2020年5月6日水曜日

オールラウンダー

以前にある方と一緒に作業してた時に、手ノコで十分だったんで、
手ノコでやってもらったんだけど、まあ巧くいかないんで「それじゃダメです。
もっとちゃんと意識して伐って」って言ったら、その人は
「普段はチェンソーだからどうも勝手が違う」みたいなことを言われた。
手ノコで巧くいかないのにどうしてチェンソーだと上手くいくと思うのだろうか?
よほどチェンソーに自信があるのか?何〜ンにも考えてないか?

アーボリストとしての作業と機器の選択は、国際的には厳密に決まっている。チェンソーを使う理由は合理的にエンジンを使わなければ成らない時だけに限っている。なんでんかんでん木こりはチェンソーだ!って思ってるのは日本人だけだよ。

そして仮に地上でいつも作業してる巧い方法だとしても、
どうして樹上でも同じことをできると思うんだろう?不思議でしょうがない。
身に覚えのある条件を即座に樹上で利用できると思うんだろうか?
こういうヤツとは二度と作業をしたくない。

その人はチェンソーを何本持ってるとか、道具をいっぱい持ってるとかばかり気にする。
私は普段使いのチェンソーはトップハンドル1本しか持っていないと言うと、ソレで大丈夫か?とか言われる。まだまだ知識も技術も自信が無いし、大径木をヤラなきゃいけない時は、もっと出来る人を呼んでやってもらう。ズルいけど私は大径木は伐れないって言っている。でもその方は、その小ちゃいヤツでもこうやれば大径木も伐れるよ。とか自慢げに言う。その伐り方の疑問を素直にぶつけると、ムニャムニャと歯切れが悪くキッチリとした答えを教えてくれない。というか判ってないんだろう。
確かにできる方法は有るしやったことも有るんだけど、私はその技術に不明点が有るし、ちゃんと出来る自信も無いし、そんな作業はもっと巧い人が居るならその人に任せた方がイイと思っている。居なかったら呼んでくる。

だって道具が幾ら有っても、頭が無ければ出来ないモン。
道具がやってくれるんじゃ無いし、道具を操作してるのはダレよ?

そう言う人に限って、勉強する時間が無いとか、経験で補うみたいなことを言う、
人に任せることをしない限り、時間が増えることはないよ。
全部自分でやろうとすることは、時間の価値観が違うのかな?
私は変なコダワリもプライドも無いから、
ヤレって言われても「できません。誰かがやってください」と言う。
それでもプロか。って思われるかもしれないが、それがプロだよ!
頑張ってみます!って言う人は、どんどん時間がなっていく。
頑張りますじゃなく「みます」っどういうことよ。
どんだけ自分を買いかぶってるんだっと思う。だいたい頑張るってどういうことよ。バレ無いようにごまかしてやってるテイにするって聴こえるよ。シンプルに考えれば、そんな「頑張ってみる」はヤル意味がないと思うよ。

そして何をやっても一流だって言うオールラウンダーなんて、そうざらに居ないと思う。
ただ粋がってるヤツか、うがった知識も技術も無いヤツか、自分を天才だって勘違いしているアンポンタンじゃないの?努力して天才に成れるもんじゃないよ。
得意な分野は、得意なテクニックを持つ人に任せた方が仕事はスムーズに進むよ。自分では自分の得意な分野を勉強して、ソレ以外はチームでやろうゼ!って考え。

自分で勉強して一部の知識を習得してから、他の知識も手に入れる勉強を重ねるっていう経験を積むことがオールラウンダーに成る唯一の方法じゃないのかな。「経験を積む」ってそう言うことだと思うけどね。闇雲に作業をこなす経験は、たがの「慣れ」でしかない。いわゆる間違った作業慣行ってコトだよね。
独り親方も闇雲に経験を積むんじゃ無く、地味な得意分野の勉強を広げて行かないと、いつまで経ってもチームは作れない。
そもそも「チームを作っる」って他人同士が寄り集まることの意味は「各々の得意分野を総合的に評価して、互いにリスペクトして作業を行う」ってことにしかない。チームと言って主従関係や師弟関係だったらそれはマヤカシなんじゃないかな?チームじゃなく親方を儲けさせる「班」だよね。

だから皆オールラウンダーを目指す意味が納得できないね。どうして全部が全部凄い人間に成れると思うのかね?得意な仕事は得意な人に信頼して任せられずに、オレが凄い人になるって思うかね?
天才でもムリだよ。ひとりで出来る仕事しか作業出来ないよ。1人で出来る作業レベルはたかが知れてるよ。幾ら天才でも物理的に無理なもんは無理だよ。鍛錬や試練ではどうにも成らないよ。人に任せられない人は時間が無いって言うし、他人のヤルこと信用してないし、なまじ自分に意味の無い自信が有るから他人のヤルことを温かい目で見られない。最初からそういう天才を目指してるから、チームも作れないんだろうね。疲れるだけよ。

作業を分担し力を合わせないチームや会社は、意味が判りません。やっぱり主従関係で親方が儲ける手助けに命を張るのかね。人をコキ使う人に限って精神的余裕を与えずに精神論を要求する。時間は自分で探して作るんだよって言うね、きっと自分の時間もないんだろうね。分業しないチーム自体に存在の理由が見当たらないよ。


他に任せられる
信頼関係を築けば、
任された方はやる気を出すし、
自分自身も力を発揮できる
と思いますけどね。

主従関係でも師弟関係でもない
それがチームワークでしょ!
やろうと思えばできるよ。
できないのは、
やろうと思っていないからだよ

主従関係で会議でしても、結局操業家の独断みたいな構図って、沢山あるよね。皆の意見を聞く機会さえ無い。忌憚ない意見を....って言ったって、言ったら言ったで塩漬けにされたりしてるの見てると。結局自分のクビが心配だから意見なんて言わねえし。主は従を見てるつもりでいても、従は主の押し付けなやり方を判っているから。ヘンなこと言ったら自分が危ないってコト経験で知ってるから言わねーだけだよ。

独り親方の人だって、私もそうだけど、自分の身の程を知って、他人を信頼して、ユルく組めるネットワークを作ったら、大きな仕事も出来るよ。ネットワークは丸いんだよ。

でもそういう形を外注って考えると、とたんに三角形に成るね。上下関係に成っちゃう。

みんなそれなりに力を合わせて、基本に忠実に一番出来ないヤツにレベルを合わせて、作業を分担して行けば、どんどんマルのサイズは大きくなるよ。
三角形は、一番上がコケけたら作業は進まないし、一番下のヤツが欠けたら崩れるよ。

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