2021年2月2日火曜日

レベル

なんかカテゴリ分けするのは嫌いだし、レベルって言いたくないけど、そんな次元じゃなく登れれば伐れる!って思う人は、もっと自分のスキルのレベルを考えた方が良いと思うよ。仕事のレベルって事じゃなく、自分のスキルのレベルね。
私の仕事のレベルは低いよ~!


投げるのヘタだし、速く登れないし、
チェンソーだってヘタクソだし、
伐倒は巧く倒せないし、力無いし、
いちいち時間がかかるし、
面倒臭いこと言うし、漢儀無いし、
天才的な物理を理解してないし、
チビだし、デブだし、失敗するし、

でも出来ない自分にイライラするから
勉強するよ。失敗から学ぶよ。
そして危険回避は得意だよ。
危ないコトに近づかないよ。
知識がチームを自分を救ってくれるよ。

チェンソーも伐倒も巧い人に任せるよ。
自分に向いたタスクを探して選ぶよ。
自分が凄い人は、学ばなくてもいきなりハイレベルだから、ハイレベルの人から学ぶ要素は少ない「は~スゲェな」って眺めて終わってしまう。
レベルの低い人から失敗を通じて学ぶコトの方が多い。低いレベル同士皆で話し合った方がより理解できるし、身に付くことも多い。

仕事のレベルじゃなくて、A.A.ではツリーワーカーとしてのタスクのレベルを定義してくれている。

レベル1は、指示または指導下で業務を遂行する能力があると見なされる入門レベルで、地上作業のスキルを持つ見習いとして稼いで学ぶ機会を提供され、仕事中と仕事外のプラクティスの組み合わせを通して必要なスキルを学ぶアシスタントやグランドワーカー。

レベル2は、レベル1以上の経験があり、指示または指導下で非日常的に複雑なさまざまなタスクを実行する能力で、チェーンソーオペレーターやユーティリティアーボリストなどのアーボリカルチャーとしての一般知識と一般的な技術を有するワーカー。

レベル3-4は、特定のタスクで自律性を行使することにより、他の人に責任を持って、さまざまな非日常的で複雑なタスクを実行する能力があり、クライマーとしての包括的な技術や樹木の特性を理解している監督レベルのワーカー。ここで初めてアーボリストとして認められる人材。(一般的に業務を請け負うことが可能になる)

レベル5-6は、幅広いリソースの管理と割り当てを含む作業活動の計画を担当し、幅広い非日常的で複雑なタスクを実行する管理/計画レベルの能力の、林業・造園・周囲の環境などの知識と技術が豊富で、クライマーとしても包括的にマネジメントできるワーカー。 業界と一般ニーズを満たし、実践と理論の組み合わせによってタスクを遂行できる雇用者や発注者に求められるレベル。

レベル7-8は、複雑なタスクやプロセスへの対応を主導し、他者の仕事や役割分担、専門的実践の進歩に責任を負うアーボリストとしての能力。一般的には大学講師やシニアツリーオフィサー、研究者、樹木栽培コンサルタント、鑑定人として認められる人材。

もちろん学問的と業務的に細分化された資格や制度もあるけど、資格は管理職に移行するための健全な基盤となるものです。
日本の国家資格のように寝てても貰える資格では、レベル1にも満たないんじゃないか?レベル1っていうか初めてロープを掴むような人が、講習を受けて資格を取っただけで、自分ではレベル3-4の感じを出して仕事受けたりする。

私は一流のセンセに習ったから一流の仕事ができるって勘違いして、地元に帰って偉そうに吹聴するような、それを武器に仕事を受注するような人間はダメだね。
発注する方もアホだけど、出来ないでしょ。失敗するでしょ。
仕事を始めるに当たってとりあえず取得する資格や、どっかの講習でエキスパートに教わった非現実的な方法だけで、実作業がこなせる分けないもんね。
そこに危機感を感じていない人が特に「俺は資格を持ってる」って鼻息粗くなるんじゃないか?資格だけで仕事がこなせれば言うコトないけどね。
資格は危機感が無い人間が持っている物じゃないか?
有資格を掲げる人は、俺は現場を知らないトンチンカンだよって言ってるようだ。

