2009年11月30日月曜日

セイタカアワダチソウ


いつも歩いている近所の防風林沿いの脇の道、
農業用の水路を挟んで反対側には野地がある。
元々農地だったと思われるが、今は放置された
荒れ地になっているので、いわゆる雑草が繁茂
している。
雑草という言葉の意味は嫌いではないが、
それを指す野の草はザツな草ではなく、立派に
生きている「強か草」だと思うのだが...
そんな人間の勝手な言い方はさておき、本当に
したたかに育っている。
(調べる方法がなかなかわからないので...)
そういう名も知れぬ草を眺めるのも好きだが、
そういう草の実を好んで食べる鳥たちもいる。

実の熟し具合や他の美味しい実が無いから仕方なくなのか、種によって
偏食する時期があるように思える。大変だしハナがないけど、こういうのを
しっかり調べてくれている人いないかなぁ。
まだまだ熟していないのか今はあまり食べる鳥がいないが、2月頃になると
この実を食べている小鳥たちをよく見かけるセイタカアワダチソウ。
ケブケブの綿毛に霜がつき朝日に当たると何とも言えない美しい姿になる。



いろいろ見ているうちに、面白い
ものに見あたった。
さっきの農業用水路は幅と深さが
両方とも1.5m程度あるので、
着ぶくれしていたり、足場の悪い
ところでは飛び越すのために
気合いがいる。(歳取ったなぁ)
まあもし落ちてもはい上がれない
ことはないのだが、難儀である。

そこにエゾリスが落ちた跡があった。
はい上がれない高さではないのだが、そんなに雪がまだ積もっていないし、
滑ってなかなか登れなかったようで、ジタバタした跡がとても滑稽だった。
うかうかしているとオコジョとかに狙われる環境なので、
彼らにしてみれば死活問題だろうが、なかなか面白い。

2009年11月27日金曜日

エナガ

カラ類混群の先遣隊エナガ。エナガが近づいてくると、その後に必ず小鳥たちがやってくる。どんどんいろんな鳴き声が増え、その中に普段見ないヤツを見つけることが多いのでじっとしていることが多い。それに彼らが急に騒がしくなると上空を猛禽類が横切ることも多い。


いつも忙しなくチョコマカと動き回るのでなかなか良い位置で写真が撮れないが、たまたま飛び立った瞬間を捉えることができた。

ノスリ

いつものパトロールコースにノスリがいた。最近冬になるとノスリを見る機会が多い。実は数年前まではチョウゲンボウをよく見たのだが、最近はさっぱり見ない。チョウゲンボウがいなくなりノスリが増えたのか、ノスリが増えたからチョウゲンボウが姿を眩ましたのか。関係性は判らないが同じ場所を続けて観察していると、長いスパンでちょっとしたことが変化しているような気がする。

ツグミとキハダ

キハダの実がたわわに実っている。そいつを狙ってツグミたちが集まってくる。うちの周りのヒヨドリたちはキハダをあまり喰わないが、その代わりというかツグミは好んで食べているようだ。

2009年11月25日水曜日

ハシブトガラの食事

以前知りあいから「森の履歴を推理してみる」という面白い話を伺い、いろいろクマゲラ食痕の周りを観察していたけど、そんなに簡単に推測できるほど森は甘くないな。とか思っていたら、目の前のエゾニワトコにハシブトガラがやってきた。森の中でじっとしていると、カラ類は本当に警戒しないようで、こっちのことなどお構いなしに一生懸命芽を突いている。
ハシブトガラはよく細い枝先にぶら下がるようなポーズで留まる。よく見ていると芽の隙間に冬眠している虫だけじゃなく、芽も喰っていた。

クマゲラ食痕

先日来姿を見せなくなったが気になっていた食痕を見に行った。ヤチダモが多くを占めた防風林で、もう大分年月が経っているので倒木も多くある。でもこういう風に幹の高い所の途中から樹冠にかけてが倒れた木だった。気がつかなかったが横にあった同じヤチダモが根元から倒れ、架かり木になったおかげで共倒れになったようだ。幸い他に影響はないよう。
大きく舟形に掘ったものではないので、探りをいれただけかもしれないが表面を広く突いてる。大好きなアリではなく表面の樹皮下の虫卵を喰っていたのだろう。

2009年11月24日火曜日

吊るし切り

危ない枝がある、と特伐の依頼があり行ってきた。お寺の裏の傾斜地に胸高直径50cm程のキハダだった。脇から伸びたコクワとヤマブドウとツルアジサイ(ツル3兄弟)によってイジメられて、樹勢が衰えって一部枯れ枝となり、そのまま落とすとお寺の屋根を壊す恐れがある。危ない枝っというのはあくまで人間にとって都合の悪い枝なのだが...
こういう依頼はあくまで施主の仰せのままなのだが、納得いかないものは行かないこともある。殺生を嫌い、お経を上げ、御神酒を掛けて..いるが、結局は屋根が落ち葉で傷むし落ち葉の処理もメンドクサイし、かといって傾斜地なので根元から倒すと土留めが無くなり建物にとって都合が悪い...云々。生かさず殺さずってコトだ。
枝張りや枯れ具合が判らないので、とりあえず午前中の内に登り小枝とツルを切り落とした。もの凄くツルが絡んでいたので、単純に切っていっても枝が落ちず、スタティックリギング状態になりながらの枝払いだったので、大変な手間だったが安全に行けた。ただ自分の登ってきた、ワーキングエンド側のロープが落としたツルに複雑絡まり、ビレイを取られているようになり、降りるのに手こずるという初めての経験もあった。こういう作業の時は、ワーキングエンドを持って上がるか、短いロープの方が都合がよいコトが判った。

午後からはいよいよ吊るし切り。生きてる枝と活かせない枝がはっきり判り、確保の方法も意見が統一でき、チームとして安全に配慮したやり方が選択できるようになってきた。材として活かす必要がないので、都合のよい2m程度で切りボトムアンカーの操作で落としていった。受け→追い→リガーの安全確保→ボトムで引き→落下。経験の浅い我々にとって、適度に難しく工夫も必要でちょうど良い課題だった。しかし、ベクトルの方向を考え思った方向へ落下すると気持ちいい!

2009年11月17日火曜日

またもや、クマゲラ

今朝は先日のクマゲラをもう一度見たいなぁと、パトロールにも精を出し、双眼鏡とカメラを持って、藪こぎの準備をして防風林沿いに行った。が、今日は何も見つけられなかった。
まあそう甘くは無いなと戻ってきてたら、なんと、またもや家の近所で見た。というか、家の窓から見えた。この前よりかなり近い。窓から見えるポプラの5m程のところをガスガスやっていた。玄関を出て、道路を挟んで近づいてもさほど警戒する様子もなく、枝ヌケした洞に頭をつっこんで、グゥワラバリバリっとほじくっていた。

てっぺんがキレイに真っ赤。
今まで家の近所で数回目撃していたが、こんな短時間の間で二度も見られたのは初めて。何処か深い山の中で礼儀正しくひっそりと現れるのを数時間待って、やっと見られる神々しいイメージであったが、住宅街のゴミステーションの脇で見られちゃったら、どうも、趣がないというか、有り難みに掛ける。つくずく我が儘で贅沢な鳥見人だ。

2009年11月16日月曜日

カンバ3種

ちょろっと普段行かない山に足を伸ばしウロウロしていると、いい感じに近くにある3種のカンバを発見。もう葉は落ちてしまっているので冬芽だけでも比較してみた。
同程度の枝先をちょっと頂き並べてみた。
左が「シラカンバ
中央が「ダケカンバ
右が「ウダイカンバ
比べてみてもよく判らない。
樹齢も三者三様だけど、まあ色が違う。
枝の太さも芽の大きさも違う。これもまあどうだろう?
見た目の特徴としては、ダケカンバの冬芽は、尖っていて、枝に沿ってというかくっついている。
ウダイカンバは冬芽の根元がボコボコしていてちょっと長い。
そのくらいしか判らない。決定的に.....という項目というか見方が判らない。


ここは冬の間入られなくなる場所で、麓からスキーやスノーシュで行くにもダラダラと距離がかなりある。熊も濃いので車でサクッと近づけないと危なそうだし、また来春にでもよく見てみよう。春先の展葉の時期に入られるようになればいいのだが。

2009年11月12日木曜日

家の前でクマゲラ!

今朝はかなり冷え込んで家の回りでも凍っていた。さすがにタイヤを替える準備をしようと車庫を片付けていると、コロコロコロコロッと声が聞こえ、まさかと思ったがヤツが現れた。クマゲラだ!しかも2羽!慌ててカメラを取りに行った。




かなり近いが警戒している様子もなく、2羽で行ったり来たり。家のすぐ前の防風林の中程に立ち枯れたヤチダモがあり、それをガスガス突っついている。よく見るといくつも派手な食痕があったから最近はよく来ているのかもしれない。逆光気味でちゃんと撮れてないが、シルエットが独特で素敵だねぇ。
しばらくウロウロしていたが、防風林伝いに去っていった。彼らの朝食ルートになればいいなぁ。それにしても玄関先でクマゲラが見られる!良い環境だねぇ。

2009年11月11日水曜日

アズキナシ


紅葉も大分進んで鮮やかな色があまりなくなり、枯茶色や土色が大部分を占めるようになった。そんな中とても目立つ紅色、燃えるようなアカだ。紅葉した葉があるうちはそんなに感じなかったが、橙色の葉が落ちて紅の実が圧倒的に存在感を増す。去年は実がほとんど無かったが今年は見事に実った。

ツタウルシ

家の前の防風林は、勝手にマメに手を入れているので、あまり大きくならないが、そばの防風林に1本の木のようにえらく立派になったツタウルシがある。(これは10月中頃)今年は特に見事な紅葉だった。トドマツの緑とのコントラストが美しい。



そしてモリモリ立派になったツタウルシの実を、これまた見事だなぁっと見ていた。
最近カブレるようになったのであまり近づきたくはないが、これは食える。旨いというものではないが塩気があり、堅い塩マメのような味がする。そしてこの実を狙って小鳥たちがやってきた。

送信者 bird

ちょこまか忙しなく飛びまわるエナガだ。小鳥たちの混群の先遣隊のような存在なので、エナガの声が聞こえ始めて、じっと待っているといろいろ見られる。珍しいヤツは混ざっていなかったが、コゲラ・シジュウカラ・ハシブトガラ・ゴジュウカラ・ヒガラ・メジロなどお馴染みの鳥たちが通り過ぎていった。カラ類はあまりツタウルシの実には興味ないようだ。

ロープを洗う

この時期一斉にロープの洗浄をやる。今までは一緒にお風呂に入り、往年のワイン作りのように踏み洗いをしていたが、量が量だし知人から聞いた洗濯機を使う方法を試みた。結果は上々バッチリだった。
ロープの全てチェーンノットでまとめ、毛布やスキーウエアを洗濯機で洗うための、まあるい芯の入った洗濯ネットに入れて、できれば「手洗い」設定でやさしく洗う。
脱水が終わったらチェーンノットを解きながら引っぱり伸ばしながら干す。実に簡単だった。


ついでにスローラインも洗った。コレがまた200ft.前後のラインをちまちまとチェーンノットする大変さはあるが、後の処理を考えると楽なもんだ。先日借りたリギングのDVDを観ながら編み物をするように、7本のスローラインをチェーンノットでまとめる。




スローラインはチェーンノットのまま軽く干して、生乾きの時にプーリーで倍力構成にして、ピンッと張って乾かすと新品同様、絡みもない素晴らしい状態になった。まるで手延べそうめん職人のような状態だ。

ケバ立ったり傷ついた部分を確認し、キンクをなくし、素手で根気よくロープを確認するという作業も必要だし、何しろほこり臭くなくなったロープは気持ちが良いものだ。洗濯機を使う方法だと、少しずつ洗えるし、これからまめに洗うようにしよう。

2009年11月9日月曜日

エノキタケ

風もなく良い陽気だったのでこの時期いつも行くちょっと遠くの河原まで足を伸ばした。上流のダム工事の関係もあるのかほとんど手が加えられていないため、ニセアカシアがはびこり放題の河原があり、元々自生するハンノキが可哀想になる。荒涼殺伐とした風景の中、ニセアカシアだけが元気よく育っている。誰も感心を持たず忘れ去られた河原。
自分たちのやっている行動の正当化を印象づけるためなのか、小学校の課外授業で立派なパンフレットを配り、環境にも配慮した...とか言っているが、下流はエライことになっているんだぞ。
まあそれはさておき、霜が降り、一度雪が積もり、他のキノコ類が黒くシバレてしまった後に、元気に生える美味しいキノコがある。この時期元気の良いキノコはこのエノキタケとムキタケぐらいだ。間違うこともないので素人にも安心。ちょうど虫もいなくなりイイアンバイだ。
北海道ではエノキという木は自生しておらず、エゾエノキという寒冷な土地にも生える樹種があるがほとんど見たことがない。しか〜し、エノキはなくともエノキタケは生える。
スーパーに売っているエノキタケ、あれはモヤシです。本当のエノキではありません。野生のエノキタケは、アシグロナメコと呼ばれていて、ぷりぷりのぬめぬめのしゃきしゃきです。

人が入っていないせいもあり、小1時間で相当量採れた。倒木をのぞき込むとキランッと輝くつややかな黄金色のキノコ。鍋にして美味しく頂きました。

2009年11月4日水曜日

ベニマシコ



枯葉が落ち、草が枯れ、どことなくカサカサした風景になってきた。
しかし朝露は枯れ草を撓ませ、グレートーンに一滴の水々しさを与え、ハッとするようなコントラスト醸し出す。こういう枯れ野原にはベニマシコのやさしい響きがよく似合う。
枯れ草といえどもしっかり綿毛の実を携えて、ベニマシコはその先を啄みにやってくる。小さいくコロンとした嘴で一生懸命に草先をつつく。
残念ながらオスの紅色には会えなかったが、メスはこちらのことなどお構いなしに、しばし目の前で楽しませてくれた。

ウグイス
ベニマシコを見ていると、不意に藪からジェジェッと飛び出した。ウグイスだ。彼らもまだ残っていた。

2009年11月2日月曜日

ノブドウとヤマブドウ

ヤマブドウの葉は真っ赤な紅葉が過ぎ、焦茶色というか血が固まったカサブタのような色になってきた。実が結構残っていてる。朝夕はだいぶん冷え込むようになってきたので結構甘い。鳥たちにとっては貴重な冬場の食料になるだろう。



ノブドウが美しい色になっていた。今このあたりで一番鮮やかで素敵な色。ターコイズ、まさに宝石のような色合いだ。
ブドウタマバエが寄生するとこんなキレイな色になるようだが、中を割ってみてもそんな虫は見あたらない。よくわからないなぁ。

初雪

昨夜から冷え込む予想ではあったが、朝起きると雪だった。
初雪。
例年なら初雪というと、降るがすぐ融け積もったりしないし、ヒラハラとベチャベチャが交錯するイメージだったが、今日は積もっていた。
庭のオオデマリの葉の上にも積もっていて、まるで砂糖菓子のように凍っていた。

ヤマセミ


同じく千歳川でヤマセミも見た。河原はもうすっかり色彩をなくし、良く言えば水墨画のような奥ゆかしい印象でグレースケールのトーンが織りなしている中、ハッと目を引く純白の塊。藪から見ているとあまりよく見えないが、これ以上近づくと逃げられてしまう。川に張り出した倒木の上に留まり、川面をのぞき込む。ダイビングの瞬間をと思っていたが、不覚にも足下の灌木が折れてバキッ、あっという間に逃げていった。

千歳川ではそれ以外に、ハクチョウが70羽ほどの群れで近所の湿地帯を目指し上空を渡っていたり、ハヤブサが樹冠で品定めしていたり、ヒヨ・ムク・ベニマシコ・メジロ・カラ類・エナガ・カモ類・カケス等々、久々に寒さも忘れいっぱい鳥の観察ができた。

クマゲラ

日曜に千歳川にカヌークラブの納会に行った。前日から降り続いている雨の中、現地に向かうとき小降りになり現着すると雨が上がった。会長がスゴイ晴れ男なのでことごとく雨を追いやる。すごいパワーだ。冬装備を持っていない私はカヌーに乗らず、河原の散策にしたのが功を奏し、なんとクマゲラに会えた。

遠くの山からコロッコロッコロッと連続する鳴き声に続きキュ、キョーンっと甲高い通る声だ。慌てて探すが見つからない。そんなことを数回繰り返し、それでもあきらめず木陰に隠れ、鳴き真似をしてみたところ、来ました。明らかにこちらを意識している様子。双眼鏡で見ると枝先から頭を傾け探っている。こっちがひと鳴きするとすぐに追いかけるようキュ、キョーっと返してくれる。
鳴き真似で呼ぶなんざ本当は良いことではないし、惑わすようなことをして申し訳ない。でも大型の野生生物とコミュニケーションが取れたようで興奮した。川の対岸の樹冠から覗いていたが、そのうち見切られて飛び去った。