2019年12月23日月曜日

寒い朝



今朝はキリリと冷えて木々も霧氷が着いて、
バムとケロもカイくんを見つけたかな?
キバシリを見つけたんで、
早速森に入ってみた。

私にとってキバシリは幸せの鳥。
コイツに会えるとなんか嬉しいし
なんか良い事がある。


暫くキバシリを追ってると
ガスガス木を削る船大工が居た。
ポプラに大穴を空け船を彫っている。

近くの倒木に身を寄せて
霧氷のすき間からのぞいていると、
他にも音が聞こえ出した。


その場で音のする方を探ってたら
もう1羽いた。
コッチはヨーロッパトウヒを
ガスガスやってる。

完全に2羽に挟まれた。
倒木もあるし身動きが取れない
幸せな時間。


そこへ、もう1羽現れた。
長い事こういう観察は続けていると
導かれて森に入って追う事はあっても
囲まれる事はなかった。

数年前の春先に求愛で2羽同時に
観た事はあったけど、
完全に三方塞がれた。

暫くキョロキョロしながら観察してたが
その3羽もちょいちょい動くけど
なんかその中心に私が居るんだなぁ。
動けない。


ジッとしてるんでだんだん寒くなって、
動こうとしたとき、遠くで鈴の音が、、

このタイミングで飛び出し
船大工を蹴散らし原っぱに飛び出した。

今シーズン初めて、50羽程の群れ。
レンジャクだ!
ま〜イイ声で鳴いている。
ヒは居ないかと探したが全部キだった。

ポプラの高い所に居るんで
なかなか大変。首が痛くなった。
イ〜い季節ですね!

スマート林業???



最近ある方に
こういう写真を見せられて
「出来るようになるか?」
と問われた。

スマートとか言ってるけど、
意味判って言ってるのか?
賢い感じは微塵も無い。
イカしても小気味よくもない。
smartじゃなくstupidだね。
scaryでdirtyでafraidな行為。


何か良く判んないがその人が言うには最前線の技術らしいが、この写真なんか突っ込み所満載で、パッと見ただけで5〜6カ所ヤバい所が見えるのだが、これは少なくともアーボリカルチャーではないと思う。少し判っている人ならナンセンスって一蹴するような写真でも、初見でこういうのを見たりするとすげぇ!って思うらしい。出来るようになるのかと言われれば、出来るようになると思うけど、、、
安全管理がマニュアル化されてるらしいが、そんな事出来るのか?対自然にそんな人間の考えが通用するのか?人間が自分たちの社会通例で自然を管理できるのか?さすが日本人ってすげぇな。アーボリカルチャーは、自然は管理できないから研究しつつ文化的要因を積み重ねて巧くつき合って行くことだと思ってるけど。

登れるからって樹上で刃物を振るうことがそれこそ特殊な伐採で、決してツリーケアやアーボリカルチャーではない。
特殊伐採はハウツーなのかもしれないが、ツリーケアはロジックだから。
そういう人に、あなたの根拠は何処にあるんですか?って聞いても殆どが何を聞かれてるのか判らないようで、道具はインターネットで買えるし、方法はYouTubeにある。より高くより早くって、ルールが決まったエクストリームスポーツだとでも思ってるのか?向いてる方向も危険回避じゃないから、手っ取り早く儲かるみたいな所か?
まさしくこういうのを特殊伐採と呼ぶのだろうけど、私的には=アーボリカルチャーじゃ無いんだよな。まあArboricultureを日本語訳すると、樹芸とか育樹とか言われて、「木本植物の栽培・管理・研究で、これらの植物がどのように成長し文化的慣行および環境に反応するかを研究し、実践的には選択・植え付け・受精・害虫および病原体の抑制・剪定・整形・除去などの文化的手法が含まれる。」
アーボリカルチャーは伐採技術ではなく、栽培管理の知識がメインでそのごく一部の手法で剪定や伐採があるだけです。アーボリカルチャーの中でツリーケアは特殊でも何でもなくって、危険少なく手入れをするただの樹上作業なんだけど、何か特別感を出したいのか?オレはスペシャルだ!とでも言いたいのか?特殊伐採=アーボリカルチャーって思われても、そうじゃ無いからね。

(何処かが私欲目的で商標を登録してるカタカナのソレとは違い日本以外で通用する意味としての)Arboristはこんな曲芸師ではないし、ルールが決まった運動会必勝法でもないし、命張って虚勢挙げる仕事でもないと思うんで、こういう男祭なキワモノを目指してる人は、その筋に依頼してドンドン特殊な伐採をしてもらって構わないと思うけど、私はこういうのが危険だから、誰でも取組めるツリーケアをお勧めしてます。

こういう写真や記事を排出する輩がいるから一向に事故は減らないんじゃないか?
言いたい事の本筋はコウじゃないのかもしれないが、実際危険が少ないセオリー通りのツリーケアは、地味だし絵にならない事が多いので、こういうアイコン的なのをもってくるのだろうけど、ポジションも吊り方も姿勢制御もエスケープゾーンも危うく、そこで片手チェンソーなの?ってビビってしまう。
また何でこういうのを見てオレもやりたいと思うのかね。
どれだけマゾなんよって思ってしまう。
私はスタート地点が違うからかもしれないけど、どれだけ楽に作業できるか?だから。
キビシくツラい業には興味ないもんね。
楽になるから力学を学んだり、早くなりたいから基礎は学ぶし、チームで動くために共有するんだと思う。1人の力なんでたかが知れてるし、力まかせにヤルと疲れるからね。
確かに七面倒くさい勉強なんかセンでも登れれば何とでも成る!部分も多いが、そういう当たり前の事をひとつ一つ分解して再構築する事に意義がある。基本をある程度理解した上で、出来る所は完結に、徐々にサイズアップし、成った結果がコウなら判るけど、人にちゃんと理屈を説明できない事をやって見せても、誰もついて行けないからね。

片手で扱えるような軽くて短い対象でも、七面倒くさい力学や吊り方のセオリーを基礎から取組んでいると、始めは時間がかかるかもしれないが、ゆくゆくは早くて危険が少なく誰でも取組めるツリーケアになっていくのだと思う。
始めっから成功のみをイメージして失敗しないようにタイトロープを渡るようなコトしても、それはたまたま上手くいっただけかもしれないし、二度と再現できなかったらそれは仕事では無いから。ビビりながら失敗の確率を下げるために基礎努力は惜しまず、出来ることを確実に積み上げていると、いつの間にかそれは力に成り、早く効率的に危険少なく繰り返し作業できるカルチャーになって行くものだと思う。
今出来る一部の技術を研ぎすまして(本当は研いでもいない気がするが)膨らませたって直に限界が来るし、何処かに歪みが出るから危険に近づくんじゃないかな?

そしてよくどんな仕事の実績があるのか?とか聞かれるけど、それは過去の事象だから。過去に凄げ〜コトをやったとしてもそれから確実に劣化してるから。劣化しないように慢心せず日々勉強してるから。
私は最終学歴が高校卒だけど、たかが少年時代の数年の成果が数値化され、オレは○○大学卒業だ!なんて言っても、その後何〜にも勉強してない輩の大卒の知識なんて数年で抜けるよ。看板で仕事してるんじゃないんだよ。僻かな?

「物理や力学なんて、私はまだそんなレベルじゃないから」って言う人が居るけど、じゃ何したいの?それが基本でしょ!それが判らんで力で地球を凌駕するのかい?地球に引っ張られる力を体力でカバーできるのかい?重力舐めんなよ!って思っちゃう。
「オレ馬鹿だから、勉強できなかったから」って言ってハナっから物理を否定する人も多いけど、学校教わる物理は計算を正解する事が目的だから。月にロケット飛ばす訳じゃなくて、我々の使う物理は、モノの理由だったり地球の力を巧く利用する事であって、正確な計算が出来なくてもザックリでイイんだよ。そして楽するんだよ。オレは楽するための努力はとことん惜しまないからね。
一方天才的に物理を理解している人も居ます。何だろ?そういう人って本当に凄いし努力でどうにか成るって事では無くって、持って生まれた才能かな?そういう人には敵いません。でもそういう人は本当にごく一部だし、そういう人は自分がやってる事を他に説明できないんだな。他の人が何で出来ないか判らないんだな。だから人を育てられないんだ。チームを組めないんだな。他方私は勉強ができなかったから努力したんだな。努力次第である程度の力学は理解できたから、勉強できないヤツなりの道筋を理解できたから、そして仕事に活かせてるのだろうな。

ノットが覚えらんないとかスローラインがヘタクソだ!とか言ってる人はただの怠慢だから。覚えられないんじゃなく覚えるつもりが無いのじゃないか?練習するつもりが無いんだろ!やりゃぁ出来るんだよ。誰でも巧くなるんだよ。自分の努力を棚に上げでバカの壁を築いて道具に頼るのはナンセンスだからな。
ベーシックを理解せずに最初っからアドバンスに向うからセンスが無いって言うんだよ。って言うかベーシックがある事すら知らずに見よう見まねでハウツーを踏襲しようとするから巧くいかないんだよ。

無理して頑張ってヘロヘロになる→勉強する余裕も無い→自ら危険に近づいて行く。

知識は身体を楽にする→楽になるから余裕も出てくる→より危険の少ない作業が出来る。

モノ凄く単純な事ですね。特殊伐採はとんでもなく危険な作業と認識している人が多いけど、それは安全に出来るという勉強をしてないからでしょ!
ツリーケアは本当は安全を担保できる知識があるから危険は少なく出来ると思うよ。

私がやってる講習も段階が幾つもあって、登れるようになる最初の段階だけ受講して(コレだけじゃ作業は出来ません登れるだけだから。コレだけじゃポジションも吊りも伐りも降ろしもできないよ)それすら中途半端にしか理解出来ずに特殊伐採の資格を取った!みたいな人が居るけど、第一資格じゃ無いから、OJTだから、スタートラインに立っただけだから。プラクティス繰り返さないとドンドン後退するから。安全な作業方法なんか無くってプラクティスを繰り返して危険を少なくする事だから。最初の段階だけ数年前に受けてその時点で思考を止めてその後な〜んにも勉強せずにただ目の前の作業をくり前し特伐のプロだ!なんて言われても、怪我するのは作業員ですよ。

私が伝えてるのは自分の身を守る考え方だから。日本の法令にも準拠してないよ。だって日本の法令が作業員の安全を担保できると思ってないから。世界的には何十年も前からステークホルダーが自分や雇用主を守るための安全管理ではダメだって結論づけてるから。政治家と政治献金をいっぱいしてる業者と御用学者が決めた事に命を預けたくないから。日本も変わりつつあるらしいがそんなに待てないし、ここが日本でもより納得出来る海外の常識を採用して、自分で自分の身を守るだけの根拠を自分で持ちます。って言うかそうした方がイイよって事を伝えてます。それじゃ公共事業は受注出来ないかもしれないけど、最低限自分の身は自分で守ろうよ。

自然は日本でも日本以外でも同じ力を発揮するから。地球上では重力はだいたい一緒だから。日本だけ特別じゃないから。ロープを使って高所で作業する人間は世界中何処でも一緒だから。自分の身を守るためにより細分化された常識があるならそれを使うよ。電柱登りも窓ふきも壁清掃も法面作業も橋梁調査も木こりも、全〜部一緒の日本の法令に準拠しないだけの理由がありますよ。だって全ての作業に違いがあるから。海外ではちゃんと細分化されてるから。電柱登る人と一緒にされちゃ堪らんよ。木こりには木こりのセオリーがあるから。現場の作業員が民間非営利で指針を出してるから。現場の安全を観てるから。調べりゃそんなの直に見つかるよ。

犯罪とか社会生活の法令遵守とは次元が違う。相手が自然だから世界中何処でも一緒でしょ、日本だけ重力が違うのかな?日本の特別教育は寝てても取れる資格ですから。講師が寝ててもイイって言うのだから間違いない。そんな資格を根拠にするのは、ステークホルダーの思う壷でしょ。誰かが儲かる法令よ。そんな法令に準拠する輩も儲かるからでしょ。日本の法令の準拠してますって無理矢理辻褄合わせてある物つなぎ合わせてウチはちゃんとしてますって看板掲げて樹上作業特別教育本なんて売ってる輩が儲かるだけでしょ。そんな輩に貢ぐつもりはないね。日本は安全を社会が担保してくれると思って久しいからそう成るんだろうね。そういう人にはもってこいの商売だね。

命がけで仕事をした充実感を得るならそれでも構わないが、ツリーケアは曲芸じゃ無いから、仕事だから。毎日楽して繰り返せないと続かないから。
アーボリカルチャーは誰でも取組めるんだよ。道具が買えなくたって、学校の成績が悪くたって、しぶとく努力できるヤツなら誰でも出来るんですね〜。
それがスマートじゃないか?

2019年11月26日火曜日

季節が移っていく



この辺りも、もうそろそろ、冬に近づき
この10月半ばの原っぱを最後に
ノビタキも見なくなった。
まあ冬になればなったで
面白いヤツに会えるようになるけど
ちょっと淋しい。
また来年!


いつもの年は秋のひととき2週間程
近所に来るカシラダカ。
ピュ〜って頭の羽が立つ所なんか
何か好きなんだよなぁ。
コイツも今週を最後に見られなくなった。
それでも今年は長く
一ヶ月近く居たんじゃないか?
アオジが去ってもまだ暫く近所にいた。


多分ルリビのメス?
一瞬で良く判らなかったが、
コイツらも春と秋の一時
この辺りを通過する。
タイミングよく観られれば良いけど、
なかなか会えない。
サメビ?って思って探ってると
不意に目の前に出てきた。


変わってこれから冬に近づくと
里に降りてくる、ヤマゲラ。
ヌメッて動く所が好き。
そして他のゲラはあまり見られないけど
コイツはベロがチョロチョロ覗ける。
樹皮のユキムシを舐めてるのかなぁ?
気持ち悪くて好き。


そしてコイツもよく里に降りてくる。
よく鳴くから見つけやすい。
最近の携帯は優秀でというか
優秀じゃ無いから?
面白いのが撮れることがある。
クルクルクルッ、ピキーって聴こえて
待ってると、林の中を飛んでいた。
あまり意識せずに流して?流れて?
写したやつを後で見たら
カッコ良かった。
スピード感があってイイ。

2019年11月19日火曜日

スプライシングワークショップ

要望があったので12月にスプライスのワークショップを行います。

ブランメルとダブルブレイドのClass1&2を使って、
●台付けスリング
●アイトウアイヒッチコード
●メインラインのアイスプライス
●ランヤードのコネクタセット
などが制作可能です。


■場所:美登位創作の家の体育館と宿泊棟
■期日:12月14日(土)9:00〜20:00
    〜15日(日)9:00〜17:00
*宿泊も寝袋持参で可能です。
■1日:5,000円(+材料費)
*2日間行い、1日だけでもOKですが、
 内容が異なります。
*内容よって材料費が異なります。
*手持ちのロープでも出来ますが、
 失敗する確率が非常に高いです。

*スプライスは向き不向きがあり、
必ずしも使用可能なモノが
出来るとは限りません。
基本を学んで各自が自分のロープで
制作できるようのなることが
目的のワークショップです。

参加希望は、材料の件などの詳細情報がありますので、
12月4日(水)までにご連絡ください。

2019年11月15日金曜日

satoc books

satoc booksで、自分の思うベターなプラクティスを紹介しているけど、
最近立て続けに海外から「外国に販売できないか?」とか「英語版は無いのか?」とか問い合わせがある。

日本語ですらオボつかないし、せいぜいgoogle翻訳でアンポンタンな解釈しか出来ないのに、英語でニュアンスを伝えるのは無理でしょ!って断ってる。
登れる方法だけ教えてくれれば良いから、そういう本は無いのか?とか、物理や力学なんてオラには必要ない!とか、今ですら訳の解らん森林組合や、ひとりぼっちの木こりから、しようもない質問が多くて困ってるんだぜ。知らない言語で問い合わせられても応えようも無いからね。
気に入ってくれるのはありがたいけど、それほどのモンじゃねーよ。立派に出版してる本じゃ無いから、一個人の単なる趣味だから、って言っても、それでもどーしても手に入れたい、と熱望する方もいる。しょうがないから国際EMSで送ってるんですが。

そこで問題になるのが、海外送金。これはもう本当に面倒臭せ〜。だからだいたい物々交換で、プーリーとかヒッチコードとかですましていたが、先日ある方のアイデアでeCradとかGift Voucherで手を打ってくれ!とお願いされて、おっ、そんな方法があるか!と気づかされた。
蜂蜜兄弟などのギアショップで発行しているギフトバウチャー。これはキーコードをメールでもらうだけで、その分を買い物できる。コイツはありがたい。まあ現金化する事は出来ないが、なかなか手を出せなかったモノにトライするには使える手段だ。そうやってアバンギャルドな道具が増えていくのだが...

そして相手に届くと、まあ本当に喜んでもらえているようでコイツはサイコーだ!とか言ってくれる。(アラブ首長国連邦やコスタリカでオレの作った冊子を手にしている人が居ると思うだけで何か嬉しいぜ)そして自分でこういうの作って仲間に紹介してるんだ、一度読んでみてよ。ってPDFを送ってくる人とかいて、これが結構楽しい。

ウェブにぶら下がっているような海外のトップランナーの論文じゃない、リアルな街のアーボリスト事情も判るし、楽しい。
な〜んにも知らずチェンソーを買ったからってブン回してるヤツにヤラレそうになったとか、ロープで吊るって方法があるのねとか、今度から倒れて家壊さなくてイイ!とか、どうしたらそういう輩に伝えられるかって聞かれたりすると、世界中何処でも一緒で危惧してるんだなぁと思ってしまう。



そして先日、熱い方とやり取りがあって、
スペインではこんな本が無い!
周りでもそんな意識が無いから
私の冊子を活かすって言っていたんだけど、
その方からヤシの木の伐採と
チェンソーの扱いみたいなPDFを戴いた。
ヤシといえど通常そう変わらなくって
方法はだいたいと同じなんだけど、
センスがイイと言うか、
知り合いのイラストレータに頼んで
絵を描いてもらったらしい。

これがかわいいの!キュートなの!

こういう余裕のある人が増えたら、
アーボな世界も良くなりそうだな。

もし興味がある人が居ればアイザックに許可を貰ったんで、コピーライトの知財権違反無しならお渡しできます。連絡ください。
まさか自分のタワゴトが、こんなに興味を持たれると思ってなかったけど、satoc booksやってて良かった。そして何かといろんな出会いがあって、いろんな情報も手に入るし、面白れ〜な!

2019年10月19日土曜日

フリクションヒッチテストのレビュー/ITRS/SAR3



ちょっと別の目的で、
ITRS (International Tech Rescue Symposium)のページを見ていたら、
「A Review of Friction Hitch Testing」
ってのを見つけてしまった。
2017年にSAR3という
民間非営利組織の
オフィサーのトムエヴァンス
って人が発表したテスト
結果や今後の野望だ。

彼は自分の認知スキルを活用して高所で働く人々(火災/救助要員、ロープアクセス技術者など)の安全性を向上させることを目的として活動してらっしゃる方で、アーボリストでもない人からクヌートとかシュワビッシュって言葉を聞くだけでもありがたいのに、試験してくださるってスゴイ。認知して頂いてるのね。

正直私の周りでもロープ高所で活動する人たちがいるけど、完全に木登りをバカにしてるヤツもいるからね。何だそのヘンチクリンな結びは、世の中そんな結びでロープに登るヤツなんて居ない!っていう、お前の世の中は自治体の範囲だけだろっっていう井の中の蛙的な作業員。我々は人命救助という崇高な目的で日々訓練を重ねているのであ〜〜る。って恥ずかしい。
日本以外では、ファイアーマンもポリスマンもコ−ストガードもミリタリーもロープアクセスワーカーもアーボリストもみんな同じテーブルで話しできるからね。 クヌートやシュワビッシュを知らないとか必要ないとか言ってる日本のアーボリストにも聞かせたい。

もちろん民間非営利なんで何かと運営が大変何だろうけど、こういう事を発表してデータ化し討論して協力を仰ぐって、本当に大事だと思う。このSAR3って、研究は楽しみや科学のためにモノを壊します。...って素敵!

