2011年5月27日金曜日

スプリングエフェメラル

スプリングエフェメラル
本意ではないが私を豊かな気持ちにさせてくれる春の妖精たち。
例年とは順序が違っていて見逃したりしてますが
確実にしたたかに近づいている。

ヨーロッパトウヒ
針葉樹は高いしなかなか観察しにくい。
最近カラマツの雌花の美しさに注目していたので気が付いたのだが
ヨーロッパトウヒの雌花もなかなかだった。

今年伸びた枝先にびっしりと真っ赤な芽がある。
まるでいちごのようだ。これも今まで見ていたはずなのに
意識しないと見えてこないモノっていっぱいある。
見えない壁がフィルターのようにかかっているが
フィルターがかかっているということを絶えず意識していると
壁が取り除かれるのだろう。
無意識と無知、知ったつもりが一番はずかしい。
でも恥ずかしい思いをしないと新しいことは出来ない。

ハルニレ
もう初々しい種になっていた。
ちょっと気を抜いていて花を見逃してしまった。
春は忙しいなぁ。また一年待たないとあの花には出会えない。


オオバボダイジュ
展葉し始めていて、色っぽい苞も伸び始めている。
シナノキも葉が開き始めたがまだ今年は遅れている。


エゾノウワミズザクラ
こいつも好きなんだよなぁ。
芽が上がってきているがまだ咲いてない。
私の中で似た感じのシウリザクラも好きなんだけど、
近所にないんだよなぁ。


ハリギリ
葉が開き始めている。
これは例のウニ芽。
短芽も一斉に開き始めていた。
ただでさえ葉がデカイので開ききると何処だか解らなくなる。


オオバナノエンレイソウ


数年前から増えてきたなぁと思っていたら、
今年は大豊作。
一面オオバナノエンレイソウだらけ。
いつだかここで八重のエンレイソウを
見つけたが今年は探しても見あたらない。



サクラ?
防風林沿いの小道に植樹されたサクラがある。
エゾヤマザクラもあるのだが
数本置きに種の違うサクラが植えられている。
園芸種なのか外来種なのか、
野ではあまり見ないピンクの濃い種。
咲く時期も八重が終わってから咲き出す。
まあ綺麗なサクラには罪がないけど
自生種で良いんじゃないのかなぁ?



スモモ?
これも決定的にコレ!っつう決め手が解らないが、
何時も綺麗な花をいっぱい咲かせ凄く好きな木。
多分スモモだと思う。誰か解りませんか?


例年だと何となく花や展葉の順番があり、
コレが始まるとアレがもうソロソロだなぁ、とか
こっちが咲いたからアッチを見に行こうと決めて動いているが、
今年は今まで意識していた花の咲く順番がバラバラ。
この辺りは特に雪が多かったし、風の通る道も少し変化しているようなので
微妙に順番が狂っている。
虫媒の種類やそれを狙う食虫系にも変化があるのだろうなぁ。
大概の予想はつくが自然は二つとして同じモノもないしコトもない。
大きな流れの中で些細な変化なのだが
予測不可能な自然はすこぶる面白い。

2011年5月26日木曜日

オオカメノキとヤブデマリ

近所の防風林にはオオカメノキがたくさんある。
登る対象にはならない木だけどかなり好きな木だ。
あの独特な冬芽。ツノをはやしてカッコイイ。
今年も花のシーズンが近づき注目していた。


一部ではもう飾り花が開いていて
かわいらしい姿を見せている。
直ぐそばに2本あり、
花が開いているものは
葉の色が茶色っぽく
まだ咲いていないのが緑っぽい。
出始めの葉は濃い印象があるが
これはまったく逆だ。



早速、愛用の図鑑、
亜璃西社の「北海道の樹木」
調べてみるがそんな記述は無い。
北海道の木に特化していて
非常に気に入っていて
使いやすく私のバイブルだが
それでも合点がいかず
Webで調べると違う木のようだ。



北海道で使うなら重宝する
素晴らしい図鑑だけど
しかしそれが徒となり
北海道に自生しない木は
あまり出ていない。
装飾花が開く時期に確認したら
間違いなくヤブデマリだった。


またやらかしていた。
無知な思いこみと稚拙な経験で自分を信じ込んでしまう。
本当に本当に恥ずかしいことです。
でもこういうことで探求心に火がついたり
見ていても気が付かないことが「見えて」くるようになるんだろうな。



ヤブデマリ
確かに装飾花が5枚だけど、1,2枚が小さい。

美登位T-1

先週末雨まじりの生憎の天候の中T-1講座を行った。
皆それなりの経験がありそれぞれスタンスは違ったが、
森の空間に身を置くことで、
楽しさや可能性を見いだしてもらえ
目的にあった森への向き合い方を伝えられたと思う。

講座ではそつなく上手くいく方法を
紹介してもあまり意味がない。
成功例はとくに参考にならない。
失敗して初めてその失敗例を共有できて
経験に活かされることになる。
自分の至らない点やふがいなさを
正当化するわけではないが...


手入れが行き届いていない道具で起こるトラブルも多い。
ちょっとした工夫で格段に効率的で安全な方法もある。
道具は目的にあった条件と適切な知識で初めて力を発揮する。
最新の道具をどんどん取り入れるのもいいが、
基本の道具をキッチリ使いこなしたり、
ちゃんとメンテナンスすることの方が重要だ。
たまたまトラブルを招きやすい道具を持っている人がいて
その実際を見てもらえたので大変参考になったと思う。

そして参加者の中に自分で使ったフットループを
洗ってみたいという人もいて、
実際に手入れをも経験してもらい、
予想以上のヨゴレに驚いていた。
自分のものは自分で洗うし
使いっぱなしだと次回に苦労したり
作業性が著しく落ちるコトを理解していただけた。
面倒くさがっていては安全は確保できない。
汚れたら洗うことで、キズやキンクなどの
トラブルを招く因子を発見できる。


安全をテーマにしたソフトウェアな講座なので
こういう部分も大事にしていきたい。

2011年5月24日火曜日

アリスイ

林縁を散歩していると、まだ葉も出ていない見通しのきく疎林で
キーキーキーキーというけたたましい声を聴き
もう何も考えず猛禽だ!っと思いこみ探すが、
ムクドリサイズの小鳥がいるだけ。
もう思いこみというのはヒドイもので
まさかあの小鳥が鳴いているとは思わず大きい影を探し続けた。
しかしその小鳥が飛び去りちょっと離れた木に留まり
そのけたたましい声で鳴き始めたのだ。
えっ。そんなばかな。信じられない。


家に帰り鳥の声のCDを聴き比べると
アリスイだった。
昨年近所の草原で繁殖して巣立ちまで
見たがこんな鳴き方はしていなかった。
アリスイが縄張りを誇示するとき
こんな鳴き方をすることなど知らなかった。


無知というのは恐ろしいもので、
思いこみと稚拙な経験で自分は間違っていないと信じ込んでしまう。
そんなことだから鼻息粗く声高にマヌケな意見を言ったりする。
本当に恥ずかしいことです。

2011年5月17日火曜日

Catch the rainbow

先週末T-2の講座を行った。
時より雨がパラつき寒かったが、集まったメンツは相当熱かった。

道具に使い方を知るのではなく、
いかに1本のラインを登るか。
方法を限定するのではなく、
考え方をより理解し、
いくつかのメソッドの中から
自分に合ったものを見つける。
また、対象に合わせた方法を
選べる知識の幅を持つ。


雲が次々に現れては消える。
流れが速く太陽も忙しい。
一瞬、空の真上に虹が出た。
ちょうど登っている位置から
手を伸ばすと虹を掴んで見える。
Catch the rainbow
私はリッチーを思い出すが
若い方はMISIAらしい。

エゾヤマザクラ


家の庭のエゾヤマザクラもやっと咲き始めた。
例年になく雪が多かったため、近郊の南北に比べ
今年は特に石狩から岩見沢にかけて東西の帯状に
開花が遅くなっているようだ。
ちょっと前までは手稲方面に流れ込んでいた雲が
石狩湾からより多く北のルートを取る感じ。
それにしてもサクラが咲くと気持ちも綻んでくる。

2011年5月16日月曜日

ツリーケアカタログ


最近どうも気になってしょうがないのが
ニューイングランドのロープなのだが、
TEUFELBERGERのHPを
見ていたらツリーケアカタログが
新製品を入れて新しくなっていた。


興味を引いたのが「スライス」?
何だかよく解らないが、以前どこかでトイフェルベルガーが
スプライスのパテントをとった旨の記事を見たことがあった。
スプライスで特許というのはどんなものだろうと気になっていたが、
どうやらこれのようだ。[slaice™]
ご丁寧にスプライスしたあとステッチしてある。
「樹脂ベースのシーム保護」って、何かで固めてあるのかなぁ?
それともシュリンクチューブを巻いてあるだけかな?
タキオンはブランド違いでニューイングランドでも
トイフェルベルガーでも色違いで数多く出ているが、
ファクトリースプライスの場合スプライスに違いがあるのかな?

あと、 [Arbor Elite]
アーバーエリート!名前が素敵じゃないですか。
色も素敵!
12.5mmの16ストランドなので扱いやすそうで
初心者向き的なことが書いてある。
でもポリアミドのコアって価格はどうなんだろう?

[Ocean Vectran]
オーシャンのコア材にベクトランを使ったもの。
HRCがコアにベクトランを使ったものだったが、
ニューイングランドのHRCはオーシャンに統合されるのかなぁ?

先日東北でオーストリア人に会った。
寝食を共にしていたので、
私のヘルメットのエーデルワイスのステッカーに興味を示した。
彼はクライマーだったがTEUFELBERGERの存在も知らなかった。
発音が悪かっただけかも知れない。
海がないのに全世界に船舶用ロープを提供する
トイフェルベルガーおそるべし!


と、考えているところで
DMMからもツリーケアカタログが出ていた。
師より戴いたのだがWebにももうぶら下がっていた。
こちらで注目したのはANSI Z259の要件を満たしているカラビナ。
う〜んカタログラッシュだ。


トイフェルベルガーにしてもDMMにしても
さすがTreemagineers
おそるべし!

But surely the spring is approaching

想うところあって暫く途切れていた。
自分の考えていることと現実のギャップ、
正しいのだろうか?良いのだろうか?
まだまだ詰め込みが足りない。
漠然とした徒労で焦燥感に苛まれる。

自分に出来ることとは何だろう?
やるべきこととは何だろう?
いろいろ脳で考えても混沌とするばかり。
手業で行動しなければと動いてみるものの
出来ることは限られていて、
それ以上に現実は厳しかった。
希望の松も私にはキツイ現実にしか見えなかった。

認識の甘さが想定外を生む。
想定外ってなんだ?
誰かの都合で理想を構築しても、
人間の都合なんて通用しない。
地球にやさしいってなんだ?
鞭声粛々と脅威に対峙する。
謙虚に、さらに謙虚に。

春を眺める余裕もなく、夏を乗り切る力もない。
しかし春は確実に近づいている。


切り替えていこう!
信じられるものを信じよう。