う人の技術だと思うよ。
固定された/移動するロープを登る技術。だと思うな。技術。

アメリカイズナンバーワン!の人はイイけど、
世界はそれだけじゃないからね。
日本人はヨーロッパ基準の方が身体的に合ってると思うよ。

2021年3月12日金曜日

ネリモサ

事実はひとつだけど正解はひとつじゃない
見た人の思想や宗教や方向、環境や条件、また経験や立場によっても変わる。

ある人が言ってたことでも、
自分なりに解釈して咀嚼できないと
自分のモノにはならない気がする。

そして知識は積み重なるようだけど、
一定の許容範囲が有るんじゃないの?

ガッコのベンキョーは、
正解を導くための方法が決まっていて、
唯一無二の答えを出さないとバツになる。
その過程を無視しても
正解だけが一緒ならマルになる。

間違っても、どうして間違ったかとか、
何が悪かったかの検証も、
ディスカッションもロクにしないで、
とにかく正しい方法を叩き込む。
センセにマルを貰うために、ベンキョーして、その成功の方法をとことん記憶する。
そんなんじゃ、ベンキョーはしてるけど、何も学んでない。習得してない。

頭のよろしくない私は、失敗するし覚えられないし忘れるし、記憶っていうヤツは、一定量の許容範囲が決まっているような気がするんだなぁ。
良い成績を貰える人とは、記憶の構造が違う気がする。

知識を積み重ねられる許容範囲が広い人はイイけど、私みたいなハードディスクの容量が少ない人は難しい。事象を単独でひとつ一つ全て記憶することも出来ないし、CPUの問題でそれを直ちに引き出すことも難しい。

始めからそういうメモリで保存しようとしないから、出来るだけ記憶じゃなく実践で検証したり、なにか関係する事象と組み合わせたりしないと記憶できない。

そして私は新しいコトを覚えようとすると、何かを関連づけると意外に覚えられたりする。関連で成り立たせるとほぼ忘れない。
相変わらずENナンバーとか記憶できないけどね。

事実は変わらないけど、その道のりで方法が違っても、似たような結果が得られればそれで良し。自分でやってることでも100%の正解だと思ってないし、もはや正解じゃなくたってイイと思っている。
でもケガしない死なない方が良いから、それを自分で考えて、紹介してるよ。

なにかひとつの目的のために、どういう方法があるかを考えると、自分に合った方法を探そうとする。決して誰かが良いと言った方法を鵜呑みにして、繰り返しの鍛錬するタイプではない。個人はひとつの個性なんで、その組み立てだって個人的でイイと思う。
誰かの考えを参考にしたいのなら、参考にすれば良いけど、マルっと自分の物のようにするのはどうかと思う。
他の人がとやかく言うべきでもないし、勝手にやってくれ!私はこう思うでイイと思う。 それこそが知的財産権だろう。

誰かを師事して邁進するのはイイけど、それをさも自分の物のように扱って、誰々さんはこう言っているとか、今はこれがスタンダードだ!なんて言いたくない。
そういう人は師事する人が変わったら、辻褄が会わなくたって、まったく違うこと言っちゃっても気にも停めないみたいだ。それをさも自分で考えたって言うのはオカシイ。

色んな考えの人が居ても良いし、唯一の正解でもないし、そんなんもの統一できる物でもないし、一方的でも参考に師事することでも、それぞれが自分の考えで組立て直しばイイんじゃない。それを皆で議論するのがイイんじゃない。
誰かの考えを師事するのはイイけど、仲間を無理矢理増やしたり、勢力を伸ばそうと勧誘したり、たを排斥したりするのは本意じゃないと思うが。

satocBooksだって、参考に見本にして整合性が確かめやすいよう同じナンバーを使っていても、それはあくまで自分の意見で、手本にする考え方を手に入れ、Google翻訳や知り合いに頼んで訳してもらったりしてるけど、それを一旦噛み砕いて、自分なりにスクラップアンドビルドすることでイイと思っている。
私の考える樹上レスキューだったり、高所樹上作業行動規範でイイと思ってる。

ある人が「人のふんどしを翻訳して商売にするのはオカシイ」って言ったけど(まあこれは私のことじゃなくて世の中にはそういう立場の人もいるっていう話)私は自分では、噛み砕いて咀嚼して、美味しいウ◯コにしようと思ってる。
だから私のウ◯コが嫌いな人もいれば、美味しいって言ってくれる人が居てもイイ。
俺のウ◯コは美味しいゾとか、一度喰ってみてくださいっていうことは言いたくない。

それに参考にする言語は殆ど英語なんで、英語を理解してないと難しい。
アメリカの師匠が、お前も早く英語を覚えろ!って言ったけど、恐らく英語を勉強したって彼の英語は理解できない。どれだけ優れた翻訳家だって、訳しきれないと思う。
その言葉をより正確に訳すことより、文字になっている文章なら私は時間をかけて何度も読み返し、ニュアンスを汲み取ることに意義を感じてるんで、言葉を訳すことだけでは本意は感じ取れないと思う。英語ってつくづく詩みたいなもんだと思っている。
Don’t think, feel. だ。

そういうモンじゃないかな?

そしてそのウ◯コをまた誰かが咀嚼して、その人のウ◯コにすれば良い。
なんか汚ったねぇ話だけど、記憶を積み重ねるんじゃなくて、それぞれが解釈して、純化したり浄化したりすれば良いことで、糾弾や囲い込みの対象ではない。

スゲェ猛者が言ってることは、自分も猛者になってからやった方が良いよ。
猛者になるためにマネすることじゃないよ。
私の地方ではウ◯コも事をネリモサって言ったりする。
自分で熟成させて練れば有機肥料になるけど、
幾ら高尚な資格やテキストでも、持ってるだけなら役に立たない汚物だね。

2021年3月11日木曜日

ちゃんと立ってる?

みんなロープのぶら下がってるとき、ちゃんと立ってる?


残念ながら多くのいい加減なワーカーは
ロープの上にちゃんと荷重して立ててない。

私はレクリエーションで、
椅子から立ち上がる動きが出来れば
誰でも出来ますよ!って言ってる。
その椅子から立ち上がる動きが
やってるつもりで出来ていない人が
信じられないくらい凄く多い。

レクリエーションは、初めてトライの人が
殆どなんで、しようがないと思うけど、
何年も木に登って特殊伐採してる人でも
まともに登れていない。
そういう意識が無いのだろう。

私の尊敬する人は、ロープを登る時、殆ど身体が揺れない。
身体どころか、ロープも殆ど揺れない。
スイスイ、しかも速く、登ってしまう。
そして疲れたそぶりも見せずに、直に次のタスクに移行できる。

本人は「えっ?どうして出来ないの」って感じなんだけど、俺はいつもゼイゼイしてシンどく疲れるけど、使ってる道具だって変わらないし、
何であんなに楽チンにスイスイ登れるんだろう?って考えて、色々分析してみたけど、結局、自分の身体の使い方なんだよね。

登るのが大変だとか疲れるっていうのは、大変で疲れる登り方をしているだけ。
そういう人がもっと速く登りたいッて、道具に走るんだよなぁ。

誰々さんが凄く早く登る、そして疲れていないって、同じ道具を手に入れれば俺も速く登れる!って、そのもっと速く登れる道具って、下降器だったりする。
アキンボやブルドックやジグザグやランナーは下降器だからね。
カッコワリィ。

よく考えてみてください。

人は歩くとき、歩きたい方向に重心を移動させて、関節を動かし、倒れそうになったら、次の足を出すでしょ。
それを意識しないで行うから、疲れないし、速く移動出来るんじゃないの?
歩くことを意識しないで、ヤッてるから疲れないんじゃないの?

自我が芽生える前にその動きを習得してるから、ハイハイするし、歩くし、走れる。
重心が後にあったまま、ただ前に足を出すだけなら歩けないよね?

それと同じで、椅子から立ち上がるんだって、前に重心をずらして、体幹と重力方向を一直線にして、足の鉛直線上に重心が来た時に、関節を動かして立ち上がるよね。
じゃないと立ち上がれないよね。
例えば椅子に座った、重心がズレてる姿勢で、力で立ち上がるのは、バネとか勢いとかで非常に疲れる。
だいたい普通は立ち上がれないね。

しかもロープのぶら下がってる人は、足の裏で自分の荷重を支えてない。
自分のおへその辺りのターミネーションが支えてる所だ。
自分の重心が移動できない状況なら、立ち上がる足を重心の下に持ってきて、上半身を支点の上に持ってきて、体幹を一直線にしてから、立ち上がればそんなにストレスは無い。

それを、ハンドアセンダーやロープを自分の身体に引き寄せて、フットロープやフットアセンダーを前に突き出し、体幹と重力方向をバラバラに立ち上がろうとするから疲れるんじゃないの?
重力方向に対し自分の体幹が斜めになってて、無理矢理腕力で上半身を引き寄せて、でも足は前にツッパてるから、登り難いんじゃないの?
MRTは特にロープターミネーションとハーネスのアタッチメントポイントが若干ズレてるし、しっかり体幹と重力方向を一直線にしないと、フラつくよね。
しかもロープにしっかり荷重していない、地上に立ってる状態でフットアセンダーまでセットしてから、いきなりソレをやろうとする。地上が斜地だったり重力方向が明確じゃない時でも、無理矢理ロープにしがみつく。
SRTでも、地上で立ってる状態のまま、いきなり登ろうとしたらメリット無いね。

フルボディハーネスの人は、一旦ロープに荷重して、身体が揺れない状況になってから、 身体が座った状態になってから、チェスト部分を更に締めて身体を起こしてロープに近づけてから、おもむろにフットアセンダーを着けた方が良い。
そして先のように、椅子から立ち上がる動きをすれば良い。

レクリエーションやってても、女性や子供は説明を良く聴いてくれるから、言われた通りに出来る。ストレス無く樹上の世界を楽しんでくれる。
一旦ロープに荷重してから、フットループを使う。
男は、地上でフットループに足を突っ込み、せーので荷重して、力で一連の動作を一気にやろうとして無理矢理登ろうとするから、変な部分掴むし、地上に立った状態で、後にトットットッって下がってしまう。
そして腕に覚えのある男は、力で何とかしようとする。
無理矢理ロープを引き寄せ、足を前に突き出して頑張っちゃう。
ロープに荷重してないで、目の前が弛んでいても、気持ちだけで上に行こうとする。
見てるともの凄く間抜けだよ。

ワーカーも同じヤツが居るな。
凄く疲れるんじゃない?
ターミネーションを何処にするかとか、ハーネスがフィットしてないとか、手を突っ張らないと届かないメッチャ高い位置にコードがあるとか、システムが超デカいとか。
そしてロープがダルダルな状態でヒッチクライマーを上げてる、パンタン着けてる。
手間を自分で増やして、もの凄く無駄な動きで遅い。疲れる。
そういうヤツがエンジン付きの凶器を持ってるからイヤになっちゃう。

そして直ぐに新しい「登れる」道具に群がる。
原付免許取っただけで、パリダカに出場するみたいだ。

キラキラピカピカな道具持ってても、立ち位置とか、身体の揺れとか、無駄な動きとか、システムやロープの通し方とか、フィットとしてないPPEとか見ただけで、
コイツ仕事できてないだろうな?とか
無駄が多過ぎて疲れるだろうな?とか
今日の仕事は遅くなるな、一緒に仕事したくないなって思ってしまう。

そういう基本のキをワークショップで伝えてるよ。
道具を買ったって、マニュアル見たって出ていない、ちゃんと立つが出来てなければ、いつまでも疲れる遅い仕事で、ドンドン危険に近づいているよ。

歩けない赤ちゃんは、お母さんが手を添えて、歩く練習から始めるよ。

ヨチヨチ歩きの赤ちゃんならカワイイけど、
自分で登れているつもりのクライマーは、滑稽すぎるよ。
登ってるつもりでも、ちゃんと立ち上がれてすらいない、歩けてないワーカーを見ると、頑張ってくださいって言うしかない。

2021年3月10日水曜日

ライオンテーリング

ライオンズテールって知ってます?

ライオンのシッポはどうなってるか?
ビョオ~ンて伸びて、先がボファってなってる。
これが何?を表してるか?全く判らなかった。

Lion's Tail

園芸植物でそう呼ばれるものや
絵本が出てくるが

普通に検索してみると
ライオンのシッポの作り方とか出てくる。
コスプレとかぬいぐるみとか
いや、そういうんじゃ無いんだよね。

家の近所で、家の前にジョンバを置いて
おくだけで、注意されるという、
見た目を重視する厳しい取り決めの、
もの凄く景観環境に煩い地区が有る。

でもこの通り、街路樹はいつもこういう状況
強剪定の涯に幹からボサッて小枝が飛び出し
景観重視と言いながら、街路樹はこの通り。
みっともないことこの上ない。

ライオンズテール、そういう言い方があるって事には違いないけど、方々の文献を調べても、第一何の事なのか?何かの木の呼び名なのか?何かの症状なのか?スラングなのか?さっぱり判らないから、そもそもキーワードが思いつかない。

最近のインターネットは凄いね。
色んな付け足しで、キーワードさえ押さえれば、とんでもない田舎の大学の卒業論文とか探せるもんね。

でもキーワードがヒットすれば、アレよアレよって出てくる。

最も勘違いかも知れないが、
ライオンズテールは、木から過剰な数の側枝を取り除くことです。この一般的ですが不適切な剪定の慣行は、内部の枝を取り除き、枝をライオンの尻尾のように見せます。美しい枝の構成が露出していますが、ライオンズテールはいくつかの健康と安全の問題を引き起こします。

それが間違った剪定の方法のことを言ってるのは伝わる。

英語では、そんなイメージっていうか、シャレっていうか、一般に伝わりやすい言い回しがあるようで「ライオンの尻尾みたいだねぇ」って、誰かが言ったコトがそのまま略称になってることが多い。なんか漢字にしてそれが一体なんなのか伝わり難くするより、伝わりやすいなぁと感心する。

鳥を見るのが好きで、日本語の図鑑を眺めているが、学術的な生態とか分布とか当たり前なこととか、学者が知りたいこととはよく理解できるが、あまり面白くない。
勉強する為には良いのかもしれないが、そういうんじゃなくもっと身近な、どういう生活かとか、この時期何を喰ってるとか、庶民が知りたいことにギャップがある。
そしてイギリスの図鑑とか見ると、この時期はこういう所に居て何を喰ってるとか、シロウトが鳥を探す為に役に立つ情報が載っている。面白い話がいっぱい出てる。
だいたいカケスとか英名ではジェイだゼ!
それはジェイって鳴くからだろう。その方が面白い。

強剪定暴芽って言うより、ライオンズテールって言った方が面白いし、俺は好きだな。

まあ当たり前だけど枝を剪定する時、例えば道路にハミ出している暴れた街路樹とかの枝を、面倒臭いから伸びてる元からバッサリ落とすと、樹勢がある木は、ヤバいって慌てて不定芽を一斉に延ばす。
そうすると、ボファって同じ長さくらいの細い枝が伸びちゃう。
そのまま放置すると、とんでもない長さで徒長枝が密集し、花芽も付きにくく、一部分がとても重く濃い見た目になる。まあみっともない。

確かにああいう剪定を見ると、ライオンズテールだなぁって思う。

公共事業の街路樹剪定とかは、競争入札なんで安く上げる必要があり、高所作業車で近づいて、面倒臭いからバッサリいくんだろうね。
本来、景観の意味も有って街路樹を植えたんだろうけど、その後の管理施工で余計みっともなくしちゃう。また植えたときは植樹してイイ事を行ったって自己満足の素晴らしい行為って思ってるかもしれないが、数年経つと「落ち葉の始末に困る」とか「電線にかかる」とか「陽当たりが悪い」とかみんな勝手なことを言いやがる。

数年後のビジョンも予測できなかったのか?行政の担当者が変わったからか?知らないのか?そして担当者も面倒臭いから、とにかく邪魔な枝を伐る指示を出しちゃう。
本来の景観的な意識もなく、作業として概ねの適正価格を予想し、入札価格が適正であれば発注しちゃう。

入札業者も景観の意識が無ければ、ラクだからバッサリ伐る。
そのライオンズテールを生み出す手法が、ライオンテーリング。
伐った直後は歩道側にだけ枝があって、数年経つと車道側に重心が来る変な樹形になる。 そしたら翌年ライオンズテールに成る。
この繰り返し。
私は暴芽って言ってるけど、それがライオンズテール。

高所作業車に乗って、コガルくんの人は、剪定の教育受けてないのかね?先輩から教わってないのかね?巧く落とせばカッコいい樹形に成るって、キズつけず1本残せば、それか成長していい形になるかもしれないことを予想して、意識して剪定しないのかね?そしたら翌年また修正して善き方向に持って行くって気持ちにならないのかね?
生き物を虐めることしか考えてないのかね?
儲けることだけで造園屋になったのかね?

ハイソな立派な建物が並び、美しい景観を維持する丘の上の住宅地も、そりゃぁママさんダンプが家の前にあると美しくは無いけど、この豪雪地帯で生活するんなら仕方がないだろう、ジジババが多いし必要なことだと思う。
その一時を厳しく制限しながら、もう10年以上この街路樹のライオンズテールは誰も景観として気にしないのかなぁ?カッコ悪くてこんな所に住みたくない。

本来街路樹はその景観を意識するものだろうけど、市民も業者も行政もそんな意識がなかったら、バッサリ剪定が不適切とは思わないんだろうね。
一時的に世間は喜ぶだろうけど、自然は喜ばない。

不適切な剪定慣行で、ワリを食うのは「木」だ。

言わば腕を切り取られて苦しんでる生き物。一時的に持て栄されても、数年経てば厄介者邪魔だ、鬱陶しい、って腕を伐られる生き物。
死んだらまた変わりの何かがやって来るだけ。
首をすげ替えられる。生き物。
そもそも街路樹って自体が世間のエゴだけどね。

ちゃんと手入れすれば、樹形も樹勢も保たれるものを、世間の都合で邪魔だから伐るってどんだけエゴイスティックなんだ。

そうやって街を歩けば、北海道の都会はいつの間にかライオンズテール通りだらけだよ。 悲しいね。

もっといい加減な業者はライオンテールにもならずに、受けも彫らないで、コガルくんが届く範囲で上から自重で切り落すから、樹皮がめくれて、ソコから腐朽菌が入って、枯れて真菌子実体。腐って伐採。その方が儲かるからか?

もういい加減に辞めて欲しい。

2021年3月9日火曜日

ABK vs DF8

前から気になってた所だが、先日SNSでアルパインバタフライノット(ABK)とディレクショナルフギュアエイト(DF8)akaインラインエイトのどっちが有効?みたいなディスカッションがあって、自分の中でもちょっとモヤモヤすることだったんで、何らかの方向性が出れば嬉しいなと思って興味深く見ていた。

結論から言ってこの二つを比べる物ではない
という私の中で一定の方針が出た。

登ってる途中でロープのミッドラインに
支点やバックアップを作るために
持ってこいの優れた結びだ。

ABKはもう古くからアルパインクライムの
世界で広く流通しているノットで、
とても好きなノットだ。(左:黄)

DF8は、素早く結べて機能しやすいが、
引かれる方向が限定的で、
簡単な故に間違いやすい結び。(右:青)

汎用性で言えばABKに軍配が上がるが
ドレッシングをテーマに機能を見ると
DF8の方がはるかにイイと思う。

ABKは、引く方向が限定されない(*1)んで、タイイングメソッド的には1つの方法でよい。またTDS後に、バイトの長さを自由に調節できるのがとても優れている。
その使用目的としては、傷ついたロープ中間を回避するために、ミッドラインアンカーのストッパーとして、可動するロープでは引く方向が変わる可能性があり、その方向に依存しない中間支点として、リングセーバーなどのストッパーとして、ロープ中間のノットブロッキングとして、2点で組むロードシェアリングアンカーで、バイトの長さが調節しやすく、的確な位置や荷重方向を決めやすい、登っている人がダイナミックロープのカウズテールを持っていれば、何処でも一時的バックアップを作成できる、一時的な倍力装置の一部として、リディレクトなどで身体が振られる場合、携行している重い道具を一時的にぶら下げ身体を安定させるため等々、使い方や目的によって、ちょっと思い出すだけでももう様々な用途で使える。

