2021年3月6日土曜日

GBRS

It is a sensible precaution for the climber to carry a descender and to have a ground-based rescue system in place.
クライマーがディセンダーで地上の救助システム(GBRS)を設置することは、賢明な予防策です。


実際に仕事をする場合、
様々な気象や環境条件と機器要因、
タスクの為の人的要因によって、
一様なシステムなんてないと思う。
ひとつの方法だけで無理矢理やるのは
危険すぎる。

共通的な基本システムがあるとすれば、
それはボトムレスキューに対応した
グランドベース救助システムの構築だ。

俺はレスキューなんて要らない!
俺は絶対に事故は起さない!
そういう人は勝手にやってください。
死んでも死なないって思ってるらしい。
でも自分では死ななくても、
誰かを殺すかもしれないよ。
私はアクセスラインとバックアップラインをセットして、登高はこのラインを使い、樹上で行う実際のタスクは、登るシステムと別系統のフリップラインやランヤードにチェンジしてワーキングラインとして作業を行うことを提唱している。
実際に自分で今まで散々やってみてコレが今の所最も作業に適していると思う。

全てが恙無くトラブルが無く計画通りにタスクをこなせる人はこんな面倒臭いことやらなくても良い。死なない人はイケイケで一流のプロが行う立派な作業を行えばイイが、そういう人はトラブらないし死なないけど、素人に毛が生えた程度の人や、またはプロフェッショナルな動きが恐くてしょうがない人は、無理矢理そのやり方を踏襲する必要はない。 恐かったらセーフティな対策とゆっくり安定した方法でタスクをこなし、行く行く効率を上げて速いタスクをこなせるようになればイイと思っている。

ビビりながらタスクをこなすと、視野は狭くなるし、いちいち覚えていたことを思い出さないとイケナイし、手順を間違えたら自分の都合の良いようにイイ加減になってしまう。雑な仕事を何度繰り返しても、雑な経験しかないから、雑な仕事にしかならない。
そしてそういう雑な経験則でいきなりヤバい仕事をしようとするから事故る。
最初は、低くゆっくり軽いモノで、脚立で出来る仕事もロープを使って行うようにすればその目的やタスクの行程が純粋化して、危険にも対応できると思うよ。

金を貰えばプロだけど、貰ったからといってプロフェッショナルな仕事は出来ないよ。

最初っから自分の思うセーフティなシステムを構築して、万一のトラブルに対応できるようにしておくことが、一番のレスキューだと思う。
ベストレスキュー、ノーレスキュー。と言われるように、トラブった時の対処を前提としてシステムを構築すれば、トラブル可能性がグッと減るよ。

アクセスラインとバックアップラインは、直ちにレスキューラインに変化できるし、クロールでササッと登れば楽じゃよ。

セルフレスキューにしても、グラウンドからレスキュアーが向うにしても、ボトムでそのまま降ろすにしても、コレより有効な手段があれば教えて欲しい。
MRTセキュアードシステムなんてものあるけど、複雑な樹間ではあまり有効じゃない。そして道具の事を意識すると、あまり適切ではないと思う。

それならアクセス&バックアップラインシステムで、クライマーがディセンダーで地上の救助システム(GBRS)を設置することは、賢明な策だと思うよ。

もっと言うと万が一システム障害でビクティムが動けなくなった場合、ビクティムロープを使えないシナリオでは、レスキューロープに荷重移動する必要が出てくる。
だからボトムにデバイスだけじゃなく、倍力を組める準備や、直上だと操作し難いことが多いから、別の耐荷重アンカーでアンカーを組んでいた方が適切だと思う。
ワークショップではいつも伝えているが、そういうコト考えている人あまりいないな。

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