2021年1月28日木曜日

第2世代と第3世代

前回の話から論点がズレたが、
通常私たちはサードジェネレーション以上のカラビナを使う。第3世代ってヤツ。
トライアクトとかロックセーフとかトリプルアクションとか
スーパーセーフとかトリプルツイストとか(ロックエキゾチカはオートロックとか)
トリッキーなヤツだと、ボールロックとかマグネトロンとか
プル(プッシュ)→ツイスト→オープン、とにかく3つのアクションが伴う開け方。

それとは別に、第2世代として存在する
ポジティブロッキングとか
セルフロッキングゲートと呼ばれモノ。
一度ゲートをどちらかに回さないと
人差し指で握って開けられない。
これもよく使う言葉で
オートロックカラビナと呼ばれる。

でも2アクションで開く。
あくまで、ツイストすれば
ロック機構を解除できる。

回せば、開いてしまう。
2つの手続きで開いてしまう。
写真は、上から、マニュアルロック、オートロック、オルカロック。
同じrock exoticaのrockDだけど、マニュアルロックは第1世代になっちゃう。これは扱い的にワイヤーゲートと同じ。最近はPPEとして使わなくなったから第2世代は無い。下の2つは第3世代にあたるけど、下のはオルカ。
第2世代が登場した時には、これで手動のスクリューを回してロックしなくても、自動でロック機能が働く。カラビナを対象に掛けて手を離せば勝手にロックしてくれる。コイツは便利だ手間が省ける!って感じでもて栄された。

でも、何か他の物体に擦れたら開いてしまう可能性がある。簡単にゲートが回転して圧されたら、もーすぐ開く。作業中にフッと自分のターミネーションを見るとゲート開いてるじゃないか!っていうコトがよくあった。
画期的な自動ロック機構。ダメじゃないけど、
人的要件によるミスは減ったけど、気がつかないような場面で環境要件や作業条件によって忽ち危険な状態に陥る。自分のターミネーションには向かないね。

「便利」と「危険回避」を天秤に掛けて、危険回避を選ぶ人が続出した。
いやいやこんなオートロックなら、まだ手動スクリューの方がよっぽど安心だぜって、スクリューゲートに戻った人も多かった。
意外にフラッグシップモデルとしては寿命が短かった。

第2世代のセルフロッキングゲートに飛びつき、危うさを知って、第1世代の手動スクリューに戻ってしまった。
メーカーだって、これじゃマズいって、じゃぁもうひとつアクションを増やそうってことで、すぐに第3世代に移行したのだと思う。

でも第2世代だって、使い所を考えれば凄く便利よ。例えば、枝にスリングをガースで止める軽いリギングなんかでは非常に便利。メッチャ大変な姿勢で、出来るだけ先の方に締めたいって場合は簡単にロックされるからイイ。自分や対象に擦れて開く心配が無い所ではとても重宝する。開けて締めてっていう行程でテンション張った状態が維持される短期間なら最適だよ。

第2世代は、あっという間だったから気づかない人も多かったと思うけど、今ではオートロックって言えば第3世代のことを表す事が多いけど、
何も考えず、特にウェブ通販なんかで、よく読まず、ちょっとだけ安いからってポチる人もいるからね。そういうヤツ騙して第2世代売ってるお店も有るからね。

セルフクロージングゲートは、安全環が無くても自動開閉だから。
自動開閉も自動ロックも色々有るから、その辺注意した方が良いよ。

セルフクロージングゲート(Self-closing gate):任意の開位置から解放されると自動的に確実に閉じるゲート。(いわゆる第1世代)

セルフロッキングゲート(Self-locking gate):自動ロックゲート機能を備えたセルフクロージングゲート。 ゲートを開くには、2つの異なる意図的な手動アクションが必要です。 (いわゆる第2世代以降)

オートロッキングゲート(Auto-locking gate)は、自動ロックゲートではあるけど、第2世代も第3世代も有り、セルフロッキングゲート、ポジティブロッキングゲート、いろんな言い方か存在する。(いわゆる第3世代)
私の好きなロックエキゾチカのカラビナは、開きやすく締まる時に引っ掛かりも無くストレスが無い、逆に言うとアソビが多い。
ロックエキゾチカは第3世代もオートロックって言ってるから。
オートロック=安全ではなく、オートロック=便利だからね。
そして以前にはマニュアルロックとか、今ではORCAとか色々有るしね。
最近だと最初のアクションが〈下げ〉じゃなく〈上げ〉のゲートまである。

更に最近は、デュロロックとかANZI対応とか、更にめんどくさいヤツが出てきた。
正直言って私はデュロロックは扱える自信が無い、外すときイラっとする。
でもそのイラっとすることが、危険回避に繋がってる。

ツリーワーカーでもトリプルロックは面倒臭せぇし使わないって人もいる。
ソレはそれで自分で判断した結論なんで問題ないと思う。
ただ能動的にそれを選んでいるならイイが、値段や早さだけで道具を選ぶのはどうかな?

「便利」だけが自分の指針だと、私は???で疑問しか残らないけど、
「危険回避」との折り合いをつけて自分で判断するなら良いと思うよ。

ある時これは画期的ってロックエキゾチカのマニュアルロックカラビナを買った。
その後RR668で、ツリーワーカーはオートロックカラビナを使わなきゃダメよ!って発表されて、アワワって慌ててロックエキゾチカに「マニュアルロックはオートロックのカテゴリに入るか?」って問い合わせたら、NO!って言われた。
マニュアルロックはそれ以降、AZTEKのバックに入れっぱなしだよ。必ず使える箇所はあるよ。倍力装置にはマニュアルロックが一番良いよ!

「便利」と「危険回避」は対象的。適材適所でセーフティを!

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