先日のトウヒヤニ問題で、メインで使ってたポジショナー2+ドレナラインのワークポジショニングランヤードは、オキシクリーンで洗浄してしまったことで今イチ気持ち的にムズムズ不安が残ってしまい、替えることにした。
そしてマル秀にスターリンのサイオンが切り売りしていて、経験者が引き込みがメッチャ大変できないということだったので、ここは一丁挑戦することにした。
結論から言って、△
合わせ技一本って感じで、
何の根拠も無いけど、
自分使いで自分なりのデータが採れた。
一般的にはブラックで、
自分的には限りなくグレーだけど。
コイツはシースが24st.
コアが18st.
インナーコアが6ya.
インナーコアの処理が課題になるだろうと
コイツをどこでどうするか?
通常のダブルブレイド
Class Iでは何ともし難い。
シースとコアの質量割合とか判らないし、インナーコアがどう出るか?不安と期待がいっぱい。3〜4度失敗すること前提で、オーバーサイズで買った。
そしてはじめてのロープは1度も荷重していない洗ってないロープに限る。
使い古したヤツでいきなり難しいコトをやろうとしても、できないぜ。
へたくそな人に限って、勿体ないから使い古しで練習してって言う人が多いが、ソレは失敗への近道だし、勿体ないから入れ込みの数値を短くしたり、しみったれてると絶対に巧くいかない。結局無駄が多い。手っ取り早く何かを成そうと思っても、巧くいかないよ。
成功への近道は、新品だよ。
まず1回目。通常のClass Iで挑戦したが、ポイントCからコアを引き出すのがとても難しい。トスワンドでは絶対に無理。
というのも、コアのストランドが18st.なんで、とても特殊な編み方。
そしてストランドが少ないってことは、1ストランドが太くて、故に網がゴツゴツ太い。
編み方もあまり見かけない、断面が円に近くなるような編み方なんで、故に平べったく潰れないことで、BからCの重なるオーバーラップする部分が分厚くなって引き込めない。
コアの引き込み段階で諦めた。
いつもはこの作業は無理せずスゥ〜っと入るので思わぬ所でつまずき、諦めた。
無理してここで無駄なエネルギーを使っても良い結果が得られないと、ロープの無駄使いを省く為に、早々にコアを引っ張り出して、網が良好な50cmくらいでブッタギる。
2回目。スプライフでチャレンジ。しかし、ポイントCからコアを引き出すオーバーラップ部分でインナーコアが邪魔をする。
優しく撫でたり揉んだり緩めたり、一回引き抜いてワイヤーを入れ直したり。
どうしても中心から出したインナーコアが、コアにまとわりついて、フィドを差し込むとき上手く入って行かないようだ。
ここの段階のインナーコアの処理と、コアの扁平化がテーマだな。
それでもCから引き抜いてしまえば、後は難なく成功。
B2のクロスオーバーの引き込みは、アレって感じで楽々入った。
でもこれが気に入らない。
アイ部分とクロスオーバーポイントとオーバーラップとCから5cmくらいの所をカットし分解チェック。
自分で作っみたアイを、勿体ないが少しづつ分解することで、何が間違ったか?どこがストレスか?改善策を見いだせることがある。
無理矢理に形だけアイっぽくしても、アイのシースがダルダルな奴とか居るけど、ソレを使うとか信じられないんで、どこにストレスがあるかをチェックするのはとても重要だ。
前記のシースダルダルアイとかは、コアでしか荷重を受け持ってないから、絶対使ってはいけない。こういうのはダメな見本として臥薪嘗胆するべきよ。
ストレスって緊張だから、緊張は強度やエロンゲーションに最も影響がある。
ハンドクラフトなんで毎回同じ数値化はできないけれど、とにかくストレスがあるロープは使いたくないね。そんなんに命張るって奴は意味が判らん。特殊伐採なのだろう。
2.5回目。上記2つの中間的なデータを取る為に、2mくらい切って色んな仕様を試してみる。要はコアのテーパーをどうするか?だ。
テーパーは引き出してカットする数的には全体の半数なので変わらないが、どこでソレを行うか?そして、同素材?っと仮定して、シースとコアとインナーコアを目に見えるファイバー単位までバラし、それぞれの割合を出して、本数と位置と決める。
ファイバーは引っ張ると切れちゃうし伸びるし、この作業がメッチャ地味で辛い。耐えられない。ググッと我慢して、セロテープに貼付けて数をカウントする。
ときどき時ソバのようになり、最初からヤリなおす。
ところでロープの概ねの強度って、テンセル強度試験をする前に、素材特性と染色などの関係を係数にしファイバー1本の強度を出して、編み方の種類の係数から出す、らしい。
だから、油気の無い手のササクレやカラビナなんかに引っ掛かったりして、ファイバーを切っちゃうとその分当たり前のように強度が落ちる。概ねポリエステルかナイロンなんで、ささくれ立ったロープ表面をライターで炙って見え無くしちゃう人が居るけど、そこで繊維がダマになってスムーズな動きにならないし、熱で他のファイバーまで溶かしちゃったらもうオシマイだからね。
そして3回目。良好そう?なデータが採れたので、それで挑戦。
コアのテーパーをかける前に、コアテーパーをかけるポイントと数をアイ方向に近づけて、ソレ以前にインナーコアを処理することにした。
6目ごとに1サイクルなんで、6目ごとにノット側から1本づつ引き出して、まずはインナーコアのテーパー。(この数値がキモよ)
コアの網が強いので形は崩れにくいけど、変なヨレができるから、ノット側から1本づつ引き出して1本ごとにシゴキながら整流する。これが成功の秘訣。
その時に若干扁平化するようにシゴく。
そして引き込み時もストランドにストレスが起きないよう、丁寧に向きを考えてユルユルにして扁平が保たれるように、ネジレないように。
そしてこれやらない人と多いけど、Bの反対側にポイントCを合わせてフィドを差し込む。その時に何度も何度も出したり入れたり、フィドがシースのファイバーを引っ掛けないように、変なストランドを通さないように、フィドとコアが絡ないように、優しく撫でたり揉んだり緩めたり、丁寧に入れる。
ワークショップをやると、
この丁寧ができない人が多い。
何でも、力づくで引張ったり、
強引に押し込んだり、
誰かに嫌われるよ。
色んな所を引き出したり、
押し込んだり、緩めたり、
愛撫しないと。
やっぱりB→Cはキツくて難しかったけど、ソコはソレ経験値の違いで、
優しく撫でたり揉んだり緩めたり、、、成功の秘訣はゆっくり丁寧にだ。
ガチガチに力ずくでって人は、ステッチングもホイッピング難しくなる。
針刺した状態で、折れちゃったらオシャカだよ。
スウッと針が刺さるくらいじゃなきゃ。
そうして4(3.5)度目で完成した。
ワークポジショニングランヤードなんで、両アイにしたけど、一度成功のデータが取れると、もう後は簡単。データから得た改良点を少しずつ修正しながらサクっとできた。
それにしてもサイオン、色が綺麗!素敵!カッコいい!
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