2020年7月12日日曜日

プラクティスとトレーニング

プラクティスは、失敗から学んで成功に近づくこと。
だからベストプラクティスやベタープラクティスが有る。
トレーニングは、決定した方法を繰り返すことで、
成功の精度を上げる、レベルをあげる。
天才はプラクティスもトレーニングしてるよ。

例えば、自分なりのスタンダードを持って、ソレに従い作業している人が居る。
どんなにヤバくても、危なっかしくても、自分が出来るんだから問題ない。漢儀たっぷりに気合と根性で脳ミソを筋肉にして作業をこなす人も居る。
もうこれは凄いと言うしかない。
流石だと思うし、他人にとやかく言われる筋合いも無い。

私は体力も根性も身長も無いし、疲れるのがイヤだから、自分なりのセオリーとして、ICoPやANSIなどの安全要件や業界基準に準じるようにしてるだけだ。

でもソレは大変面倒臭いし、初めは時間がかかって効率が悪かったり「そこまで必要か?」って疑問も有ったけど、自分に自信も無いから仕方がない。
その基本と言うか考え方に沿って作業をやって段々手早くなってくると、これまで時間がかかっていたことも効率良くできるようになるし、段取りでセカンダリや救助も考えておくと直ぐに移行できるし、結果的に仕事が速くなり疲れない。
そして、今までヤンチャなヤリ方をしていたことが、急に不安になる。
どうして今までのヤリ方で良いって思ってたんだろう?
一度セーフティを知ると、セーフティじゃないことが信じられなくなる。
だから危険を知って回避するセーフティって、素晴らしい!
こんな良いことは無い、っと思ってるけど、なかなか伝わらないね。

確かにそこまでに道のりは平坦じゃない。でもシツコイから苦にならない。ラクをするための苦労は惜しまないし、ビジョンを持っていればそれほど大変な事では無い。

昔ツリーイングを始めた頃、まぁスローラインがヘタクソで、飛ばないしコントロール悪いし、他の人と比べて実に情けない状態だった。
師匠に「普段あまり投げてないでしょ」って言われて、考えながら投げる練習を積んでないのが一目瞭然だ、と言われて、何のことか判らなかったが、それから毎朝練習をした。
ただ漠然と投げたり高く飛ばすより、スローラインはまずコントロールだと言うことに気がつき、自分のクセを知って行った。
まず公園のジャングルジムの30cmのマスに、5m程度の距離で正確に飛ばす練習をした。90%くらい上手くいくようになり、それから10m15m20mと距離を延ばした。
同時に高く飛ばすための、手からリリースするタイミングの練習もした。
いつもラインとパウチを携行していて、カミさんが買い物に行く時もイオンの駐車場で練習していた。駐車場も街路樹って、低いし、手入れされてるし、人通りも多いし、車も有るし、周囲の危険を予測して、バレないようにこっそり出来るんで練習にもってこいですよ。ワイルドツリーはトラブルしね。

まずはコントロール!

そしてコントロールに自信がつくと、高いヤツに挑戦するが、まあトラぶる。2つ買ったパウチを両方とも木の上に引っ掛けて残置するし、ラインは足りなくなるし、そこでスリックトリックを学んだ。トラブルの回避や回収の方法をとことん練習した。
今ではトラブルが大好物で、相手を自然に動いているんだから、その都度違う考えで挑まなきゃならないし、木も成長するし2つとして同じコトは無い。
だからトラぶると喜んで今までの知識を活かそうとシナリオトレーニングできる。木と同じく自分も成長しないとね。

その後、師匠に「おっ練習してるじゃん」って言われて、何のことか判らなかったが、今では他の人が何度か投げるのを観てると、コイツ練習してね〜な、って見れば判るようになった。そういうコトねって自分でも納得できた。

モノ凄く地味で時間がかかりつまんない練習かもしれないが、失敗の原因を追及して、ソレを回避するように修正して、を繰り返していると、、、オレにも出来るんだから、誰でも上手くなると思うよ。ココまで3年ぐらいかかったけどね。

だから直ぐビッグショットとかスリングショットとか、ランチャーに頼るヤツを見ると、ガッカリする。「スローラインがヘタなんですよ〜」とか言われても、それは練習してないからだろ!練習もろくにしないで道具に頼るヤツは本当に腹が立つ。

でも練習もしないで上手い人も居る。そう言う方が自分なりのスタイルで、自分のスタンダードでやる分には何も問題も無いし、純粋にスゲェって思う。ただそういう人が、ど素人にこうやれば良いと言う方法は、まるで参考にならない。

凄い天才さんは、自分で何で出来るかも判って無いことが多いと思う。自分が何故そう動けるのかを解析していないことが多い。だって出来るんだもん。つべこべ言わなくても出来るんだもん。だから誰でも同じことができると思っちゃってる。

私はバカちんだから、天才親方の背中を見て仕事を盗むなんて高等技術は無い。それにそんな時間のかかる面倒臭いことコトやりたくない。

天才にも二種類居て、本物の人は自分が出来ることを詳しく解析している。
そこで天才じゃない人にどうやって伝えるかを考える天才は大変素晴らしく、私の師匠は、バカにも丁寧に詳しく教えてくれる。だから師事してるんだけど。
一方、オレがオレが!って前に出て、どうだ凄いだろ!とか、こんな実績が有るっていう人は、質問するとだいたい話をすり替えたり、応えが無かったり、ごまかす。自分がどうしてそう動けるかを理解していない。野生の感的な、ソレはそれで凄いんだけどね。

凄い天才の成功例は、
凡人には活かせないのだ。

そういう凄い天才は、
本当は素人に色々教えないで欲しい。

天才さんは、確かに凄いけど、
誰でもマネ出来るもんじゃない。
貴方の言う通りやっても出来ないから。

幾ら鍛錬しても、根性出しても、
同じようには成らない。
だから道具に頼るようになる。
道具は知識をカバーしないからね。
プラクティスしないで、
成功トレーニングだけしようとする。
自分の立ち位置も判らず、
短絡で、いろいろナメてると思うよ。
道具は持ってる知識を効率良く活かすものだからね。
知識が無かったら凄い道具も宝の持ち腐れだし、
練習してないのも一目瞭然だし、
カッコいい道具持ってたり、改造したり、
そういうのを見ると、ベクトルが違わね〜か?
そんな努力よりプラクティスを繰り返せよ!
カッコ悪いなって思う。

努力は天才に勝る!なんで全然思わない。
天才は、努力で行ける領域を遥かに凌駕してるよ。
簡単のそこに行けると思うなよ。

失敗を繰り返し、考えて、修正して、って言うのが「プラクティス」ね。
成功を繰り返し「トレーニング」しても、相手は自然なんだから2つと同じものが無いんだから100%は無いし、現場で使えないし身に付かないよ。残念!

0 件のコメント: