2020年6月19日金曜日

対照群との比較根拠

トランプ大統領は抗マラリア薬を服用してコビッド-19に対抗してるらしい。
コレを聞いて、大統領が感染を防いでる!って→薬が効いている→オレもコレで安心!
そう思っちゃう人を、どう思う?
感染を防ぐ科学的根拠は一切無いよ。
よく、瘦せるにはこのサプリが一番効くって、芸能人とかのダイエット本とかあるけど、 それと同じで、検証データの基づかない個人的な意見でしょう。

それと同時に、比較検討する結果は、何処かでバイアスがかかってもいけない。
同じ作業環境の人を、ランダムに抽出して、または全然関係の無い人とか、
アメリカ系とヨーロッパ系と日本独自とか、比較検討しなきゃならない。
唯一無二とか、他を排除する団体とか、同じ仲間内とかで、
いわゆる利害関係者の結果ありきの比較は、屁の突っ張りにもならない。

政治家が法令を作る時と同じだね。


ランダムな対照群と
比較して検証された、
いわゆる同じ土俵に立って、
何度か試合をするみたいな、
実績を統計とすれば
一定の信頼性がある
科学的根拠は成立する。

それでも所詮統計なので
完璧じゃないけどね。

私もこういう比較検討が
やりたいね。

全盛期の前田日明とグレイシーが戦ったら..って感じの統計は出せないけど、今ある道具で、今ある手法で、今ある作業を、色んな人が利害関係なく、統計は取れると思うな。
そういうディスカッションが必要だと思うよ。

そういうランダム対照群と比較した統計の結果を受けて、今度は違う人達による結果と照らし合わせてメタ解析すると、統合したより信憑性が高いデータになって、それを体系的に評価すると信頼度は高くなるね。
系統的なレビューで有効性が増すってやつだ。

こういうコトがしたいね。

先のトランプや芸能人と同じレベルで「いい」というものを盲目的に信じたくない。
こんな風に言ってる私個人の考えも、またこの「勝手な考え」と一緒だからね。

本物でも正解でもない。

〇〇さんが使ってる道具は、素晴らしい!って誰かが言うのも、
〇〇さんは、一流の人だから間違いない!って誰かが言うのも、
〇〇さんは、凄い実績があるから間違いない!って誰かが言うのも、
〇〇さんは、彼奴の言うことは信用するな!って誰かが言うのも、
私がこう思うよ。って言うのも、基本は全部一緒だからね。

〇〇さんは、何処かのメーカーや、自分の利益を優先して、メーカーからチャリンチャリンとリベートが入ることが前提で「この道具はイイ」って言ってるかもしれないし、
素材を安くして形だけ真似して怪しくプロダクトしてるかもしれないし、
不良在庫を抱えて早く売っぱらっちゃいたい所もあるってことを、承知して、自分でメタ解析すれば良いだけだよ。
他の意見を聞いて、他を糾弾するコトも良いと思うよ。ただしその意見を自分でメタ解析しないとダメだけれどね。

私は彼を信用する!とかじゃなく、自分で検証して、失敗して、再思考した結果を、バイアスがかからない他の誰かと、コミュニケーションやディスカッションでメタ解析しないと、信頼度なんて上がらないよ。

だから、私の言うこと、書くことを、マルっと信用するのは、ダメだよ。

場所や考え方が違う人とディスカッションしたいから、私は石を投げて、波紋を立たせてるだけ。それに影響されるだけでは、アンポンタンです。
もう、誰かの言うことしか信じない!という人は、自分でバカの壁を大きく高く築いちゃってるんで、ソレを外から壊すのは難しい、っていうか面倒臭い。
他の話は一切聞く耳持たず、一度決めたことは、必ず守るって言う人はそうやって死ぬまで生きて行けば良いと思う。
そうじゃないのなら、自分の都合の良さそうな部分だけをテキトーに組み合わせる前に、自分で中から壁を壊して欲しいよ。そしたら色んな考えを、自分で吟味できるぜ。

そしてそんな壁は、誰かのマインドコントロールかもしれないぜ。
本物とか偽物とか、
白黒で物事を決めるとか、
誰それが一番とか、
本家とか元祖とか、
アアすればコウなるとか、
全体主義でも、
ステレオタイプでもなく、
もっとシンプルに、発想を組み立てれば、そのうちいい結果につながると思う。

私はただ、思ったことを言ってるだけで、それはただ底辺のグループの1人っていうだけだから、グループとかチームで比較検討して、他所はどうなのよ?って、比較対照で、メタ解析したいね。

シェアードディシジョンメイキングって、情報を共有した後の意思決定ですよ。
色んな考えを見て聞いて、自分で思考を組み立ててください。
だから相談も問い合わせも何でもOKです。
講習だって座学だってやるよ。まあ旅費とかは戴きますがね。
呼ばれりゃ何処でも行くよ。

Shared decision-making

3 件のコメント:

  1. はじめまして。

    satocさんの書かれる記事をいつも興味深く拝見しております。

    私は、某団体のリギング講習を受講した経験があります。

    講習を受講し、木に登るための僅かな基礎は学べたことはとても良かったと思いますが、実戦的な技術を習得するまでは至りませんでした。

    その後、これでは駄目だと思い、自分なりに試行錯誤し色々やりましたが結果、「ユーチューボリスト」「道具ジャンキー」になりました。

    そのような中、satocさんのブログと出会い、リギングやクライミングに対する考え方が大きく良い方向に進んでいると自分なりに感じ感謝しております。

    これからも、satocさんの書かれる記事を楽しみにしております。

    あと、この場を借りて大変申し訳ありませんが、少しご意見をいただきたいことがあります。

    それは、DdRTやSRTなどのクライミング技術についてです。

    私の周りの同業者は、技術や学びよりも、揃える道具の方が先行しています。

    フリクションヒッチも知らないのに、Youtubeを観て、ただ単にカッコいいからと、〇〇ボーンや〇キンボを使ってシングルで作業をしている無謀な人たちばかりです。

    いつか大怪我をし、取り返しのつかない事になるのではないかと心配しております。

    クライミング技術に正解はないと思いますが、このような人達が蔓延するのも、基本的な考えが広まらないまま、実際の伐採作業をこなしていかなければならない現状があるからだと感じています。

    例えば、「技術を向上するためには、まずはDdRTで技術を磨くべき」とか「SRTは初心者は危険」などと言われますが、実際はどうなのでしょうか?

    講師をされているお立場の方のご意見をぜひお聞きしたいと思っています。

    お暇な時やお時間の空いている時で構いません。

    satocさんのご意見をお聞かせいただけたら幸いです。

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  2. 私が書いてる独り言に興味を持って頂くのはありがとうございます。
    でも、それもまたイチ対照群ですよ。

    基本的な考えが広まらないまま、実際の伐採作業をこなす、というのはそれでも出来るからでしょう。それで出来てるんだからOKって思ってるんだと思います。

    「技術を向上するためには、まずはDdRTで技術を磨くべき」だとは思いますが、ココで「技術」だけ取り入れて磨こうとするのはダメだと思います。
    私が思うに、まずは器材の数が少ないDdRTで、セーフティを身につけるという事だと思います。
    今までハシゴでやってた事の延長というか、高いハシゴの変わりにロープを使うのでは、危険の本質は何も変わってません。
    今まで出来なかった事がロープを使えば出来るようになる!んじゃなく、全く別の事だから、最初の基礎とかセーフティの知識をDdRTで身につけた方が良いという事だと思います。
    しかし、その考え方を理解せず「技術」だけ取り入れようとするから「SRTは初心者は危険」なんて思っちゃうんじゃないでしょうか?

    「技術を向上させるために磨く」のでは、多分一向に危険は変わらないでしょうね。
    DもSも使う道具が違うだけなんで、リスクはまったく同じです。
    だから私はその人となりを見て、初心者でもSRTを勧める場合もあります。
    実際の作業は当然両方使います。一方だけだと効率が悪くてしょうがないですよ。
    SRTも「登る」効率だけ考えて、それに飛ぶつく人が多いんでしょうね。

    私は樹上作業で「登る」ことはほんの一瞬で、そんなの何でもイイと思います。
    それより、良好な「ポジショニング」がとても大事だと思います。
    3つのポジショニング段階の事に注目してる人あまり居ませんよね。
    無茶な姿勢で作業をこなそうとするから、時間がかかるし疲れるし危ないんだと思います。
    たとえデバイスで「登る」ことが楽になっても、無理な姿勢で作業が遅れ、考えなしにセッティングするんで時間がかかったり、いい加減なシステムで巧くいかず後手後手に修正したりするから危険で疲れるんだと思います。そういう「特殊なヒトが行う」作業を特殊伐採と呼んでいます。
    だからどうにかして楽に登ろうと考える人が多いんじゃないでしょうか?
    道具は出来ることを効率良くするモノです。モノが有っても効率が良くなる訳では有りません。
    統計的評価じゃなく、個人の絶対的評価で作業手法は変えてもイイと思います。
    どっちが危険なんて考える考え方が危険だと思います。
    あれこれ道具を買うのも良いですが、私はどんな姿勢でも手早く正確に結べることが超重要と考えます。
    そうするとセーフティが守られ、作業効率も上がり、疲労も蓄積しませんよ。
    それが知識だと思います。

    そしてクライミング「技術」には正解があると思います。正しい方法もセオリーもあります。
    しかしソレを、何の目的に使うか?で、各々が自分の都合に合わせて勝手に使うから危ないんです。作業方法に見合った選択が出来ないから危ないのだと思います。
    作業は、その条件や状況によって刻々と変わります。その本質的な危険性やパラメータを気にしなければヤンチャになるし、知識が無いから見逃すんじゃないでしょうか?
    だから技術ではなく知識が必要なのだと思います。

    hiromiさんの言葉尻を掴んで、おかしなコトを言ってるかもしれませんが、基本的にココでは、余りにもいい加減な現状に辟易してボヤいてる私の独り言なんで、こういう戯言を言ってるヤツが居る程度に思ってください。出来ればお会いしてお話ししたいですね。

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  3. お忙しい中、ご返信いただきありがとうございました。

    コメントを読ませていただき、SRT・DdRTよりも、「良好なポジショニング」がとても大事だという事、とても勉強になりました。

    今回、ご意見をお聞かせいただき、自分の凝り固まった考えや、頭の中のモヤモヤが吹き飛びました。

    思い切って、コメントさせていただいて良かったです。

    本当にありがとうございました。


    これからも、satocさんの書かれる記事を楽しみにしております。

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