2009年11月24日火曜日

吊るし切り

危ない枝がある、と特伐の依頼があり行ってきた。お寺の裏の傾斜地に胸高直径50cm程のキハダだった。脇から伸びたコクワとヤマブドウとツルアジサイ(ツル3兄弟)によってイジメられて、樹勢が衰えって一部枯れ枝となり、そのまま落とすとお寺の屋根を壊す恐れがある。危ない枝っというのはあくまで人間にとって都合の悪い枝なのだが...
こういう依頼はあくまで施主の仰せのままなのだが、納得いかないものは行かないこともある。殺生を嫌い、お経を上げ、御神酒を掛けて..いるが、結局は屋根が落ち葉で傷むし落ち葉の処理もメンドクサイし、かといって傾斜地なので根元から倒すと土留めが無くなり建物にとって都合が悪い...云々。生かさず殺さずってコトだ。
枝張りや枯れ具合が判らないので、とりあえず午前中の内に登り小枝とツルを切り落とした。もの凄くツルが絡んでいたので、単純に切っていっても枝が落ちず、スタティックリギング状態になりながらの枝払いだったので、大変な手間だったが安全に行けた。ただ自分の登ってきた、ワーキングエンド側のロープが落としたツルに複雑絡まり、ビレイを取られているようになり、降りるのに手こずるという初めての経験もあった。こういう作業の時は、ワーキングエンドを持って上がるか、短いロープの方が都合がよいコトが判った。

午後からはいよいよ吊るし切り。生きてる枝と活かせない枝がはっきり判り、確保の方法も意見が統一でき、チームとして安全に配慮したやり方が選択できるようになってきた。材として活かす必要がないので、都合のよい2m程度で切りボトムアンカーの操作で落としていった。受け→追い→リガーの安全確保→ボトムで引き→落下。経験の浅い我々にとって、適度に難しく工夫も必要でちょうど良い課題だった。しかし、ベクトルの方向を考え思った方向へ落下すると気持ちいい!

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