2021年4月10日土曜日

狙いを伝える

今まさにTG:1を手本にして、自分なりに色々検証して、私のTG:1を作ってるんだけど、それ用に写真を撮るのが難しい。

説明的で部分を強調したいならイラストの方がイイけど、それだけでは伝わらない動きや解説にはやっぱり写真が良い。
イラストで表現しやすい事象もあるけど、どうも臨場感が無くなってしまうイラストが適さない場合はやはり写真の方が良い。



こういう風に撮りたいとか、
この視点で見えるポイントを強調するとか、
スタジオじゃ無いから太陽が欲しいとか、
順光になるように時間を考えるとか、
芸術写真じゃなく、
意図と目的を持った状態の写真だから、
時間や天気や状況によって結構難しい。

良いカメラがあれば写真が撮れる!
なんて思ってないし、
そういうシチュエーションや目的が
合致してないと意味が無いものになる。

見る人の立場に成るっていうことは、
なかなか難しいモンだよ。

実際の仕事現場でソレをやろうとしても、自分の考えてる意図になかなかならない。
そして意図通りに成ってると主観で考えても。実際はそうじゃない場合が多い。
一緒に出来るはず無いけど、そんな事は主観で思ってるだけな事が多い

誰かの現場にお邪魔して、写真撮らせて~ってやるのが最もイイけど、それ専門で考えていないと、アングルや構成や目的を失った証拠写真になる。光の方向で暗くなったり動いたり、自分は写真と撮ってる状況も状態も判ってるけど、その写真を見ただけの人にその状況や状態を判ってもらえるように構成する必要がある。

客観的に写真を撮らないと、ただのマスターベーションになる。

客体的な視点を意識しないと、ただのエゴイスティックな凄技の恥ずかしいものになる。

そういう部分をちゃんとディレクション出来ないと、カッコ悪いものになる。

昔はスタジオカメラマンも自然や報道のカメラマンも、銀盤のフィルムだったから、撮って直ぐに確認など出来ない。だからその一瞬次の瞬間を予想してシャッターを切る。
それはセンスとしか言いようがない。残念ながら俺にはセンスが無い。

デジカメが出て来たとき、スタジオではバシャバシャ撮ってすぐ確認して、要望に添った仕上がりを決められる。それにしても光がモノを云う次の瞬間にシャッターを切れるのはやはりセンスだと思う。

この人は宝石を撮らせたら凄い!とかタイヤを撮るならこの人だ!っていう専門的に特化したカメラマンが居たね。
デジカメの普及により、そういう良質な写真が求められなくなって、有れば良い的ないい加減な写真が増えて、ちょっとイヤになる。
レストランとかでも、色が煤けた光が廻ってない無いアングルもおかしい料理の写真を見ても「美味しそう」ってならない。ちゃんとカメラマンがプロデュースしてライティングしてディレクションして撮影したものとは比べ物にならない。
けど、ソコに重きを置いてないから店長がカメラ買って自分で撮った写真が美味くなさそうでも、その料理が美味いこと知ってる、見た目に美味しそうな記憶が有る店長は、そのもの自体が変わらないクオリティなら、写真なんてどんな状態でも一緒だって思ってる。 一見さんがその写真だけで判断する客体的な視点を持てない。
それで売上が落ちる可能性があるって客観視しないから、何でも良い。

ただカメラマンのマネして同じ機器を買ったら、同じ写真が撮れると思ってるアホが実に多い。情けないことだけど、ちゃんとディレクション出来ないヤツが撮った写真は自分のエゴしか写ってないよ。

バシャバシャ撮って、一番良い瞬間を選ぶっていうのは、カメラマンじゃなくカメラ人と呼んでるけど、そんな奴らに客観も客体も成れない奴に良い写真など撮れるはずが無い。オレ自身も含めてセンスの無い奴が道具だけ買っても良いものにはならないよ。
だから時間がかかっても、ひとつ1つ組立ててディレクションして、自分の狙いがその写真だけを見た人に伝わりやすい方法や手段で撮るんだけど、巧くいかないね。

自分の仕事中にそんな事出来ないよ。

ついでに出来ることじゃないよ。

そんなアホどもに仕事を奪われるカメラマンが可哀想だなぁ。

珍しい野鳥に群がって、でっかいバヅーカ砲で、バシャバシャ撮るカメラ人の意味が判らないけど、そういうんじゃなく、目的があるからね。芸術はただ数打ちゃ当たるっていう証拠写真じゃないからね。

野鳥だって、群がるカメラ人が迷惑してるかもしれないっていう客体の気持ちを持って、周辺環境にとっての迷惑を考える客観の気持ちを持っていたら、あんなに暴虐武人に振舞わないと思うが。

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