2021年1月29日金曜日

コネクタのクラス

ちょっと気になる事があって、改めてENのコネクタについて調べていた。
概ねのコネクタは、EN362もしくはEN12275で、墜落に対するPPEの要件と試験方法の認証を受けている。

そしてそれの分類として幾つかのカテゴリにクラスが分けられている。

EN 362は、産業用コネクタの墜落に対するPPEの要件と試験方法
クラスは、
B=コンポーネント使用することを目的とした自動閉鎖コネクタ(いわゆるカラビナ)
M=長軸と短軸に荷重がかかるコンポーネント使用することを目的とした自動閉鎖コネクタまたはスクリューリンク(いわゆるキャプティブ付きのコネクタ)
T=終端、荷重が特定の方向になるようにサブシステムの要素として固定するための自動閉鎖コネクタ(いわゆるロープクリップとかスナップフック)
A=コンポーネントとして特定のタイプのアンカーに直接リンクするように設計されている自動閉鎖コネクタ(いわゆるMGOとかのデカいフック)
Q=永続的な接続にのみ使用することを目的として完全に締めるとコネクタの耐荷重部分であるネジゲートで閉じられるコネクタ(いわゆるスクリューリンク)

EN 12275は、登山用コネクタの墜落に対するPPEの要件と試験方法
クラスは、
A=スペシャルボルトカラビナ。ボルトに接触すると閉じる自動閉鎖カラビナ。特定のボルトハンガー
B=ベーシックカラビナ。ビレイシステムで使用するための自動閉鎖カラビナ
T=ロープポジショニングカラビナ。所定の方向への荷重を確実にするように設計された自動閉鎖カラビナ
H=HMS型カラビナ。HMS型ゲート閉鎖機構付きカラビナ
K=ビアフェラータ用。使用する自動ゲートクロージャー付き自動閉鎖カラビナ
Q=スクリューリンク。完全にねじ込まれたとき耐荷重性のあるネジ式コネクタ
X=楕円型(O型)エイド用。対称形状の自動閉鎖カラビナ。

登山用と産業用でコネクタのクラスが違う。

私はボルトハンガーやMGOとかは使わないから、よく理解できないだけかもしれないが、産業用の[M]は登山用の[T]と同様な感じだし、産業用の[T]と[M]と[A]の違いが曖昧だし、登山用の[T]と[K]も不明瞭。
カテゴリもそれぞれのENが出来た時期もバラバラだし、この辺もっと明確に出来ないかな?そのうち統一されるのかな?



ROLLCLIP AとZのトライアクト (TL)と
ROLLCLIP Zのスクリューロックは、
コネクタ (EN 362:2004 classB)
コネクタ (EN 12275 classB)
プーリー (EN 12278)

ROLLCLIP Aの安全環なしは、
コネクター (EN 12275 classB)
プーリー (EN 12278)

一方リボルバヴァーは
EN362:2004 B,
EN12275:2013 B,
UIAA121:2009
EN 362は、産業用コネクタの墜落に対するPPEの要件と試験方法

EN 12275は、登山用コネクタの墜落に対するPPEの要件と試験方法

EN 12278は、登山用プーリー類の墜落に対するPPEの要件と試験方法

最大使用荷重(Working load limit)は、2kNx2=4kN
破断強度(Breaking strength)は、20kN

UIAA121:2009は、コネクタ・カラビナの基準。
クラスは、
B=ベーシック、
D=ディレクショナル(クイックドローユース)、
X=オーバルシェイプ、
H=HMS、
K=ビアフェラータ用、
Q=スクリューリンク、


ロールクリップは、コネクタとしては、20kNでぶっ壊れるかもしれない。
でもプーリーとしての最大使用荷重は、4kN(片側2kNのx2本で)、
(プーリーとして片方だけ荷重することは無いから実質4kN)

ロールクリップはこれだけで判断すると、セーフティファクターが5:1って事か?
そして最近リボルヴァーは変わってしまった。
スクリューゲートとクイックロックとロックセーフの3種ラインナップで、形も少し変わったぞ。私の使い方としてはワイヤーゲートで充分なので全く問題ないけど、なんかショック。kwiklockってまさにセカンドジェネレーションみたい。
そして現在販売しているのは、MBSは24kNで、メジャーアクシスで8kN、
そして俺の持ってる前verは、MBSは24kNで、メジャーアクシスで7kN、
どう見てもロールクリップより貧弱に見えるが、、、
それはそれとして、
ロールクリップは、簡易的にプーリーを使う人が、カラビナ+プーリーよりもストロークが短くなることだったり、コンポーネントとしての有効性が望まれると思う。コネクタとして使う人は皆無だと思うが、プーリーで過荷重がかかって、プーリー機能が崩壊しても、コネクタとして機能するなら、かえってロープを切っちゃうとか、他のコンポーネントを傷つける恐れはないのかなぁ?
ロープをプーリーとしてロールクリップに通して、例えば12kNの力が加わってプーリー機能が崩壊したとする。でもコネクタとしては20kN以内だからコネクタは崩壊しない。 ってことは、当然プーリーとして通ってるロープは、そこにバイトで掛かってるんで、ロープを傷めちゃうんじゃ無いの?って疑問だ。

ツリーワーカーがターミネーションブリッジにロールクリップZを使ってて、あり得ないけど不意に4kN以上の力が加わってロールクリップZのプーリーが崩壊したとしてもコネクタとしては壊れないんで、ブリッジにぶら下がった状態になる。その時にブリッジを切っちゃう可能性は無いのだろうか?
スペックだけ見ると、ワーヤーゲートは論外だけどリボルヴァーの方がイイか?

メーカーが良し!としていることでも、オレはイヤだな。

うかうかしてると、同じ製品でも色々変わってしまう。

0 件のコメント: