2012年7月18日水曜日

ロープに溜まるエネルギー


思うところがあり、
先日イベントでフル回転したロープを
真っ直ぐ延ばしてみた。
45mを真っ直ぐ延ばせる場所なんて
あまり無いが、
中途半端な田舎の特権で良い場所を見つけ、
なかなか壮観な画になった。

バッグから出したばかりの
ロープは多少ヨレが有る。
16strandのロープの模様は
キンクが解りやすい。
やってみると、
気が付きにくいリスクの
見える化できる。

キズやほつれ、変形がないか触りながら観て、
軽く振ってヨレとりをしていると、
実に素直に模様が整ってきて、そしてしなやかさも増す。
マッサージでコリやストレスを解消し身体が柔らかくなったようだ。
バッグに収納するときもスムーズでやりやすい。

例えば正しくドレッシングしたノットを結束したまま長期間放置すると
結束を解いてもロープにネジレやヨレが残っている。
メモリー効果は明らかにロープの負担になっている。

サムソンのWebにぶら下がっているComponents of Elastic Elongation
ちょっと言いたい内容は違うが、
弾性の回復には数日間かけてゆっくりと回復するデータが出ている。
回復していないロープをキンクもとらないままそのままバッグに収納すると
ノットじゃなくてもメモリー効果が働き、次回にダンゴになってたりする。
まして回復してない状態で連日使い続けたりすると、使いにくいだけではなく、
それだけ疲弊が溜まり寿命を早めることになる。CTFだ。

ロープを長持ちさせるためには、
汚さないようにしたり擦れないようにすることも重要だけど、
使った後にロープバッグに入れて放置しないことがとても重要だと思う。

過荷重になってしまったロープは即廃棄なのだけど、
まだ手に入れて日が浅かったり、見た目にキレイだったりすると、
廃棄することに抵抗があるだろう。
でもそれとセーフティは比べられるものではない。
自分で承知して細切れにして違う用途に使うなならまだしも
クライミングで自分以外の人が登るロープとして使うことなど....
そうならないためにも定期的に一斉チェックするべきだと思った。

本質的にこういうことはトラブルの対処や防止だったりするが、
気持ちとしては対処を強化することがトレーニングだと思う。
私は成績も悪かったし良い大学にも入っていないのでやっかみだが、
テストで良い点を取るのは勉強ではないと思う。
再現性のない一か八かの賭みたいなモンだろう。
数度の結果で評価され困難のない生活を送っていたら慢心になっちまいそうだ。
だから、自分の能力を鍛えるためのトレーニングが勉強だと思っている。
疑問を持たずノウハウで結果を出してきた人には解らないだろう。
逆を言えば私は困難や迷惑がないと健全に燃えない嫌な性分です。

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