2010年1月28日木曜日

エゾモモンガ

年中いてもなかなか出会えないが、
冬になると痕跡だったり、気配だったり、
いろいろなファクターで動物は見つけやすくなる。

そんな中カシワの冬芽が食べられていて
エゾモモンガの可能性があるかも?と教えてもらい、
それなら充分に考えられると、一体を虱潰しに探っていた。

約2kmくらいの防風林の間に、フンやオシッコの痕がある樹洞は
12本くらいある。
常時使っているのではなく、いくつかの穴を複数で利用するようだが、
新雪が積もった翌日に、その12本を全部チェックすると
少なくとも今日利用していたのは、8本くらいあった。
これも知りあいの研究者から聞いた話だけど
普通はそれほど姿を見ることはないはずの動物だけど
その森で飽和状態になると、良く姿を見かけるようになるらしい。
そして、それを狙う猛禽や肉食哺乳類も増えてきて、バランスを保つそうだ。
テンやオコジョの足跡も最近増えているし、
何もこんなところを巣にしなくても...という見つけやすく、
危険が多い場所もある。

その一つを狙って構えたら、夜が明け辺りが明るくなってた
朝7時前後に出てきました。


そしてその穴からは4個体が出てきて、次々にオシッコをして
森の中に消えていった。


お目当てのカシワの冬芽を喰っている瞬間も見てみたいものだ。

2010年1月25日月曜日

ツリーイングで冬遊び

この10日間程べらぼうに忙しく、パトロールも鳥見もろくに行けておらず、
デスクワークストレスが溜まっていた。
週末予定していたコトがキャンセルになり、ポカッと空いたので、
懸案だったフクロウ用の巣箱の掃除がてら、ギアの検証などもやろうと
防風林に登ってきた。

穴の大きさ、深さ、サイズ等いろいろ試行錯誤して数回いじってみたが
どうも気に入らないのか、はたまた最近は声もあまり聞かなくなったので、
近所に来ていないのか、狙っているフクロウはどうも利用していないようだ。

一番手前のヨーロッパトウヒに近いポプラの南西向きに掛けた巣箱は、
最近エゾリスがチョロチョロしていて、巣箱を利用しているとは思わないが、
モモンガ穴にも近いし、徒に刺激するのも良くないと思いパスした。

次の開けたドロノキ東向きに登ると....



なんと、種類は判らないが、
スズメバチが巣くっていた。
これはイカン!綺麗に掃除した。
今年もハチに使われるようなら
場所を変えないとダメだね。




巣やらゴミをきれいに掃除して
元の位置に戻した。
ここは一番高く8mくらいの位置で
風通しの良い明るく開けた場所。
林床はタランボ、エゾニワトコが多く
ハリギリ、イタヤなどの幼木が虎視眈々と
次世代の光を求めている激戦区。
ドロノキは枝振りが良く
ツリーイングギアの検証も
ここで行った。のちほど。




掻き出した蜂の巣は
下が雪ということもあり
8mの高さから落としても
ほぼ完全な形で残っていた。
しかし、美しい団地状の巣だ。




次は針広混合樹林の中にある、
ヤチダモに北向きに掛けた巣。
これは巣材が少しだけ
入っていたがキレイなもの。
利用されてない。




何となく気配を感じ周りを見ると
向かい側のポプラの枝に
フサフサ尻尾のエゾリスがいた。
風に耳の毛がなびいてカワイイ。
特に警戒する様子もなく
こっちを見ている。
ジッとしていたが、
こっちには渡ってこなかった。
残念。




このヤチダモは枝張りが立派で、
リムウォーキングに最適な木でなので、
どこまで行けるか挑戦....?
ランヤードを駆使し、直径7cmくらいまで
移動したが、風で揺れが激しくコワイ。
実はこの木に掛けるとき
パウチが取れなくなったので
必然のリムウォークとなった。




ランヤードは3cm程の枝。
メインはほぼ真横の高さ。
デイジーで仮確保。





デイジーとランヤードを6回はど
掛け替えてやっと挟まった
パウチに到達。
これは外れンは!

太枝の脇から伸びた細い枝の間に
見事に挟まっていた。




この位置でラインを引いても
ビクともしない。
パウチを引いて結びを外し、
ラインのみにしても
渋くて通りにくかった。

トラブルも、また、愉快!




ほぼ樹幹に近い高さからの眺め。
ウ〜ンっと悦に入っていると、
樹床に何かの気配を感じた。
目を凝らしてもよく判らない。

そして動いて始めて気がついたが
エゾユキサギだった。
たかだか10m程の距離でも
真っ白で見つけられなかった。




登っている足元のスノーシューに
一瞬駆け寄ったが、
すぐに脱兎のごとく行きすぎて、
写真には納められなかった。
残念。

登っているヤチダモの巣箱近くの枝が
折れていたのは気がついていたが
それが隣の木にかかり枝に
なっていることに気がついた。



ここから、またランヤードを駆使して
隣のエゾイタヤに移ってみる。

エゾイタヤ自体には細くて登れないし、
股と股が絡んで、引いても落ちない。
イタヤの枝は表面が擦れ可哀想だし、
架かったヤチダモの枝はもう樹皮が剥がれ
ツルツルになっている。

一度持ち上げ股をズラし揺すって落とす。


まあ、こういう登れない木でも周囲の木を使って近づいたり、
下からダメなら、上からアプローチするという
ツリーイングの真骨頂だな〜。



無事、降りてきて、そそくさと回収する。
さっきこっちを覗いていた
エゾリスの足跡もたくさんあった。

新鮮な足跡は、指まではっきり
鮮明に見て取れた。




そして、
エゾユキウサギを追ってみた。

ウサギの足跡はよく観るが、
姿は数回しか確認できていない。
まあ追いついて見られるとは
思ってないが
さっき歩いてきたスノーシューの
足跡の上を、ウサギの足跡が
横切っている。





後を追っていくと、
アオジの放置巣の脇から
防風林を抜け、白く開けた
畑を真っ直ぐに横切っていた。


こういうコトがやりたくってツリーイングを始めたのだが、
なかなか自分のためだけの時間というのは作りにくく、
皮肉にも忙しさのため鬱積したモヤモヤ感を解消するような
行動になってしまった。

でも、最近はテクニック的にも余裕が出てきたのか、
肩肘張らず、お気楽に登れることがうれしい。
こういう時間を増やしていきたいね。
フリ○クの宣伝ではないが、
アイデアが生まれる場所「樹の上100%」ってな感じでね。

2010年1月19日火曜日

ベニマシコ


キクちゃんを狙っていたら、
樹上を3羽のベニマシコが来た。
一瞬エゾマツのトップにわかりやすく止まってくれた。
でもマツの中にいると、空がちょっとしか見えないので、
不意に飛ばれると、追えない。
ノスリ・ウソの群れも樹上を飛び去った。

キクイタダキ

最近キクイタダキにハマっている。
写真はセンスがないので記録と割り切っているが、
それでも自分の思った通り、見た通り、感動した通りに
表現できないかなあと、いろいろやってはいるが
なかなかコレだ!という瞬間を押さえられない。
しかもキクちゃんはチョコマカ激しく動くし、
針葉樹の中を動き回るので、見つけやすいが撮りにくい。

キクちゃんは待ち伏せが一番と、群れが近づいたら
先回りして、良い光量とアングルのところでじっと動かず
構えているが、背にしたエゾマツから脇に移動し、
狙ったところへフレームインしてくれない。
まあ。だから面白いんだが....寒い。

偶然、朝日が当たった目の前の枝に止まったが
一瞬で向こうを向いて居なくなってしまった。

2010年1月15日金曜日

砂川ツリーイング

13日にイベントで砂川に行ってきた。
本当は今年は仕事の都合でサポートできない....はずだったが、
予定していたイントラが2名来られなくなり、急遽行く羽目になった。
(体調管理もイントラの資質だと思うのだけど....)

まあともかく、どうしてもプレゼンの関係で、
前日セッティングからは無理なので、
当日早朝走ることに。
4:30出発で(氷点下15度)スコブル寒い中、
北へ向かう。樹氷と朝焼けがまぶしい。

このイベントは3年目で、セッティングの
経験値も上がり、出来るだけ近づいた3本の
木に18本ロープを掛け、
雪の中72名に登ってもらいました!


一週間のウインターキャラバンのアクティビティの中で
ツリーイングが一番楽しみで参加したという子供たちが
けっこうおり、有り難い限りだ。
「ヒゲのおじさん覚えてるよ」って
「去年は一緒に登ってくれて、今年も一緒に登ろうよ!」
嬉しいことを言ってくれる子もおり、
でも今年はスタッフの数が少なすぎてそんな余裕ない!
でも「じゃ、登っちゃおうかな〜」ってちょっとだけ
樹の話しをしながら、登りました。

2010年1月12日火曜日

カシワ


カシワの冬芽が毟られていた。
冬芽や葉痕の隙間を突いて虫卵を喰っている
カラ類はよく観るが、冬芽ごと毟られた跡
というのは気がつかなかった。
カシワの冬芽はデカイし見やすいから
気がついただけかもしれないのだけど、
それにしてもこういう毟り方をして
喰うヤツはいったい誰だろう?

でもナラ系の冬芽は1箇所から沢山予備の
芽がでいているので、
少しぐらい喰っても問題はないだろう。


ひょっとしてエゾリスなんかが実だけじゃなく冬芽も喰っていて、
ドングリを運んでもらうお礼に、少し多めに冬芽を付けていたりして...
想像すると楽しい。

2010年1月7日木曜日

鳥見初め



今日はなんだかイイカンジなので
鳥が見られるような気がする。
防風林脇を歩いていると、
草原側からフィッフィっと
ベニマシコが現れた。




今度は
ジュルジュルが近づいてきた。
早速先回りしてエゾマツの中に
身を隠し待っていると、
5羽ほど現れてくれた。




ゴジュウカラが突然、
目の前の枯れ木に留まった。
羽音がかなり大きく聞こえる。
何か咥えていたが、
こちらに気づくと慌てて
飛び去った。




コツコツ木を突く音が近づく。
ゴジュウカラと思いきや
キバシリだった。
かわいい。
でもなかなかうまく撮れない。




小さな声でキクちゃんが現れた。
また、慌ててエゾマツの中に
身を隠す。
思いっきりブレてしまったが、
頭の黄色がちゃんと見えた。


と、ここで、コロッコロッと特徴ある鳴き声。黒いヤツがすぐ脇を飛び去る。
近い!残念ながら見通しの悪いマツの中では確認できなかった。

ここのところ毎週のようにクマゲラを見ている。
家の前の枯れ枝には8時30分頃現れる。
今日は確実に見れるとばかり、先回りして待つことに。



現れました!
狙いを付けた枝では
ないが近くの木に
留まった。
木陰から覗くと
向こうもこちらを
覗いている。

年の初めに
縁起の良い鳥見が
出来て良かったなぁ

行動範囲がドンドン
狭くなってきたが
楽しい自然観察を
続けられそうだ。

カワアイサとホオジロガモ

実家では除雪が終わると特にやることがないし、川があるので散歩となる。
残念ながらチョークストリームでも清流でもないが、川鳥たちはやってくる。
マガモ・コガモ・オシドリなどが凍結した川面の隙間の水辺にたゆたっており
そして30羽ほどのカワアイサの群れがいた。
カワアイサはコントラストが派手で艶やかで優雅な感じがする。
その中にどうも他のメスと違う感じがするヤツが1羽混じっていた。幼鳥?
イヤ違う。近づいて確認したいが、護岸で見通しの良くなった川原は近づくと
すぐに逃げられるのでなかなか確認できない。
特徴を確認して家に戻り、図鑑で確認するとホオジロガモのようだ。

ホオジロガモだけの群れは見たことがあるが、カワアイサの群れに1羽だけ
混じっているのは始めて。
ああ、カモの群れだ。っと見過ごしてしまいそうだが、こういう混じり方を
していることもあるんだなぁと感心した。

アカゲラ


お正月は日頃の親不孝の帳尻合わせも兼ねて
実家で過ごした。
両親はすでに暇を持て余すご隠居さんなので、
庭に来る鳥を観察したら楽しいよっと、
以前に双眼鏡と野鳥図鑑を買い与えた。
その後良く来る鳥たちはチェックし始めて、
元来マメな性格も相まって図鑑には
日付の付箋がいっぱいついている。
そしてエサ台と呼ぶには照れてしまうような
エサ御殿を建立し野鳥を寄せ集めている。
それでも遠いし見にくいのでアカゲラ用に
ベランダの手すりのお肉台を取り付けた。
流石に近すぎて来ないだろうと思いきや
アカゲラは、両親に観察されに毎日やってくるのだった。