両アイ、色違い、長さ違いで、5本フリップラインを作った。
色違いはなかなか難しく
国やメーカーで分かれているので、
1カ所で複数色取り揃えることは難しい。
スターリンのザイオン3本と、
お馴染みタキオンが2本。
片側をコングのタンゴコネクタで決めて、
各5,6,7,8,9,10mの長さ違い。
色違いで長さを把握していれば、
必要な長さで持ってく色を選べる。
いろいろと都合が良い。
最近は動く範囲や耐荷重アンカーの位置を考えワークポジショニングランヤードとともに、2本くらいのフリップラインを持ってアクセスラインをSRTで登ることが多い。
始めからMRTで登るのはシンドイので、樹上でフリップラインでMRTにして使う。本当はそのシステムで下まで降りれないとイケナイが、絡みや遣繰りで要らぬ作業が増え力を使うのであまり好ましく思っていない。
樹上で45mとかの長いロープは、樹上で動いて知らぬ間にメインロープが枝に絡んでてワークポジショニングを動かそうにも身体があらぬ方向に引っ張られたりすることも、逆末端でダブルクロッチにする時も、ロープの流れや股通し変えるためにエッチラオッチラ引き上げるのは鬱陶しい。昔オーストラリアの誰かが「ロープの短さと仕事の速さは比例する」って言ってたけど。全くその通り。
長いロープに落とした枝が地上で山になって、ロープに絡まるのも鬱陶しい。
グラウンドも降ろした枝に絡んだロープで作業が面倒臭くなるし、万が一ロープを傷つける可能性も大きくなる。
落下係数0.3以上で荷重が載ったら、使ってる所だけじゃなく全体が破棄に成るし、ロープは短い方が良い。チェンジオーバーだって慣れれば素早くできるしね。
効率良く動くならフリクションマネジメントするべきだが、もう消耗品とわきまえてナチュラルクロッチで、毛羽立ったりストランドが弾けたら即破棄して新品に入れ替えられるフリップラインの機動性を重視している。
これは最近一緒に作業してるチームに依頼されて「オウンリスクなら、必ず使用前にチェックするならアイ加工してあげる」って訳で、私が肩代わりして作ってあげた。
そのチームも最近は、アクセスラインとバックアップラインで作業をしている。ボトムアンカーにしていれば緊急時にレスキューラインに変化するし、複数人登るにはこれが一番都合がいい。って言うか現時点で最良と思えるこの方法以外で登りたくない。
幹よりのトップを全員で狙ってスローして、架かったらグラウンダーがサッとボトムにアンカー作って、クライマーはその間登る準備をして、樹上でフリップラインとワークポジショニングで2系統以上採ってタスク開始!これが一番速いよ。
スターリンのザイオンは、なかなかクセが強く、タキオンと同様のアイスプライスでは巧くいかない。みんな苦手意識が強い。
この原因はコアの編み方による所が強いが、同じ構成のロープを立て続けに6カ所やったのははじめてだったけど、良い感じのデータが採れてほぼ掌握できた。
シースは24st.なんでテーパーもほぼタキオンと同じだが、コアのブレイドが違う。
4本セットの8st.とインナーコア3本ではなく、3本セットの10st.とインナーコア6本。
そしてこのコアが最近増えてきた編み方で、均一の断面が丸くなるようにちょっと変わった編み方になっている。それがB2クロスオーバー→Cに引き込むとき、堅く邪魔してなかなか入っていかない。コアのテーパーだって引き抜き難い。
ここがポイントなんだけど、多くの人は編みが崩れるのを恐れて、出来るだけ形を崩さないように断面丸いまま入れ込もうとするから難しいんだな。
もちろん丸いまま引き込めれば良いけど、とにかくBからCが堅くなって難しい。
ファイバーは編まれない方が強度が強くバラバラにした方が良い。
でもバラバラのファイバーだと扱い難いし、だから編んでる。
その考え方をシフトチェンジすれば良い。
コアの末端とB→Cに重なる部分をバラバラにほぐして、引き込みフィド部分の扇カットもちょっとだけにして平べったくして引き込めば何の苦労もしないよ。
ファイバーは編まれない方が強度が強いんだよ。
そしてこのコアはテーパーしちゃうと、バラバラになりやすいんで、テーパーカットは、
B2→Cとコアインシースの後全ての引き込みが終わってから、
全ての基点を
B2クロスオーバーにして
押さえ込み、
クロスオーバーを
気持ち良く整えて、
両側に引く。
これがポイントだな。
とにかくB2クロスオーバーがダンゴになりやすく、最終でちょっと白いのがはみ出しちゃった、みたいなことがよく起こる。
でも同じ新品のロープを6カ所やれば、データも取れるよ。工夫できるよ。
よく失敗したくないから、編みを崩さないように慎重にやるけど、最後は力ずくで引き込んだりして、ヒステリシスを高めて強度低下させる人がいる。
また失敗しても良いように、使い古しのロープでやったりする。
これじゃ巧くいかないよ。
スプライスは成功のイメージが大切で、そのためにも最初は新品じゃなきゃ難しいよ。
そして無理矢理ヤったら力ずくはダメよ。
無理矢理コアを引き込むって言うより、シースで覆ってやるってイメージ。
無理矢理突っ込むのは良くない。誰も気持ち良くならないよ。
最初は優しく揉んまないと、何でも巧くいかないよ。
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