2020年9月17日木曜日

荷重テストの保証

TG-1の11.3.1
Thorough tree condition assessment and proof loading of anchors prior to committing to their use are essential to ensure sufficient load-bearing capacity is available.

十分な耐荷重能力が利用可能で
あることを確実にするためには、
アンカーの使用を確約する前に、
徹底的な樹木の状態評価と
アンカーの荷重テストの保証が不可欠です。
荷重テストの保証(proof loading)

まあ状態の現場固有の徹底的な
リスクアセスメントはもちろんの事、
荷重試験をする必要がある。

全荷重試験(Full body weight test)は、
must be carried out by applying the weight of at least two people to the anchor
アンカーに少なくとも2人の重量をかけることによって実行する必要があります。

という事だ。
さらに、

Testing should be carried out by applying full body weight steadily and gradually, not by bouncing or dynamically loading an anchor.
テストは、アンカーをバウンスしたり動的にロードしたりするのではなく、着実に徐々に体重を加えて実施する必要があります。

ってことだから、アンカーに1人でバンバン跳ねて荷重してみるってのはあまり良くないらしい。ゆっくりと徐々に荷重する。先日の耐荷重アンカーにもちょっと触れたが、樹木は揺れて当たり前で、その揺れの反作用が動荷重を相殺する可能性がある。
バンバン揺らしたら、その分のエネルギーが樹木自体に吸収されるらしい。
だから2人でゆっくり引っ張ってみて、その後システム組んで一人載ってみて、その後その1人載ってるシステムを、もう1人が掴んでゆっくり載ってみる。という感じの試験が全荷重テストってことになる。

まあ面倒くさいがそういう事だ。
一人で作業しているからそんな事出来ないって言う人は、まあいるよね。
でも技術ガイドとしては、1人で行う作業は、それはもはやアーボリカルチャーのツリーワーク高所作業ではない。ってことになってる。
だいたい1人で行ってる時に事故ったら誰が助けてくれるの?
という基本が有るから、アーボリカルチャーのツリーワーク高所作業は、救助が出来るようにシステムを組む必要があることになってる。
Technical Guide 1:Tree Climbing and Aerial Rescueってタイトルだし、
前提がレスキューなんで、必ず2人以上で作業する事ってことだ。

だから耐荷重アンカーの全荷重試験は2人で行う。

どっかの誰かが言った◯cm以上を信じて作業するのもイイけど、
その場合の全責任は自分に有って、どんな事になっても誰も助けてくれない。

根拠を◯cm以上じゃなくて、2人以上のワーカーと共有する事が重要で、ギャラが6万円で、ソレを2人で分けて半分の3万円になっても、誰かと一緒に作業する方が良いよ。
2人だと1人で行う2.5〜3倍の仕事ができるし、疲れないし、危険が少ないし、効率も上がる。お互いに知りうる情報を共有も出来る。そうやって良いバディが見つかると、イイ仕事も出来るようになるってモンだよ。

全荷重試験は、一時的にはギャラは減っても、
ゆくゆくは仕事の幅が広がる良いテストだ!

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