先日のノットクラフトの話の続きですが、
ブーリンが苦手な人が多い。
日本人の多くは「もやい結び」って
言った方が通りやすいが、
先人のアルパインクライマーとかが
コウやってやるんだよ!とか言って
ひとつの方法しか教えない。
その方法が唯一無二の完成された
もやい結びだと思ってる。
だから自分の胴腹にしか結べない。
あたかも正解は1つしかないとばかりに
これだけ覚えていれば間違いない。
なんて
そんなバカな話はないよ。
ねぇ、ウォーレン!
昔の山登りは自己確保でブーリンを結んでいた。しかしこの方法は生と死の分岐点で、荷重抜重を繰り返したり、力の方法が変わると解けやすかったり、一昔前に事故が多発して「もやい結びは危ない」ってことになった。
その後山でもみんなハーネスを履くようになって、アプザイレンという結びが主流になった。フィギュアエイトオナバイトなんだけどね。
そう言う時代の人たちはブーリンを信用しない。
これ覚えておいた方がイイと思うけど「もやいは緩む」とか「危ない結び」って言う人は、逆に古くさい考えの前時代的な人だと思って、あまり信用しない方が良い。
これこそ化石のような考え方なんだが、そう言われるのは日本だけらしい。
ある会社ではブーリンが危ない結びだって今も言われ続けている。
そこの社長はまさしく昔の山登りで、ブーリンを信用してない。
これだけ実績のあるブーリンを、ツリーワーカーはみんな使ってるブーリンを、
意味も判らず学生時代のワンゲルの先輩に危ない結びのレッテルを貼らたから、
それを自分でも伝承し「古くさい結び」って呼ぶ。
今どきそんな結びを使ってる人はいないとか言ったりする。
そりゃ山登りでは使わなくなった結びかもしれないが、
リギングではず〜っと使ってるよ。効果あるよ。ダメな理由は、他にあるんじゃないか?ドレッシングが出来て無いんじゃないか?間違ってるんじゃないか?
生と死の分岐点でも、ほとんどが間違ったタイが原因だった。
結びが危ないんじゃなく、クライマーが頓痴気で危なかった。
うさぎのウォーレンしか知らなかったら、そりゃダメだろうよ。
主題の「うさぎのウォーレン」は、その前時代的な人が教える代表的なブーリンの教え方で、「うさぎが木の周りを回って、、、」という唯一の結び方を伝える方法で、そのままに伝承され、よく「もやいは腹になら巻けるんだけどなぁ」って言う人が多い。
それはブーリンのメソッドとして「うさぎのウォーレン」を知っているだけ。
方法だけ知ってても、ブーリンのロジックは全く理解してない。
そんな人に、ランニングって言っても全く通じない。
よく比較するんだが、シートベンドというファミリーが多く存在する結びがある。
ロジックで理解すればシートベンドが出来れば●ダブルシートベンド●スリップリィシートベンド●ダブルシートベンドリトレースは非常に理解できる。
メソッドでしか覚えてない人は、その4種の結びを4つの別々な方法で覚えようとする。
伝える人がちゃんと理解してないか、覚えやすいように工夫せず、結びの伝承として自分が覚えたようにしか伝えられてない。ってことは伝える方もメソッドでしか覚えてない。
YouTubeなんかもちゃんとよく観て欲しいんだが、タイトルは殆ど[How toTIE]で、タイの方法しか伝えてない。結び方の手法を紹介しているだけ。
ノットクラフトは、タイの後ドレスがあってセットではじめて完成です。
そしてそれをどういうシチュエーションで、状態と状況のパラメーターを鑑みて、使用することが出来て初めてロープワークと呼ばれるものになるんだと思う。
[Rabbit Warren]っていう方法がダメって言ってる訳じゃなく、それしか知らないのが使えねぇ作業員になるんじゃないかな。その計画や状況や状態を意識せずにタスクの一部しか理解できてなければ、そりゃ良い仕事にならないよ。
自分の胴腹になら結べるんなら、伐る枝と一緒に身体をうさぎのウォーレンで結んで、対象木と一緒に落ちればイイんだ。
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