2014年3月20日木曜日

リディレクトアンカー

先日の講座でリディレクトアンカーの設置と回収をやった時に、時間の関係でトライ出来なかった方法があって、更に別な人からも聞かれたので、後日トレーニングを兼ね資料にするためにやってみた。
アンカーの角度や距離を判りやすいように非常に近くにリディレクトしたので、実際にはこんな状態でリディレクトしないし、このまんまヤッちゃうといろいろ問題もあります。一定の条件下で使うやり方だし、アンカースリングやドッグスナップの強度、アンカー角度や荷重計算が重要なファクターなので、一概にこの方法が使える訳ではありませんので注意!!
また、Webで詳しく解説するのはアレなので、判る人には伝わるだろうと、写真にしてみました。



何処をメインにして、何処まで行くために、
何処にリディレクトを噛ませるか?
事前のプランニングが大事で、
使う資器材とそのための用意が重要です。

ここでは、小さいリングがキモです。



リディレクトはクロッチを使えれば
二重にすることは無いですが、
出来るだけ回収し難くするため
ソウンスリングをバスケットでツーラップ。
樹皮や荷重の方向や角度で
いろんな設置方法が考えられ、
回収のしやすさも関わってきます。



リディレクトアンカーから
そのまま降りてきたところ。
メインとリディレクトのアンカーが
近いのは判りやすく見せるためなので
実際はこんな距離でリディレクトしません。



ランニングエンド側にリリーサーを付けて
ワーキングエンド側を引いて回収。
リリーサーは末端に。
ミッドラインに付けると
トラブることが多いヨ~!



それで、めでたし、めでたし。
下から回収できた図。
リディレクトアンカーの片側は
ドッグスナップでガースだけど
これはカラビナの方が良い。
というか、
普通カラビナじゃなきゃダメ。


だけど場合によってメインアンカーが高く角度が開いてたり、
荷重がほとんど載らない場合は
ドックスナップがラクでイイんだよなぁ。

目先のテクニックや高度な道具ではなく
その本筋はロジックです。
そこを勘違いして自慢げにコトを行うのは
ナンセンスとしか言いようが無いですし、
柔軟にイメージすることでクリエイティブに
自分なりのスタイルで本筋に近づけると思います。

* * * * * * *
先日古い古い友人に会い、ツリーイングをやったり教えたりしていると言うと驚いていた。どちらかというと運動は苦手だったのだけど(自分でも運動が苦手だと思っていたが、それは他人と競うことに疑問があっただけ)元々自然は好きだし、身体を動かすのも好きだった。そんなコトを知らない友人は、まさかそんなコトをやってるとは思えないようだった。
木登りを始めてから十数年になるが、その間様々な出会いや経験を繰り返し、今は人に教える立場になっている。始めた頃は知識も技術も経験も無いもんだから、周りの人は趣味で木に登る数奇なおっさんくらいにしか見えていなかったと思う。

デザイナーとして、クライアントの意向に沿う結果や情報を流すことで、エンドユーザを扇動するような行為にうんざりしていたけど、人に物事を伝えるテクニックや表現は身についた。
そして、都度考え、検討し、訓練し、それが今活きているんだと思う。

いろんな行為におおよそデザインは必要なのだけど、その上っ面だけマネたり、期待通りの結果を生むための小手先の手法だったりして、さらに自分はデザイナーだぞって自慢したり、過去の評判に捕われ新しいことが出来なかったり、Macintoshが出てきてからは、持ってるとか使えてるとか、てんで生み出さなくてもそれなりに見えたりするもんで、実に貧しくて悲しい。ただの高性能計算機でエンピツの延長なんだから。スゲェ人と同じエンピツを持っていることが、スゲェ技術みたいに思われて、思っている人は実に滑稽だ。

古い友人は過去の僕の情報を元に照らし合わすから、そんな運動音痴で算数が苦手なヤツが、動きとか物理とかを教えること自体に抵抗があるんだろうけど、何だかそんなチンケな理由で間口を狭めるのはナンセンスだなぁっと思ってしまった。
過去の情報はその時点の情報なので、もうそれは「情報」ではなく「情報だったモノ」だと思っているし、それを受け入れないのはモッタイナイと思う。
今、自分が考えるから自分があるワケで、その都度考えて、間違ってたら修正して、ディスカッションして、結果に近づければイイ。簡単な方法なんて無いし、道具だけではどうにもならないし、それを旨巧く利用するためにいろんなファクターを知っている必要がある。

木登り関係でも、高さや距離、物量の大きさ、複雑なテクニックに気を取られる人が多いけど、そうじゃない。自分でも出来る技術を押し付けるようなコトはしないし、間違ってたら素直に訂正も出来る。
スゴ技のスーパースターになってしまったら、影響も大きくおいそれと修正も出来ないしね。
またそれを怖がってアンダーグラウンドになってもつまんない。
スゴいことが出来なくても、その本筋のロジックを、PDCAすることで修正を繰り返し、結果に近づけようと出来ればイイ。
いろんな失敗を素直に認めて、ディスカッションしていける場があればなぁ。

勘違いして自慢げにコトを行うのは、ナンセンスとしか言いようが無い。

まして仕事ならスーパースターは要らないし、繰り替えし結果を出せないとダメだよね。と言って自分がソウだと元も子もないんだけど。

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