コビッド-19の影響で「新しい生活様式」なるものがもてはやされてるけど、[予防]と[感染拡大]が、ミソもクソも一緒で、とりあえず訳の解んないウィルス相手なんで、こうしよう!的な生活様式なんだろうけど、
今月発表になった、世界的な行動規範は、まさに「新しい作業様式」だと思う。
これまでも怪しい特殊伐採がまかり通っているけど、現実的にコードオブプラクティスを実践するには、具体的にいろいろ障害があるので、自分なりに考えてみた。
まず前提になる、2系統は、面倒臭いかもしれないし、時間がかかったり効率的じゃないと言う人が多いと思う。事業主もそんなモンに対応していたらカネが幾らっても足りない!かも知れない。
でもそれはセーフティのためなんだし、今から取組んでおく方が長い眼で見たらよろしいかと思います。
そこで、私は産業用ロープアクセスの技術をちょっと拝借して(まあロープアクセスの方が色々理に敵ってるんで)ツリーワークに流用できないかと、思ってみた訳です。
まず普通にスローラインで枝に通す。
用意するものは、高さの4倍あるロープ。
二重に折り返しだから、4倍要るんだなぁ。
それそれ別系統のロープ2本でも
できると思うけど、最初のセオリーとして、
プルスルーね。
スローラインだと細いんで、
8mmくらいのプルラインに変えて、
高さの4倍のロープの中央をバイトで
折り返して結ぶ。ここはズレると厄介なんで、
ダブルオーバーハンドヌースね。
プルラインをそのまま引き戻し、
高さの4倍のロープが垂れてる状態を作る。
プルラインで引っ張ったバイトの両側に、
1個づつバタフライノット。
その2点それぞれに
鉄ビナをかけて→
ワイヤーアンカー→
マイロン
(これは絶対マイロンが良い。)
マイロンをアンカー通って降りてきてる
もう一方のスタンディングパーツ〈以降SP〉
も通しておく。
そして両方のSPを引く、
アンカーを通過し、
マイロンとバタフライノットが
ガツンと当たるまで引く。
こんな状態になる。
プルスルーのプーリーはプレート側板が
ノットに押し付けられ
ロープを傷める恐れがあるので
マイロンの方がイイって
最近言われてきている。
そのSRSの2系統を、
プライマリー〈以降1st〉に
トップクロールとハンドアセンダー、
バックアップ〈以降2nd〉に
フォールアレスター、
サーシャリー〈以降3rd〉用の何かしらと
システム2個を持参して、天辺まで登る。
SRSならクロールじゃなく何でもイイけど、
トップでぶら下がった状態でアンカーを
いじるんで、サイズの合わないハーネスや、
ハーネスのブリッジや、
でっかいシステムだとやりづらい。
あとデバイスだと、
いろいろ都合が悪いと思うよ。
ここはロープアクセスの技術で、
ロープにひっついた状態がベスト。
サーシャリー用の
ランヤードやモバイルアンカーで、
3rdアンカーを設置、荷重を移す。
この時点で2ndのファールアレスターが緩む。
荷重は1stと3rdの2系統。
この場合は、モバイルアンカーの
マッチスリング!こいつは素晴らしい。
荷重載ってても動かせる。
高いけど今手放せない強者。
2ndのプルスルーアンカーの
バタフライから鉄ビナを解除し、
そのままMRS状態になるよう
SPに鉄ビナをかけてシステムを設置。
このときターミネーションは
必ずキャプティブ系ね。
荷重がアッチコッチ動くんで、
絶対マイナーアクシスにならないビナね。
これで、2ndは独立したMRSと
そのアンカーになる。
この時点で3rdアンカーに荷重があり、
2ndがフォールプレビジョンの
バックアップとして2系統になる。
一旦、さらに3rdアンカーに荷重を移し、
1stを緩ませ、クロールを解除。
1stアンカーは緩むので、2ndと同様に、
1stのプルスルーアンカーのバタフライから
鉄ビナを解除し、そのままMRS状態に
なるようSPに鉄ビナをかける。
そしてハーネスのもう1本の
ブリッジにシステムを設置。
これで、1stも2ndも独立したMRSと
そのアンカーになる。
3rdアンカーからゆっくり荷重を抜くと、
1stか2ndに荷重が移る。
均等に加重すればイイが、、
まあそうもいかないので、
荷重が移った方がプライマリーになり、
もう一方がセカンダリの
2系統のシステムになり、
3rdアンカーが解除できる。
ここはアジャストブリッジが有効ですね。
コイツを使いたいからセコイアなんだけどね。
あとは、煮るなり焼くなり
通常の2系統操作ですよ。
1stと2ndを操作し、
完全な独立した2系統の
MRSシステムで作業に挑む。
降りてきたらこんな感じ。
必ずプライマリとバックアップが存在し、
2系統で最初から最後まで完了できる。
最初は思いつきでダブルブリッジにしたけど
本当に理屈に合ってるね。
ロープだけ2系統でも
ターミネーションが1系統だと
それはセーフティにならない。
この状態で作業終了して降りてきても、地上からリトリバルコーンで回収できる。2系統同一ロープなんでちょっと面倒だけど、やりくりして何とか回収できる。1回失敗して残置になったけど、そういうミスを経験することで、次に失敗しない方法が完成するのだよ。
これは、プルスルーを利用し、SRSで登って、MRSに変更するパターン。
バタフライどうなのよ?とか、鉄ビナじゃないとダメとか、リングセーバーじゃだめなの?とか、アンカーが狭い股ならどうよ?とか、ゴチャゴチャして難しいとか、ハウスキーピングが難しいとか、いろいろまだまだ考察すべき点はあると思うが、産業用ロープアクセスに比べると、随分シンプルで合理的だと思う。
今のところ最も道具が少なく、理屈に合った方法だと思うよ〜。
枝に立てる所だともっと楽だけど、ぶら下がった状態で出来る!ことが重要。完全に独立した2系統の操作ってのは、荷重がアヤフヤな所じゃ伝わりづらいからね。
それから救助前提のツリーワークなんで、ぶら下がった状態で荷重をもらうとか、アンカーに取っ付いてあとカラビナ1枚分上に行けたらとか、操作自体をシビアに出来ないと、ダメだからね。私は七五三みたいなモーションとかだと、できね〜もん。
バックアップのフォールアレスターをそのまま使うとか、システムじゃなくデバイスだとどうよ?とか、組み合わせ次第で色んなやる方があるけど、必ず2系統にするとなると、このくらいは出来ないとね。
まあ今のところコイツが最もシンプルかなって思う最初の一歩なんで、これからどんどん改良できそうな予感♥︎
新しい作業様式にするんだったら、自分の新しい作業様式を開拓すると、楽しいゼ!
こういうコトを、ロープ高所作業特別教育(樹上作業)でご教授いただけるならイイのだろうけど、実際は利害関係者の思惑や、道具販売店の売りたい願望が、前面に出てしまうんで、そうもいかないようですね。シガラミってヤダね。
だから自分で自分の身を守るコトを考えた方がイイよ。
自分で自分の身を守るために、オレはこういうコトをいつも考えてるゼ。
追々その他も検証していくよ。
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