2013年3月19日火曜日

パウチ〜!

北海道の木は雪にイヂメられることが多く、より垂直に近い方向に枝が伸びることが多い。だから股が狭い。狭いとパウチが引っかかりやすい。
以前からパウチのリングが本当に金属リングである必要があるのかどうか疑問で、形がフレキシブルな方が良い気がしていたが、実際に良いアイデアには繋がっていなかった。


先日コーデュラ1000デニールを
手に入れたことがきっかけで、
いろいろ絵を描いたり、
粘土やパンで形をイメージしていたが、
やっと良いデザインになった。
単純だけど以外に良いかもしれない。

ということで
プロトタイプを作ってみた。
これがフォルムが格好良く、 機能性や縫製もシンプルでいい感じ。

ベースはコーデュラで、
スターリンの6mmのパワーコードを
ぐるりと回し、そこに縫い合わせる。
最初、作業性と手元にある材料を考え
7mmスタティックにしたが、
もっと細い方がイメージに近かった。

デザインは目的を持つ行為をより良いかたちで適えるための「計画」だ。目的さえしっかりしていれば、表現の方向性を提示できる。伝えたい目的がクリアに見えていれば、あとはアイデアと予算次第で幾らでも良いモノになる。
大方のプロダクトは必要から生まれる。「足りない」や「こうあったら良いな」を目的として、アイデアを形にしていく。その過程で材質や意匠を選定して、試作を作り、実際に運用してみて、細かな修正をくり返す。時には根本的に材料や意匠を見直すことだってある。この試行錯誤の繰り返しが、大変だったり長期にわたったりすると、実際に完成した時に価格に転嫁される。ソフトウェアの部分の経費というか、モチベーションの維持やアイデアがあってこそ形になったのだから当然だと思う。
出来上がったモノを簡単に考え、そのアイデアや意匠などの目に見えないソフトの開発部分を無視して「これならもっと安くできる」とか言ってマネするのは失礼きわまりない。
全ての理屈が価格から入る場合「なぜこんなモノがこんなに高い?いくらでも安くできる」とか、形が似ているからといって、バッタもので代用するのはいかがなものか思う。そして製品ありきなので、絶対にそれ以上もモノにはならない。パクリからクリエイティブは生まれないものだ。
とはいえ現状のものの価格以外の機能として不満があった場合は、改良していくのは悪いことではないと思うが、でも、この度合いというか折り合いが難しい。


ツリーイング仲間にハンターがいる。
木に登って鹿を撃つハンティングも
あるようだから強ち無関係でもない。
彼女に散弾銃の弾を譲ってもらった。
粒の大きさと比重のバランスが
やはりリロード用の鉛が一番。
コンパクトにインパクトがでる。

これからの運用テストで
どういった感想になるか楽しみ。
誰かオウンリスクで
モニターしませんか?


実は知り合いもパウチを作っていて、それがまたイイ感じ。
自分のとは全然違うコンセプトで、そんな方法があったか!ヤラレタ~って感じ。
コストパフォーマンスが素晴らしそう!
善きライバルである。

2 件のコメント:

フリップ さんのコメント...

うおおお!これすっごい良さそうっすね!私も前々からリングうっとしいなあと思っていたのもありますし、何よりかっこいい!
リング用の細引きとスローラインが堅く結ばれてほどけにくいって事はないんですか?リング部分にチューブを通したら程よい剛性がでて良さそうって勝手に想像しちゃいました。

satoc さんのコメント...

フリップさん、
リングを使う目的は??ですよねぇ。以外に良い方向でまとまってきたので作っちゃいました。
そして、鋭いですねぇ。それほどタイトに実地テストしていませんがほどけにくくなります。なので、クローブヒッチやアンカーヒッチをスリップリィにして使います。ライン末端にはテンションが掛からないのでほどけなくなることはありません。でもチューブを入れるのは良いかもしれません。やってみます。
今度会う時にプレゼントします。っていうか、使ってみてもらって、改良点を教えてください。