資格で仕事のレベルを計る事自体がオカシイんだけどね。
公共事業なんかを入札で行う行政は、価格じゃなく仕事の質で選ぶべきだね。
価格競争になったら、質は3の次くらいになるもんね。
競争になったら他所に取られるのヤなんで、安く上げるために焦らないといけない。焦ると一番に捨てられるのがセーフティだね。急ぐと疲れるから学ぶ余裕も無くなり、そういう状態が続くと事故るよね。

私は本筋の正しい特殊伐採を学んできたって人間を知っている。正解を知っているって言う人間を知っている。どうやらそれで正しく良い仕事ができるらしい。
でも何処かの講習を学び、これじゃ全然仕事に役に立たないよってワークショップに現れる人も居る。そして正解を教えてもらおうと来る。
そこでツリーワークには正解が無いってことを理解できる人なら良いけど、方法を教わりにきた人にはガッカリだと思うね。どうしてそんなに短絡的なんだ。
ワークショップは疑問を解消し、皆で考えて善き方向を目指そうってものだから、最新の方法とか革新的な道具の紹介じゃないから。講習じゃないから。
メソッドに頼りヤリ方だけ踏襲しても、自分の作業にはならないからね。
だからワークショップなんだけどね。

ワークショップでは「何でも聞いてください」って言う。でも「何を聞いたら良いか判らない」って言われる事が多い。だから何時でも話を遮って止めてくださいって言うけど、なかなか止められないね。こんなコト聞いたら恥ずかしいとか、こんなコト聞いたらバカにされるとか、みんなプライドが高いのか?
質問がないからドンドン進むとドンドン判らなくなるみたい。
せっかく聞いて良いよっていってるんだから、何でも聞いてください。
現場でアンポンタンなことしたり危険なコトしたら怒るけど、今は質問することを目的にしてるんでしょ、だからワークショップなんでしょ。って思う。

聞けることは聞いて、自分の仕事に活かした方が、イイんじゃないの?
聞かないで仕事でヘタこいたら勿体ないよ。
だから物理的に資格を欲しがる。資格って書いた紙が欲しくなる。俺は習ったって証拠が欲しくなる。仕事をするには資格が無いと受注出来ないなら、我先にってエキスパートを目指さなくても、逆にそんなダンピングで安くて厳しい所を目指さなくても、いきなりレベルの高い所を目指さなくても良い。
仕事中にファインチューンされた楽な方法だと、仕事外にも余裕ができるし、プラクティスの組み合わせを通して必要なスキルを学んだ方が、よっぽど有効だと思うけどね。っていう自分で何をしたら良いか判らない人向けのワークショップをやってる。

レベルアップできる人は、レベル1からコツコツ積み上げてるよ。み〜んなそうしてるよ。一足飛びにハイレベルに向わないよ。

以前に「ツリーリギング作戦の基本」を作って、ある程度出来る人のために、その他のプランを紹介するつもりだった。
しかしこの本を買えば俺もリギング出来る!みたいに思う奴が多く、危機を感じた。
イヤイヤこれを見たからってリギングが出来るようになる訳が無い!その前に色々考えるコトが有るでしょって「ツリーケアオペレーション/リギング計画と戦略の評価」を作った。いわゆる後付けで後戻りしながら、こういうコト知ってからリギングをやってねっていうつもりだった。
しか~し、この2冊を買えば俺も一流のアーボリストだ!みたいなアホが増えてしまって本当に困惑した。
本を買ってくれるのはありがたいが、仕事で事故が増えるのは許せない。

皆ちょっと待ってくださいよ、それ以前に基本を理解してねって思って、
MYCoPシリーズを作り出しているけど、
まあそれは面倒臭いコトが多いんだけど、基本も判らずにいきなり難しいコトをやろうとする人間が多い。残念だ。なんでTG:1も2も知らずにいきなり3にいこうとするかね?

レベルじゃなくて次元が違いすぎる人間が多い。
まあそんな輩は早々に自滅するだろうから良いけどね。
仕事のレベルじゃなく、自分のスキルのレベルを上げようぜ。
自分のスキルも無いのに、仕事のレベル挙げてどうするの?
初心者が高レベルを目指すのは結構だけど、それには自分のスキルを仕事のレベルの合わせようよ。じゃないと辛くて時間のかかるハナクソみたいな仕事になるよ。

伐り方もちゃんと出来ないで、何で登って伐ろうとするかね?
アクティオで高所作業車借りたら一流なのか?

レベルっていうか、次元が違うよ。

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