ITRS(国際ロープ救助技術討論会)ってのも民間非営利で、ここで討論され決定した指針を、いろんな国や団体が採用して基準や規格が生まれるってのも凄いコトで、(何処かの国のように、企業がいっぱい政治資金を出して、自分たちの都合の良い政治家と御用学者と利害関係者で組織されて決定する立法。労働者の安全を守るっていうテイで、労働者の意見が反映されずに、逆に危険にさらしたり効率悪くすして、雇用主や国の安全を守る基準。想定外だらけの規則とは訳が違う。)日本以外のアジア圏でもドンドン採用され国家規格になったりするんだけど、ヘンなガラパゴス基準作るんじゃなく、日本もこういう風に取り入れられないものなのか?良いものは国民のために取り入れようぜ!
* * * * * * *

そんな事より、この「フリクションヒッチテストのレビュー」だけど、対象や自身のマティリアルやドレスなんかはさておき、ヒッチテスト結果のばらつき、故障モード(障害・スリップ・破損)、使用したヒッチの数など、限られたデータセットではあるが丁寧に解説してデータ化している。

また、ウェット対ドライ、スリップおよび破損の測定における引っ張り速度、新品と中古品、組成、ロープとコードの直径、ラップ数、ピーク力に対してプロットを行っている。

検体もプルージック/タンデムプルージック/パーセルプルージック/バルドタン/VTプルージック/ヘリカル/ディステル/クレムハイスト/バックマン/ブレイクス/クヌート/シュワビッシュ、ものに依ってはコードとウェブング両方試験してたりする。、、、う〜ん素敵!

Dog and Tails / hedden / Souabとか知らないヒッチもあるし、マッシャードとフレンチプルージックとオートブロックの違いがデータだけじゃねぇ、出来れば検体写真も載せて欲しかった...っなんて、欲を出したくなるが、、、

最後に、将来の研究項目として、●テスト済みヒッチが少ない●より大きいサンプルサイズ(N = 〜20)●ウェットvsドライ●〜8in / min以上のプルレート●標準偏差を低くするには、より速いプルレートを使用●ロープではなくヒッチ素材に焦点を当てる。

そしてやや不満…として、●非常に複雑なヒッチシステム●相反する効果を持つ多くの変数●サンプルの研究デザインが効果的ではない...●キツさや手が最も重要な場合があります...そして、本当に満足していない...数が足りなすぎる。もっと議論を深めたい。と。「これらの分析がより堅牢な結論をもたらすより多くのデータを組み込むことができるように、さらにテストを実行することが最も重要だ」って謙虚なんだから。

更に、あまり知られてないフリクションヒッチ、ウエットおよびドライ両方のヒッチ間の直接比較のテスト、可変引張速度でのヒッチテスト(8in / minを超えるプルレート、ナイロン以外の異なる材料で構成されたコードのテスト、異なる初期張力でヒッチの性能をテストなんかもやりたいなぁって...イイっすね。協力したい。

っつうか、日本でもこういう事出来ないかね。もっとこう、自由度が高いって言うか、オレはコウ思うゼ!って言える、結果を出すんじゃなくて、議論を深めるための根拠やデータ収集して(毎年のように新製品や新マティリアルが登場するから...)一応の自分たちなりの指針を出す。出し続ける。国や既存の御用団体の存在を無視して、自分たちなりの指針。いいねぇ。

例えばブーリンだけど、私は人の結んだノットは、必ず確認してしまう。それは信用していない訳ではなく、ダブルチェックであり、新しいメソッドが有るかもしれないと思い、ホント興味から確認する。
「誰かが言うから間違いない!」みたいな信じ方をしたくないだけで、他意は有りません。でも社会って「あの人がヤルから間違いない」って方向で進んでるよね。オカミが言うから間違いない。社長だから間違いない。先輩だから間違いない。それが如何に怪しいか?まあブーリンの話と違って、これらは根本から信じてないけどね。

2019年10月2日水曜日

スプライシングノート

先日、聞きたいことがあるという方が家に来て、とんでもなかった。
根本的に何も判ってない。
YouTubeやネット情報の都合の良い部分だけ適当に組み合わせて、
特殊伐採やってる。と。まあ、死ぬのはヤツらだ。
から関係ないが、安全率に助けられているという意識すらない。
怖くないのかなぁ?俄に脚光を浴びて、
道具も手に入り、金になりそうって始める仕事じゃないと思うよ。

確かに面倒臭い様々な事柄がある。
ソレをスッ飛ばしでイケイケな人に何を伝えたら判ってもらえるかが、判らない。
一度、死にそうなくらい痛い目に遭った方が良いのか?でもそしたら、危険な仕事ってレッテル貼られて、分け判んない特別教育とか受けさせられるハメになるだけだしなぁ。そしてそんな特別教育を受けたから、もうエキスパートみたいな顔されてもなぁ。クライアントもその資格が無いと仕事くんないとかなるしなぁ。困ったなぁ。


そしてそいつはアイスプライスを自分でやっているのだ。
ソレを見せてどうですか?なんて、判らねぇヨ。出来上がった外見から判断すると、でかいアイの外皮がダルダルというだけ。
ロープも見たことないんで、聞いたら通販でツリー用として売っているモノらしく、スプライス出来るとして売ってるらしい。だから構造も判らない。
どうしてスプライスするんですかって聞いたら「みんなそうしてるから」らしい。みんなって誰よ。目的も意味も効果も無くタダの真似みたい.....そしてツーアクションのHMSカラビナで、グルグル回る大きさの外皮がゆるゆるのアイで、データも根拠もクソもなく使っているらしい。どうですかも何もないです。まいった。

自分なりのスプライスのデータをまとめた本を作った後に、こんなゾッとするような人が現れたんで、こんな人には見て欲しくないけど、ちゃんと読んでもらえれば判ってもらえるかな?判ってもらえるように作ったつもりですが...
コレは「正しい方法」ではありません。
「正解」は無いと思っています。
マイベタープラクティスなんで、
個々が自分で見つけるものだと思います。
* * * * * * * *

スプライスはノットによる強度低下やカラビナの回転を抑制するなどが目的で、そこにリスクを感じる人の思考の先に存在します。クライミングにも共通することですが、道具は手足の延長で、手足は思考の延長です。数多の道具が存在しているということは、それだけ思考の数があると思います。
一度で巧く行く人、最初は巧く行かないけど自分なりのデータを集め巧くできるようになる人、何度やっても巧くいかない人。スプライスは必須の技術ではありませんし、人によって向き・不向きがあると思います。



スプライシングノート
紹介するデータや手順は、個人的に答えに
近いと思われる事象をまとめたものです。
万人が手軽に簡単にできるとは
思っていませんし、
必ずしも正解ではありません。
各人が試行錯誤して、
より良い自分の方法を見つけられる
一助となればと思っています。
玉石混合の「玉」であろうと思っていますが、
ある人にとっては「石」かもしれません。

旧版に加えてご要望が多かった
ホローブレイドの台付けスリングやE2Eコード、
またダブルブレイドのClass IIを追加掲載しました。

◆ホローブレイド/ブランメル
 台付け/リングプルージック/E2E
◆ダブルブレイド
 Class I / Class II
●アイスプライスの目的
●器具の解説
●サイズ決めとマーキング
●テーパーと埋め込み
●仕上げ
●ステッチングとホイッピング

また、旧版をお持ちの方は、10月末までアップデート価格で販売します。
スプライシングノート

2019年9月18日水曜日

判らん事がいっぱい



今日は趣向を変えて海へ。
近所の海は大きな川の河口付近で
風が強く、気持ちのいい砂浜。

いつも興味をもって観てるんだけど
シギチは判らん!

