2020年5月18日月曜日

「ゼロ」と「1」


絶対の安全はゼロ。
たって失敗しないんだモン。
でも、1がある可能性を
予見するとSafety。
セーフティは
危険を承知するってこと。

高所樹上作業は、
みんな危ないと言うワリに、
安全神話に捕われてる。

セーフティにしないとね。

Working Line と Safety Line は、ペアで1と2。
1で登って万が一の場合に2が作動する。
だから1と2の変更はNG。
ロープを増やす場合は2足して4系統にする必要がある。

プライマリーとセカンダリーは、両方1で、1+1。
1で登って、2がバックアップ。2で登ったら1がバックアップ。
ロープは必ず張られるか懸架状態だけどね。
1でヘタこいても2が有るからね。
それは落下プリベンションね。

さらに産業用ロープアクセスなどの場合、両手両足の4点のうち3点確保していれば1系統と見なされる。
3点で1系統と見なされると、例えばハシゴだったり、両足はハシゴに乗って、片手もハシゴを抑えていればOKになっちゃうもんな。
雑に、1本で登って枝に両足で立って、片手で枝を持っての3点で1系統と考えてしまうと、手ノコの場合はそれでも大丈夫かもしれないけど、トップハンドルを片手で無理矢理に伸ばして使う輩とか居そうだな。
まあそういう作業する輩は、それ以前にハシゴを確保してないけどね。

ICoP for Arboricuttureでも、ハシゴやクレーンやMEWP(高所作業車など)での作業は認められて、その実践なんかも出ているが、クライミングを用する樹上高所作業は、プライマリーとセカンダリーの2系統がマストだもんね。

プライマリー/セカンダリーのシステムは、落下プリベンションになるけど、ターミネーションを同一にした場合、刃物でロープを切っちゃう可能性は大きいと思う。逆に1本だけロープ切るってのは考え難い。ソコはどうなってしまうんだろう?ターミネーションを分ける必要があるなら、やっぱりフルボディの方が良いな。フルボディーハーネスで、腰と背中に[A]が有って、更にブリッジってコンビネーションが要件に適合する感じだと思う。

ますます謎が深まる。
でもそうやって業界の基準を決めるのは悪くない。
皆で考えてやろうぜって姿勢が好感持てる。

一流の会社とか、偉そうなデカい看板とか、
大層な誰か声のデカいヤツの言うこととか、
そういうタイプじゃなく、一般の作業員が
皆で考えて「オレはコッチの方が良いと思うぜ」
って感じがとても良い。

私はもう随分以前からフルボディハーネスでダブルブリッジスタイルで、ロープアクセス知っちゃうと「なんでアーボリ◯トはシットなんだ?」って疑問しか残らない。
何人かに、何でフルボディじゃ無いの?って聞いてみると、邪魔だとか必要ないって言う応えが殆どだけど、そうかな? 私も数年前まではそう思ってたし、でも実際にフルボディで動き始めると、最初はイヤで面倒臭かったけど、それはほんの数日だった。逆に今じゃフルボディじゃないとイヤだ。まだ何をドウって結論めいたことは言えないが、ダメな理由が見当たらない。

シットハーネスでも問題ないが、プライマリー/セカンダリーのシステムだと、めっちゃターミネーションがゴチャゴチャする。しかしブリッジハーネスだと、ターミネーションが1カ所で1/2にしても理屈的に合わなくなるんで、どうしよう?ってことで、業界基準は揉めてるのかな?
それともメーカーの力関係で売りの商品が対応してないとかあるかな?後発のメーカーはどんどん規格に合わせてくるし、
セコイアもモーションもブリッジのコネクタの形状変わったしな。
きっとそのような需要をカバーするためじゃないのか?

私は以前からダブルブリッジにしてるんだけど、それで解決じゃね?
自分ではアジャストブリッジが使いたかったから、ソレを使えるハーネスで、そのハーネスに始めから付いていたブリッジを外して....って思ってたけど、あるときコレ両方付けても良いんじゃね?って使ってみるとスコブル調子が良かったんで、もうずぅ〜とそのまま使ってるだけだが。
っていうか、それまで他に見たことなかったし、知り合いにダブル!って失笑されtりしたけど、最近はもう販売時点でダブルブリッジのハーネス有るもんな。驚くな。
理屈的にはソウなるよ。ロープを幾ら2系統にしても、腰の1カ所に集約しては、それはもう1系統でしょう!

腰のターミネーション[A]は1カ所に集中せず、ダブルでドンよ!
ロープの途中で待機するときなんか、チェストクロールは最高にありがたい。
モーションとかで、ウエスト細いと、サイドの[A]が随分前に来て
ブリッジがビヨ〜ンと長くなって、システムを操作するとき苦しそうだし、
システムもブリッジから上の方に延びてるのでシビアな操作が難しい。
そういう人は荷重が脚の方に移ってるから、上体が後に傾いて辛そう。

その体勢はオカシイと思わないのかね?不思議!

そしてヤバいヤツに登る時は、プライマリー/セカンダリーじゃなく、ワーキング/セーフティラインで、フォールアレスター使って登るけどね。

だいたい私以外にフォールアレスター持ってるアーボリ◯トに会ったこと無いよ。
レストレインもプリベンションもミソもクソも一緒に「安全」って、
落ちることを想定しないで、気合と根性で1本で、何が安全だよ。
「私、失敗しないですから」ってか?
大門未知子か!

セーフティは失敗した時にどう対処するか?
失敗を予想してその対策をするのがSafetyだからね。

安全帯は絶対に落ちない。万がゼロよ。
失敗しないから安全帯で、
落ちたら、それは使い方が間違ってるからで、
責任は個人にあるんだよ。
誰も助けてくれないよ。

そんな「安全」要らね〜よ。
オレは落ちる可能性有るもんね。
万が一は有るから、だからフォールアレストよ。
ゼロと1の差は大きいよ。

だから、フルボディのダブルブリッジにしてるもんね。今の所全てクリアしてるし、SRSっていうかシングル用の各種トリッキーなデバイスより、トップクロールとディセンダーの組み合わせと、ソフトマティリアルシステムを臨機応変に使い分ける方が、早いし負担少ないししかも体勢もラクだもんね。
でも決して、日本の怪しい「墜落制止用器具」じゃ無いよ。
「ゼロ」には出来無い「1」が有るから、フォールアレストのPPEが好きだね。
絶対に失敗しない猛者なら「ゼロ」だから問題ないけど、
「日本の墜落制止用器具」=「世界的な落下プロテクション」じゃないから、
0=1じゃないから。間違わないでね。

0 件のコメント: