2013年11月29日金曜日

猛吹雪のT-3



低気圧が近づく悪天候の中
地元でT-3講座を行った。

初日は風が強く雪が降ったものの
陽が出ると暖かく、
樹皮もそう濡れていなかったので
ランヤードからのポジショニング
ダブルクロッチングと
順調にこなせた。
また湿りけなどの条件によっての
フリクションヒッチの効き具合や
ポジショニングの挙動がシビアに
なるのでいろいろ違いも試せた。


翌日は夜半から降りはじめた雪が
10cm程積もってるが寒くもなく、
グチャグチャで最低な条件。
防寒対策はちゃんとしてるので
寒くないが指先がすぐ濡れるので
冷たくてノットや荷重の操作が
巧くやりにくい。
フィールドに出ていても
強い風とシャーベット状の雪が
すぐに積もるような悪天候。


環境の条件が厳しくなると
その分リスクも高まる。
枝に積もった雪はとても滑って
摩擦がほとんど無くなる。
重力に対して身体のモーメントが
巧く制御できない。
危ないコトや無理矢理なコトが
通用しないので、
逆に言うと理にかなった
セッティングをしないと
まったく動けない。


通常はこんな天候の中
木登りしたりしない方が良いのだが
今までは如何に
グローブやブーツに頼っての
ポジショニングだったか、
改めて思い知らされる。

ただ雪や雨が振ったからといって、体育館の天井とかにロープ登りするのは
技術の伝達のみでツリーイングの講座とは言えない。
マニュアルや人為的なルールが通用しない汎用性が高い木登りには
技術よりももっと大切な何かがある。
そういう部分をちゃんとお伝えしなければ樹上で楽しめない。
条件によって出来ることとやりにくいことがあり、
今回の講座を受講していただいた方には、それは理解していただけたと思うが、
天候のこととは言え、本当に申し分けない感じになってしまった。
また機会を作って改めて動きを中心にバックアップ的なコトをやろうと思う。

2013年11月22日金曜日

オーシャンポリエステルE2E



今度のT-3講座に向けて
オーシャンのE2Eプルージックを
何本か作った。
自分ではメインのタキオンに
オーシャンにシュワビッシュが
一番シックリくる。
ツルシの28in.でも少し長いので
68cmくらいがちょうどいい。


VTで組む場合31in.程がベストで
ハンドスプライスだと
長さもジャストサイズで作れるし
レッグの部分が適当に固くなって
非常に塩梅がいい。
オーシャン/ポリエステル8mmは
もう完全に自分のものにした感じ。
受注生産承ります。なんつって。

2013年11月21日木曜日

ウソ



この時期はまだ身体が慣れておらず
寒いし、地面がグチャグチャで
歩きにくいし、どうも億劫になる。
でも防風林の中に入りたくなる。
今日はウソがいた。
弱い優しい声でフィッフフィッ
梢を移動していた。


今年はキハダの成りが良くって
ずいぶんクロマメが成っている。
キハダの柑橘系の実をついばみ、
そしてナナカマドの実をついばみ、
ツガイで忙しなく飛び回っていた。

オスのピンクの喉が可愛いなぁ。

2013年11月20日水曜日

ツリーイングT−2講座



先週末T-2講座を行った。
会場の美登位創作の家でも
一週間程前に降り積もった雪が
消えずに残っていて
気温的にはそれほど寒くないが
寒々しいトレーニングになった。


陽が差すとダウンでは暑く
脱ぐと寒くていられない。
登るときは結構動くので暑いし
ギアやメソッドの説明の時は
ジッとしているので底冷えする。


SRTは1本のロープを如何に登るか
がテーマなので、それはもう
いろんな方法があり、
その方法にはそれぞれ
メリットとデメリットがある。
Aの登り方にはA'の道具を使うが
B’の道具を使ってもOK。
しかしC’の道具は使えない。
C’を使う場合はCの方法じゃなきゃ
上手くいかない。


一番怖いのは安易に方法を選び
メリットだけで道具を選ぶこと。
まあヤリたくなるのは判るけど、
条件がそれぞれ違うので
一概に方法だけで道具を選べない。
自分の都合で安易に道具を選んだり
この道具を他の登り方に転用する、
そういうイージーなクライミングが
大きな障害や事故を誘発する。


また、方法に合致した、そして
自分の登り方に合った道具選びを
見つけることがとっても重要だ。
ホムセンで売っている自転車は
自転車としての機能はあるけど
それでは楽に無駄なく走れない。
刃物も磨がないと疲れるし危険。
道具に身体を合わせるんじゃなく
目的や条件を理解した上で
機能を果たすよう道具を合わせる。


そしてDdRTと大きな違いが
ボトムアンカーだ。
アンカーの構築も様々な方法があり
それこそイージーに設定すると
目的を果たさず機能しなかったり、
最悪、崩壊の恐れだってある。
何だってそうだけど、
YouTube等で見た方法などを
自分の都合で安易に取り入れ
気にしないでどんどんヤル人が
増えてきたので、怖い。


条件とポイントを判って
はじめてメリットを活かす
効率的な登り方が出来る。
そういうコトを目的とした講座を
目指している。

寒い中、アグレッシブに
エキサイティングに、
良い講座になった。

2013年11月11日月曜日

冬に向かう鳥たち



少し時間が出来ると
防風林に行きたくなる。
今時分はヘタクソな鳴き声の
ウグイス達がよく見られる。
ウ~ゲギョ、ギョギョギョっと
通りにくい低い音で鳴いている。
これは春に向けての練習なのか?