しかし私は、自分の荷重を載せる(荷重方向が変わらない)ときや、ロープに新たに重量が加わる場合には、DF8を使うことが多い。

ロープアクセスでは、ヒューマンエラーを出来る限り少なくしたいから、出来るだけノットを使わず、デバイスを効果的に使う。
だから覚えるべきノットも数が限定され、数種類のノットだけで全ての作業が遂行できるようにシステムを組む。
確かに数種類のノットを完璧に覚えれば、ヒューマンエラーは格段に減少する。そういう人的要因を出来るだけ少なくすることで、セーフティに繫げる考えもあると思う。

ABKだって、向きや左右や前後を考える必要があるが、条件が最大2人荷重のため、汎用性が高いABKを推奨するのも頷ける。

ツリーワーカーだって、そんなに数多くないけど、そのノットのTDSに重点を置いてる人はあまり見かけない。そのノットひとつが大きくセーフティに関わるという事実を蔑ろにしている人が多い。
それも2人荷重だけじゃなく、300kgを超える可能性があるリギングでも、いい加減なタイイングの人が多く居る。

ランブーの向きとか、引かれる方向とか、左右とか考えると、ベストプラクティスは必ずあるけど、タイイングメソッドが1つしか知らないヤツが多い。
ノットはその方法が間違ってなきゃイイと思ってる人が多いが、私はワークショップで、結びを機能させるためには、向きや、力の方向を考えて、いくつかのメソッドを覚えていた方がイイよって伝えてるけど、そこを蔑ろにする人が多いね。
始めに覚えるのは1つでイイけど、その後の自分お仕事で不都合にならないのかね?厳しい樹冠や体勢が取りにくい状態で、地上と同じTDSを行えるのかね?

メソッドでロープに与えるダメージは大きく変わるよ。
結びがダサイことを理由に「この結びはよく無い」とか言う奴は最悪だね。
良くないのは自分の頭の中身だからね。


話が逸れたが、ABKは、どうも一定方向に引かれて、クチャッてドレッシングが崩れる姿を見たら、ちょっと気持ち悪い。まあその時は引く方向を考えてタイイングを変えれば良いのだが、多くはタイイングメソッドを1種類しか覚えていないから、ドレスが崩れるのを見かけることが多い。

リングセーバーのストッパーとして使う場合などは、実際のロープ径に依存する。またリングの径もまちまちなんで、自分の使っているロープとリングなら自分で検証してるからイイが、借り物やエマージェンシーで簡単に使うと、すっぽ抜けたり、コンフリクトして外れなくなる場合もある。
しっかり結んだとしても、架かる荷重やドレスの状態で結びがリングを抜けるのは恐い。 緊急で倍力を作る場合にロスが多いためあまり効果的じゃない気がする。
登ってるスタティックロープのスタンディングで作ってバックアップにする場合を見かけるが、それは落下エネルギーを引き受けてはくれないので、バックアップにならない。
等々ABKは有効だけど、その汎用性の高さが全てを賄える訳ではないと思っている。

自分のバックアップで使う場合など、自分の荷重方向が明確なんで、それはもうDF8の方がはるかに良い。
倍力で引かれる方向が一定で、しかもラインに沿ってる場合などは、もうDF8が良いに決まってる。

でも、DF8は引かれる方向を考えて、タイイングメソッドを最低2種覚える必要がある。逆向きのDF8は最悪。そしてただのスリップノットになったり、オーバーハンドヌースになったり、ノットを間違えて機能しない場合が多い。

一長一短なんだけど、要はあるノットを比較するのはナンセンスだ。その機能や目的によって結びを選べばよいってことでしょう。
目的が違うタスクを比較しても意味がないよね。

そんな話より、私は出来るだけバイトを小さくしたい。そっちも方が重要なテーマだ。

こういう話が出てくるノット変態の議論は面白いけどね。

似て非なる物だけど、どちらか選ぶ物じゃなく、目的に合わせて使い分けるのが良いよ。

江口のり子と安藤サクラは比較できないよ。


(*1) 厳密にはタイイングの方法で引く方向が決まる。しかしその機能的には荷重方向に依存され難いと言うだけ。

2021年3月8日月曜日

経験を積む海馬

海馬って何かの経験をすると、その経験を時間と並行して一旦記憶する脳の部分で、大脳に覆われるけど辺縁系になる。生物の古いタイプの脳で、神話のポセイドンが股がってる後半身がクルッとなってる馬みたいな形だから、海馬っていうらしい。古い地図で海の部分によく居るリバイアサンやクラーケンと同列と思っていたけど、ちょっと違うが、まあ伝説の生き物。


多分その脳の形が似てることで
hippocampusって呼ばれるように
なったらしい。

ある出来事や日常覚えたことを一旦記憶し、
経験した情報をソコで整理し、
頻度が高い情報は大脳新皮質に蓄積される。
何か新しい経験をした結果が
新しい記憶として海馬に保存され、
これは繰り返し覚えたり
有益な情報は大脳新皮質にファイルされる。

海馬の新しい情報は、失敗しても成功しても、情報という形で記憶されるから、それはきっと利害関係がない事実として記憶されるけど、その先で大脳新皮質にファイルされる移行する情報は、きっと自分に都合の良い記憶だったりする。

人は寝ると一旦仮死状態になるようで、夢を見ている時に海馬から大脳新皮質に移行する情報を整理している感じ?
Random Access Memoryみたいだけど、電源を落とした時きれいさっぱり覚えてないパソコンと違い、よく使うファイルは無くなっちゃ困るからROMに書き込んだりするけど、スリープ状態でバックアップしてくれる海馬はすごいね。

覚えられないということは、その記憶に重きを置いていないような気がする。
一旦海馬に記憶した情報が、それほど重要じゃないから、大脳新皮質に移行したとしても、シナプスが太くならずに、その情報が引き出しづらくなる。

幾ら覚えようとしても、忘れちゃうということは、自分の意思とは別に、頭の中で重要じゃないって判断されれば、シナプスだってルートを造らない。

や〜ノットの名前覚えられないんだよね。っていう人は、その情報がその人にとってそれほど重要じゃないからじゃないの?
結び方直ぐ忘れちゃうってのは、その情報がその人にとってそれほど有意義じゃないからじゃないの?
結び方を覚えているだけでも、ドレスもセットも意識してないから、必要無い情報としてシナプスが太くならないんじゃないの?

経験を一旦記憶する海馬。

海馬にも容量が在るから、必要な情報は別の所に記憶するし、その記憶が重要ならシナプスも太くなる。でもメリットが無ければ忘れちゃう。その記憶が有益じゃなければ、直ぐ忘れる。そうしないと頭がパンパンになってやっていけなくなるんじゃないの。

または、その経験に重点を置いてない場合、新たに保存した情報でも、もっと気持ちイイ情報を優先させて、覚えてないか忘れちゃう。

多分大脳新皮質のどこかに保存してあるようだけど、シナプスが細いから、すぐに再現できなかったり、何か他の情報と混同したり、記憶の仕方がシナプスのルートが方法だけだったりするから、目的を果たさないことが多い。

海馬から大脳新皮質に移行しても、その中からあるパターンを見出し、失敗した経験を次の成功につなげる判断をするのも大脳新皮質で、経験を活かしきれないのは、それよりも他の強い幸福感とか、有益と思われる判断が有るから、あえて失敗した経験でも、きっと今度はうまく行くと言うという勝手な幻想に囚われる。
もちろん自分の都合に合わせて意識するから、他の幸福感を優先させる。

何度も同じ失敗をする人は、その失敗を失敗だと思ってないだろうし、自分はドーパミンとかで気持ち良くなることを優先させて、失敗したのは自分じゃなく誰かのセイにしたりする。自分が気持ち良くなること優先だからね。

それがもの凄く勘違いした、早さだったり、達成感だったり、そのタスクで儲かる金額に眼が眩んだり、まったく残念な話だ。

せっかく失敗した経験を判断し行動に活かすための新皮質が、失敗経験を活かせず、自分の都合の良い経験のみで判断される、経験則。
経験則が悪いんじゃなく、ソレを活かしきれない自分のセイだけどね。

以前に同じ失敗を繰り返す人間に、どうして?って聞いたら、本人は前に失敗したことすら覚えていなかったりする。その失敗を無いことにしていたりする。
他人をけがさせそうなヤバいタスクでも、それは自分の痛さではなく、仕事が遅れて儲からない自分の不快感が優先されているからなんだろう。
このロープは過荷重がかかってコアが断線している可能性が在るから使わない方が良い、って言って、判ったと言っていたのにも関わらず、次のタスクですぐに使っていた。その後もずっと使っていて、もうそういう場合、この人間とは一切仕事しないという判断をするしか無かった。コッチが痛い眼に遭いたくないからね。

また時間の経過や自分の劣化が加味されていないから、過去に一定の成果が在ればそれを繰り返しちゃう、一歩下がって冷静に判断が出来ないアホなんだろう。幸福感や有益な経験のみ優先させる間違った行動になってしまう。コレが浅はかな行動だとも思ってない。

大脳新皮質で、賢明な判断が出来ないのだろう。

死んだらそれまでなのにね。
きっと死ぬまでそうやって仕事をするんだろうね。

2021年3月7日日曜日

ロープ長∝作業の遅さ

どんなシステムでも良いけど、地上から意気揚々とMRTで登っても疲れるし、自分の末端が長いから邪魔になるし、伐った枝に挟まって動きようが無くなったり、大きな幹を落としてラインに当ててロープを傷めるのが好きならやれば良い。


「ロープの長さと仕事の遅さは比例する」
って言ってた人がいたな。

際どい作業やシビアな姿勢では、
ロープ末端に気を使う余裕が無くなるね。
枝をまたいで横移動してたら、
使ってるラインは末端近くなんで、
残りの長〜いロープが枝に絡んで、
いちいち引き上げて流れを直したり
しなきゃイケナイよね。

ワークポジショニングで
あちこち移動して眼の前の
ターみネーションがグチャグチャに
絡んじゃったら
ニッチもサッチもいかなくなる。
前にドンドン伐って自由落下で落として、調子こいてドンドン落とすから片付けるヒマモなく、自分の末端の地上のロープの上に枝が積み重なって、結局落とした枝を片付けるまで降りて来れなかった人が居た。そういうみっともない作業はしたくないね。

高い木に登って作業することを考えて、そういう仕事もある前提で45mのロープを常に使ってる人が居るけど、実質登って使う部分は10mくらいじゃないの?
そんな45mロープを使って、せいぜい高さ10mの複雑な枝絡みの木に使うのはおかしいね。残りの35mを引き上げたり、流れを直したりするのは大変そう。
それなら最初っから20mのロープを使った方がよっぽど速いし疲れないと思うよ。

私はアクセスラインとバックアップラインをセットして、登高はこのラインを使い、樹上で行う実際のタスクは、登るシステムと別系統のフリップラインやランヤードにチェンジしてワーキングラインとして作業を行うことを提唱している。
実際に自分で今まで散々やってみてコレが今の所最も作業に適していると思う。

シビアな樹冠の場合だって、フィックスロープ1本で、バックアップごと移動させれば、
安心感が増し、キツいタスクも視野が広がり、善いアイデアだって出てくると思う。
常に自分の身体が引かれる鉛直方向を意識して、架設すればそんなに難しくない。

本当は作業はすべからず地上まで降りられるシステムを使った方が良いのだけど、全ての作業で必ず使わなくてもイイと思う。

ちゃんとワークポジションを取れて、ポジショニング三角を意識できれば、そして万が一のトラブルで、アクセス&バックアップラインに移動できてるようにシステムを組めば良い。元々2系統は地上に落ちてしまわないような防止システムなら、落ちる落下エネルギーを相殺し、身体を保護することを、落下距離を短くすることをテーマに組んだ方が良いんじゃないかい?

それなら短いロープが良いよ。
その快適性を知ったら止められないよ。

2021年3月6日土曜日

GBRS

It is a sensible precaution for the climber to carry a descender and to have a ground-based rescue system in place.
クライマーがディセンダーで地上の救助システム(GBRS)を設置することは、賢明な予防策です。


実際に仕事をする場合、
様々な気象や環境条件と機器要因、
タスクの為の人的要因によって、
一様なシステムなんてないと思う。
ひとつの方法だけで無理矢理やるのは
危険すぎる。

共通的な基本システムがあるとすれば、
それはボトムレスキューに対応した
グランドベース救助システムの構築だ。

俺はレスキューなんて要らない!
俺は絶対に事故は起さない!
そういう人は勝手にやってください。
死んでも死なないって思ってるらしい。
でも自分では死ななくても、
誰かを殺すかもしれないよ。
私はアクセスラインとバックアップラインをセットして、登高はこのラインを使い、樹上で行う実際のタスクは、登るシステムと別系統のフリップラインやランヤードにチェンジしてワーキングラインとして作業を行うことを提唱している。
実際に自分で今まで散々やってみてコレが今の所最も作業に適していると思う。

全てが恙無くトラブルが無く計画通りにタスクをこなせる人はこんな面倒臭いことやらなくても良い。死なない人はイケイケで一流のプロが行う立派な作業を行えばイイが、そういう人はトラブらないし死なないけど、素人に毛が生えた程度の人や、またはプロフェッショナルな動きが恐くてしょうがない人は、無理矢理そのやり方を踏襲する必要はない。 恐かったらセーフティな対策とゆっくり安定した方法でタスクをこなし、行く行く効率を上げて速いタスクをこなせるようになればイイと思っている。

ビビりながらタスクをこなすと、視野は狭くなるし、いちいち覚えていたことを思い出さないとイケナイし、手順を間違えたら自分の都合の良いようにイイ加減になってしまう。雑な仕事を何度繰り返しても、雑な経験しかないから、雑な仕事にしかならない。
そしてそういう雑な経験則でいきなりヤバい仕事をしようとするから事故る。
最初は、低くゆっくり軽いモノで、脚立で出来る仕事もロープを使って行うようにすればその目的やタスクの行程が純粋化して、危険にも対応できると思うよ。