今日は多分コウだろう?って
疑問半分だけど、
バシャバシャ写真を撮ってきて
PCで拡大静止画で同定。
でもやっぱり自信が無い。

これはトウネン、だと思う。


トウネンと一緒にちょこちょこ動いてた
ミユビシギ、だと思う。

決め手は無いが、一緒に居たトウネンと
サイズや色や飛び方で、、、判らん。

こういうの現場で観てすぐ
判るようになりたいな。


これは、誰?
一辺一列に並んでよ。って思ってしまう。

季節や雌雄でも違うし、
まして幼鳥だと、う〜ん難しい。
多分メダイチドリ、かな?

でもイイんだ。
同定よりも、波打ち際をチョコマカ動く
姿を間近で見られるだけで幸せさ。


海岸縁の砂地にも小鳥たちがやってきて
カワラヒワやツバメやヒバリも居たね。

コサミビタキ、かな?
いつもちょっと暗めの林縁とかで
しかも雨振り後とかに観てるから、
どうも勝手か違う。
陽当たりの良い草原とかで観たら
良く判んなくなる。


そして空には、猛禽が結構居た。
トビはもちろん、
判断つかなかったけど、
チゴハヤブサやノスリや
クマタカっぽいのも居た。

そんな中、この辺りではあまり観ない
ミサゴ、オスプレィ
バシャッと水に突っ込まなかったけど
白くて気高くスレンダーな容姿が素敵。

たまに、海に来てみるのも新鮮でイイね。




そして帰り道、橋の上から見えた馬。
ちょっと下りて観ていたら、
仔んまが居るでないの。
頭振って飛び回って可愛かった。

しばらくするとお母さんに股ぐらへ
道産子の授乳、イイね。


ふっ、と地面を観たら、
綺麗なチョウチョ。
これも判らん。
帰って図鑑を観て
ヒメアカタテハ?かな

ま〜、判らん事がいっぱいね。
だから自然は面白い。

2019年9月17日火曜日

マッドロックのセーフガード


リードクライミングの
ビレイ器として定評があった
「ライフガード」のバネ無し版
スプリングレスだから
滑らずクッと効く。

Lifeguardは赤、
Safeguardは黒の方。
コレ間違うとマズい。
そして、
このサイズ感ヤバい。

ビレイ器のライフガードは、
バネでカムが開いた状態を
維持するんで、
万一の墜落で滑り出して
エネルギー吸収するんだけど、
セーフガードは
スプリングレスなんで、
常にオンになって
ロープを制動する。


いわゆる、グ◯グリとグ◯ヨン
の関係と一緒ですね。
ロープの流れがスムーズで、
ワークポジショニング
としては気持ちがイイ。
(大昔シャーって出る
ポジショナーはコワイって
グ◯ヨン使ってたけど、
あのうっとうしい
ホールド感が無い!)


ロープレンジが8.9〜11mmなんで、これは使い所が限定される...って頭の固い事を考えていたんだけど.....
通常ワーキポジショニングとしては、クライミングラインと同等のローストレッチロープっていう固定観念があった。でもライフセーフティロープとしての性能規格に準拠していれば別に1/2"じゃなくたって良いじゃん。オーシャン10mmとかANZI Z133だしね。パラダイムシフトだね。最近では高分子量のポリエステルやアラミド系の強靭な細いロープも増えてきたし、こういうデバイスがあれば、ちゃんとシフトチェンジして、軽くて細くてコンパクトで、しかも強度があって携行しやすいロープを長めに持った方が色々使えるんでないかい?

でも製品マニュアルには、何も書いてないんだな。マニュアルにEN15151-1登山用手動制動装置の表記はあるものの、これはライフガード用のマニュアルの流用だからか?ウェブページにはEN15151-1の認証は無い。そもそもバネ無しなんでガツンと効くからセーフガードはこの認証を受けられないと思う。

一部の商品を扱ってるページにも「ロッククライミング用ビレイディバイス」ってセーフガードを売ってたりする。ビレイデバイスとしては赤いライフガードの方がイイからね。そして確かに11mmまでOKだけど、エールのブレイズ(11mmっても7/16"は11mm以上だし)なんかセットしてたら、使い難いだろうな。おそらく使って感触をみてないから、カタログデータだけで写真撮って載せてるのだろう。ちゃんとしてるページにはアーボリスト・リガー・ロープアクセスなどの特殊用途に最適だけど、リードクライミングには適してないよ。そのためには赤いライフガードよ!って説明している所もある。

判りづらいけど、赤のライフガードは登山用で8.9〜11mmで、黒のセーフガードは登山用で8.9〜11mm、でも救助やリギング用には8.1〜11mmって表記がある。本体には8.9〜11mmって表示してるけど、ビレイじゃなく吊る場合は8.1〜11mmという事だ。こういう事ちゃんと表記して欲しいものですね。
しかし「1人用で救助やリギングで使える」って書いてあっても、EN341やEN358やEN795の認証が無いから、for rescue and rigging work.ってどこまでどのように使って良いものなのか?かなり限定されるシーンだと思うが、、、でもこれ根拠は無いけどワークポジショニングとしてなら良い感じがする。(あくまで自己責任よ)


つうわけで私は、
アラミド/ポリエステルロープ
10mmを10mと、
キャプティブカラビナ
との組み合わせで、
ワークポジショニング
ランヤードと併用して、
食い足りない距離の移動に、
ちょい登りちょい移動
ちょい下降用として、
採用!超コンパクトだしね。

ベネットフックとキャ○テンフック

先日、細い小枝がワサワサ多くてアンカーも巧く採れないホウキみたいな木を透かし剪定する必要があり、まあ通常のシステムでは絡むし、複数支点で攻めるにも掛け替えが煩雑で、大した作業では無いが時間がかかるうっとうしいコトがあった。


そこで知り合いに、キャ○テンフックを
持っている人がいたので借りたのですが、
その方がコッチも面白いよって
一緒に借りたのが「ベネットフック」

結論から言うと
このベネットフック最高〜じゃん!


一時期キャ○テンフックは、
なんやかやともてはやされ、
猫も杓子もキャプテンだ〜とばかり、
みんな手に入れてましたよねぇ。
始めから懐疑的だったんだけど、
そんなに良いのか〜?って借りて使ったら、
使いドコ少くネェじゃん。
こんな限定された使用範囲で
何が良いんだろう?
操作性と言うかセットも回収もイマイチ、
しかもえらく高い。
DMMは好きなプロダクトだが
時々おかしなモノを作る。

まあ確かに使う場所や
シチュエーションに依っては
武器になるかもしれないが、
費用対効果を考えると...
要らねぇ。ってのが感想でした。
最近はあまり見かけないけど、
これスゲェ良いよって言っていた人は
どこへ行ったのだろう?

