2013年3月5日火曜日

いただきもの

枝が邪魔とか葉っぱが落ちるとか、基本的に「人間」の都合で切られてしまう木に「人」としてモヤモヤした疑問があった。
特に庭に植えられた樹木は、元々(自分や親が)気に入って植えた木で、気持ちいい木漏れ陽を楽しんだり、やって来る鳥を眺めたり、生活の中に生き続けていることが多い。でも元気に枝を伸ばし過ぎたり、落ち葉のことで隣人に迷惑を掛けたり、普段から手入れをしていればそんなにひどいことにはならないハズなのに、メリットよりデメリットが大きくなり「切る」というコトが多い。
枯れ枝を処理するのならまだしも、落ち葉が屋根の塗装を剥がすとか雨樋が詰まるとかの隣人の都合、やってくる鳥達、決めた当人も淋しい、もちろん木だって切られたくない?と思う。
グリーンウッドワークもそのために生きている木を切り何かを作るコトに疑問があり、やむを得ず出てしまったモノで、ソレを活かすような方法を基本にしたい。まったく自分勝手で甘い考えかもしれないが今はソレで良いと思っている。

森を歩くと雪害で折れた枝や
風で倒れた木が隣木に掛かり木になり
それで折れてしまった枝を良く見る。
気になって掛かり枝を落としたり、
引っかかった枝を外したりするが、
折れてしまった枝を数日観察して、
木自体がその枝を必要としていない
と、感じた時に戴いてくる。


防御帯が膨らんできて
枯らして枝を落とすようであれば
裂けて表面積が大きくなっているより
切って表面積を小さくした方が
腐朽菌にもやられにくい。


キツツキはそういう木を目敏く見つけ
突いているようだ。
キツツキが突きだしたらOK的な
指針にしている。

以前に庭の木を処理した際、家人は切りたくなく、やって来る鳥達も好きで、寂しい限りだが….という方に、処理した枝で鳥のエサ台を作ってあげて大変喜ばれたことがあった。その時にこういうコトなら、少しはプラスになるのかな?っと思い、マイナスの事象をゼロにするだけではなく、少しでも喜べるちょっとのプラスのために興味を持ったのが、グリーンウッドワークだった。
木登り遊びから始まり、登って枝処理や手入れをしていくうちに、高校ではあんなに嫌いだった物理が面白くなり、空間や生活をデザインする生業をしながら、元々好きだった木工が絡んできた。 今までバラバラだった興味の対象がなんか一連の流れでつながってきた。

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