金を貰えばプロだけど、貰ったからといってプロフェッショナルな仕事は出来ないよ。

最初っから自分の思うセーフティなシステムを構築して、万一のトラブルに対応できるようにしておくことが、一番のレスキューだと思う。
ベストレスキュー、ノーレスキュー。と言われるように、トラブった時の対処を前提としてシステムを構築すれば、トラブル可能性がグッと減るよ。

アクセスラインとバックアップラインは、直ちにレスキューラインに変化できるし、クロールでササッと登れば楽じゃよ。

セルフレスキューにしても、グラウンドからレスキュアーが向うにしても、ボトムでそのまま降ろすにしても、コレより有効な手段があれば教えて欲しい。
MRTセキュアードシステムなんてものあるけど、複雑な樹間ではあまり有効じゃない。そして道具の事を意識すると、あまり適切ではないと思う。

それならアクセス&バックアップラインシステムで、クライマーがディセンダーで地上の救助システム(GBRS)を設置することは、賢明な策だと思うよ。

もっと言うと万が一システム障害でビクティムが動けなくなった場合、ビクティムロープを使えないシナリオでは、レスキューロープに荷重移動する必要が出てくる。
だからボトムにデバイスだけじゃなく、倍力を組める準備や、直上だと操作し難いことが多いから、別の耐荷重アンカーでアンカーを組んでいた方が適切だと思う。
ワークショップではいつも伝えているが、そういうコト考えている人あまりいないな。

2021年3月5日金曜日

キレンジャク



まだ実が残っているキハダに
何か1羽飛んできたんで、
ちょっと遠巻きに順光側に廻ってみると、
キレンジャクだった。

レンジャクはいつも群れで集まってるし
結構木の高い所に留るので
なかなか近くで見る機会が少なく
双眼鏡で見ていると首が疲れる。

でも今日は単独行動で、実を突きながら
ドンドン近づいてきた。

よく観れる地方ならイイが
この辺りではなかなかのレアキャラ。
鮮やかなコントラストの効いた色合いが
観ていても清々しくカッコいい。
本当は別の生き物を期待していたが、キレンジャクを近くで観れたのは感激。
少し風があって、冠羽がフワフワとなびいて、コロンとしたフォルムも相まって、なかなかキュートな印象だ。


キハダのドライフルーツを一生懸命突く。
近くで出来るだけ動かずいると、
最初は警戒しているようだったが、
そのうちコッチの存在を忘れたか?
意識しながらも警戒を解いたか?
5m先くらいまで近寄って来て
盛んに啄んでいる。

群れでいる時は、1羽が警戒鳴きすると
一斉に飛び立ってしまうが、
単独行動の時もあるのね。
レンジャクと言えば、あの鈴のようなさわやかな軽やかな音色の、チリチリッて言う鳴き声が印象的だけど、いつも群れでいるから、みんな飛び立つとき結構な音量の鈴の音が聞こえるのだけど、今回出会ったキレンジャクは1羽だけで、枝から枝に飛び移るとき、一声だけチリッて鳴く。
実が無くなるとちょっと離れた枝に移るとき、チリチリチリッって、距離と鳴き声の長さが比例してる気がする。もしかして、飛ぶ動作の時に声が出ちゃうの?
それが何とも愛らしく、暫く観ていたが、上空を猛禽が飛んだとき、逃げてしまった。
そして飛び立つ時にチリチリチリッって声が出て、その後鳴かなくなった。

飛び立つ一瞬に、ころっと丸っこい身体が重いから、ヨッコラショッって感じで鳴くのかな?一度飛ぶ体勢が出来ちゃうと鳴かないようだ。

綺麗な姿とは別に、動作に合わせてかけ声を出さないと飛べないのか?
オッサン臭いな。

2021年3月4日木曜日

覚悟

ちょっと残念な話だけど、師事している人が何だかなぁって思ってしまうことがある。


色々なアイデアで、情報で、知識で、
私の考えなど及びもつかない
その人に、追いつけ追い越せ!で
取組んでいた、師事していた人でも、
アレッ、ちょっと違うなと思って、
自分なりの考えを伝えても、
なんかピントがずれてて、
私の表現力の問題かもしれないが、
巧く伝えられないコトが有る。

ひょっとしたらもっと根源の部分で
進展していく方向が違ったり
目的が違ってたり、方法が違ったり、
この人はソコまで考えてないなって
判断しちゃったりすることが在る。
残念だけど仕方がない。
フォーカスフローティングアンカー
人それぞれに考えやアイデアがあるんだから、一概に決めつけられないけど、人それぞれの考え以前に、この人が言ってたことは得るものは在るけど、ひょっとしたら過去の何かの受け売り?と感じてしまうことが在る。
考えが変わったとしても、それまでの否定だけで「今はコレ!」みたいなベクトルにはならないと思う。今まだ自分が取組んでいた、皆にイイって言ってた自分は、相当な根拠と覚悟を持って自己否定しなきゃならないと思うが、そういうこと無しにコレが良い、今までのはダメって言われても信じられない。

もちろん考えやアイデアはスクラップビルドされないとダメだけど、なんで今までのヤリ方がダメなのか?その不具合を解消するためにコウした方が良いなら判るけど、私のモヤモヤを解消できないで、「今はコレ!」だけだと、信用できない。
何か違う裏がある気がする。
今までのシンパが、他の誰かに乗り換えちゃって焦ってるのか?
それは自分の商売の都合や、モノを売るための歪められた知識や技術じゃないの?って思ってしまう。新しいコトが有っても、それを明確に今までの考えとどう違うか?とか、何処が良いか?っていう事を言葉で説明できないと胡散臭くなってしまう。

ただ「コレが良い」とか「今はコレ!」に流される人間にはなりたくない。
明確な理由を、私が納得できる説明が無ければ、一方的に今までの方法を否定できない。その旧来の方法を生み出した人は今まで通りのやり方だったりしたら、新しい考え方がなおさら胡散臭い。

意地悪く、違うことを言ってる人の話を、ある師匠に言ったら「それでも良いと思うよ。でも俺は好きじゃない」それでイイんじゃない。その方が良い。
伝える相手がどう判断するかで、その考えを否定する事では無い。

しっかり納得しないでヤルことじゃないが、その疑問をプラクティスしてみても、また更に疑問に残る。そして以前に自分でプラクティスしていて、自分の中で否定的だったりすると、益々疑問が生じる。
そして私はその「コレ!」に疑問が在ったら、自分で考えた成りの意見や疑問をぶつけるんだけど、そこで話をはぐらかしたり、すり替えたり、別な理由で煙に巻く人もイヤだな。なんか信じられなくなってしまうし、モヤモヤが残っては次の行動に移せない。
その疑問をぶつけた段階で、自分の権威や立場が揺らぐようなことだったりすると、激しく糾弾されたりする。有無を言わせず押さえつけられたりすると、もちろんリスペクトしているが、ああこの人間はもうオレの師匠じゃないなぁとハッキリ言って諦める。

それが、今までの実績や経験に幾ら裏打ちされていても、過去に縋ってコトを恙無く行う人間の保身だったりすると、どこかで変なバイアスがかかってると思う。

私みたいに「コレ!」に疑問を持ってる人もいるだろうけど、疑問は無いのかな?

また、私が自分で調べたことで、今までの考えを否定しなければ前に進めないコトが有り、その時はゴメンネって言って、皆に伝わるように説明責任の覚悟を持って、自分を否定することにしている。「誰々さんがコウ言った」とは、絶対に言いたくない。
自分が噛み砕いて、咀嚼して、自分なりのアイデアを付加して伝えないとイケナイよね。自分が腹の底から言わないとダメね。誰かに責任を擦り付けるのはダメね。

「今はコレ!」とか言っちゃうと、途端に嘘くさくなる自分が見えてしまうから、出来る限り相手が納得できるように説明しているつもりだけど、伝わってない場合そうじゃないパターンも在るな。
師事している人が変わって、今までと違う全否定しちゃうようなこともあるけど、そういう場合は丁寧に納得してもらえるように話してるつもりだけど、これは誰々の言ってることで、私はコウ思うって付け加えている。

今までを全否定することがさも当然にように、臆面も無くコレからは…って考える奴が信じられない。そういう奴らが言ってることも信じられない。
今はコウだ!だけで、マルッと信じきってしまう奴らが信じられない。
今までを全否定することがさも当然にように、臆面も無くコレからは…って考える人間が信じられない。そういう人間が言ってることも信じない。

きっと師事する人の師匠が変わると、イチから全部変わるんだろうな。
それほど単純じゃないし、面倒臭いことをしたくない。

ENに従っていても、ANZIが在るってことを意識したいな。現在の肯定は他の考えを否定することじゃないと思うな。日本の規格は否定しちゃうけど。

一点に荷重するアンカーより、一方の考えと他方の様々な考えを、巧いこと整合性を取って、複数支点にバランス良く荷重する、フォーカスフローティングアンカーみたいに。

2021年3月3日水曜日

ヒール


私は昔のプロレスが好きなんですが、
もう身体しかない状況で勝敗が明確だ。
でもその日の体調や
コンディションでも違いが出る。
ストイックに体調管理しても
全く同じベストな状態ではないし、
同じタイミングでもない。
これは人的要因もあるけど、
自然に近い対物としての要因が
ぶつかり合うから面白い。
時間や身体の筋肉は自然だからね。

ミルマスカラスは正統派で、
ルチャリブレで凄いカッコいい
正義の味方だけど、
正直あまり心を動かされない。
井岡も尚弥も好きだけど、八重樫の方が好きだな。
カレリンも好きだけど、ヒョードルがいいな。ヒョードルはヒールじゃないけど。
所もイイな。なんかマイノリティ感が良いな。

それより何より、予定調和でも、エンターテインメントでも、プロレスが良かった時代のプロレスラーが好きだ。

どちらかというと、ダーティでヒールで、何をするか判らない感じの、ブルーザブロディが好きだった。
入場曲が移民の歌ってのもイイ。

総合格闘技はある程度ルールがあるけど、基本は喧嘩だから面白い。全盛期の前田日明と桜庭和志がとっちが強いって妄想するのはワクワクするけど、タイガージェットシンとは比較できないな。栓抜き持ってたりパイプ椅子隠してる状況では比較にならない。まあそこがプロレスの面白い所だけどね。

正統派じゃなくたって、カッコいいし、
ヒールだってカッコいい。
単純にカッコいいのは、カッコいい。

アブドーラザブッチャーと言うプロレスラーが居て、飛行機の中で会ったことがあるんだけど、普段はもの静かで、レディファーストの凄く紳士的な旅客だった。
一方地方公務員のお登り研修団体は、横柄で大声出して騒ぐし、イヤな感じだった。

ブッチャーは、ショウビジネスの中では悪者だったけど普段は普通の人で、地方公務員みたくひつじの皮を被って群れる、本当のヒールではない。

正しいことなんか見た目では判らないし、見た目がちゃんとしてそうなヤツほど、やましく見えてしまう。

2021年3月2日火曜日

渋滞学



作業も考えも善き方向に向うために
渋滞してはイケナイ。

余裕がないと良い考えにはならないよ。
対自然でも、対チームでも、
利他的に物事を組立てないと
渋滞しちゃうよ。

他人の意見も聞いたり、観たり、
自分にとって有効なタスクは
恐らく他にもある。
決めつけは良くない。
視野が狭いと失敗もする。

渋滞学という考え方が有って、工場などを100%システマティックに稼動させ無駄を省くと、生産性が落ちるらしい。
バケツリレーで数理モデルの解析ではバケツの水の量を70%とした場合が最も効率的になるらしい。一定の条件でそのタスクを完璧に100%適応させて無駄がない運用をすると、条件のパラメータが変化した場合に急に不安定になる。環境が変わってもそこそこ対応できるようにしておく方が、トータルコストが少ない可能性が多い。
工場では、機器のメンテナンスや新製品の開発も出来なくなり、ブルシットジョブに徹すると長い眼で見て効率が悪くなり、破綻する。
無理に最適を狙って邁進しない方が有効な対策と言える。

渋滞学では車間距離が40mがボーダーラインだそうで、それ以上車間を詰めるとスピードが落ちてしまい、その状態が後に伝播し増幅して伝わり、結果十数台後の車は停まってしまう。そうして渋滞が生まれるそうだ。またスピードを出して車間に無理やり割り込むと、同じ現象が起きて早々に渋滞が生まれる。
つまり急いでいるからといって車間を詰めれば詰める程、時間辺りの交通量は低下するってことは、急ぐ程に結果が遅くなるってことですね。

また無駄を徹底的に排除し、短期的視点で最短で効率イイと思うことでも、有事には殆ど対応できない。
完璧に無駄を省き、最適に訓練されたチームでも、緊急時にまったく同じことが出来ず、余白の無いタスクがパラメータによって遅くなる。
だいたい実際は緊急時なんだから、パラメータを予測して行動できる、緊急時に対応できる組織が一番良いに決まってる。
完璧に無駄を省き、最適に訓練されたチームは、運動会で勝つことは出来ても、実際は役に立たないんじゃないか?

私は仕事で、まあ40%くらいの仕事しかしない。というか力を出さない。
元々体力的にも利が有る訳じゃないから、無理矢理に力を出すとその後がボロボロになる。動けなくなる。結局チームの足を引っ張ってしまうので、出さないようにしてる。
精神的にも、力一杯出しちゃうと、視野が狭くなって、不測のパラメータを予見できなくなってしまう。
立場上不測のパラメータに対応できないと意味が無いので、その余裕のためにも、残りの60%を救助や善き方向のアイデアに使おうと思う。

限界ギリギリまで力を出しちゃう人がチームに居たら、なおさら力を出さない。
力出してるなぁって人は見ていて判る。その人に余裕が無いのが見え見えだから、よく「大丈夫ですか?」って聞くんだけど、大概「大丈夫です!」って直ぐ答えちゃう。そういう人にワイズアイデアを提案したりしたいのだけど、直ぐに大丈夫と答えてしまう人は、何が大丈夫かも判ってないことが多いから、危険が無い限り放っとくのだけど、恐らくそれで作業が渋滞したり、効率が下がるのなら、敢えて一旦手を止めさせて、視野を広げてもらう。

私に「大丈夫ですか?」って聞かれたら、それはなにか大丈夫じゃないコトが有るから声を掛けてるんですよ。
もしそのまま力を出し切っちゃうと、不測のパラメータに対応できなくなるよ。
100%作業に集中して、120%の力を出す人は、終わったらもうカスしか残ってないから、トラブったらオシマイだよ。
100%作業に集中してると、周りの声が聞こえなくなるよ。
自分で考えたシナリオしか考えられなくなってるから、不測の事態に対応できない。

救助に行くのは面倒臭いから、大変だから、疲れるから、危険が増すから、仕事が停まるから、作業が滞るから、イヤだからシツコク救助のプラクティスを繰り返すのだよ。

救助に行きたくないから、救助の勉強するんだよ。
意味ない自信や経験則に頼る無謀が、私に余計な時間を取らせて、タスクが遅くなるのがイヤだから、シツコク救助のプラクティスを繰り返すのだよ。

そして100%作業に集中して、120%の力を出す人は、終わったらもうカスしか残ってないもんね。

帰りの車で居眠りするかもしれないよ。
帰っても疲れきってるから、勉強も出来ないよ。新しいコトも覚えられないよ。
酒飲んで面白オカシイYouTubeを眺めるのが関の山だよ。

頭の中と行動が渋滞したら、辛いだけだよ。

2021年3月1日月曜日

嫌い

元々仕事として見本に始めたウェブログだけど、ある時「毎日更新しよう」と思った。コレはブロガーっていうGoogleのブログ機能で、スケジューリングできる機能を知ったから、公開日時を指定できて、毎日12:30に更新してる。
現実的に毎日書くんじゃなく、仕事が暇なときとか、条件と状態で仕事が流れた時だったり、クソって思うコトが有ったり、本や新聞を読んで感銘に同調したり、質問が有ってそれに回答するタイミングだったり、そういう機会に貯めておいた文章を、サブリメーションして更新している。


そして毒を吐きまくって、
自分の中に毒がなくなったら、
毎日更新しないと思う。
今のところ毒が堪ってるので吐き出している。

画を描いたり図式したり文章を書いても、
自分の考えが純粋化するっていうか、
明確化するんで面白い。
極端になりすぎる所も在るが、面白い。

アートディレクター的な感覚として、
一度ブチ壊して、組立て直すと、
要らない所が見えてきて、
それを排除して再構築すると
目的が純粋化すると思う。
それが面白い。
時間が経つと、熱く思ってたことが醒めたり、逆にもっと怒ったり、面白い。
もうコレはただの独り言で、書くことで自分の気持ちも整理できる。

memento moriって、常に死を意識して、死んじゃったらそれで終わり、それまでは何かを感じていたい。直ぐ死んじゃうという考えでいるけど、あんたはきっと毒を吐き続ける限り死なないね。って相方に言われる。
でも自分ではいつ死んでも後悔しないように、毒を吐き続ける。
私はデザインを生業としてると残す事が恐い。死んだ残ったカケラが一人歩きするのはおぞましい。何も残したくない。強いて言えば、僕を知っている人の心に何かが残って、ああこういうヤツも居たなくらいの程度が良い。そして木を知っている人が亡くなったらもうそれでオシマイ。That's All

言いたいことを言えない世の中は、言えない立場や客体的に相応しくなかったりという関係性から萎縮してしまうし、他人を糾弾するのは性に合わなかったり、自分の地位がグラついたりするから言えないんであって、立場も関係性も地位も関係なくなれば自由なことだと思う。自粛警察も炎上も関係なく「おいそれはマズいだろ」って言われたら、ごめんなさいって言って謝る。

仕事上それなりに訴えられたり、内容証明が来たり、社会としてマズいボーダーラインがおぼろげながら判ってるつもりで、その内側で好き勝手やってるだけ。

自分が在る(由る)コギトエルゴスム、我思う故に我有りってことで、自分が自分である為に言いたいことを言うグチ投稿っていうか、吐き出さないと精神安定が危うくなってしまうから、好き勝手ヤッてるだけで、誰かに読まれることを想定していない。
何処にも紹介してないし、アピールもしてないし、軽く始めたページなんでいつ終わっても良いし、死んだり怒られたら辞めます。

「いつもブログ観てます」とか言われるとなんか気まずくて、「意外にやさしい人ですね」とか言われると、この人は俺に対してどういう感情なんだろう?とか思ってしまう。ここで毒吐いてることが全てでもないし、誰もフィードバックくれないし、本当に一方向だから余計辛辣になるだけだよ。小気味良いと思われるのは少なからず嬉しい。

そして一般というか一部の評価なんてたかが知れてると思うし、そんな事どうでも良いから毒吐いてるだけだけどね。

ただ、その時点で正しいと思ってる事で、コレが将来的にスタンダードとしてずっと正しいと思っている事は無い。絶えず常に変わってる。
逆に言えば影響されやすく流されやすいので、チャランポランです。

許せないことを許せないと言って、
ダメだと思うことをダメだと言えない世の中は、窮屈で、
社会的立場も地位も名誉も無いから言えることで、
言ってしまえばラクになるっていう事実を知ったから、好き勝手ヤッてるだけ。

私の周りから、エラそうに保身に走る輩を排除したいから、残り少ない人生、好きな人とだけつき合いたいから毒を吐いてる。

吐いた毒にビビる必要も無いし、攻撃されることも無い。
でも保身に走る奴は後ろめたいから、他を攻撃して自分の位置を確かめてるだけでしょ。そんな奴らの攻撃なんて屁でもないよ。
どう思われたってイイよ。だってそいつのことが嫌いだもの。

「善し悪し」じゃ無く、「好き嫌い」物事を考えて良いと思う。

好きな人でも、これはオカシイと言える方が良いし、でも立場や地位が邪魔したり、
嫌いな人でも、それはタダシイんじゃないかって言える関係性だけを守りたい。
だからなるだけエラくなりたくない。周りが凄いとか言っても立場が上になりたくない。

凄いエラい正しいとか言われてる人も、陰じゃ何思われてるか判んないよ。
大運動会の日本の組織委員会の会長がオカシなことを言っても、誰も恐くて鈴を付けられない社会はどうかしてる。
立場や地位が無かったら恐くないよ。
俺が鈴付けに行ってやるよ。
でも意見を言うにも立場が無いと評価されない社会は、そんなのシラネェヨ。
それに対して意見を言う自由や、行動に移す自由を邪魔するヤツを排除する為なら自分なんてどうなっても良い。

想わないと、思って言わないと、自分じゃないと思ってる。
cogito ergo sum