鳥見の話の続きになるが、鳥を観た後でチェックする用に写真を撮るんだけど、あくまで確認用。自分は広告の仕事をしていたこともあり、カメラマンの知り合いが多く、そういう人には近づけないと思っている。
例えば息子にカメラを渡したら、
カメラのことなんか判らないくせに
バシャバシャ撮るんだけど、
オレよりよほど良い写真になる。
悔しいけど。
なんちゅうか、一瞬で、
1/250秒とかの
違いなんだろうけど、
私は絶対に良い表情や、
決定的瞬間を
捉えることが出来ない。
悔しいけどしょうがない。
スタジオで撮るアドバタイジングなブツ写真は、技術のための知識が必要で、その知識を勉強したらある程度は誰にでもできると思う。
一方自然を対象とするカメラマンは、知識と技術だけでは、もうどうにもならないコトが有るような気がする。モデルさんでも昆虫でも〈次の一瞬に良くなる〉って感覚的なサムシングエルスが必要だと思うし、知識や技術のワンオブゼムでは、どうにもならない感覚があると思う。
一緒にツリーワークをしていても、直感的に力学を感じてる人が少なからず居る。物理を感覚で制御している。幾ら頑張っても、こういう人には敵わない。そして「どうしてコウなるの?」って聞いても、大概巧く説明してくれない。だって感覚らしいから。
努力して勉強しても、その領域には近づけない。もっと勉強すればどうにかなるかもしれないが、今のところムリ〜!
そういう人と一緒に仕事をしたら、自分にも出来るって思っちゃうのが、とても危険で、ヤバい。その辺りは気をつけないとね。
鳥見をするようになって、初めて気がついたんだけど、被写体に興味が有る人と、写真を撮ることが好きな人の違いが有る。
私は自然が好きだから、そして頭が悪いから証拠として写真を撮る。
でも一方ドキっとするような良い写真を撮る人が居る。一瞬ですごい瞬間を切り取る。
良い自然写真を撮る人は、バシャバシャ撮らないよね。連写とかしないよね。
それに比べて、バカでかいバズーカ砲のような望遠持ってる人間居るよね。アレ何なんだろうね。今はカメラの性能も上がって手ぶれもせずに撮れるのかもしれないけど、バズーカ砲はいただけない。
前にジッとして立ち止って物陰からクマゲラを見ていたら、ドカドカ集団でやってきて、バシャバシャ撮って、飛び去った時も追いかけて、バシャバシャ右往左往してる人間どもが居たんだけど、いい迷惑だね。
ああいうのって、鳥を観たいんじゃなく、単にカメラが好きな輩だと思う。良いカメラを持って、たまたま良い被写体を見つけたらとりあえずバシャバシャ撮って、上手くいったら新聞とかに投稿したりして、誰かに見せびらかしたいだけなんだろね。結局カメラが好きで、褒められたくて、自分が好きなだけな輩だね。
そういうヤツは、どんなカメラでいつ何処で撮ったかなんて公表しちゃうから、そういう有象無象が益々寄ってくるようになる。
双眼鏡をぶら下げて野幌森林公園とか散歩してると、バズーカ砲を持ったジジィがすれ違い様に「今日は居ないよ」とか声をかけられることが有る。何が居ないんだよ!いっぱい居るよ!お前らはいろんな自然を見ようともしないし、見えないだけじゃないの。そのくせ誰かが見つけたら、ワラワラと集まってきて、ガヤガヤ騒いで、勝手に森を踏み荒らす。本当に最低だ。
被写体がどういう行動をするとか、どういう生活をしているとか、どういうことを嫌うとか、全く関係なく。ただその被写体が写った写真を手に入れたいだけ。
双眼鏡を持ってる人を見たら、何か情報を持ってるだろうって声をかけるのは止めて欲しい。知っててもお前らには教えないよ。
「山菜採ってます」とか「樹木を観察してます」とか言うよ。そのロケーションには、それなりの生活様式が有るから、この辺りは〇〇が居るかも?って思って探っている時に、そういう奴らに出会うともう最悪だ。
冬ならスノーシューの踏み跡をトレースされたりする。
だから迷彩かけながら歩いているけどね。
そういうヤツらは「カメラマン」じゃなく
ただの「カメラ好きな人間」だ。
カメラマンに失礼だよ。
イイ道具を持ってたって、結局自己満足だから、持ってるだけだから、良い写真は撮れないから。たまたま偶然見つけたからって良い写真なんか撮れないから。
知り合いのカメラマンも、そういう奴らに出会うと、どんな道具を持ってるか?ってことしか聞かれないって言ってるよ。そして、自分の持ってるカメラの方がグレードが高いって自慢げらしい。ダサイね。
有名な人のカメラ拝見なんて記事読んで、同じものをコンプリートで揃えたりする。
同じ道具買ったら、同じ良い写真が撮れると思ってるんだろうね。道具が同じでも、良い写真なんか撮れないよ。
その道のプロが使ってる道具を持ったからといって
プロの仕事ができるワケないよ。
道具が良い仕事をするんじゃなく、
良い仕事ができる人の効率をアップするのが良い道具だよ。
トンチンカンチンが良い道具だけ持っても一流ではないよ。
良い仕事ができる人は、知識も技術も持ってるよ。
でも、写真は、カメラマンの感覚がモノを云いそうだから、
一長一短には巧くいかないよ。
「弘法は筆を選ばず」だけど、
一流の筆を選んでも、一流の書には成らないよ。
やっぱり、残念。
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