2021年8月16日月曜日

河原の放置原野

近くの河原には、数年前に水防訓練と称してブルが入り、一部は舗装まで敷いてちゃんと整備され、原っぱは刈り払われボウズの土むき出しになって、ほんのピンポイントに一週間くらいスーツを着た人間が集まって使われた。何をやってるんだか知らないけど、開発された。しかしその後一切使われず、道を作った残骸が残り、何も無いけど徐々に自然は着実に元の姿に戻りつつある。


この枯れ木は原っぱ縁のなんてこと無い木の
そんなに見通しが良い訳じゃなく
そばが良い餌場でもなく、
どうしてなのか?野鳥がよく停まってる。

この原っぱは外周をグルッと廻れるんだけど
一周してくると、必ずと言っていいほど
何か停まってる。
近づくと何処かに飛んで行ってしまうが、
ヤナギの陰で待ってると、
直ぐ戻ってくる。

オオジュリン


この枯れ木の下に茂っているヤナギの中に
何か飛んできたと思ったら、
ノゴマ

喉の羽毛が鮮烈に赤い。
コイツを見つけると得した気分になる。


見えないけど、けたたましい鳴き声で
気が狂ったように鳴いている
コヨシキリ
草原のジャズシンガーというが
複数羽がそばに寄ってくると
あまりにもフリーすぎるジャズ。

もちろん奴らも繁殖の為に必死だけど、
良い感じのセッションというよりは、
これはもう狂気の沙汰で、
坂田と山下の奪い合うような音。


そこにやってきたのは、ノビタキ

コイツはのんびりとしたリズムと
やさしい美しい声が染み渡る。

コヨシキリと比較するモンじゃないが
実に気持ちがイイ。


ノビの幼鳥もやってきた。
この辺りは虫も多く外敵も少ないので
多くが繁殖する。子育てにもってこいだ。

ノビタキの幼鳥は、色が判然としないが、
なんとなく辿々しくソレらしい飛び方だし
見ていても微笑ましい。
人間が一時手をつけて、何だか判らない利用をして、そのまま放置していれば、自然は確実に戻ってくる。何世代か先のことを考えて施された事業では無いだろうけど、ほんの数年で元に戻る。要らない舗装道路を除けば元の河原になる。しかし舗装道路を作ってしまったことで車が容易に入って来れるようになり、不法投棄がハンパなく増え、ゴミを捨てられるのはイヤなので立入禁止にして、そんなもんロープ張ったって看板掲げたって入ってくるヤツは入ってくる。
何だか判らない行政のやり方も数年放置されれば元の自然になる日本はいいなぁ。

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