こういうフックも
確実に使えるシチュエーションは有るんで、
それが正に今回だった。

そして両方使って比べてみると...
やっぱりキャプテン要らねぇ。っつうか、
ベネットフックすげぇ、だった。


キャプテンは、良い位置にセットできた!って思っても、荷重が抜けるとスルスル動いちゃう。高さの角度があって細い枝だと、結局、股まで動いちゃう。元口側が太くなってると止まるけど、ジャストな位置にアンカーが欲しかったんだけどなぁってもう一回投げ直すかって思っても、今度はその位置に固定されて動きずらい。振っても取れない時なんか、何だよ〜ってまあ難儀する。90mmまでのアンカーに対応といっても、斜めに傾いた枝ならドンドン動いちゃうから、良い位置にセットできないよ。それに90mm以下のアンカーって、ちょっと頼りないし、でも製品としてデカくすると重くて飛ばせないし、せいぜい直径が50〜90mmくらいの範囲でしか使えない。条件がとても難しいし、セット/回収が厄介で、しかも守備範囲が異様に狭い。


一方ベネットフックは、デバイスをロープに絡めて使うので、直径0〜12インチで動作。(ゼロって何?)まあとにかく30cmまでの枝ならOKよ。おそらくそれ以上太かったら、スベるのだろうな?第一そんな太い枝なら、もっと違う方法を考えるけど。
そして何と行っても、斜めの枝でも滑らないのよ。これが素晴らしい。枝の途中でもいい位置で一度ガチッと効かせたら荷重が抜けてもズレない。自分で検証したのはナナカマドで表皮ツルツルだったけど、45°を越えてもその位置で収まってくれる。コイツがすげぇ。ジャストな位置にアンカーが架設できる。
そしてセットが難しいかな?っと思いきや、意外と簡単だった。ロープを弛ませ円を描くようにフリックすると、裏側のロープに簡単に廻って、スルスルと引っ張ったらフックの脚にガチッとロック。もう動かない。
回収もロープを弛ませ、さっきと逆回してフリックすると簡単に外れる。しか〜しこの後が怖い。チェーンみたいな鉄のムチがビュンと飛んでくる。私はこれで危うくケガする所だった。コレさえ気をつければ、なんと便利な事でしょう!セカンダリ・タイインポイントとしては秀逸なデバイスだぜ。

キャプテンはここぞというシチュエーションでは、威力を発揮し素晴らしい仕事をしてくれるけど、いかんせん守備範囲が狭い。
ハーレーは55mphの天気良い直線の平地の舗装道路では良いバイクだと思うけど、雨振りのクネクネ登りのグラベルでは、やっぱカブでしょ!ワックス効かせて泥汚れも無い整備されたキャンプ場ならゲレンデもアリだけど、薮漕いで不整地の河原なら軽トラ最強!って感じかな?
私はそんな条件が整った所で作業する事が少ないんで、どこでも使える汎用性の高い道具の方が好きだわ〜。

守備範囲の違いというか、ここにしか使わない高価な道具より、プルージックが好きっというか、とにかく限定されない使い所が好き。



Bennett Hook
ヤルね!

Thompson Tree Tools LLCって
ユニセンダーの開発メーカーなのかな?
確かに機構が似ている。
Topknot(ランヤードアジャスター)
Hipster(ストラップのロープグラブ)
なんて変態臭いギアもあるけど、
情報少な過ぎ!
誰か買ってよ。


2019年9月11日水曜日

声で探す鳥

季節が色濃くなってくると、なかなか鳥が見つけにくくなる。
でも、声がある。鳴き声を頼りに鳥を探す。
昔、鳴き声の知識はカセットテープの「ボイスオブホッカイドウ」だった。
それからCDになり、山渓の「野鳥の声」や、
「日本野鳥大鑑」で日がな一日CDをかけっぱなしにして、ながら勉強した。
ずぅ〜っとかけていると、イヤが応にも覚えてしまう。直接関係ないトラックの順番とか、ナレーションまで覚えてしまうから、なんか一連で記憶している。
この辺りこの時期はエゾセンニュウが夜通し鳴いているんで、ジョッピンカケタカ?って防犯している。



夕方近くなるとよく鳴き始めるアカハラ
たまに日中でも鳴く事がある。

普段は林床の暗がりが多いが
どういう加減か判らないが、
唐突に目の前に出てきて鳴き始めことも。
それでも避光性というか
ちょっと暗い所で鳴く。

ピンッと張ったよく通る声で
キョロンキョロンチリリ、@∑∆©ßç∂
この最後のカタカナにできない感じの
金属音的な声がイイ。


草原ではノビタキたちが飛び回っている。
延びやかでゆったりとした鳴き声は
気持ちを安らげてくれる。
今時分は子育て真っ最中で、
イイ声より、警戒鳴きというか
ジェジェジェジェってのが多いが
コイツは幼鳥なのか?
鳴きもせず、ジッとしていた。
見た時は逆光で素敵だったが、
あまりパッとせんなぁ。


この辺りを代表する夏鳥、ホオアカ。
ノビタキと生息域が被るけど
鳴き声が全然違う。
ホオアカはフレーズがはっきりしていて
同じテーマを繰り返し主張する。

しばし聴き入って、
写真を撮ろうと構えると
飛び立ってしまうことが多いが
たまにこういう飛翔も撮れるので
面白い。


なんか鳴き方が
アオジにしてはオカシイぞって
探ってみると、ノゴマのことが多い。
聞き分けられないけど、
ハリがあって抑揚が艶っぽい声だと
ノゴマなことが多い。

ときたまググッとかピョーとか
変な地鳴きをして、
でも割りと見つけやすい所に居るので
嬉しい限り。


ツヤツヤのベルベットオリーブって
感じの色に、鮮やかな赤が特徴だけど、
この個体は喉の日の丸が薄い。
繁殖時期を過ぎて着飾るのを止めたのか?

しっぽをピョンピョン上下させて振って
アピール度は相変わらず派手だが
色があまりツヤっぽく感じない。


この時期を代表するイイ声は
やっぱりコヨシキリかな?

これでかなり勉強し、鳴き声主導で
鳥を見つけるようになった。
ひと際印象深かったコヨシキリ。

イントロから飛ばして
ず〜っと鳴き続ける。
どこでブレスしてるんだか。

鳥の声は、見つけられなくても環境や季節や時間で同定できるし、聴いてるだけで楽しくなるし、見つけられない分だけ夢が膨らむ。

ツリーリギング 作戦の基本


[ツリーリギング 作戦の基本]
500円高くしましたが、
ページ数を倍増70ページにリイッシュー!

ここに紹介する方法は
唯一の正解ではありません。
個人的に最も答えに近いと思われる事象を
まとめたものです。

従来の内容に加え
作戦の基本に至るクライマーの段階から
ワークポジショニングの重要性
合力分力、プランの安全率
グラウンダーの役割などを幅広く掲載。



本書は、より良い方法を選択するための基本を理解することが目的です。登り方や伐り方以前に知っておくべき、力・重力・方向をより具体的に紹介し、プランやチーム構成に役立てる内容となっています。直ちにリギング作業が出来るものでも、成功の事例を紹介するものでもありません。
相手が自然で、二つとして同じ状態は無いから、さまざまな可能性を知識として理解し、より危険の少ない方法を選択できるようになるための、私が歩んだ道筋を紹介しているだけです。「こんな作戦もある」ということを承知して、各々が自分の作戦に活かすことが出来れば幸いです。

●クライマー4つの段階
●クライミング方法の選択
●ワークポジショニングとシステム
●タイイングの基本
●リギング資器材の強度
●リギングプランの安全率
●リギングブロックの合力
●ロワリングデバイスのセット/操作
●クラウンダーの役割
●カッティングのポジション
●カッティングの方法選択
●チップタイ動きの基本
●バットタイ動きの基本
●クレイドル
●リフティング
●ロードトランスファー
●フローティング
●トラッキングライン
●スケートブロック
●スピードライン
●バットヒッチング など


ココまでが宣伝告知

そしてココからは、ボヤキ

例えばリギングプランで、巧くいきそうな時には「失敗するかもしれないから確実な方法を採ろう」っていうクセに、途中で失敗しそうになると「きっと巧くいくからこのまま行っちゃおう」ってなっちゃうこと、ありますよね。
本来は行動経済学での心理理論ですが、プロスペクト理論ってのがあって、それに近い感じがする。
プロスペクト理論は、不確実性下における意思決定の理屈で、利益を得る場合に、利益を大きくするより確実に入手することを優先し、損失を被る場合は、損失を最小限に抑える方法を優先する傾向のこと。
大成功よりは少し損しても確実に「得」する方法を選び、大失敗しそうな場合は少しでも「損」を回避しようとギャンブルにでるといった感じ。
でも、最初に巧くいくって思った時の見積もりが甘い、ってことに気かがつかず、自分の知った方法に当てはめてムリヤリ作業を行ったりするからだと思う。


「ツリーリギング作戦の基本」というのも、ある程度判っている人向けに、作戦の組み立てのワンオブゼムで、自分なりの考えを提示しています。
然るべきクライミングやポジショニングやチェンソーワークの講習なりを受けて、ある程度出来るようになった人向けに、作戦の基本を紹介しています。教則本やテキストではないし、コレひとつでアーボリストになれる魔法の本ではありません。そんなものは存在しません。 知識を知って、低く・ゆっくり・軽く仕事ができるようになった人が、サイズアップするために知っておいた方がよいと思われる事象の内、私の好きな方法を紹介しています。
そういうつもりだったが、どうも方向性がオカシイ。
ポジショニングや、ノットのドレッシングや、基本的な力と重力と方向を理解せずに、ラッキーを武器にこれまでのつたない知識と力任せで作業をしようとする輩が多い気がする。そしてウェブで見つけたヤリ方を自分の都合の良いように組み立てて根拠無く仕事をしようとする。
本を買って戴くのは嬉しいが、例えば「登り方が載ってない」とか「トッピングカットのやり方が判らん」「読んでも意味が判らん」とか文句を言ってくる人がいる。(恐ろしいね、自分は間違ってないと思ってるんだろうね)Webページにもその旨掲載してるんだし、買う前に読めば判ると思うが、文章を読んでいるのだろうか?っていうか文字を読むと言う行為を行えるのだろうか?
電話で話す機会があれば、その方がどの程度なのか話の中から推察して、スプライスやリギングより、ノットやロープの話や物理を理解した方が良いですよって勧めると「いや力学を勉強する程のレベルじゃないんで...」って言う。スプライスやリギングより、まずソコだろっ!それを判らんで何をやろうとしてるんだ!って感じです。
何でもかんでもチェンソーをブン廻すヤツが、何も知らずにリギングをやろうとする。リギングってのは、登り方でも伐り方でも無く、吊り方だかんね。吊りの作戦のセオリーやワンオブゼムだかんね。

例えばある人が、ランニングブーリンは解けやすい!から使わない。って言ってる。
ランニングブーリンは、そりゃ解けやすいよ。締まった時に解けにくく、降ろした後に解けやすい。吊る段階で解けやすいなら、それはその人のドレッシングがダサいんだと思う。それか前時代的なアルパインクライマーかもしれない。その昔クライマーの自己確保はブーリンを使っていた時代があり、ソレはそれは事故が多かった。そもそも荷重抜重を繰り返す箇所にブーリンはマズいと思うし、ドレッシングされてなかったらまあ解けやすいよね。そんなこんなでアルパインクライマーはアプザイレン(Figure Eight on a Bight)を使うようになって、ブーリンは危ない古くさいノットだっ!と思っていることが多くて、現在進行形でダメだと思っている。例えばタイドレスセットの結びの基本を理解してないとか、ヨセミテフィニッシュとかも知らないんだろうな。なぜ有史以前から使われてるキングオブノットを、自分のつたない技術のせいで否定するかな?
それにランニングブーリンだかんね。それもタイドレスセットの後リギングロープはプレテンションかけるからね。荷重抜重を繰り返さないかんね。もうひとつ、グラウンダーの作業を知らないか軽く甘く見てるクライマーかもね。ランニングブーリンは解けやすいからイイんだよ。グランド作業を円滑に進めるために、解けやすい「やさしさランブー」なのよ。やさしさランブーは、クライマーとグラウンダーの信頼関係なんよ。お互いをリスペクトしてるんよ。グラウンダーはクライマーの大変さを判ってるから、クライマーの負担になることで地上でできることは言われなくてもヤルし、クライマーはグラウンダーを信用しているから作業に集中できんのよ。作業の役割とか知らないんだろうね。クライマーは登って踊って男祭だっとばかり自分の思うようにチェンソーブン廻すんだろうね。
おっかねぇ。
リギング作業はチームワークだからね。クライマーとグラウンダーの意思疎通が最も大事な成功の近道だかんね。現場に着いて、とりあえずスローライン投げて(始めっから低くてもビックショット使うかもしれない)とりあえず架かった所にいち早く登って、、、さあどうしよう?って人かもね。段取りもプランもクソも無い。登れりゃ何とでも成るって、気の趣くままに伐り始める人かもね。オレは命かけてるんだぜ!地べたのヤツはただのゴミ掃除屋だろって思ってるんだろうな。やさしさランブーなんて関係ないんだろうな。めっちゃ重くてギチギチに締まったクローブヒッチ外したこと無いんだろうな。可哀想だな。哀れだな。
それか1人寂しくリギングしようとしてる剛胆な輩かもね。

