2014年3月25日火曜日

キクイタダキ



マツの間を移動して案外探しにくい
キクイタダキ
今年は殆ど会えなかった。
今年の防風林は色々例年と違う。
まあ同じ年など無いのだけれど、
そんなヤツに会えると嬉しくなる。
まあチョコマカと慌ただしいので
なかなかよく観察できないが
会えただけでとても幸せになる。



可愛らしい細い声を聴くと
マツの中に入り双眼鏡を構える。
ジッとしていると思いのほか
近距離に現れたりして
それでも気にせず樹皮の虫を狙って
啄む姿を見ると何とも幸せな気持だ。


何かを狙うキツネ



何か見つけたようだ。

この辺りではキタキツネは最も
よく目にする動物だけど、
必要にフォックスジャンプを
繰り返す姿を間近で見たのは
初めてかも知れない。

でも、結局何も持ち帰らなかった。


2014年3月24日月曜日

エゾモモンガ



この時期は雪が溶けるにつれ
積み重なった落とし物が現れる。
猟の跡、食痕などは同じ辺りが多く
猛禽がダイニングにしている場所。
営巣の跡などは生き物がいた証拠。
雪があって入りやすい時期に
色々と目星をつけておくと
後々出会える機会が増える。




久々に会えました。エゾモモンガ。

最近、防風林の真ん中でバズーカのごとき
長玉を構え、椅子やテントまで持ち込んで、
ガヤガヤと蠢いている輩が来ている。
長時間居座るもんだから、そこを避けて、
違う方を向いて歩くようにしていた。

先日そんな連中が来ていなかったので
いつもの方向に歩いていると
彼らが狙っている穴の近くに居ました。



そんなとこに居ると思っていないから
ワシワシ歩いていて、ハッと気がつくと
特に警戒する様子もなく、
目の高さで5mほどの距離のハリギリの節に
チョコンと座ってこっちを見ている。

枝に座って、目をつぶり、
ウトウトしている姿はキャワイイなぁ。



陽が高い日中に、穴から出てきて
小便をする瞬間を狙っているらしい。
あわよくば、交尾をする所を撮りたい
って言っていたが、
それなら、一カ所でド~ンと構えずに
いろんな所で習性を見つけた方が
機会もあると思う。

早々に退散して、また別のポイントへ移動。



この防風林は長い帯になって
森から川へと続いている。
エサを探して動き回る生き物たちは、
ギュッと凝縮されるようだ。
季節で大きく移動する鳥や、
殆ど定着しているほ乳類も居る。
もしここが大きく分断されたり、
移動しにくい状況が生まれたら、
いつも移動しているヤツらは
来た方に引き返してしまうだろうに。


雑誌やネットの一般的な情報ではなく
この場所の、この季節の、ここの生き物の特徴を見つければ、
そんなに大変なことじゃないのに。

芸能人が来るお店を調べて出待ちするグルーピーの如く、
交尾を狙って写真を撮るなんざ下衆なパパラッチのようけどなぁ。


2014年3月20日木曜日

ベニヒワ



ポプラのスゴい高いところでジューイっと
鳴いているベニヒワ。
地吹雪が吹きすさぶ雪原の枯れ草に停まり
むりやりなポーズでブイブイ揺れながら
草の種をむさぼっているイメージがあるが
今日は高いところで辺りを物色してるのか
落ち着いて停まっていた。
どうも低い位置で間近に観ることが多いので
高くて観にくく、残念


マヒワ



マヒワがハンの実を啄んでいる。
ハンノキはここ最近、雄花が下がり
雌花もしっかりと出てきた。
今年伸びてきた軟らかい梢は
脆く鳥が載っただけで折れて
しまうこともある。
ツグミなどはこの脆い梢というか
伸びてきた雄花をバクッと千切って
喰っているようだが、
花というより虫を喰ってるよう。



マヒワは去年のカサカサの実を
一生懸命にほじくる。
木の下はマヒワが飛ばした
笠のカスが一面に散らばっている。
そしてたまに地面に降りてきて
その落とした実を啄む時もある。



この辺りは川も草原も近いので
夏はカワラヒワだらけだが
今の時期はマヒワが多い。
カワラヒワはどちらかと言うと
山吹色系の赤みがかった黄色、
マヒワはお腹の白黒の模様もあり
印象としてレモインイエローだ。
地味だけど素敵な色合いだ。


