2010年2月2日火曜日

河原のカツラ

1/30sat
以前から一度トライしたかったカツラの木があって、
でもそこは川沿いにある遊歩道ということもあり、なかなか機会がなかった。
人が入らない冬場にワシワシ行くしかないなっと思っていた。

近所に用があり、そこを挑戦する機会が巡ってきたので、
これはチャンスとばかりトライしてきた。


除雪が入っていて、
車で入って行けるところから、
スノーシューで250mの道のり。
まあ大した距離ではないのだが、
降雪時から人が入っていない
パウダーに近い雪原で
基本装備プラスで25kgオーバー
のザックを背負うと、

あっさりとスノーシューの推奨荷重を越すので
ズブズブと膝上まで沈む。
おまけに今日は朝から湿ったボタン雪が絶え間なく降り続き、
しかも気温はマイナスなので、積もると凍る嫌な雪だった。


トンネルを2つ越え
ヒーコラ言いながらたどり着いた
カツラは別世界のように
ひっそりと待ちかまえていた。
早速掛けようとするが足元が
決まらずしかも枝の上に積もった
雪がスローのたびに襲ってくる。
狙いとは違ったが掛かった枝に
登るも、震動で次々に落ちてくる

枝上の雪がダウンと首の隙間を襲い、そのたびにヒェ〜っとなる。


地面からアプローチするが、
目的は完全に川の上に張り出した
大枝。3,4度切り返さないと
たどり着けない。
雪を払った枝上は踏みしめる
圧力で一瞬融け、そして凍る。
予想以上に滑る。

ランヤードで確保するけど
樹皮に噛みつくことなくとにかく滑りこんな感じだ。

いつものように掛け替えて、リデレクトで..と思いつつも、上手く行かない。


そうこうしているうちに、メインロープの
ブレイクスが湿って凍り利かなくなる。
というか、滑る。
ランニングエンド側も表面が凍って
動かなくなり、力を入れて動かすと
いきなり抵抗が無くなり、
細かい砕けた氷とともに無抵抗で動く。
これってトラブルシューティングだなぁ。
冬に幾度も登っているがこの経験は始めて。
といってもこんな季節のこんな天候に
登る酔狂なヤツはいないか。
まったくブレイクスが利かなくなり
テンネックスのSTで確保。

ここで落ちたら、冷たい川の上。
身の危険を感じたので、あきらめ降りることにした。
「おぼえてろよ!」と捨て台詞。


こんな厳しい天候で
ツリーイングするアホもいるが
しかしさらに酔狂なヤツの
上には上がいて、
この天気で漕いでるんだなぁ。
一人は4度も沈してるし、
ウエットのアホもいるし
しまいにゃ泳ぐヤツもいる。
まあ、その仲間なんだが...


1/31sun

改めてリトライと思っていたが
翌朝はキンキンに冷えた快晴。
これはいいかも!ということで
午前中だけリベンジしに行った。
昨日のラッセルの道があるので、
時間も疲労も少なく済む。




待ってましたと青空にそびえるカツラ。今日は一発スローで確実に狙いを確保。
4回切り返しで目的の大枝に立った。
思ったほど眺めは良くなかったがキモチイ〜ッ。

今日は落ちる雪には悩まされたが、冷え込んでいるので、雪が融けず
ロープも凍らず、枝上も滑らず、ランヤードも利いてバッチリだった。


懸案だった、リデレクトの回収の
トライアルもできたし、
冬芽の撮影もできたし、
カワガラスは喜んでるし、
(これは真下にいるカワガラス
こっちには気づいていない様子)
天気も最高!っと思っていたら

遊歩道の反対方向からパァ〜ン!
今年からここは禁猟区でなくなったらしく、シカ撃ちが近づいてくる。
コワイので慌てて回収。


足取り軽く、帰り道もラクラク

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