世の中にはオカシなアーボリストや特殊伐採屋が多すぎる。
賢明で理に適った作業を追求する人に、アドバイスするための本やワークショップを行なっているのが、一定の考えがまとまって、ツリーワーカーズ研究開発機構になった。
私が考えるツリーワークは、
Climbing 登る
Positioning 作業姿勢
Moving 樹間移動
Tying 結び
Setting 方法設置
Pruning 剪定
Rigging 吊り降ろし
Cutting 伐り方の仕様
Operation 吊りの仕様
Dismantling 下降操作と片付け
この10コに分かれると思う。その中のうち動きが派手なクライミングとリギングだけがとても注目され、というかこの技術だけ、部分的に見よう見まねで知れば何でも出来ると思っちゃう。
のは、どうだろう?
クライミングとリギングだけ見よう見まねで出来ればあとは必要無い!って思っちゃうのは勝手だし、それで出来れば問題ないけど、誰かがこの2つだけ覚えれば、これ見よがしにカッコつけて「俺様はスゴいんだぜぇ!」ってこれがプロだとか言って、後は「心頭滅却して気合と根性で何とでも成る」って吹聴しちゃうアホがいるから始末が悪い。
そしてそういう命知らずの気合と根性だけの〈技術〉を信じちゃう輩もおかしい。
それは知ってるだけで、身に付いた技術ではないからね。
危険なのは当たり前だから、それを気合と根性でカバーするっていう考えも疑わしいし、そんなに結果を急いでも、トンチンカンな手法では逆に遅いし疲れるだけ。
一方そんなことないだろってセーフティを根拠にした賢明で理に適った作業を志す人も少なからず居て、そのセーフティな作業は地味だし時間がかかるように感じるけど、結局はその後のタスクがスムーズに進むから速いし疲れない。
という経験や実績が積み重なったので、ソコに注目して紹介する機関としてこの研究開発機構を作った。上の10項目を積み上げる事で作業全体の疲労度も速さも変わってくる。
急がば回れ。Haste makes waste.
結局は全部繋がっているんだよ。
都合の良い部分だけ繫げても、ノットクラフトが遅かったら全部遅くなって疲れちゃうんだよ。ラインを投げるのがヘタなのは、投げる失敗の経験を活かしてないからだよ。
結局は全部繋がっているんだよ。
いい加減に結果を急ぐ奴らは近寄らないで欲しい。satocBooks眺めたって、素晴らしい方法は載ってないから、だいたい何書いてあるか判んないだろう。付け焼き刃で命を守れる方法なんて無いんだから。
付け焼き刃で技術を手に入れようとしたって、無理だよ。satoc book でもリギングやオペレーションだけ注文する人が多い。それでも構わないが、それだけで何を使用とするんだろう?言葉だって判らないんじゃないか?
「方向・力・重力」や「ロープについて」から注文する人が、3ヶ月おきくらいに改めてロープアクセスやリギングを注文してくれる人は、おそらく私の考えに近い人だと思う。
ベーシックが無いと、いろんなコトが繋がらないと思うよ。
本人は判ってるつもりでも、出来てるつもりでも、どうやったら楽にできるかを判ってない人が多い。一度見た技術を厳しい現場でいきなり使おうとしても、そんなの無理だよ。
結局全部繋がっているんだよ。
相変わらず死亡事故数は減らない。そういう奴は早々に死んでもらって結構だと思うよ。
結果を急がず、基本をしっかり学んだ人が結局良い仕事をこなすようになって、いい加減な奴らが淘汰されていけば、業界も良くなるんじゃないか?
そんな考えでワークショップを行なっている。
10項目のタイトルにそれぞれ見合ったスキルが有って、そのスキルを全う出来ないと次ぎに進めない。1〜2日で全部判ったつもりになる人や、自分の都合だけでかい摘んでもその先のタスクに活かせない、全部繋がっているんだよ。結局は全部繋がっているんだよ。
覚えるべきは技術だけではなく〈知識〉に見合った技術だよ。
ソレを紹介するワークショップだよ。
そんな訳で大きく4つにクラス分けして、それぞれのクラスごとに必須なスキルがあり、[ 知らない ] [ 知ってる ] [ 聞いた ] [ 見た ] [ ヤッた ]という5項目の自己評価が有り、段階を踏んでいかないと結局チンプンカンプンのままで危険な方に向う。
結局は全部繋がっているんだよ。
それぞれのスキルごとに各自がパッケージして、虫食い状態でも参加できるから、自分が不得意な部分や曖昧な箇所を改めて見直せるようにした。
結局は全部繋がっているんだよ。
何人か集まらないと出来ないけど、基本はチームで動くんで、数人の独り親方同士で集まってワークショップの希望が出る。そしたら全国何処でも伺いますよ。
こういう集まりが有るから、希望が出るから、コッチも真摯にそれ用のタスクに見合ったテキストを作るよ。非売品だよ。
何か習いに行って、安全教育受講証明もらっても、プロに教わったスゴイ技術でも、自分のタスクに活かせなければ、映画観たのと同じ。観たには観たけど、自分のモノに成ってなかったら、それは出来てるって言わないよ。
一度講習に行っただけで、一瞬テストの成績が良くたって、一夜漬けで点数もらって合格しても、その場で何を学んでるかだよ。習得してるかだよ。なんかの講習を受講しただけでエラそうに一丁前なこと言ったって、日本で唯一認められた団体の証持ってたって、日々プラクティスを繰り返し、身体と頭に染み込ませないと、知識でも技術でも無いよ。知ってるだけの知識は技術に活かせない。だからOJTだよ。
0 件のコメント:
コメントを投稿