2020年12月24日木曜日

私のエアリアルレスキュー

フライング気味だけど、私のエアリアルレスキューを作った。

今年の5月にICoPの2nd Edition が発表され、その中に表記があった技術ガイド1が7月にドラフト発表された。そして広く世界中がらパブリックコメントを受け付け、今秋には正式発表するよ!ってことだったが、
そのTG:1のドラフトには、ちょっと納得いかないコトがあり、特にレスキューについては、反って面倒臭くないか?複雑じゃないか?時間がかかるんじゃないか?っていう疑問が多く、パブリックコメントでも意見を言ったんだけど、グーグル翻訳だから真意は伝わらないかねって思って、

数名の仲間内で協力してもらい、
色々実証実験を繰り返していて、
どー考えてもこれまでの
ツリーワークの常識を覆す
(と言っても大した事では無いが)
パラダイムシフトが必要と感じている。
自分ではわりといつもの方法なんで
そんなに難しいコトは無いけど
登れるだけの特殊伐採にしてみれば
これまでが尽く否定されてるからね。
如何に今までが事故を招いてたかだよね。
どこかでスクラップアンドビルドしないと、

このままズルズルと従うのも変だと思い、
私のエアリアルレスキューを考えていた。
TG:1が発表に成ってからって思っていたが
勇み足っぽく発売することにした。
satoc books [MY Aerial RESCUE] 私のエアリアルレスキュー
マイコードオブプラクティス / 救助における特記事項
http://satocbook.web.fc2.com/13rescue.html

そうこうしているうちに、TG:1はプレオーダーになって、到着を待っている所だが、なかなか来ない。これは、MYCoPとTG:1が前提に成るんだけど、これだけでも充分有意義だと思うので、一連のシリーズとしてレスキュー部分を先走った感じ。

っていうか、ツリーワークはレスキュー前提のプランを立てる必要がありそのためには、まずはレスキューでしょ!って感じ。

TG:1の中身と精査する必要があるので、直に改訂版が必要になるかもしれないけど、とりあえずレスキュー前提のプランのためにプラクティスの為に成ればなぁ。

レスキューって実践が殆ど無くって、その割にはタスクは山ほどあって、相手が自然だから競技と違い、その場に的確なメソッドを選択しなければ成らない。
レスキューは1つの方法を繰り返し練習しても、実際の現場では役に立たないことが多い。相手が自然な全ての作業も同様だが、方法を覚えてもダメだから、メソッドではなくロジックで覚えて汎用性の高いタスクにしないと、現場で活かせないなら意味が無い。
TG:1で無理矢理これまでのツリーワーカーの常識を踏まえてメソッドが複雑化するなら、考え方をパラダイムシフトして良い方法に移行した方が良い。
もはやMRTで登ってレスキューすることに意味が見いだせないなら、最初っからレスキュー前提のSRTで作業計画を組んだ方が良いに決まってる。キープイットシンプルで、効果的で速いならMRTにこだわる必要が無いと思う。

TG:1に従いこれは本当なのか?って思ってプラクティスして、やれば出来るけど無駄が多いならシフトした方が良いという結論になった。
この私のエアリアルレスキューもを作るにあたって、判りやすいよう、判断しやすいよう、1つ1つ組立てて紹介していったら、、200ページを越えた。
ツリーワーカーはレスキューのことは放っといて効率良い作業を目指すのが当たり前だ、レスキューなんて考えてないと思っている人に伝えるにはイチから説明しなきゃならないけど、今の時点でそこまで具象化するのは非常に大変でホネが折れる。
例えるなら、水泳するのにまずは服を脱いで、海水パンツを履いて、、って言う説明から入るのはページ数が嵩み、整合性を取るのが難しい。
まだまだグレーの範囲が多いからね。
グレーを尽く無くすには時間が足りないよ。
これは現実的じゃないし、途中で読むのイヤになるだろうなっと思って、出来るだけシンプルに考えて1から再構成して、、ってページ構成を3回も繰り返し、山ほどダメファイルを作った。写真や構成分を捨てるしか無かった。

でもそこまで完璧なモノを求めなくても「こういうコトを考えてなきゃ自滅するよ」ってスタイルにして、判らない人には判らなくて良い「私の」エアリアルレスキューにした。
逆にアンチテーゼとして存在して、否定やより良い形の意見が出てくる方向性でイイんじゃないかと思い始め、ギュッと中身を凝縮させて46ページに仕上げた。

海外では凄いプロも初心者も参加できるフリーなアブトークとかが有る。英語だけどね。こういう素朴な疑問やより善き方向に導いてくれる掲示板が有る。最近ではSNSを利用したコミュニティーやテストラボとか、臆すること無く質問できる広場が有る。
日本でも日本語で話し合えるツリーワーカーのSNSが有れば良いのになぁって思って会員制クローズのページを作ってるけど、私の断言的な言い方が良くないのか?臆するのか?みんな奥ゆかしいのか?イマイチ盛んなディスカッションが生まれないなぁ。

皆自分の思うことを言えば良いのに。正しいことなんて現時点で無いのに。正しいとか正確ってことは自分で考えることじゃなく、後世に誰かが判断することだから。
完璧な物を目指してたらみんな老けちゃうよ。
いつまでもアンダーグラウンドでモンモンとするだけだよ。
レノン・マッカートニーが完璧な物を目指して揉んで揉んで揉み過ぎて意見が合わずに解散しちゃったけど、バラバラになったけど、俺はその時点でイイと思うことを好き勝手やってるジャガー・リチャードの方が好きだな。
だから「私の」で良いのだ。
こういう誰かのザレゴトを読んで、皆も自分の「私の」を構築すれば良い。
始めなけりゃ何にも判らないよ!判らない人は一緒にワークショップでやってみようよ!って感じで作った。

それでも現状を否定することが苦手な人が多いようで、AAでは優良な作業慣行としてコードオブプラクティスが有り、みんなそれを行っていると考えた上でTG:1が成立している。何とか現状を踏襲しつつレスキュー出来る方法をって方向性になっている。
日本は現状が殆ど言いかけんな整合性のない、優良な作業慣行なんてそっちのけの男らしい作業が中心なので、始めるにはもってこいの時期かもしれない。
今までのヤンチャな特殊伐採を(ひょっとしたら自分がヤンチャな作業をしてるって思ってもいないかもしれないが)イチから見直しパラダイムシフトするには良いタイミング。
これを機会に優良な作業慣行を知り、その上でレスキューを考えた方が近道だと思うよ。

状況と状態を変化させ、汎用性の高い幾つかをプラクティスし、オプションのロジックを理解することが近道だと思う。
1つの方法を繰り返し速くこなせるトレーニングなんて実践では役に立たない。

万が一のトラブルに対応できないと、
万が一って、1/10,000って考えると、何時起こるか判らないトラブルみたいに感じるけど、1日のタスクの中で10回伐るとして、100日くらいだから、本当は2~3年に1回あるんじゃないか?999回成功しても1回は起きる可能性がある。

だから方法じゃなく、理屈を知らないと対応できないもんね。
逆に汎用性の高い理屈を知ってれば、対応出来るんじゃないか?

今まで私感ですら樹上レスキューについてまとめた日本語ものは無かったんで、
とても有意義だと思うけど、あくまで私感として考えてくださいね。

自分へのプレゼントでプレオーダーのTG:1,2,4,5注文したけど、届かないかな。
コビッドで外出も制限されてるから正月じっくり訳すのにな。

レスキュープラクティスを繰り返し協力して頂いた皆さんに感謝します。
ありがとう!
メリークリスマス!

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