2008年10月21日火曜日

結実

オオウバユリはもう、実が飛び始めている。パンッと開かず中途半端に開いている。上から見るとメルセデスのマークのように3方向に分かれ開いている。その殻が互い違いに茎から5-6個出ている。これは大変戦略的な方法で、この固い殻の内側には棘というかヒゲが生えていて、開いた隙間からタネがこぼれないようになっていて、しかも風は横の隙間から入り、タネが上から飛び出してくる。これが面白く巧くできていて感心してしまう。顔を近づけフーッと息を吹き付けると、殻の上から勢いよくタネが舞い上がる。

ちょっと遠いところにあるクサギがそろそろ結実していると思い、前回その臭さを確認するのを忘れたのでそれも含めて見に行った。とても色鮮やかな配色で周りの枯葉色とのコントラストがまぶしい。
茎はそんなに臭わない。葉のつけ根は薬品臭というか苦い漢方薬のような臭さだった。花も実もそんなに臭わない。クサギって言われるほど臭くないのになぁ。クサイからクサギという名前なので、みんな嫌がって臭いもかがない。どんな風にクサイか確認しなくて、クサイという情報だけで一元的に遠ざけてしまう。悲しいな。オレはそれほどイヤじゃないぜ!

キタコブシの実もパカッと割れ始めていた。何か腐ったか萎んだような黒い塊から、真っ赤な実が見え隠れしている。春先早い時期に花が咲くのに、結実するのは10月とかなり遅い。どうしてなんだろう。

ズミの色合いも日に日に強烈さを増しているよう。周りの緑が黄色や茶色に変化するから相対的に色が鮮やかに見えるだけではないと思う。実自体もオレンジ系からスカーレット系になり、今はクリムゾン系の強い赤色だ。橙→朱→紅、日本の伝統色の呼び名の方がしっくりくるな。

霧が濃かったので、蜘蛛の巣がキレイにかかったナナカマドを探したがあまり良いのはなかった。この時期鮮烈に色濃くなった実に蜘蛛の巣が掛かり、それにイイ具合に水滴がつくともの凄く綺麗なのだが。

ノブドウの実が大きく膨らんで...と思っていたが、これはブドウタマバエとかが卵を産み付けているかららしい。紫や赤や薄緑など一房にいろいろな色づき方をする美しい実だが、大きく膨らんでいるのは寄生のためらしい。ひとつ獲って割ってみたが、虫は見あたらなかった。それにしても熟すと濃い色から空色に変化するというのは不思議だ。今はトラマメみたいな色になっている。

ヨウシュヤマゴボウ
家の前の防風林に茎が赤く濃い群青色の実の個性的に実っているヤツがいる。どこから来たのか今年初めて花がつき、今強烈な色合いで目立っている。洋種の帰化植物の山ゴボウ、でも食べられない。実には毒性はなく鳥たちに繁殖を手伝ってもらっているのだろう。

0 件のコメント: