2020年8月3日月曜日

アンカーとアンカレッジ

[Anchorage]アンカーを構築する、躯体や構造の基礎。樹木では、枝や股がアンカーポイントになる。例えば、枝の場合、その枝のモーメントアームが伸びる根元であり、その木が自立する根や根張りがアンカレジになる。
[anchor device]アンカーまたはアンカーポイントへの接続を可能にする構成要素または構成要素のアセンブリ。
[Temporary anchor]取り外し可能な仮設のアンカー。樹上作業で、多くはフリクションマネジメントの機器を取付けたアンカー。
[Artificial anchors]高所樹上作業では、主に地上に構築するボトムアンカーのこと。任意の点にアンカーを構築する場合、車両(ビークルアンカー)や、器機(AHDなど)で構築するするアンカー。

信頼できるアンカー[reliable anchor]樹木の場合は、地面に接する根張りの位置。
信頼性の高いアンカー。loadbearing anchorとか耐荷重アンカーなんて言い方。
俗に言うボムプルーフアンカー。爆弾落としたこと無いけど。

例えば、スローラインを投げて、枝に掛かって、フリクションマネジメントで、リングセーバーでロープを設置したとする。



そのリングセーバーは、
アンカーデバイス。テンポラリーアンカー。

そして、大小のリングが、
アンカーポイント。

リングセーバーが架かってる枝の、
上の頂点が、フォルスクロッチアンカー。

枝が幹に付いてる枝分かれした部分が、
アンカレジ。

でもその枝は、幹が立ってる地面に
支えられてるんで、
システム全体のアンカレジは、
根張りの部分、ってことになる。

そんなに厳密に、解釈することは無いかもしれないが、
英文を見てると、そのアンカーやアンカレジがよく出てくる。
アンカレジって言ったら、アメリカのアラスカ州の州都って認識だったけど、
よく出てくる文の、ソノ違いは一体なんだろう?って気になって仕方がないので、
色々調べてると、
どうやら、一番根源で支えている部分ってことらしい。

産業用ロープアクセスの世界で、アンカーは18kNで(場合によっては15kNとか、12kNとかいろいろ出てくるんだけど、
アンカレジは、ソレを支える強度か無くてはいけない。
いわゆる、アイボルトが、何処に刺さっているかで、そのボルトは躯体に接続されているか?とか、コンクリートにケミカルで固定されているか?とか、
ソレはそれはシツコク出てくる。
どうやら、昔に建てた建物は、そんな基準が無かったから、テキトーにアンカーボルトを打ってたんだろうけど、そういう建物に確保する場合は、18kNの根拠があるものはOKだけど、無いものはシェアードアンカーにする必要がある。
躯体やケミカルアンカーは、固定式のアンカーで、ワシらが使ってる移動可能なモバイルアンカーはEN795-Bで、テンポラリーアンカーになる。
いわゆるEN795の迷宮

正しくは判らないけど、調べるといろんなコトに気がつく。
そういうのが面白いんだけどね。

プルスルーでロープをセットして、SRTで登ってシステムチェンンジする時、3rdに荷重を移した後、出来れば共通のアンカレジでも、アンカーは別にした方がイイね。
プルスルーによるアンカーセットでは、それが可能だ!
システムや登るデバイス好きな人と多いけど、何より大切なんはアンカーよ。

2系統っていうのは、幾らアンカーデバイスやターミネーションやシステムを2系統にしても、アンカーが2系統じゃないといけない。だから共通アンカレジでも、アンカー自体を2系統にした方が良いと思う。


産業用ロープアクセスの人は、アンカーデバイスを2系統に分けるし、その2系統は可能な限り別のアンカレジを使う。同じ所に架けても意味ないからね。
樹木でロープアクセスとかやっている人たちが居て、同じ股にアンカーデバイス2本架けてることが良く見かける。
コレはアンカーデバイスが2系統でも、アンカーポイントが一緒なのでアンカレジは1系統。これに凄く違和感を感じるんだなぁ。
木に登ってない人が、ロープアクセスってものだけをやろうとするからかも知れないが、プルスルーで股まで登るんなら、そこで2系統に分けられるでしょ!って思う。
股は2つに分かれてるんだから、1つずつに分けてアンカーデバイスを架けた方がシックリすると思うね。目的も構成も考えず、そういう様式や手段だけを繰り返しトレーニングする人って、、残念。

0 件のコメント:

コメントを投稿