2011年3月15日火曜日

フリクションヒッチ考

フリクションコードのノットって、かなりいろいろな種類がある。
間違って使っていても、「これ効いてるじゃん」的な生い立ちのノットもあるし、
正直言って何故こんな種類があるのか、その必要があるのか、
あまり考えたことがなかった。
そして、好みだったり、覚えやすさだったり、結びやすさだったり....
何処かで紹介されているから、根拠なく勝手な理由で「コレ」って決めて
いつもそのノットのみを使っていたりしませんか?

私は恥ずかしながら..ある部分そうなってました。
「なぜ?」はあったものの、簡単に考えすぎていました。
ここにもあったバカの壁です。
(カミングアウト中)

自前の使用資器材が限られているので仕方ない部分も多いですが、
メインロープ[1]に対し、フリクションコード[A]を使う場合、
ノット[い]が一番しっくりくる。
フリクションコード[B]を使う場合は、ノット[い]はどうも滑りすぎ、
なのでノット[ろ]を使うようにしている。
自分でスプライスするので、自分の使いやすいサイズに長さも変えられる。
コレってベストじゃん!って思ってました。

なので、市販のアイスプライスしているフリクションコードは
「なんだ、使いにくいだけだな」って切り捨てていました。
それがどうして存在し、市販されているか、気になってはいましたが、
オレには関係ない、使えるからコレでイイって思っていました。

しか〜し、去年の秋に手に入れたメインロープ[2]に換えると、
フリクションコード[A]はノット[い]ではアンバイが悪く、
変だな?...なんて考えるくらいで、しっかり頭が固まっていて、
そしてせっかく手に入れた新ロープを作業中にキズつけてしまいました。
フリクションがきつかったことも一つの要因だったような気がしてます。

何となく「ノットはきつめが安心」なんて思っている人も多いと思います。
限界値が高いほど、しっかりした感じがあります。
でも限界値を超えると、とたんに滑り出したり効かなかったり。
シガーオペレーション(たばこを指で挟むように)で操作するのが
フリクションヒッチの基本なのですが、
握ってコントロールしている人も多いと思います。

原因がどこにあったのか?
戒めのためもあり、泣く泣く新ロープをカットし、ランヤード仕様にして、
試しにノット[は]を使うと、コレがまたしっくりくることに気づき、
でもフリクションコード[A]では長さが不満で、
市販のアイ加工したモノを使うと、「おおっ、こういうことか!」って

文字にすると、何を言っているのか判らないなコリャ....
でも、相当数のウロコが目から飛び出しまくって、
今までの自分の危うさとか、脳天気さが恥ずかしくなりました。

そうなると、いろいろ何でもやってみたくなり、
他の高性能プルージックコードは、どうなの?って
できるかな?落ちるかな?滑るかな?って、やりたくてウズウズになり、
ロープも含め必要なモノを手に入れて、いろいろ試してみました。手に入れて。
オートブロックとかマッシャー系とかフレンチプルージックとか
アルパインな方がカタカナに変換した時点で意味が変わってしまったものの
アーボなフリクションヒッチとして代表的な4種類。

今、私が持っているもので、私が感じる
タキオンでベターなコードとノットの関係。
ガッツリ荷重したあと、写真を撮るため
ノットの位置を揃えたので、
現状では荷重が載っていない。
面白いのが、ランニングエンド側のよれ。
今まで意識しなかったが、
結構うねっている。これがフリクションの
ミソなのかなぁ?

それぞれ使用資器材で換わってきますし
一概にコレでイイということではないので、
自分でウロコを落とすといいです。


私の使い方ではオーシャンなんかシュワビッシュしか受け付けないようだ。
なんだかなぁ。
ツリーマジナーズはオーシャンをお勧めしているようだけど、、、
あとで気が付いたけどヒッチクライマーのセットビデオで
シュワビッシュを使ってました。
ひょっとして正解?なんて考えると、またバカの壁が迫ってくるので、
あくまで私感なフリクションヒッチ備忘録です。

そして、バルドタン。
以前はV.T.とバルドタンの違いにすら気が付かなかったけど、
コレが奥深いというか、やっかいで、いつも言っているドレッシングだけでは
どうにもならない部分があり、
どれが正解かも判然としない部分も残っている。
まあ、どれも正解なんだろうけど、自分のベターはどれだという確証がなかった。
良い機会だし、他のコードでの反応を確かめてみた。

以前、コレが一番簡単なんだよ!って、
「ぐるぐる巻いてビナ止めてから、より戻せばいい」って説明してた人がいた。
まあ確かに間違いじゃないけど、コードが太いテネックスだし、
ドレッシング出来てねぇし、効くには効くけど、メッチャ硬いだろう。
しかも、硬いからって6巻きにしていた。それ、おっかなくない?

確かに、フィドルとかで引くときはかなり有効だけど、
それで自身か下降するのはイヤだな。

同じ資器材でバルドタン系をまとめてみた。
どれも一緒のようで、全部違う。

バルドタンは、ヒッチクライムでは
使わない方が良いようだ。

V.T.は効きもいいし扱いやすい。
しかし、V.T.の正解といわれる形は
写真のコードでは効きにくい。

私は個人的にアレンジして、最後の編みを
逆に併せたU.T.V.T.が好きですね。
そんな言い方はしないのだが。



太さも長さも硬さも、
材質も機能も耐熱性も、
そしてメインロープとの相性も、
千差万別だし、好みもあるし、
組み合わせはうんざりするほど。
メーカーはどんどん新しい
ものを出してくるし。

でも、いくつかはベターコンビネーションを見つけておかないと
疲れて非効率な部分が出てくるし、チームで動くとき不都合が出てくる。

資器材的にも限界があるので、全部やってみろよっ!とは言わないけど、
都合のいい一つだけ取り出して、これがベストと思っている人も多いと思う。
そういう短絡が、非効率で危険だったりする。
今までママチャリに乗っていて充分と思っていたけど、
自分の体にぴったり合った自転車に乗った時に感じる
オソロシク快適な世界があるんだけどなぁ。

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