2019年9月11日水曜日

ツリーリギング 作戦の基本


[ツリーリギング 作戦の基本]
500円高くしましたが、
ページ数を倍増70ページにリイッシュー!

ここに紹介する方法は
唯一の正解ではありません。
個人的に最も答えに近いと思われる事象を
まとめたものです。

従来の内容に加え
作戦の基本に至るクライマーの段階から
ワークポジショニングの重要性
合力分力、プランの安全率
グラウンダーの役割などを幅広く掲載。



本書は、より良い方法を選択するための基本を理解することが目的です。登り方や伐り方以前に知っておくべき、力・重力・方向をより具体的に紹介し、プランやチーム構成に役立てる内容となっています。直ちにリギング作業が出来るものでも、成功の事例を紹介するものでもありません。
相手が自然で、二つとして同じ状態は無いから、さまざまな可能性を知識として理解し、より危険の少ない方法を選択できるようになるための、私が歩んだ道筋を紹介しているだけです。「こんな作戦もある」ということを承知して、各々が自分の作戦に活かすことが出来れば幸いです。

●クライマー4つの段階
●クライミング方法の選択
●ワークポジショニングとシステム
●タイイングの基本
●リギング資器材の強度
●リギングプランの安全率
●リギングブロックの合力
●ロワリングデバイスのセット/操作
●クラウンダーの役割
●カッティングのポジション
●カッティングの方法選択
●チップタイ動きの基本
●バットタイ動きの基本
●クレイドル
●リフティング
●ロードトランスファー
●フローティング
●トラッキングライン
●スケートブロック
●スピードライン
●バットヒッチング など


ココまでが宣伝告知

そしてココからは、ボヤキ

例えばリギングプランで、巧くいきそうな時には「失敗するかもしれないから確実な方法を採ろう」っていうクセに、途中で失敗しそうになると「きっと巧くいくからこのまま行っちゃおう」ってなっちゃうこと、ありますよね。
本来は行動経済学での心理理論ですが、プロスペクト理論ってのがあって、それに近い感じがする。
プロスペクト理論は、不確実性下における意思決定の理屈で、利益を得る場合に、利益を大きくするより確実に入手することを優先し、損失を被る場合は、損失を最小限に抑える方法を優先する傾向のこと。
大成功よりは少し損しても確実に「得」する方法を選び、大失敗しそうな場合は少しでも「損」を回避しようとギャンブルにでるといった感じ。
でも、最初に巧くいくって思った時の見積もりが甘い、ってことに気かがつかず、自分の知った方法に当てはめてムリヤリ作業を行ったりするからだと思う。


「ツリーリギング作戦の基本」というのも、ある程度判っている人向けに、作戦の組み立てのワンオブゼムで、自分なりの考えを提示しています。
然るべきクライミングやポジショニングやチェンソーワークの講習なりを受けて、ある程度出来るようになった人向けに、作戦の基本を紹介しています。教則本やテキストではないし、コレひとつでアーボリストになれる魔法の本ではありません。そんなものは存在しません。 知識を知って、低く・ゆっくり・軽く仕事ができるようになった人が、サイズアップするために知っておいた方がよいと思われる事象の内、私の好きな方法を紹介しています。
そういうつもりだったが、どうも方向性がオカシイ。
ポジショニングや、ノットのドレッシングや、基本的な力と重力と方向を理解せずに、ラッキーを武器にこれまでのつたない知識と力任せで作業をしようとする輩が多い気がする。そしてウェブで見つけたヤリ方を自分の都合の良いように組み立てて根拠無く仕事をしようとする。
本を買って戴くのは嬉しいが、例えば「登り方が載ってない」とか「トッピングカットのやり方が判らん」「読んでも意味が判らん」とか文句を言ってくる人がいる。(恐ろしいね、自分は間違ってないと思ってるんだろうね)Webページにもその旨掲載してるんだし、買う前に読めば判ると思うが、文章を読んでいるのだろうか?っていうか文字を読むと言う行為を行えるのだろうか?
電話で話す機会があれば、その方がどの程度なのか話の中から推察して、スプライスやリギングより、ノットやロープの話や物理を理解した方が良いですよって勧めると「いや力学を勉強する程のレベルじゃないんで...」って言う。スプライスやリギングより、まずソコだろっ!それを判らんで何をやろうとしてるんだ!って感じです。
何でもかんでもチェンソーをブン廻すヤツが、何も知らずにリギングをやろうとする。リギングってのは、登り方でも伐り方でも無く、吊り方だかんね。吊りの作戦のセオリーやワンオブゼムだかんね。

例えばある人が、ランニングブーリンは解けやすい!から使わない。って言ってる。
ランニングブーリンは、そりゃ解けやすいよ。締まった時に解けにくく、降ろした後に解けやすい。吊る段階で解けやすいなら、それはその人のドレッシングがダサいんだと思う。それか前時代的なアルパインクライマーかもしれない。その昔クライマーの自己確保はブーリンを使っていた時代があり、ソレはそれは事故が多かった。そもそも荷重抜重を繰り返す箇所にブーリンはマズいと思うし、ドレッシングされてなかったらまあ解けやすいよね。そんなこんなでアルパインクライマーはアプザイレン(Figure Eight on a Bight)を使うようになって、ブーリンは危ない古くさいノットだっ!と思っていることが多くて、現在進行形でダメだと思っている。例えばタイドレスセットの結びの基本を理解してないとか、ヨセミテフィニッシュとかも知らないんだろうな。なぜ有史以前から使われてるキングオブノットを、自分のつたない技術のせいで否定するかな?
それにランニングブーリンだかんね。それもタイドレスセットの後リギングロープはプレテンションかけるからね。荷重抜重を繰り返さないかんね。もうひとつ、グラウンダーの作業を知らないか軽く甘く見てるクライマーかもね。ランニングブーリンは解けやすいからイイんだよ。グランド作業を円滑に進めるために、解けやすい「やさしさランブー」なのよ。やさしさランブーは、クライマーとグラウンダーの信頼関係なんよ。お互いをリスペクトしてるんよ。グラウンダーはクライマーの大変さを判ってるから、クライマーの負担になることで地上でできることは言われなくてもヤルし、クライマーはグラウンダーを信用しているから作業に集中できんのよ。作業の役割とか知らないんだろうね。クライマーは登って踊って男祭だっとばかり自分の思うようにチェンソーブン廻すんだろうね。
おっかねぇ。
リギング作業はチームワークだからね。クライマーとグラウンダーの意思疎通が最も大事な成功の近道だかんね。現場に着いて、とりあえずスローライン投げて(始めっから低くてもビックショット使うかもしれない)とりあえず架かった所にいち早く登って、、、さあどうしよう?って人かもね。段取りもプランもクソも無い。登れりゃ何とでも成るって、気の趣くままに伐り始める人かもね。オレは命かけてるんだぜ!地べたのヤツはただのゴミ掃除屋だろって思ってるんだろうな。やさしさランブーなんて関係ないんだろうな。めっちゃ重くてギチギチに締まったクローブヒッチ外したこと無いんだろうな。可哀想だな。哀れだな。
それか1人寂しくリギングしようとしてる剛胆な輩かもね。

まあそんなこんなで、ページ数を倍増し、多くの需要に対応できるものとしました、が、登れても伐れても、チームワークと力と重力と方向を理解してないと、ダメです。

何はともあれ「ツリーリギング作戦の基本」リイッシュー新発売です。
また、旧版をお持ちの方向けに
9月末までアップデート価格を設定してます。

0 件のコメント: