2020年6月5日金曜日

グラウンドワーカー


木に登ってツリーケアを行うとき、
最も危険を少なく
作業を円滑に効率的に
そして疲れないように遂行する上で、
大切な重要なメンバーは誰でしょうか?

クライマー・グランドワーカー・
チームリーダー・チームオフィサー
(多くは責任者)など、
クライマーを細分化すると
カッターやセッターも居ますが)
それぞれ皆重要ですが、
私が自分で登る時は、
最も重点を置くのは

グランドワーカーです。

自分で登る時には、樹上で予想してセッティングする時も、視野が狭くなってるから、チョンボもするし、そうい時の予想にアドバイスしてくれるのはグラウンダーです。

それに私が伐り方失敗してヘタこいて対象を切り離した後、とんでもない方向に動いたら、基本はグラウンダーが何とかしてくれる。

また、伐った後に対象や確保ポイントが激しく揺れそうな時にも対象の動きを制御し、より危険を少なくしてくれるのも、ストレス無く揺れずに降ろすのもグラウンダーです。

そしていざとなったら救助してくれるのはグラウンダーです。最も重要なのはレスキューです。私が樹上でヘタこいて動けなくなったら、助けてくれるのはグラウンダーです。

私は、命がけの作業を漢儀で行うことに意義を感じてないし、力や派手な動きで、どうだコノヤロ!ってこともできないし、助けてもらうのはたぶんグラウンダーなんで、最も重要視して最も信頼しているのはグラウンダーです。

自分で登る時には、自分の作業を円滑にしてくれて、対象を降ろす時の私の危険を牛耳ってるのも、レスキュアーも全部グランドワーカーの仕事だと思ってます。

善きグラウンダーが居ない現場で、自分が登る必要がある時は、とても怖いし、安心できないから時間もかかるし、視点を変える必要があるから登ったり降りたりを繰り返すから疲れるし、良いこと無いです。
だから現場に入る時、私がグラウンダーをヤルことが多い。一緒に現場をやったことのある人は判るだろうけど、どしてヤツは登らないんだ?って思われてるかもしれないけど、この場合オレがグランドやった方が良いなって思うだけです。
別にチームを信用してない訳じゃありません。クライマーは私のグランドを信用してくれてるから安心できるし、いろんなプランを試せるし、ありがたいと思われてると思う。って思いたい。って思って欲しい。

もちろんいろんな知識を持って臨機応変に対応してくれる人が居る場合は、喜んで登るよ。午前と午後で交代するよ。もっと良いときは、10時と昼と3時で4人交代するよ。だから疲れも分散するよ。クライマーもグランドの厳しさを理解できるし、共有できるよ。自分の知識と技術を信用し、お互いに信頼できる人は安心だし、考えてることは何となく判るし、意思疎通できる現場は愉しいよ。

だからよく「吊るポイントは?」とか「伐るポイントは?」とか「身体の向き逆じゃない?」とか「今何やってるの?」とか「そこは違うんじゃないか?」とか、激しく怒鳴り合うよ。でもそれは信用してるからで、本当は何やってるか、やろうとしてるかが判るから、確認するんだけどね。
また、他のグラウンダーと対象ログの重量や動きの予想をして、どっちに傾くとか、その予想に昼メシ賭けたりするけど、それに対応するシステムや何となく心配なときは、地上でセカンダリを用意し始めるとか、着地点をを片付けるとか、グラウンダーはもう本当にヤルことがいっぱいよ。

たまに他所の現場を見学すると、とりあえず登ってしまうクライマーが居て、上で何ヤルか判らないから、グランドは雑談したりボーっと見てるだけ、ってチーム(それはもうチームじゃないけどね)が在る。
クライマーは一生懸命登って、頑張ってセッティングして、その間グラウンダーはボーっとして、チェンソーの音が聴こえると、慌てて準備したり、でもその時どうやって伐るかも、どっちに動くかも、何処に降りるかも判らないから当然のように手間取る。
クライマーは伐って終わりだと思ってるから、ヘンに動こうが引っ掛かろうが、伐り終わったら木の上でグラウンダーをイラっ見てるだけ。そして対象を降ろした後も結びがダッサいんでなかなか外れなかったり、手間取ってると、何やってるんだ!早く降ろせよ!早く外せよ!だからお前らの給料は安くていいんだよ!とか思ってる。

結局そういう現場では、1人しか動いてないよね。そりゃ手間取るよ。遅いよ。疲れるよ。危険だよ。って思うけど、そういう奴らに限って、クライマーとグラウンダーのギャラが違ったりするね。
そういう登るヤツが一番偉かったりすると、始末に負えないね。グランドは大変だね。そういうクライマーは大体グラウンダーの役割を理解してないからね。

登るヤツが一番危険だから、一番高いギャラ貰って当然だろって思ってるみたい。グランドなんて誰でも良いって思ってるし、オレは男だ自分で何でもできる、そして死なない。グランドなんてただの人手だから何の知識も技術も要らね〜んだよ。って思ってるみたい。でも本当はクライマーの危険回避を牛耳ってるのも、イザの救助もファーストエイドもグラウンダーの役目だからね。延いてはグラウンダーを安くみてるクライマーは自分のことも安くみてると思うよ。

疲れてシンドイ作業をやってるのは自分かもしれないけど、ちゃんと段取って役割分担しないから、何人居ても結局動いてるのは1人で、しかも勉強してないからモチャモチャ遅いし、そのくせ自分の作業(伐り)が終わったら、早くしろよ!ってどんだけ横柄なんだろね。チームが出来て無いって言うか、チームの存在意義やメリットを知らないんだろうね。どうだオレはカッコいいだろう!って独りよがりで浮かれて登る、スットコゴッコイだね。可哀想。

そして自分が見積もった作業で、その自分が考えてるコト、段取ってるコトが、グラウンダーには伝わってないから、そりゃグラウンダーだって動けないよ。
動きようが無いんだよ。コミュニケーションやディスカッションは、自分を助けてくれるってコト知らないんだろうね。そういう輩はよく上手く説明できないって言うけど、それは操作を自分で理解して無いからだからね。

もしくは自分で自分の作業が決まってないのか?その場で考えた自分の都合の良い方法なのか?いずれにしても自分でちゃんと考えないから登る前に説明もできないんだろうね。
ひょっとしたら、ちゃんとした一流のクラウンダーが居たら、自分が威張れなくなるとか思ってるんじゃないの?オレが一番だ!とか思ってるから、ダサいね。
そしてグラウンダーもクライマーを信用してないから、ただしんどい作業をさせられてるだけって思ってるから、勉強する時間もないしね。
どうしてそういう方向に向かうかね?

見積もりは、一番できないヤツに合わせて時間を計算するんだよ。でもそんなことしたら、カネばっかりかかるからヨソに仕事取られるダロ!って思ってるみたいで、だから安く見積もって、早く片付けようとするけど、チームができてないから遅いんだよ。
そしてそういう作業はキツい仕事になるから事故を招くんだよ。そしたら仕事も無くなる。全くの悪循環。ヒドいよ。

クライマーがグラウンダーをリスペクトして、円滑にスマートに作業をしたら、決まった時「やった〜!」って高揚感も味わえるのが好きだね。私はそれが愉しいからやってるようなモンだけど、、、

グランドを信用してない人は、どうぞそのまま辛くて、苦しくて、危険で、儲からない、トクバツをどんどん続けて欲しい。
そしたら結局ちゃんとやれるツリーケアはオレのところに廻ってくるから。

私だってもちろん儲からない仕事は有るよ。この値段でどうしてもやってくれ!って。
でもそういう時は勉強して知識を貯めるんだよ。
生活の糧にはならないけど、頭の糧にはなるよ。

そういう現場では、これまでツリーケアに携わってないが、ゆくゆくこういう作業をしたいって人に声を掛けて、安くヤルよ。その時はもう頭割りでギャラ分配するよ。
ツリーケアの基本が判ってる人だけ限定だけど、そういう安い仕事が有った時でも「安いけど勉強したいから」って呼ばれることも多いヨ。一緒にトクバツじゃないツリーケアしようゼって、私は喜んで行きますよ。

グラんドワーカーは、カッコいいぜ!信頼してるぜ!
サルもおだてりゃ木に登るんじゃなくって、適材適所ってスゲェ大事だぜ。

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