2014年5月23日金曜日

ブリッジハーネス

先日、講座でハーネスの衝撃荷重の質問が出て
ワークポジショニングやレストレインのことを
EN358を絡めて解説したのだけど、
その中でMaximum Arrest Forceって
ハーネス的には大丈夫でも
最大6kNで何らかの障害が起こるゾって
(これはどういう実験の結果なのか
探しきれていない旨を交えて)伝えた。
いずれにしても衝撃荷重はダメで
作業上はMAF>6kNでねってコトで
話はついたのだけど、待てよっと、




逆に言えばハーネスはその程度で
出来ているということは
根拠を積み重ねればいろいろ出来るな?って
イージーに考えている訳ではないが
例えばナバホバリオに後付け出来た
サイドストラップを販売中止にして
(中止前に慌てて買ってこれを使っている)
高価なセコイヤを作るようなセコイ考え方は
どうも納得いかない。

まったくメーカーでは認めてないけど
オウンリスクであれば、ブリッジハーネスの
利便性は確認できるぜって
通常のシットハーネスのブリッジ化に
トライしてみることになった。




サイドのD環にU字吊り出来るのなら
ストラップにデルタマイロンを併用して延長
すればOKな訳で、そこにリギングプレートを
付けるのも構わない訳で、
レッグループにバイパスしちゃって、
リギングプレートをロープで繫いじゃえば
簡易ブリッジハーネスの出来上がり。
スリーポイントロードにならないようにとか
ガースを使わないとかネジレがでないように
向きを調整するとか、いろいろ細かい
チェックポイントは沢山ある。

いつでも根拠は自分にあるので
簡単に考えてマネないでね。




以前はずいぶん多かったがマルチアンカーの
ハーネスは殆ど淘汰されつつあり
カタログからも姿を消している。
まあ、方向性としては、そうなるわなって。
マルチアンカーは動かないようにするため、
不安定な所で固めるにはもってこいだけど、
いかんせん自由度が低く汎用性が少ない。
ブリッジタイプはその機動性が重要で
動きを重視して身体離れが良いし、
一度使うとやめられない、みたいな
気持ちよさがある。
自分でもセッティングやあちこち動くなら
ブリッジだけど、
システムが出来上がって、上でチェンソーを
振るうだけならマルチも良いと思う。




要は使い分けで良いが、マルチに慣れ過ぎると
ブリッジタイプは不安定で頼りなくって
根拠のない不安感が襲うのだと思う。

木に登ったことの無い人は、
危ないとか不安だとかいうのと同じで
根拠を理解して危険を少なく組み立てれば
世界が広がるのにね。

そんな向きにお試しでブリッジを体験して
もらうのには良いシロモノだと思う。
ダメかな?


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