まあそんなこんなで、ページ数を倍増し、多くの需要に対応できるものとしました、が、登れても伐れても、チームワークと力と重力と方向を理解してないと、ダメです。

何はともあれ「ツリーリギング作戦の基本」リイッシュー新発売です。
また、旧版をお持ちの方向けに
9月末までアップデート価格を設定してます。

2019年8月1日木曜日

理想に近づくために



夏休みも始まり、短い北海道の暑い季節が
やって参りました。

ツリーイングもこの季節は毎週土日は
びっしり埋まっています。
先週末はトリプルブッキングになり、
キャンセルを出してしまいました。

以前から例年のように行ってる地方のイベントがあり、参加人数が増えたので1回の体験を30分にして欲しいと言われ、断りました。
そこは、最初はツリーイングのメンバーが居て、ギリギリ1時間の体験を4回転していましたが、メンバーが辞めてから地元のスタッフが運営している会で、しつこくツリーイングの危険性を訴えていたにもかかわらず、翌年50分、その翌年45分、と、時間を短縮してきて、今年は30分にしろと。
まあ、危険性とか理解してくれていないから、地元の何にも判らん学生とかジジイを付けるから、登らせてくれるだけで良いみたいなことを言ってきた。
そこのヤラせたがりのジジイは、私のヤリ方を見ていてビレイなんて考えも知らずに、そんなの簡単だろって勝手に指示して降ろそうとしたこともある。
会議で容易いことだから30分で良いだろうと言うことになったのだろう。
一番危険で注意すべきは体験者じゃなく地元スタッフ。
ハイ、すぐ登って、すぐ降りて、プログラムを突っ込めるだけ突っ込んで、子供たちも分刻みで、アッチ行ってコッチ行って、どうですかこんな楽しいプログラムを我々は提供出来るんですよ!って自慢げな地元スタッフ。子供たちは忙しくて、クルクル休みなく動かされ、遊びに来てるのに、遊ぶヒマもない。

ツリーイングは、時間に追われて木に登る遊びじゃありません。高さも早さも関係ありません。我々が手を引いて森に誘い、森の魅力を知ってもらう活動だし、自分が自分の力で目に見える成果を体験し、何か心に残ればそれで良し。
煩い大人がやいのやいの言って、集まれ!並べ!私語はするな!登れ!降りれ!ありがとうって言え!って指示されて消化する体験ではありません。
ワイルドライフとか言いながら、軍隊か?主体は子供たちなのに、子供たちの意思や行動なんて関係ない、客体的に物事を見られない、自分たちがズレていることを知らない。知ろうともしない。そんな自然体験は自然ではなく、イヤラシイ大人の社会体験でしょ。


一方我々が受けた活動は、主催者がその辺りのコトを良く理解しているというか、主体は子供たちだから、子供たちが選べばよい、って考えの方でした。
あいにく前日までの豪雨で川は大増水。プログラムの目玉だったカヌー体験はやむなく中止。でも、一度みんなで川を見に行って「ほら、こんなに流れが早く、茶色い水が増えてたら、イヤだよね。今日はだから中止」って納得してもらって「じゃ、何する?」って感じで、クラフトやパン作りと並んでツリーイングも、ひとつの遊びとして子供たちに提示する。そして何をやりたいか選んでもらう。終わったらアッチコッチ行ってもいいよ。陽が傾くまで自由に遊ぼう!って感じで、木に登りたい子は、何度でも繰り返し樹上の世界を楽しんだ。



翌日も川はダメなので、鍾乳洞へ探検とか
プログラムが増えて、
大人がそれに合わせて対応する。
木登りしたい子は木登りでって感じの、
ゆる〜く楽しめる豊かな体験でした。

自分たちの理想と主催の考えと
子供たちの満足度が巧〜く合致した
相当満足度が高い
素晴らしいツリーイングが出来て
本当にありがとう。
また来年もあれば、喜んで!


怒濤の一週間



いつもの美登位創作の家で
ツリーイングクライマーT-1講座と
チーフインストラクターの検定を
伝えつつ、伝え方を伝えつつ、2日間。
デモンストレーションを含め
メンバーにも手伝ってもらい、
ブラッシュアップも兼ねながら、
もう盛り沢山の内容で、大満足。
でも疲れたな。


そして、翌日は私事で地方巡業。
とんぼ返りで翌日は伐採。
難しくはないが、
急傾斜地からはみ出して、
折れ架かった枝の剪定。
下の国道に落とさぬように
ロードトランスファーで荷重移動して
引き込んで降ろす。
セオリー通りに巧く動くと嬉しいね。


またまた翌日は伐倒。
コイツも急傾斜地なんで落とせない。
バットヒッチングのトッピングカットで
落とせるが、安全策でガンマリグ。
落下係数を上げないで出来るんなら
その方が良いに決まってる。

トップカットのテイで
スパークライミングで確保して
ヤリ方を説明しながら
良いプラクティスになった。


そして翌日は中頓別。
片道300kmの移動はツラい。
でも嬉しい笑顔がまっている。
ココの子供たちは、実に子供らしく、
こっちの心も洗練される。

怒濤の一週間。ご苦労様でした。

2019年7月19日金曜日

夏の鳥たちと幼鳥



近所の用水路でカワセミを見つけ
よぉ〜し今日はじっくり見たろ!って
構えてたら、まあなかなか面白かった。

始め1羽をみつけたんだけど、
どうも夫婦なのかな?
2羽で行ったり来たり。


ホバリング、からの...


刺さって、飛び出し、


2羽で飛び立つ。

何の変哲も無い、整備されてない
汚った無い用水路だけど、
鮮やかな蒼が映える。

小魚のときは、縁の草に止まって
パンパンって仕留めて喰うけど、
虫のときは、そのまま喰っちゃう。
失敗したら、バツ悪く飛び去る。


近くではもう大きくなったカルガモ一家が
見つかった!って警戒しながらも
ゆっくりと動き去る。
半月程前から観ていたけど、
もうこのくらいのサイズになったら
教われることも少ないのか、
ゆっくり観られる。
親も混じってるのだろうけど
7羽全部健在。


別の用水路では、
50羽程の幼稚園が形成され、
あまり警戒もせずゆったりと流れてる。

ここは陸地にも上がりやすいので、
土手で羽を休めてる家族もいる。


ノビタキのジュブも目立ち始めた。
まだ警戒心も強くなく、
道端から不意に飛び出し、
脇の草に直ぐ止まる。


コッチは緑肥のナノハナ畑で育ったヤツ。
これはオスだな。

でもまだ色がはっきりしない。


一緒にいた親は一心不乱に足元を突く。
多分虫だろうけど、
一生懸命過ぎてコッチに気がつかない。


ホオアカも子育ての真っ最中。
かなりコッチを警戒している。

擬傷というか、
ワザと目立つ所で鳴いて気を引いている。


アオジかな?って思ったけど、
ノゴマだった。

これは若いヤツなのか?
繁殖期が終わったから
ノドの紅が薄くなったのか?
良く判らない。


コヨシキリも若いヤツなのか
盛んに短く発声練習。

何か幼鳥っぽくないけど、
上手く鳴けないようで、センテンスが短い。
最初のスティックフォーっていうか
出だしの部分を繰り返し
長いソロパートまで行かない。
近所で鳴いてるオオヨシキリに
影響されひっぱられたか?

まあ、夏ですね。
夏の声を堪能できる季節ですね。