2021年2月5日金曜日

際どいタスク

取組みを見てると疑問を感じる事が多い。1%有るか無いかのムズカシイ事例の為に、国民の税金をふんだんに使い、失敗しないようにとことんヤリ混んでレベルが高いなんて言われても、レベルが高い事例を完璧にこなせるようになっても、実際は1%もあるのかな?

大会でより早く出来る事を目指すより、セーフティで要救護者が揺れない怖がらない安定した質を求める方がイイんじゃない?早さだけじゃないよ。
それより日常的に行うピックオフを、汎用性の高い道具で、少ない資器材で訓練する方がイイんじゃない?

前に大会でビクティム役をやってもらった女性と話をしていて、早さを突き詰めるチームは、ストレッチャーに載ってても恐かったらしい。安定してるチームは、大丈夫ですか?とかビクティムの気遣いをしてくれて、揺らさないように、安定させてくれて全く恐くなかったらしい。
でもこの2チームは殆ど同じタイムだった。
初心者を怖がらせるチームと、安心させるチームの違い。どっちが良いかな?

多分ビクティムを気遣うことに時間が割かれるから、安定したチームの方が早さだけで比べたら断然早いと思うよ。救助ってもはそういうコトじゃね〜の?
早さしか自分のチームが勝つ事を優先させたら、本来の目的の要救助者の不安定を取り除く事は達成できてないと思う。
速さを競う大会だけでは、安定した救助は望めないから、それはもう運動会だね。

運動会で1等賞になった人が優秀とは思わない。
運動会で1等賞になった人を持ち上げる文化がオカシイ。



ある人が
「コイツらには助けられたくないから、
コイツらの地元だけではトラブりたくない」
ってことを聞いた事が有る。
それは事故の抑止力になってる
かもしれないが。

トコトン頑張って訓練しても、
際どいシビアなタスクをこなせても、
現場に活かせない技術は、必要なの?
色んなシチュエーションで
ミニマムのピックオフを繰り返し
基本レベルを上げた方がイイんじゃない?

それは普段からやっているから
大会では勝つ事を目標にするでもイイけど
見てる人にはそう見えない。
怖がってるビクティムが心配になる。
担架に乗るのは一般の人だからね。

もちろん早さは重要なファクターだけど、
スタビライゼーションの方が重要じゃないのかな?
現実的じゃないかな?グラグラ揺れて要救を怖がらせる早さって意味あるのかな?
現場でストレッチャーに載る人は、ほとんどが未経験者だろうし、いつも早さを求めて訓練された隊員じゃない。ただでも不安な気持ちの状況で、
グラグラ揺らされたら恐いだろうな。
条件や状態が均一の大会で、勝つための方法は現場で役に立つのだろうか?

だから私は樹上の要救を安定した状態で地上に降ろすまでは、自分でやろうと思う。奴らに任せたら恐いもん。
そのために汎用性の高い知識と技術を、最低限のミニマムレスキューを、ピックオフを、チームの一人一人が出来るようになる方が有効だと思う。
作業を分担するチームレスキューは優れていると思うけど、ソコに行く前に、個人個人がセルフレスキューとミニマムピックオフを経験して納得してないとね。
地元の地方公務員だから、地元の現場に可能性のある事象ならハイラインも結構だけど、実際に現場に使った経験がある人に会った事がない。私が知らないだけかもしれないが。自分たちがレベル高いんだぞって胸を張るための訓練か?どうもハイラインを張れることに有効性を感じれない。
ミニマムピックオフやスティープのオフセットの方が可能性は大きいし、立派で高価な資器材ではなく、汎用性の高い道具を揃えて、時間や季節や気温を変えて、少ない道具でどう工夫するかの方が地味だけどイイんじゃないの?

5時過ぎたマイナス気温の山の斜面の木の上から、安定させて地上に降ろしてくれそうなチームは無いね。夜にキャップライトで訓練してるかな?公務員だから9時5時かな?
だから木の上でチェンソーで出血多量になる前に、自分たちで降ろす事を考える。
地上に降ろして公共レスキューサービスに渡す。
だからRESCUEじゃなくEMSでイイな。
ハイラインの知識と技術より、止血帯の巻き方が巧い人が良いな。

ツリーワークだって、ビッグショットやGRCSに頼ってえっちらおっちら運ぶ時間があるんだったら、スローパウチの練習した方が早い作業になるんじゃない?
スパーありきの最悪のシナリオって言われるトップカット以前に、汎用性の高いプラクティスを繰り返した方が絶対に有効だと思う。

樹上作業のテキストの表紙なんか、レクリエーションの大木と、トップカットの合成写真に不思議な疑念が起きないのかね?表紙からしてウソくさい。
もしこの写真のタスクが有るとすれば、私なら大木の上にアンカーが有るし、ソコで吊って引き上げるね。それが作業のセーフティだという事を全く判ってない人が、イメージだけで素人を騙す手法だね。それを賑々しくテキストって言ってる団体は嘘くさいね。ソコの団体では他に誰もチェックできないのかね?この方法はダメですって言わなきゃイケナイ立場の人が、危険な作業を増長させているとしか思えない。

危険作業を花形だと思ってる人たちには、何言っても伝わらないのかね?

危険だろうが、何だろうが、高い道具がいっぱい売れれば良いのかね?

それには機器の整合性とユーザーが適正を承知して、的確な機器選びとシンプルなタスクを選択できる知識を身につける事が最優先だと思う。
AHDの組立て方より、スパークライミングよりも、理に敵ったプルージック操作やノットクラフトのTDSを確実に自分のモノにしようよ。
際どい訓練や難しい技術を行うために手に入れた道具で、簡単なタスクを行うのは無駄だし時間がかかるんじゃないか?道具ありきのタスクは、道具が無ければ出来ない。
ツブシの効くテクニックの方が現場に通用するんじゃないのかな?

際どい技術を身につけて、無理矢理タスクに合わせる、具の骨頂だね。

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