いずれにしても薮が濃くなると
見つけにくいヤツらなので、
今の季節は葉っぱも殆ど落ちて
見つけやすい。
春の美しい声も好きだけど
この時期のぐぜってるような
練習の声も大好きだ。


カシラダカもやってきた。
年に2回、初春と晩秋に現れる。
この辺りを通り過ぎるのは
ほんの2~3日なので、
見逃す機会も多いが
今年はタイミング良く見られた。


ハクチョウもこれが最後か
棒になって渡っていた。


そして冬に向かってだんだん増える
ノスリ達も集まってきている。
数羽がクルクル飛んでいたとき
一瞬だけ林に身を潜めた。
その時上空をオオタカが飛去った。
オオタカの方が小さいし
ノスリは数羽いたのに
猛禽の力関係はそんなものなのか?

蒼天に ふわりひらりと ノスリ翔ぶ

2013年11月10日日曜日

いろいろ

前回の更新から約2ヶ月も経ってしまった。
少し思うところがあり、
考えがまとまらないでズルズルと滞っていたら
おっくうになり、この始末だ。

元々仕事でブログの運用を希望する人がいて
その為に無料のサイトで試験運用したのがきっかけで
結局はいろんな作業が煩雑で頓挫したのだが、
自分では備忘録として使えるなっと感じて
そのまま形を変えて続けてきた。

季節ごとに現れる鳥たちの動向が
昨年はどうだったかな?と検索する為だったり
良いアイデアがあったらメモ的に使ったり、
木登りのイベントや講座の紹介だったり、、、
結構楽しんで、その時に想うコトを
その時点で書き留めておくコトが心地よかった。
ので、続けてきたし、これからもソウすると思う。

* * * * * * * * * *



9月17.24日に苫小牧「和みの森」で
アウトドア女子の木登りイベント。
その足で25日の大船渡へ向かった。


リアスロープレスキューリサーチラリー
通称「R5」のジャッジのお手伝い。
今回はツリーレスキューをやる予定で
呼ばれたけど、天候が良かったので
実際にはツリーレスキューは行わず
怒濤の中へピックオフ!


26日は決勝まで居れずにフェリーで
とんぼ返り。その足でトムラウシに
資器材を返却しに向かい、


そして釧路教育大の非常勤3連チャン
今年はサイコーにノリの良いチームと
ノリの悪いチームに分かれて
良くも悪くも対照的で面白かった。
釧路で3日間いたのち、根室に向かい


次の日は厚真でイベントの下見。
木の成りが素直なハルニレに出会い
良い樹に出会うとテンションが上がる。
セッティングもスムーズだし
登って新たなイメージが湧いてくる。
素晴らしい出会いと凄まじい移動、
一週間で1,800kmオーバーだった。


戻ってきてすぐの週末に
ニセコでT-1講習を行い、
此処もまた素敵なフィールドで
廃校になった小学校を利用したユース
カリンパニニセコ藤山。
グランド脇の谷地にはミズナラなどの
大木がニョキニョキで
密かに此処を開拓したく目論む。


2日空けて地元阿蘇公園でT-2講習。
今年の初夏にT-1を取ったメンバーが
ほぼ全員T-2の受講という猛者たちで
今月末には続けてT-3も行う。
熱く素敵な仲間が揃った。


終わった翌々日から山の手で伐採剪定、
気に入ってもらえたので春に続き
2回目の現場。施主と相談しながら
あーだコーダ言いながら互いに納得
出来る楽しい仕事になった。
その間に四国のレスキュー大会
「SR4」のTシャツやステッカーや
デザインの業務がウジャっとあって、


10月22日から関東へ向かい
アーボな仕事を10日間行った。
まだまだ力不足だし体力も無いし
シビアな現場だったけど、
この仕事に誘っていただけて
プランニングから施行まで

一連で大きな流れを一緒に掴み
最終的な形をイメージすることの
重要さを緊々と感じ、ある意味
自分の中で大きく発想が変わった。
目まぐるしいコトこの上なかったが
本当に充実した10日間だった。
ピュ~!。

* * * * * * *

デザインはお洒落でカッコいい
モノだけではない。
おおよそ人間が考えることは
全てデザインが必要だと思う。
それが意匠だけであればイイが
考えの根本にもデザインが要る。
オリジナルという「起源」は
いったいどんなコトだろう。

本当のオリジナルって誰の何?
言語は伝えるためのツールだけど
その誰かの本当の真意と言うか
伝わらない伝えられない部分が
あった場合にはどうなの?
その根本のアイデアを
別の誰かの部分を複合したら
イケナイのだろうか?

翻って自分の解釈で考えた場合
個性というかパーソナルな特徴
アイデンティティがある。
核の部分は誰かから戴いたものだと
やはりパクリになるのだろうか?
目的や方向性が異なった場合や、
知識や技術で肉付けされたコトが
その核の意に反した場合、
やはりオリジナルを冒涜した
ことになるのだろうか?

一元的な発想を踏襲しなければ
ならないのなら
それじゃぁ全体主義だと思う。

木の年輪のようなイメージで
核があって、その周りにいろんな
ファクターがどんどん重なって
大きなモノやコトになる。
その肉の付き方や環境の違いで
新しい発想になったり
新しい文化になっていくと
感じていたけど、よく判らない。

なかなかバカだから判らない。
残念!
あまりいろんなことを考えず
「今を生きる」でいいかなぁ