超有名なメーカーも、自分たちが悪くなくても、使用者のチョンボで言いがかりで、やむを得なく破産したり、会社名変えなきゃならん事態になることがる。製品の障害で事故になんてなったら、会社の存続だって危うい。
だから危うくならないような取組みを行っている。
クライミング機器の多くは
MBS22kNだけど、
22kNの力をかけて
試験をパスすれば良いので、
ギリギリでは無く
もうちょっと強く作ってる。
製品の障害で
事故になったら困るからね。
製品自体の強度はオーバースペックで作ってるけど、試験的には22kNでOKなんで、そういう表示になっている、と思う。
昔ゲートがイカレたカラビナが有って、それはメジャーアクシス25kNのMBSだった。
最近はもうあまり見かけないメーカーのモノだったけど、ゲートがオフセットしてちょっとズレて開くヤツでとても好きだった。でもゲートオープンのヒンジが弱いのか?セルフクローズしなくなってしまった。
まあ大事に使ってた道具だけど、通常の機能が果たせない物を残してたら、また使っちゃいそうで、ぶっ壊そうと思った。
その当時、これに26kNの力を掛けるとぶっ壊れるんだろうな。って思っていた。
ぶっ壊れたカラビナ見たいなっていう欲求だけで。
近所の人や車通りの少ない大きな橋で実験をした。
落ちても河原に取りに行けるから結果が見られる。
質量が26kg以上の(この時はぶっ壊れて良いバッグ、一番先にぶっ壊れそうだったんで、それも廃棄予定のロープでグルグル縛ったバッグに色々詰め込んだ)重りを橋の欄干に掛けた44kNの耐荷重アンカーに接続し、破棄予定の32kNのスタティックロープで自由落下させ、10m落ちた所で荷重が載るように長さを調整して、上から落とした。
まあ今考えるとやってることがヤンチャやね。
もうワクワクして、落とした。
するとどうでしょう!カラビナは壊れなかった。
うんうん、これは3σじゃないし、、もう一回やってみよう!
そして落とした。
壊れない。
同じ条件で5回繰り返した。
それでもカラビナは壊れなかった。
ピィーンて張ったロープの端で、パァーンって弾ける所を見たかったが、ダメだった。
簡単に重量を増やすことは出来なかったし、重いのをいちいち運ぶのに疲れたし、それでその日は諦めて、また次の機会に約10kgのコンクリートの基礎を追加でグルグル巻き付けて、36kgにしてリトライ!
運ぶのが鬱陶しかったんで橋の欄干に荷揚げシステム組んで、更にトライした、が、
ぶっ壊れない。
チックショー!ってんで、8回繰り返したが、先にバッグを縛ったロープが切れた。
ガックリして下に散らばった重りを片付けた。
頭にきて、翌日バッグのロープを縛り直して、落ちる長さも12mにしてリトライ!
今日はまず最初に、下のコンクリート護岸にカラビナを叩き付けて、それから行った。
そして5回繰り返し落としたが、ぶっ壊れなかった。
更にゲートをビニールテープで開けて、マイナーアクシスにして、許容を8kNにして落としてみた。それでもやっぱり折れなかった。
そこで心が折れた。
色んなファクターもあるし、ソフトマティリアルはセミスタといえど若干伸びる。
そう簡単にカラビナはぶっ壊れない可能性もあるってことを知った。
今でも記念にそのカラビナは残っている。使えない所に、
今でも試したい実験がたくさんある。
何処かにこういう実験が正確にできる場所貸してくれないかね?
ひょっとしたら規格基準って、相当高いのかもしれない。そしてその強度によって助けられている可能性もある。
この経験から私は、メーカーの言ってることを守っていれば、大丈夫だって、
逆に規格基準を正確に遵守するようになったのよ。
メーカーは経験値として、オーバーエンジニアリングで製品を作って、
どうだ!見たか!オレはすげぇんだって経験値で、危ないタスクをこなすのはアホだね。
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