リディレクトアンカー

先日の講座でリディレクトアンカーの設置と回収をやった時に、時間の関係でトライ出来なかった方法があって、更に別な人からも聞かれたので、後日トレーニングを兼ね資料にするためにやってみた。
アンカーの角度や距離を判りやすいように非常に近くにリディレクトしたので、実際にはこんな状態でリディレクトしないし、このまんまヤッちゃうといろいろ問題もあります。一定の条件下で使うやり方だし、アンカースリングやドッグスナップの強度、アンカー角度や荷重計算が重要なファクターなので、一概にこの方法が使える訳ではありませんので注意!!
また、Webで詳しく解説するのはアレなので、判る人には伝わるだろうと、写真にしてみました。



何処をメインにして、何処まで行くために、
何処にリディレクトを噛ませるか?
事前のプランニングが大事で、
使う資器材とそのための用意が重要です。

ここでは、小さいリングがキモです。



リディレクトはクロッチを使えれば
二重にすることは無いですが、
出来るだけ回収し難くするため
ソウンスリングをバスケットでツーラップ。
樹皮や荷重の方向や角度で
いろんな設置方法が考えられ、
回収のしやすさも関わってきます。



リディレクトアンカーから
そのまま降りてきたところ。
メインとリディレクトのアンカーが
近いのは判りやすく見せるためなので
実際はこんな距離でリディレクトしません。



ランニングエンド側にリリーサーを付けて
ワーキングエンド側を引いて回収。
リリーサーは末端に。
ミッドラインに付けると
トラブることが多いヨ~!



それで、めでたし、めでたし。
下から回収できた図。
リディレクトアンカーの片側は
ドッグスナップでガースだけど
これはカラビナの方が良い。
というか、
普通カラビナじゃなきゃダメ。


だけど場合によってメインアンカーが高く角度が開いてたり、
荷重がほとんど載らない場合は
ドックスナップがラクでイイんだよなぁ。

目先のテクニックや高度な道具ではなく
その本筋はロジックです。
そこを勘違いして自慢げにコトを行うのは
ナンセンスとしか言いようが無いですし、
柔軟にイメージすることでクリエイティブに
自分なりのスタイルで本筋に近づけると思います。

* * * * * * *
先日古い古い友人に会い、ツリーイングをやったり教えたりしていると言うと驚いていた。どちらかというと運動は苦手だったのだけど(自分でも運動が苦手だと思っていたが、それは他人と競うことに疑問があっただけ)元々自然は好きだし、身体を動かすのも好きだった。そんなコトを知らない友人は、まさかそんなコトをやってるとは思えないようだった。
木登りを始めてから十数年になるが、その間様々な出会いや経験を繰り返し、今は人に教える立場になっている。始めた頃は知識も技術も経験も無いもんだから、周りの人は趣味で木に登る数奇なおっさんくらいにしか見えていなかったと思う。

デザイナーとして、クライアントの意向に沿う結果や情報を流すことで、エンドユーザを扇動するような行為にうんざりしていたけど、人に物事を伝えるテクニックや表現は身についた。
そして、都度考え、検討し、訓練し、それが今活きているんだと思う。

いろんな行為におおよそデザインは必要なのだけど、その上っ面だけマネたり、期待通りの結果を生むための小手先の手法だったりして、さらに自分はデザイナーだぞって自慢したり、過去の評判に捕われ新しいことが出来なかったり、Macintoshが出てきてからは、持ってるとか使えてるとか、てんで生み出さなくてもそれなりに見えたりするもんで、実に貧しくて悲しい。ただの高性能計算機でエンピツの延長なんだから。スゲェ人と同じエンピツを持っていることが、スゲェ技術みたいに思われて、思っている人は実に滑稽だ。

古い友人は過去の僕の情報を元に照らし合わすから、そんな運動音痴で算数が苦手なヤツが、動きとか物理とかを教えること自体に抵抗があるんだろうけど、何だかそんなチンケな理由で間口を狭めるのはナンセンスだなぁっと思ってしまった。
過去の情報はその時点の情報なので、もうそれは「情報」ではなく「情報だったモノ」だと思っているし、それを受け入れないのはモッタイナイと思う。
今、自分が考えるから自分があるワケで、その都度考えて、間違ってたら修正して、ディスカッションして、結果に近づければイイ。簡単な方法なんて無いし、道具だけではどうにもならないし、それを旨巧く利用するためにいろんなファクターを知っている必要がある。

木登り関係でも、高さや距離、物量の大きさ、複雑なテクニックに気を取られる人が多いけど、そうじゃない。自分でも出来る技術を押し付けるようなコトはしないし、間違ってたら素直に訂正も出来る。
スゴ技のスーパースターになってしまったら、影響も大きくおいそれと修正も出来ないしね。
またそれを怖がってアンダーグラウンドになってもつまんない。
スゴいことが出来なくても、その本筋のロジックを、PDCAすることで修正を繰り返し、結果に近づけようと出来ればイイ。
いろんな失敗を素直に認めて、ディスカッションしていける場があればなぁ。

勘違いして自慢げにコトを行うのは、ナンセンスとしか言いようが無い。

まして仕事ならスーパースターは要らないし、繰り替えし結果を出せないとダメだよね。と言って自分がソウだと元も子もないんだけど。

2014年3月18日火曜日

useful ROPEWORKS for Treeing


以前作ったノットクラフトの冊子
useful ROPEWORKS for Treeing
足かけ6年余り、やっと完売しそう。

巷には数多のノット本が存在しているが、
これでイイの?という疑念が湧いてきたり、
どうも喰い足りず納得いかないものが多い。
先生に確認をとるために描いた画を、
自身の資料として起こしたのが始まり。
まあ、自分が欲しいモノということで
防水紙やリング製本という手がかかる
高価な仕様になってしまった。

もう再版する予定は無い。


というか、内容的に気になるところや変えたい箇所、
もっと良い解説のアイデアやデバイスが出てきた。
まあ、6年も経てば考えも方法も変わる。
今はまだ構想段階でモノになっていないから何とも言えないが、
折りに触れ挑戦していこうと思う。

あと、30冊ほどなので、欲しい方は早めに!

useful ROPEWORKS for Treeing


2014年3月11日火曜日

シラカバの鬩ぎ合い



防風林は風よけのための林なので
当然風当たりの強いところにある。
だからそこの木は風によって良く倒れる。
周囲の木々は、空いた空間に光をもとめて
枝葉を伸ばすことが生き延びる戦略だ。

ふと見上げた林の空間に
ちょうど線を引いたように空が見え
周りの木が牽制し合って枝を伸ばし
光争奪戦を繰り返しているように見えた。


コゲラとゴジュウカラのお見合い



カラ類は混群で林の中を移動することが多い。
チョチョビー、キョキョ、ツィーに混じって
ギギギッと、コゲラも混ざってることが多い。
コゲラは木の幹などを上に向かって
クルクルと螺旋で登って行く。
一方、ゴジュウカラはピタッと木に張り付き、
上でも下でも自由に移動する。
そして、今日見たのは、
上からゴジュウカラが降りてきて、
下からコゲラが登って、鉢合わせしていた。
まあ、忙しなく色々動くゴジュウカラが
飛んで行ってしまったのだけど、
一瞬止まって、お見合いをした瞬間が
とてもイイ感じに。


2014年3月8日土曜日

ウルシの実を喰うエゾリス




防風林のマツは今年あまり実を付けていない。
この辺りのエゾリスはヨーロッパトウヒの実を
トウキビのように喰らっていることが多く、
そんなエゾリスも受難の年なのだろう、
今年はツタウルシの実を喰ってる姿を
よく見かける。
塩気が少しあって、食料があまり無いときは
先住民も喰ってたようだしそれなりに旨い。
まるで人がブドウを食うように
フサごと持ってポリポリ音を立てながら
むさぼっている姿が愛らしい。




モモンガの巣穴から蜂の巣



幾つかチェックしているモモンガ穴
先日、どうやら巣の掃除を
やったようで、巣材が散乱していた
そんな中に、ハニカムを見つけた。
元々夏の間ハチが使っていた穴を
モモンガが使ったのか?
モモンガな何らかの目的で
持ち込んだのか?
どっちかなぁ?


2014年3月5日水曜日

ウソとナナカマド



雪の降りはじめからこの時期まで
ず~っとウソが居着いている。
こんなに長いこと定着していたことは無い。
フィッフィッて優しい鳴き方も良いし
コロンとした風体も色もかわいらしい。
ウソを見かけると何か嬉しくて
幸せな気持ちになり、ずっと眺めている。




ナナカマドに積もった雪とウソは
相性がイイというか、
とても美しく見える。
どことなく侘び寂びな風景というか
「和」のテイストだ。



ウソが喰い散らかした
ナナカマドの実がまたイイ。
軟らかい先だけ喰うので、
根元側の少し固いところが残って、
鮮やかに花が咲いたようだ。